ドラム王国の古城。外は猛烈な吹雪が荒れ狂っているが、城内の深部にある巨大書庫は、数千年の知識が眠る静寂に包まれていた。
---
「……あったわ。これよ、アレン」
エリスエリスが梯子の上で、煤けた羊皮紙を手に取った。シアン色の瞳が、驚愕に大きく揺れる。
アレン「なになに……『全知全能の果実、その実りは数千の命の苗床の上に成る』……え、これって」
アレンが下から覗き込むと、そこには悪魔の実の起源とも取れる、おぞましい儀式の図解が記されていた。
アレン「これ、ただの実じゃないっす。……悪魔の実の能力を『抽出』し、一つの実に集約させる禁忌の処方箋だ。……ドラム王国の先祖は、かつてそれを作ろうとして……この島そのものを実験場にしたのか」
エリス「My heart tells me... この文書から、当時の人たちの絶叫が聞こえてくるわ。……最低。マキナ様に報告しないと!」
書庫を出て廊下を急ぐ二人の前に、親切そうな面立ちの若手医師が立ちふさがった。
スパイ「おや、そちらの資料は持ち出し禁止ですよ」
エリス「Wait.」
エリスがピタリと足を止める。彼女の見聞色が、男の心の奥底から噴き出す、ドス黒い粘着質な感情を捉えた。
エリス「……あんた、医者じゃないわね。心の音が……海賊の、それも血に飢えた獣の音しかしないわ」
スパイ「なっ……何を……」
エリス「白々しいわよ! **ロックス海賊団**のスパイね! 目的はこの禁忌の文書でしょう!」
エリスが『フロスト・レクイエム』を突きつけると、男は観念したように不敵な笑みを浮かべた。
スパイ「……バレたか。だが、そのおっぱい……そしてその尻。最高だな、死神海賊団の女共は。噂以上の極上品だ」
エリス「Don't look at me like that! 最低……! さっさと情報を吐きなさいよ!」
エリスが赤面しながら威嚇するが、男はエリスのJカップに釘付けになり、ヘラヘラと下卑た笑いを浮かべるばかりだ。
スパイ「へへっ、いいぜ。俺をどうにでもしてくれよ。その太ももで挟んでくれるなら、なんだって話してやる……」
アレン「……あー、だっる。エリスさん、これ時間の無駄っすよ」
アレンが一歩前に出て、男の襟首を無造作に掴み上げた。
アレン「エリスさんは報告に行っててください。……こいつは俺が『処理』するんで」
エリス「え、えぇ……大丈夫? アレン」
アレン「……あぁ。俺、昨日のサウナでちょっとストレス溜まってたんすわ」
アレンは男を引きずりながら、地下の空き部屋へと放り込んだ。
そこへ異変を察知したマキナ、ユリナ、リース、ライカ、シズも集まってくる。
マキナ「アレン、吐かせる自信はあるのか?」
マキナの問いに、アレンは無表情に答えた。
アレン「……やり方は前世の映画で腐るほど見たんで。……エリスさん、見聞色で『真実』かだけ判定してください。……いきますよ」
アレンは男を椅子に固定すると、指先から微細な、しかし鋭い雷光を放った。
アレン「**『ゴロゴロ・針(ニードル)』**」
スパイ「ぎゃあああああああ!!!」
アレンが男の指先、爪の間、そして神経が集中する箇所にピンポイントで高電圧の衝撃を送り込む。
アレン「……ロックスの目的は? 艦隊はどこにいる?」
スパイ「ひ、ひぃっ……知らねぇ! 俺はただ……っ!」
アレン「嘘っすね。……次は、脳の痛覚神経を直接焼きます。……一生、快感も痛みも感じない、ただの肉の塊になりたくなければ話した方がいいっすよ」
アレンの瞳には、一切の慈悲がなかった。昨日、サウナでリースに「絞り取られた」際、彼は肉体の限界を超えた感覚の制御を学んでしまっていた。
彼は男の耳元で囁く。
アレン「……俺、今すげぇ不機嫌なんす。……あんたの叫び声、いちごオレより甘く聞こえるぜ?」
バチィィィィン!! と、青白い閃光が部屋を満たした。
数分後。
地下室の扉が開くと、アレンがタオルで手を拭きながら出てきた。
アレン「……あー、終わったっす。ロックスの主力艦隊は一週間後に西の海域を通過。……目的は、この島にある『神の果実』の完成サンプルだそうっすよ」
一同が部屋の中を覗き込むと、そこには。
椅子に座ったまま、焦点の定まらない目で天井を見上げ、「あー……あー……」と、よだれを垂らして壊れたラジオのように呟き続ける男の姿があった。
ライカ「……アレン、やりすぎよ」
ライカが珍しく、自分の体を隠すように羽織を握りしめる。
リース「……ん。……私のサウナより、ハード。……アレン、あんな顔するんだ」
リースも少しだけ頬を引き攣らせている。
シズ「……あ、あの、アレンさん……。一応診てみますけど、これ、精神の再構築(プラプラの実)でも治るかどうか……」
シズがおそるおそる男に近づくが、男はシズの顔を見た瞬間「あ、あばばばば!!」と失禁して発狂した。
エリス「……Don't touch me……とか言ってる場合じゃないわね。」
エリスが顔を引き攣らせ、一歩アレンから距離を置いた。
「My heart tells me... あんたの今の心、完全に『凪』じゃない。……怖すぎ。冷徹な死神、そのものよ」
アレン「……え、俺なんか変なことしました?」
アレンがいつもの、だるそうな顔に戻って首を傾げる。
マキナ「……いや。いい仕事だ、アレン」
マキナだけが、満足げにアレンの肩を叩いた。
マキナ「……恐怖で言語すら奪うか。……海賊王になる前のこの海で、その『冷酷さ』は最大の武器になる」
アレン「……はぁ。それよりマキナ様、報酬として晩飯は特盛り肉にしてください。……あと、エリスさんに『最低』って言われない時間が欲しいっす」
エリス「……無理ね。……あんた、やっぱり最低で、最高に怖いわよ!」
エリスのツッコミが響くが、全員の心には「アレンを敵に回してはいけない」という確かな教訓が刻まれた冬の夜であった。
転スラの二次創作主人公でやって欲しい種族は?
-
精霊
-
フェンリル
-
ドラゴン
-
吸血鬼
-
上位悪魔
-
その他(他作品とのクロスオーバー)
-
その他(コメントで書いて下さい)