新世界の空が燃えていた。
それは太陽の輝きではない。数多の規格外の「覇気」が衝突し、大気が摩擦を起こして発火しているのだ。
世界地図から消される運命の島、ゴッドバレー。
その周囲数海里は、もはや海ではなかった。ロックス海賊団、ロジャー海賊団、そして海軍本部。この世の頂点に立つ怪物たちが、それぞれの正義と野心、そして生存を懸けてぶつかり合う、史上最悪の「殺戮場(キリング・フィールド)」と化していた。
アレン「……あー、だっる。何っすか、あの地獄絵図。……空気が重すぎて、肺が潰れそうっすわ」
ヘカテ号の甲板。アレンは人獣型の姿で、溢れ出す力を抑え込みながら、眼下に広がる惨状を睨みつけていた。
島を包囲する海軍の軍艦は、まるで玩具のように宙を舞い、砕け散っている。島の中央からは、漆黒の雷鳴を伴う巨大な衝撃波が何度も放たれ、そのたびにゴッドバレーの地形が書き換えられていた。
リース「……ん。……解析不能。……個々の霊圧が、こちらのスカウター数値を全てオーバーフローさせている。……アレン、これこそが、お前が言っていた『歴史の転換点』」
リースの銀髪が、四方八方から吹き荒れる覇気の風に激しくなびく。彼女の操るヘカテ号も、あまりの衝撃波の密度に、船体全体が悲鳴を上げるように振動していた。
マキナ「……フン。これだ。この絶望、この闘争。……これこそが、私が求めていた『王を決める祭壇』だ」
マキナが槍『灰塵』を掲げ、不敵な笑みを浮かべる。彼女の瞳は、戦場の狂気に呼応するように深紅に輝いていた。
マキナ「行くぞ、野郎ども! 誰が味方で誰が敵かなど考えるな! 私たちの前に立つ者、そのすべてを地獄へ送れ!! アレン、道を切り拓け!!」
アレン「了解っす! マキナ様!!」
アレンはヘカテ号のハッチを蹴り開け、空中に躍り出た。
「『ドラドラの実』……獣型(フル・ドラゴン・フォーム)!!」
ドォォォォォォォォォォォォォン!!
戦場と化したゴッドバレーの上空に、突如として全長数十メートルの「赤い厄災」が顕現した。深紅の鱗を熱変させ、青い稲妻を全身に纏った古龍の姿。その咆哮は、地上の喧騒を一瞬で沈めるほどの物理的な破壊力を伴って響き渡った。
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島の周囲を固めていたのは、海軍の精鋭たちだった。
「報告! 上空より巨大な未確認生物……いや、龍です! 赤い龍が接近!!」
「龍だと? カイドウのガキか!? いや、色が違う……何だあのプレッシャーは!」
指揮を執っていた中将たちが驚愕に目を見開く中、アレンは垂直に落下した。
目標は、島への上陸を阻むように陣を敷いていた海軍の主力艦隊。
アレン「邪魔っすよ! どいてください!! **『古龍の咆哮(エンシェント・ロア)』!!**」
アレンの口から放たれた衝撃波が、海面をV字型に割りながら突き進む。正面にいた軍艦三隻が、紙細工のように真っ二つに裂け、海へと沈んでいった。
ガープ「ガッハッハ! 面白いのが来たじゃねェか! センゴク、ありゃあシャボンディの時のトカゲ小僧だぞ!!」
戦場の中心で、血に塗れた拳を握るガープが空を見上げて笑う。その隣で、黄金の衝撃波を放ち、ロックスの幹部たちを抑えていたセンゴクが苦虫を噛み潰したような顔をした。
センゴク「死神海賊団……! この状況でさらに混沌を招くか、あの不届き者どもめ!!」
アレンは海軍の砲撃を一切無視し、鱗で弾き飛ばしながら、ヘカテ号が着水するための「安全圏」を強引に作り出した。
アレン「マキナ様、今っす!!」
空を切り裂き、ヘカテ号が猛スピードで海岸線へと突っ込む。着水と同時に、甲板からエリス、ライカ、リース、ユリナ、キース、シズが飛び出した。
リース「……ん。……上陸成功。……ここからは、地獄の掃除時間」
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島に降り立った死神海賊団を待ち受けていたのは、伝説という言葉ですら生ぬるい、暴力の権化たちだった。
カイドウ「ヴォロロロロ!!! 何だァ? 景気のいい登場じゃねェか。赤い龍だと? 面白ェ、俺のコレクションに加えてやるよ!」
巨大な金棒を振り回し、既に何十人もの海軍兵士を肉塊に変えていた若き日の**カイドウ**が、アレンに牙を剥く。
アレン「……あー、だっる。トカゲ仲間だと思って馴れ馴れしくしないでほしいっすね。あんたの金棒、俺の鱗に傷一つつけられるんっすか?」
アレンは人間の姿に戻りつつ、右腕だけを龍の鉤爪へと変化させてカイドウの金棒を受け止めた。
キィィィィィィィィン!!
火花が散り、二人の足元の地面が数十メートルにわたって陥没する。
リンリン「カイドウ、遊んでる暇はないわよ! 邪魔な羽虫はさっさと潰しなさい!!」
背後から、若き日の**ビッグ・マム(リンリン)**が、ナポレオンを振りかざして迫る。
アレン「……ライカ! ユリナ! あのデカい女を止めろ!」
アレンの指示に従い、ライカの風とユリナの炎がリンリンへと襲いかかる。
一方、マキナの前には、一人の男が立ち塞がった。
ロジャー「はっはっは! また会ったな、死神のお嬢さん! 今日はあの日以上に騒がしいぞ!」
ゴール・D・ロジャーだ。彼は既に満身創痍でありながら、その覇気は全盛期の輝きを放っていた。その背後には、冥王レイリーが剣を構え、ロックスの精鋭たちをなぎ倒している。
マキナ「……ロジャー。……邪魔だ。私の標的は、あの丘の上に座る『世界の王』を自称する男だけだ」
ロジャー「そう言うなよ! あいつは俺たちの獲物だ。……だが、まぁいい。道が重なる間は共闘と行こうじゃねェか!」
マキナとロジャー。本来交わるはずのない二つの最強が、一瞬だけ視線を交わし、同時にロックスの本隊へと突撃を開始した。
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ゴッドバレーの中央。天を衝くような巨岩の玉座に、その男は座っていた。
ロックス・D・ジーベック。
彼の周囲には、どす黒い霧のような覇気が渦巻き、立っているだけで周囲の兵士たちが泡を吹いて絶命していく。
ロックス「……クハハハ。……来たか。歴史の不純物どもが」
ロックスがゆっくりと立ち上がる。その瞬間、島全体の重力が増したかのような圧迫感がアレンたちを襲った。
マキナ「アレン。……あいつだ。あいつだけは、今までの奴らとは次元が違う」
マキナの槍が、武者震いのように微かに震える。
アレン「……わかってるっすよ。……俺のゴロゴロの直感が、全身の毛穴から『逃げろ』って叫んでるっすわ。……でも、まぁ。ここで逃げたら、三年間のサウナ修行(地獄)が無駄になるっすからね」
アレンは人獣型へと再度変身し、漆黒の斬月を抜いた。
アレン「死神海賊団、突撃っす!! ターゲットはロックスの首一点!!」
アレンの叫びを合図に、死神、ロジャー、ガープ、そしてロックスの怪物が入り乱れる、前代未聞の総力戦が幕を開けた。
空は割れ、大地は溶け、海は逆巻く。
歴史から消された「ゴッドバレー」の本当の悲劇は、ここから加速していくのだった。
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