宴も酣、月が中天に差し掛かった頃。白ひげの豪快な笑い声に煽られるように、意識を保っていた猛者たちがアレンを取り囲んでいた。
ジョズ「おい、小僧……。親父が認めた実力、この身で確かめさせてもらわねェと、寝付きが悪くていけねェ」
巨体を揺らし、三番隊隊長“ダイヤモンド”ジョズが歩み寄る。その腕は既に硬質なダイヤモンドの輝きを放ち、周囲の空気を圧迫していた。横では五番隊隊長“花剣”のビスタが、不敵な笑みを浮かべて二本の銘刀を抜き放つ。
ビスタ「アレンと言ったか。一手だけでいい、我らの刃を受けてはくれないか?」
アレンは巨大な杯を干し、だるそうに鼻を鳴らした。
アレン「……あー、やっぱりそうなるっすよね。オッサンたち、酔うと絡みが面倒くさいっすわ」
アレンは立ち上がることすらしない。座ったまま、背負った二振りの『斬月』には指一本触れず、ただ盃を弄んでいる。
アレン「……いいっすよ。ただし、俺は刀は抜かないっす。抜いたら、この船ごとあんたらの命を刈り取っちゃうんでね」
ジョズ「舐められたもんだな……!」
ジョズが咆哮とともに突進する。超重量のタックルがアレンを粉砕せんとした瞬間、アレンの瞳が漆黒に染まった。
**『流桜・威圧(りゅうおう・いあつ)』。**
アレン「――動くな」
アレンが放ったのは、単なる覇王色の衝撃ではない。ワノ国で極めた「流す」覇気を凝縮し、相手の神経系に直接流し込む精神的な重圧。
ジョズの巨体が、アレンの数センチ手前で、まるで目に見えない壁に衝突したかのようにピタリと止まった。ダイヤモンドの皮膚が、アレンの霊圧に押し潰され、ミシミシと悲鳴を上げる。
ジョズ「なっ……身体が動かねェ……!?」
アレン「隙だらけっすよ、ビスタのオッサン」
背後から斬りかかろうとしたビスタの双剣が、アレンの首筋に届く前に「弾かれた」。アレンが指をパチンと鳴らすと、そこを起点に青い稲妻の衝撃波が円形に広がり、ビスタの剣筋を強引に逸らしたのだ。
アレンは座ったまま、影のように揺らめく。
ジョズの連打も、ビスタの神速の剣閃も、アレンは首を傾げ、上体を僅かに反らすだけで全てを「紙一重」で回避していく。その動きには一切の無駄がなく、まるであらかじめ攻撃の軌道を知っているかのようだった。
アレン「……ほら、ここっすわ」
アレンが掌をジョズの胸板に軽く添える。触れたかどうかの感触。だが次の瞬間、アレンが内側に溜めていた『流桜』を爆発させた。
ジョズ「がはっ……!!」
ジョズの巨体が、後方のマストまで吹き飛ばされ、激しく叩きつけられる。ダイヤモンドの防御すら突き抜けて、内臓に直接「死の重圧」を叩き込んだのだ。ビスタもまた、アレンが放つ黒い霊圧の奔流に押し返され、剣を構え直すことすらできずに膝をついた。
アレン「……これで満足っすか? あんたら、強いけど……今の俺には、届かないっすよ」
アレンが冷たく言い放つと、甲板には静寂が訪れた。白ひげが「グラララ」と愉快そうに笑い、敗北した隊長たちは、ただただその「底知れぬ深淵」に戦慄するしかなかった。
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宴を終え、ヘカテ号に帰還したのは深夜のことだった。
白ひげの船から離れると、アレンの肩の力がようやく抜ける。
アレン「……ふぅ。やっぱ世界最強のオッサンの横は、気疲れするっすわ。……マキナ様、俺、先に風呂入らせてもらうっすね。酒臭いのがだるすぎるっす」
マキナ「待て、アレン。一人で行かせるとは言っていないぞ」
自室へ向かおうとしたアレンの襟首を、マキナがグイと掴んだ。その隣では、既に服の合わせを緩めたリースが、無表情ながらもどこか熱っぽい瞳でアレンを見つめている。
リース「……ん。……アレン。……白ひげの船で、覇気を使いすぎ。……筋肉の緊張が限界。……私が、直接メンテナンス(洗浄)する」
アレン「……え、いや、いつものことっすけど……今日は特に、マキナ様まで入るんっすか?」
マキナ「当たり前だ。貴様の身体の傷、そして魂の昂りを鎮めるのは、私の、そしてリースの役割だと言ったはずだ。……何を今更、照れている。貴様のその手は、既に私の全てを、リースの全てを知っているはずだが?」
マキナが艶やかに微笑む。
十年の修行、そしてその後の二年の航海。この三人の関係は、既に「船長と部下」という枠を遥かに超えていた。死の淵を共に潜り抜け、互いの魂を剥き出しにして磨き合ってきた彼らにとって、肉体を見せ合うことなど、挨拶に等しい行為に過ぎない。
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ヘカテ号の最上層にある、広大な展望風呂。
立ち昇る湯気に包まれ、アレンが湯船に浸かると、すぐに背後にマキナとリースの気配が近づいた。
マキナ「……失礼するぞ、アレン」
マキナが、その神々しいまでの肢体を惜しげもなく晒し、アレンの背後に座った。白く滑らかな肌、鍛え上げられたしなやかな筋肉、そして王者の風格を漂わせる堂々とした佇まい。彼女の手がアレンの肩に置かれ、優しく、だが力強く揉みほぐされる。
アレン「……っ、マキナ様、力が強いっすよ……」
マキナ「黙っていろ。貴様のこの右肩、ジョズの突進を覇気で受けた時に少し凝っている。……リース、そっちはどうだ?」
リース「……ん。……左半身、霊圧の循環に微かな乱れ。……私が整える」
正面に回ったリースが、アレンの膝の間に割り込むように座った。
リースの透き通るような白い肌が、お湯に濡れて真珠のような光沢を放っている。彼女はアレンの左手を取り、指先からゆっくりと自分の霊圧を流し込んでいく。
アレン「……あー、これ、マジで溶けるっすわ……」
アレンは目を閉じ、二人の女帝に委ねる。
時折、アレンの手が、無意識に、あるいは求められるままに二人の身体へと伸びる。
リースの豊かな胸を、指先で愛しむように揉み解し、マキナの引き締まった腰から尻へと、その感触を確かめるように掌を滑らせる。
マキナ「……いい手だ、アレン。貴様のこの手は、世界を滅ぼす刃を握る手であり……私を、これほどまでに悦ばせる手でもある」
マキナがアレンの耳元で甘く囁き、彼の首筋に唇を寄せた。
彼らにとって、これは性愛を超えた「魂の結合」だった。アレンが二人の肉体を掌握することで、彼の中の暴れる龍と死神の力が、不思議と静まっていく。リースもまた、アレンに身体を委ねながら、彼の体内のバイタルを、その肌を通じて完璧に把握(スキャン)し、調整していく。
リース「……アレン。……もっと、強く。……お前の覇気が、私の中に流れ込むのを感じる。……心地いい」
リースが吐息を漏らし、アレンの胸板にその豊かな双丘を押し付けた。
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湯船の中、三人の影が重なり合う。
外は深い闇だが、ヘカテ号の中だけは、濃厚な情欲と、それ以上に深い信頼の熱が渦巻いていた。
アレン「……マキナ様。……リースさん」
アレンが、二人の腰を抱き寄せ、静かに呟いた。
アレン「……俺、あんたたちがいるから、あの時死ななくてよかったって、本気で思ってるっすわ。……五人のことは、一生忘れない。……でも、今ここにいるあんたたちのことを、俺は死ぬまで守り抜くっすよ」
マキナはアレンの頬を優しく撫で、その漆黒の瞳を見つめ返した。
マキナ「……当たり前だ。貴様が死ぬ時は、私も、リースも共にある。……世界を獲り、神々を屠り、全てを灰にしたその先まで……私たちは一つだ」
リース「……ん。……同意。……アレン、お前の心臓の鼓動は、私の記録(ログ)に永遠に同期されている。……止まることは許さない」
三人は、湯気に包まれた密室の中で、互いの体温を確かめ合う。
それは、明日の戦いのための休息であり、自分たちが「生きている」ことを確認するための、最も神聖で淫靡な儀式だった。
深夜のヘカテ号は、静かに、だがかつてないほどの覇気を湛えながら、新世界の夜を進んでいく。
翌朝、彼らが再び甲板に立つ時、その瞳には昨日以上の、世界を焼き尽くすほどの鋭い光が宿っているはずだ。
アレン「……じゃあ、そろそろ出ましょうか。……あんまり長く入ってると、またリースさんに『更なるメンテナンス』を強要されそうっすからね」
リース「……逃がさない。……寝室まで、随行する」
マキナ「ふ、覚悟しろ、アレン。今夜はまだ長いぞ」
アレンはだるそうに、だが幸せそうに笑い、二人の美女を抱えたまま、湯船から立ち上がった。
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