アラバスタ上陸を翌日に控えた夜。
昼間の「50隻大戦」での勝利と、自らの「命令権」によって勝ち取った一週間の自由。アレンは勝利の余韻と心地よい疲労を洗い流すべく、船内大浴場に浸かっていた。
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アレン「……ふぅ。一週間の休暇、最高っすわ……」
アレンは湯船の縁に頭を預け、天井を見上げる。サウナの熱気とは違う、純粋なリラックス。だが、静寂が訪れると、昼間の光景が鮮明にフラッシュバックした。
勝負が決した後の、マキナのあの言葉と瞳。
マキナ『……さぁ、アレン。何を命じる。……脱げと言うなら、一応聞いてやるが』
挑発的で、それでいて全てを見透かしたような大人の余裕。薄い死覇装の隙間から見えた、鍛え上げられたしなやかな肢体と、夜の光を反射する白い肌。
普段は恐ろしい「王」である彼女が、あの瞬間だけは一人の「女」としてアレンを試していたのではないか。
アレン
「……あー、ダメだ。思い出したら、なんか……」
アレンの脳裏で、マキナがゆっくりと帯を解き、黒い死覇装が床に滑り落ちる幻覚が再生される。湯船の熱気、そして昼間の戦闘で昂ぶっていたアドレナリン。その相乗効果によって、アレンの下半身には逃れようのない「生理現象」が猛り狂い始めた。
アレン「ちょっ……おま……今じゃないだろ!? 鎮まれ、俺の『2億ボルト』!!」
アレンは慌てて冷水を被ろうとしたが、ここは大浴場の中央。逃げ場はない。彼は必死に般若心経を唱え、あるいは「女神のクソ顔」を思い出して沈静化を図ろうとした。
しかし、その時。運命の女神(クソ)は、さらなる絶望をアレンに用意していた。
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ライカ「アレンくーん! 明日のデートのコーディネート、ウチが考えてあげようかと思って……って、わぉ!」
リース「……ん。アレン、まだ入ってた。……ちょうどいい。一週間の禁止期間、まだ始まってない。……今から一時間、マッサージ」
カラカラと扉が開き、能天気な声を上げるキースと、当然のようにタオル一本で入ってきたリース、ライカ、そしてなぜか巻き添えを食らったシズの四人が現れた。
シズ「え……? あ、アレンさん……?」
シズが、湯船の中で必死に体を折り曲げ、顔を真っ赤にしているアレンを見て首を傾げる。
アレン「な、なんだよお前ら! 今、入浴中だっての! 向こう行け!!」
キース「えー、減るもんじゃないし、いいじゃん! それよりアレン、さっきから何必死に隠して……あ。……あはははは! 見てよみんな! アレンくん、元気すぎ!!」
ライカが指を差して爆笑した。
アレンが隠そうとしていた「それ」は、湯船の波紋を突き破り、堂々たる存在感を放っていた。
リース「……ん。アレン、マキナ様のことを考えてた? ……見聞色でわかる。心の音が、すごく……ギラギラしてる」
リースの冷徹な指摘。
キース「マジで!? マキナ様でこれ? アレンくん、マジで命知らずだねー! ウケるんだけど!」
キースが手を叩いて笑い転げる。
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アレン「ち、違うっす! これは、その、湯当たりというか……血行が良くなりすぎただけで……!」
シズ「嘘つかないでください、アレンさん! 心拍数が異常です! これじゃあ、勃起不全……じゃなくて、逆に血管が破裂しちゃいますぅ!」
シズが医学的な観点から(余計な)心配をして詰め寄ってくる。
リース「……ん。アレンの、大きい。……サウナの時より、逞しい。……ちょっと触らせて。熱の伝導率を調べたい」
アレン「やめろリースさん! 物理的な刺激は逆効果だっての!!」
ライカ「いいじゃんいいじゃん! ほら、エリスちゃんも呼んでこようよ! 『最低!』って言われてもっと元気になっちゃったりして!」
ライカが風を起こして、アレンの隠していたタオルを剥ぎ取ろうとする。
アレン「やめろぉぉぉぉ!! 俺のプライドが、俺の『月牙』が死んじまうっす!!」
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エリス「ちょっと! 何よこの騒ぎ! 廊下まで声が丸聞こ……」
騒ぎを聞きつけたエリスが、バスタオルを巻いた姿で勢いよく扉を開けた。
そして、彼女が目にしたのは。
湯船の中で四人の女子に囲まれ、これ以上ないほど「漲っている」アレンの姿だった。
エリス「………………」
静寂。
エリスのシアン色の瞳が、ゆっくりと視線を落とし、アレンの「一点」で固定される。
彼女の見聞色は、アレンの心の中に渦巻く『マキナへの情欲』と『今この状況への絶望』、そして『自分に見られたことへの羞恥』をダイレクトに読み取った。
エリス「…………Unbelievable.」
エリスの顔が、瞬時にトマトのように真っ赤に、いや、それ以上に熱く沸騰した。
エリス「Don't look at me!! じゃなくて、Don't show me that!! な、な、な、何なのよその破廉恥な物体はぁぁぁーー!!」
アレン「エリスさん、違うんす! これには深い事情が……!」
エリス「My heart tells me... あんた、今この瞬間、私のことも一瞬だけ『エロい』って思ったわね!? しかもマキナ様の裸を想像しながら、こんな……こんなの、最低! 最低どころか、絶滅しなさいよ、この変態死神!!」
アレン「ぎゃああああああああ!!」
エリスの放った最大級の氷弾が、アレンの股間を直撃した。
物理的な冷却と、あまりの激痛によって、アレンの「猛り」は一瞬で氷結し、彼はそのまま湯船の底へと沈んでいった。
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翌朝。アラバスタの港が見えてきた頃。
甲板に現れたアレンは、どこか魂の抜けたような顔をしていた。
アレン「……あー、だっる。……俺の尊厳、昨日で完膚なきまでに破壊されたっすわ……」
キース「おはよ、アレンくん。昨日はいいもの見せてもらったよん☆」
キースがニヤニヤしながら通り過ぎる。
リース「……ん。アレン、今日は大人しい。……氷で冷やしすぎた? ……後で温めてあげる」
リースが耳をぴくつかせる。
そこへ、デート服(死覇装を少しオシャレにアレンジしたもの)に着替えたエリスがやってきた。彼女はアレンと目が合うなり、顔を背けて早歩きで通り過ぎる。
エリス「……Wait. ……一応、言っておくわ。……昨日のあれ、……そんなに、悪くはなかったわよ。……サイズ感とか、……その、……最低!」
アレン「…………どっちなんすか!!」
アレンの叫びが、熱砂の国の風に吹かれて消えていった。
死神海賊団、ついにアラバスタ上陸。
アレンの「一週間の自由」と「エリスとのデート」は、最悪のコンディションから幕を開けることになったのである。
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