黒舟(ヘカテ)号が、穏やかなイーストブルーの海を切り裂いて進む。目指すは東の果ての小さな港町、風車村。
だが、その優雅な航行を支える「動力源」の現状は、決して優雅なものではなかった。
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アレン「……くっ、そ……。あー、だっる……マジで、死ぬ……」
船の最下層、心臓部にあたる機関室。そこには、巨大な円筒形のバッテリーが数十本、壁一面に並んでいた。これは船大工のリースが「クラクラの実」で、前世の記憶にある高性能リチウムイオン電池の構造を模倣して作り上げた特製蓄電池だ。
その中央で、アレンは両手から火花を散らしながら、精根尽き果てた顔でうなだれていた。
リース「おい、アレン。電圧が下がってるよ。もっとガツンと流して」
スピーカーから、操舵室にいるリースの気だるげな声が響く。
アレン「……リースさんよぉ。これ、朝からやってんすよ? 2億ボルトを微調整しながら10時間出しっぱなし……。いくらロギカの俺でも、精神力が削れるんすけど」
リース「何言ってんの。あんたの電気がないと、ユリナ姐さんの冷蔵庫が止まって、晩飯の肉が腐るよ? あとライカの部屋の換気扇も」
アレン「それは困る……けどよ……!」
アレンは最後の一絞りとばかりに、腕に武装色の覇気を纏わせ、伝導率を高めて雷を叩き込んだ。
**「電放(リリース)……!!」**
バチバチッという激しい音と共に、バッテリーのインジケーターがようやく「FULL」を指した。と同時に、アレンはその場に大の字に倒れ込んだ。
アレン「……終了……。もう、指一本土かせねぇ……」
静まり返った機関室に、パタパタと足音が響く。
やってきたのは、狐耳を揺らしながらニヤニヤと笑う船大工の**リース**と、相変わらず「風通しの良すぎる」全裸スタイルの航海士、**ライカ**だった。
リース「お疲れ、アレン。バッテリー、パンパンじゃん。いい仕事するねぇ」
リースが、倒れているアレンの顔を覗き込む。その豊満なEカップの胸が、前屈みになったことで死覇装からこぼれ落ちそうになり、アレンの視界を塞ぐ。
アレン「……あ、リースさん。……服、もうちょっと、こう……気をつけて……」
リース「何言ってんの。これ、頑張ったアレンへの『ご褒美』だよ?」
ライカが後ろから、アレンの頭を自分のふくよかなHカップの胸に抱き寄せた。
アレン「ひゃっ!? ラ、ライカさん!? ちょ、柔らか……じゃなくて! 近い!」
ライカ「いいじゃん、減るもんじゃないし。あんたのおかげで船は絶好調、ウチらも快適。……ねぇ、アレン。今日は特別に、リースの尻尾以外も触らせてあげる」
ライカがアレンの手を取り、自分の腰へと導く。そこには、鍛えられたしなやかさと、女性特有の柔らかさを併せ持つ、芸術的な曲線を描くお尻があった。
ライカ「ほら、ここ。……もっと、ギュッとしていいよ?」
ライカが耳元で熱い吐息を吹きかける。アレンは脳が蕩けそうになりながらも、「俺、これ後でマキナ様に殺されるんじゃね?」という理性が必死にブレーキをかけていた。
だが、そこに追い打ちをかけるのが、ド下ネタ大好きのリースだ。
リース「ライカばっかりずるーい。はい、アレン、私のここ。設計図通り、完璧な弾力でしょ?」
リースがアレンのもう片方の手を取り、自分の胸へと押し当てた。
リース「ん……ふふ。アレンの手、ちょっとゴツゴツしてて、気持ちいいかも」
アレン「……っ!!」
左右から、HカップとEカップの猛攻。そして鼻をくすぐる、女性たちの甘い香りと、潮風の匂い。
アレンの疲労困憊だったはずの脳内に、アドレナリンが異常分泌されていく。
アレン「ちょ……二人とも、これ、絶対シズとかに見られたら……」
リース「いいじゃん。シズちゃんは今、ユリナ姐さんの手伝いしてるし。キースは自分の部屋でメイク中。……ねぇ、アレン。もっと『蓄電』してあげよっか?」
リースがアレンの耳を甘噛みし、ライカがその体をさらに密着させる。アレンの武装色の覇気が、別の意味で硬化しそうになっていた。
だが、アレンには忘れてはならない「呪い」があった。
二人の美女に挟まれ、天国のような時間を過ごしていたその時。船がわずかに波に揺れた。
アレン「おっと……!」
バランスを崩したライカが、アレンの上に倒れ込む。
そして、リースの手が滑り、アレンの顔が彼女の股間に埋まるような形に――。
アレン「あぐっ……!?」
物理法則を無視した、完璧なまでの「ラッキースケベ」の完成。
同時に、機関室の扉が勢いよく開いた。
ユリナ「おい、アレン! 蓄電終わったんなら……って、あんたたち何してんのよ!!」
そこに立っていたのは、包丁を握りしめ、額に青筋を浮かべた副船長の**ユリナ**だった。
リース「……あ、ユリナ姐さん。これには深い、深ーい事情が……」
リースがニヤニヤしながら手を振るが、ユリナの拳はすでに真っ黒に硬化(武装色)していた。
ユリナ「アレン!! あんた、疲れてると思ってウチ特製の大盛りステーキ作って待ってたのに……この、ドスケベ雷小僧がぁぁぁ!!」
アレン「違うんす! 冤罪っす! 俺、ハメられたんすよーーー!!」
アレンの叫び声が、イーストブルーの空に虚しく響き渡った。
その後、ユリナの強烈な「教育(物理)」と、マキナの冷たい「一瞥」を浴びたアレンは、体中のあちこちにタンコブを作りながら、食堂のテーブルについていた。
アレン「……いただきます……」
目の前には、ユリナが文句を言いながらも作ってくれた、凄まじいボリュームのステーキ。
アレン「……んめぇ……」
一口食べると、あまりの美味さに涙が出そうになる。
ライカ「よかったじゃん、アレン。あんなに揉ませてもらったんだから、安いもんでしょ?」
隣でケラケラ笑うライカと、デザートのプリンを頬張るリース。
リース「次は、シズちゃんも混ぜてやってよ。あの子、コンプレックス強いからさ」
アレン「……もう勘弁してください。俺、電池として生きますから」
アレンが項垂れていると、船首からマキナの声が響いた。
マキナ「――島が見えたぞ。……風車村だ」
その声に、船内の空気が一変する。
遊びの時間は終わりだ。
この世界の主人公・ルフィが育つことになるその村で、死神海賊団は一体何を残すのか。
黒舟(ヘカテ)号は、夕陽に染まる海を抜け、のどかな港へと入港していった。
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