ONE PIECE 死神伝   作:ぐちロイド

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第4話 衝撃の事実:43年前の世界

黒舟(ヘカテ)号が風車村ののどかな港に接岸した。

まだ赤髪のシャンクスが訪れるよりもずっと前、海賊王ロジャーですら「大海賊」と呼ばれる一歩手前の、嵐の前の静けさのような時代である。

 

---

 

 

船内の会議室、キースがどこからか仕入れてきた最新の「瓦版」と酒場での噂話をテーブルに広げた。

 

キース「おっはよー皆! マジでびっくりの情報持ってきたから、心して聞いてよね」

 

 

キースがサイドテールを揺らしながら、深刻そうな(しかし楽しそうな)顔で指を立てる。

 

 

キース「ここ、私たちが知ってる『ワンピース』の物語が始まる、**43年も前**なんだって!」

 

ユリナ「43年……?」

 

 

ユリナが首を傾げる。

 

ユリナ「ウチ、漫画はパラパラっとしか見てへんからピンとけえへんわ。それって、ルフィとかいう子は?」

 

キース「影も形もないよ。ロジャーだって、まだ『海賊王』なんて呼ばれてない。ただの勢いのある若手海賊の一人だってさ」

 

その言葉を聞き、アレンは独りごとのように呟いた。

 

アレン「43年前……ってことは、あと5年で**『ゴッドバレー事件』**が起きるのか。ロックス・D・ジーベックが暴れて、ガープとロジャーが手を組むっていう……歴史の分岐点だ」

 

マキナ「何それ、アレン? あんた、妙に詳しいわね」

 

マキナが鋭い視線を向ける。アレンはこの中で唯一、原作の知識を「予言」レベルで持っている転生者だった。

 

アレン「……あー、まぁ。この先、とんでもない怪け物たちが暴れ回る時代が来るってことっすよ。俺たちが生き残るには、今のうちに準備を整えないとマジでやばい」

 

マキナは頷き、槍を手に取った。

 

 

マキナ「方針は決まったな。この平和なイーストブルーに長居するつもりはない。グランドラインへ向かうぞ。各自、準備に取りかかれ」

 

 

 

アレンは、リースが「クラクラの実」で適当(本人曰く)に作り上げた武器の数々を担いで、村の武器屋へと向かった。

 

アレン「……重い。だっる……。なんで俺が運び屋なんすか」

 

 

リース「文句言わない。あんたが一番力持ちでしょ」

 

 

背後から、リースの気だるげな声が聞こえる。

 

武器屋の主人は、アレンが持ち込んだ剣や槍を見るなり、目玉が飛び出しそうになった。

 

 

「な、なんだこの鋼の質は……!? それにこの槍、重心が完璧だ。お前さん、これをどこで手に入れた!?」

 

アレン「あー、連れが適当に作ったんすよ。それ、全部売るんで、金に替えてください。あと、一番いい酒と食料も」

 

 

リースの技術は、この時代のイーストブルーでは「神の業」に近い。アレンは言われるがままに、山のようなベリーと物資の引換券を手に入れた。

 

 

 

武器を売り払い、一息つこうとしたアレンだったが、そこに「獲物」を見つけた猛獣のごとく、副船長のユリナが現れた。

 

ユリナ「あ、アレン! ちょうどええとこにおった。こっちや、こっち!」

 

アレン「……え、ユリナさん? 買い物、もう終わったんじゃ……」

 

ユリナ「アホ。これからが本番や! 港の市場に、新鮮な海王類の肉が入荷したんや。ほら、持て!」

 

気がつけば、アレンの両腕と背中には、数週間分はあろうかという大量の食材、酒瓶、スパイスの袋が積み上げられていた。

 

アレン「重……っ! ユリナさん、これ、持ちすぎじゃないっすか!?」

 

ユリナ「何言うてんねん。あんた、さっき『これから厳しい時代が来る』言うたやろ? 腹が減っては戦はできへん。ウチの料理で、あんたらの細胞の隅々まで武装色にしたるわ!」

 

豪快に笑うユリナの後ろを、アレンはよろけながら追う。

 

ユリナ「……ところでアレン、さっきから荷物の隙間からウチの足ばっかり見てへんか? 呪いか何か知らんけど、あんまり見とると、その鼻の下に武装色の正拳突き叩き込むで?」

 

アレン「見てないっす! 物理的に前が見えないだけっす!!」

 

 

 

一方その頃、マキナとキースは村の長老や、数少ない航海経験者のもとを訪ねていた。

 

「……ログポース、だと?」

 

村の老航海士が、怪訝な顔でマキナを見上げた。

 

「お嬢さん。そんな得体の知れない磁石、この海じゃ聞いたこともねぇ。グランドラインへ行くんなら、腕のいい航海士と勘を頼るのが筋だ」

 

マキナは眉をひそめた。

 

マキナ「……やはり、この時代ではまだ一般的ではないのか」

 

キースが横から、いつものギャル全開のノリで長老の腕に抱きつく。

 

キース「えー、おじいちゃんケチ! どっかにさ、こう、腕につける変な方位磁石みたいなやつ、持ってる変人とかいない? ウチら、どうしてもそれが必要なのー!」

 

「……ううむ。そういえば、昔、西の海(ウエストブルー)から流れてきた商人が、妙なガラス球を持っていたな……。確か、リヴァース・マウンテンを越えた先の島々を指し示すとかいう……」

 

キースの執拗な(そして可愛い)情報収集により、マキナたちは「ログポース」の初期型が、隣の島の闇市に流れているという確かな情報を掴んだ。

 

 

 

夕暮れ時。

両手に大量の荷物を抱え、疲労困憊で船に戻ったアレンを、ライカとシズが迎えた。

 

ライカ「お帰りー! アレン、いい汗かいてんじゃん。ほら、ウチが風で仰いであげるよ。……ついでに、服も全部飛ばしてあげよっか?」

 

アレン「やめてください、ライカさん……。シズ、頼む、栄養剤……」

 

シズ「ひゃ、ひゃい! アレンさん、今すぐ細胞を活性化させますから! あ、でも、あまりにも疲弊してて、プラプラの実の反動が怖いかも……」

 

船上では、ユリナがさっそく買い込んできた食材を捌き、リースの作った最新のオーブンが美味しそうな匂いを漂わせている。

 

マキナが、港を見下ろすデッキの最上段に立った。

 

 

マキナ「アレン。お前の言う通り、この時代はまだ『答え』が揃っていないようだ。だが、だからこそ面白い」

 

マキナは蒼黒い槍を、まだ見ぬグランドラインの方向へと向けた。

 

 

マキナ「ログポースも、富も、歴史も。持たざる者ならば、奪い取るまでだ。……準備しろ。明日の日の出と共に、この風車村を発つ」

 

アレン「……あーあ。だっるいけど、面白くなってきやがった」

 

 

アレンは、女神に与えられた呪いと、これから始まる「伝説の時代」への期待を胸に、真っ黒な『斬月』を握り直した。

 

死神海賊団。

彼女たちの、そしてアレンの、本当の航海がいよいよ始まろうとしていた。

 

 

転スラの二次創作主人公でやって欲しい種族は?

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