前回までのあらすじ!
円高に通うユウジ達の担当教室、1年G組に転校生としてやってきたレイオニクスの少年「黒崎レン」。
彼は異星人に家族を殺された過去を持つが、怪獣倶楽部のメンバーに対して冷たい態度や物言いで一蹴し、周りに反感や不快感を与えてきた。
しかもレンは、喧嘩になりそうな皆を落ち着かせようとしたユウジに対し、なんとレイオニクスバトルを挑む。
ユウジはやむを得ず勝負をするが、レンの相棒にしてこの世界では名を馳せた“最強の怪獣娘”…の元になった最強怪獣、正真正銘の宇宙恐竜ゼットンに、ユウジと相棒のゴモラは完全敗北を喫する…。
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ー自宅ー
ユウジ「……ハァ。リベンジ…か」
ユウカ「ああは言ってアイツに連絡先教えたけど、やっぱ無理に勝負する必要なんか無いとアタシは思うよ…?」
敗北して疑似空間内を出てからの数時間後、学校を終えたユウジとユウカは自宅に帰宅していた。
あの後、ポコの作った回復装置のおかげで傷は1日経てば治る程度に治まったらしく、担任の蛇月にも悟られないよう慎重にまず部室から出て一旦解散した。
だが、レンのクールな雰囲気や性格が少し似てると思われるイワミは、大切な親友であるユウジを傷つけられた事にまだ不満が抑えきれずに喧嘩になりかけたそうな…。
そんなイワミを虚介は羽交い締めしてまで静止するのに必死だった…。
ポコ『怪我は僕の作った装置で、胴体に軽く包帯を巻くだけで留めれたから良かったよ…ゴモラのダメージも、このバトルナイザー内で回復が出来てるし』
ユウカ「本当にありがとねポコ。アンタ、マジ最高」
ユウカはユウジのバトルナイザー内から話しているポコに深く礼を言った。
ポコ『えへへ…ユウジは僕の大切な
ポコは照れながらそう言う。
ユウジ「レンについてはGIRLSにも伝えたんだけど、通話でゴモたんもめちゃ心配してたんだよな~…」
ユウカ「なるほど…」
すると、ベッドで横になっていたユウジは起き上がる。
ユウカ「ん?どった?」
ユウジ「……あのさ姉ちゃん…俺、なんかずっとモヤモヤが消えない感じなんだ…」
ユウカ「そっか…そうだよね…。ならさ、久し振りにお姉ちゃんに甘えてみる?」
ユウジが複雑な感情に耐えられないと最初から悟っていたユウカは、彼の姉としてそう提案した。
ユウジ「…ん////」
ユウカ「おっと。よーしよしよし…」
ユウジは、軽く両手を広げたユウカに照れ気味になって抱き着き、彼女はユウジの頭を撫でる。
ユウカ「フフッ、最近いろいろと情報量キツかったっしょ?疲れて耐えられないよね…ユウジ、今日だけ甘えて落ち着こっか…」
ユウジ「…////ありがとう…」
ユウカに頭を撫でられながら優しく励まされたユウジは、気持ちが少し楽になった。
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翌日。
ユウジ「天気、いいなー…」
気分がてらに散歩していたユウジは、とある河川敷に来ており、その場に腰掛けながら天気の良い青空を一人で眺めていた。
ユウジ「……正直…俺はアイツにどうしてほしいんだろうか…レンが異星人に家族を殺されたって言ってたけど、まあ復讐に囚われる気持ちは、痛いほど分かる。そりゃあ荒れるよなー…勝っても解決するか分からない気がして、リベンジしようとする気持ちになれない…ん~…!」
レンの気持ちをどう理解し、彼にどうしてほしいのかを、ユウジは余程悩みすぎているのか、声に出して口からそう悩みが漏れてしまう事に全く気付いてなかった。
?「それなら、“思い切り”やればいいと思う…」
ユウジ「んへぉ!?って、アンタは…まさか…!?」
突然、一人の少女がユウジに優しい声で話し掛けてきた。
黒鋼色のドレスに似た獣殻を身に纏うスタイル抜群の美少女で、頭には2本の角があった。
徹底したポーカーフェイスの表情だが、黄金色の瞳には不思議と“優しさ”が籠められている。
彼女こそ、今の現代で“最強の怪獣娘”と称えられた怪獣娘の『ゼットン』。
そう…レンのパートナーであるゼットンの魂を宿している怪獣娘だ。
ユウジ「ぜ、ゼットン…さん…?あ、あの怪獣娘で最強の…!」
怪獣娘とは言えゼットン(怪獣娘)である彼女からもその強さを感じ取ったのか、少し緊張気味になる。
ゼットン「うん。御蔵ユウジ…だよね?GIRLSの皆やアギラから、話は聞いてる。皆をパートナーの怪獣と一緒に守ってくれてる事や、昨日の“件”も含めて知ってる。よろしく」
ユウジ「う、ウス。よ、よろしく。ところで、ゼットンさんがさっき言ってたのって、もしや俺…」
ゼットン「うん、全部声に出てた」
ユウジ「マジかよ~…!?////ハッッッズ…」
ゼットン「大丈夫、すごく悩んでるのなら無理もない…」
ユウジ「あ、ありがとう…」
ゼットンは微笑みを見せてそう言う。
ゼットン「君が昨日戦ったレンってレイオニクス。戦った時に“何か”分かった?」
ユウジ「……“復讐心”…かな」
ゼットン「そう…」
ユウジ「俺…アイツと戦ってまた負けるのを恐れてるってのもあると思うんだけど、正直に言うとさ、レンに“どうしてほしいのか?”とかに悩んでる気がすんだよな…復讐に囚われるのは辛い…でも家族を殺されたらそうなる気持ちも分かる…!…けど、だからって俺の友達にそこまで冷たい物言いや態度とかはあんましてほしくないし…って思うんだ…ハァ…!マジでどうしたら…」
悩みをゼットンに話したユウジは下を向く。
ゼットン「…君も、私やアギラと少し似ている」
ユウジ「へ?」
ゼットン「大丈夫。だって、昨日戦って彼の復讐心を理解したのなら、レンもユウジの気持ちを理解し始めてくれているはず。だから私はさっき、“思い切りやればいいと思う”って最初に言った」
ユウジ「思い切り…」
ゼットン「うん、思い切り。私はレッドキングと大怪獣ファイトでいつも戦う時に、彼女が私を全力で超えようとする熱い気持ちがよく分かるの…私は、そんなレッドキングと戦えて嬉しく思ってる…だから、いつも試合でつい、最後に本気を出して私が勝っちゃうけど…」
ユウジ「ゼットンさん…」
自分の隠された気持ちを明かしたゼットンに、ユウジはポーカーフェイスの彼女でもどこか嬉しく思って話しているのがちゃんと伝わっていた。
ユウジ「……戦えば、頭を空っぽになる…感じか」
ゼットン「うん。だから怪獣娘の為に、大怪獣ファイトって競技があるんだと私は思う。それじゃあ、そろそろ行く。けど、私は君なら乗り越えられると信じてる。じゃあ」
ゼットンは優しい表情をユウジに見せて、応援しながらテレポートでその場を去って行った。
ユウジ「…!……なんだろう…今の俺、いつもの俺に戻れるくらい気持ちが軽くなって、悩みが解決出来たかも!!ありがとう、ゼットンさん…!ッシャアッ!!」
ユウジは段々と元気が沸き起こり始め、いつもの活気ある彼に戻るのだった。
蛇月「…フッ♪いい特別授業を受けたな~…♪流石はゼットン“さん”だ…♪」
そんなユウジの様子をいつの間にか陰に隠れてずっと見ていた蛇月が居り、彼は走っていくユウジの背中を見届けながら、懐からカードを一枚取り出した。
それはゼットンが描かれた怪獣カードで、カードは禍々しく光るも、その光はユウジを応援するかのように光った感じでもあった…。
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ー疑似空間内ー
数分後。
ユウジはフィールド生成装置を使用して、疑似空間内での特訓をしていた。
ユウジ「ゴモラ!空中にジャンプして、あの岩にメガトンテール!」
ゴモラ「キシャオォォォォンッ!!!」
気合いを入れた方向と共にゴモラは指示に従って、疑似空間内の岩盤をジャンプした後の回転メガトンテールで破壊する。
ユウジ「ハァ…ハァ…!フゥ!ここで一時間辺りは特訓したなー…!」
ゴモラ「ギャオッ!」
ユウジはゴモラとの特訓で指示を出す力にも体力が消費するが、特訓のお陰で慣れ始めていた。
ゴモラも自信満々に気合いを入れていた。
ちなみに、ポコはGIRLSでクララと一緒に発明の手伝いをしていた。理由は…「ポコちゃんと新しい発明の手伝いに協力してもらってもOKデスか?」との事で、猫の手も借りたい状況だったらしく彼は喜んで手伝いに行っている。
ユウジ「地球で異星人が誰かの役に立つって、相当嬉しいよな~♪友達が出来て嬉しいよ♪…‥」
ゴモラ「グルル?」
嬉しそうに言った直後、ユウジは軽く下を俯く。
ユウジ「…‥多分、レンは友達も居ない…相棒の怪獣でゼットンが居るつっても、あの調子じゃ尚更放っては置けねぇ。一人でも心の支えになれるんなら、俺はアイツに勝ってでも友達になってやんねぇとな!」
ゴモラ「ガウッ!」
ユウジの覚悟にゴモラは力強く返事をした。
すると次の瞬間、誰かが声を掛ける。
レン「全く…世話好きなヤツだなお前?」
ユウジ「!?レン!なんでここに?」
それは、いつの間にかフィールド生成装置を使って疑似空間内に入ってきたレンだった。
レン「昨日、部室を出て解散する前にお前とこのクール星人がコレを怯えながら渡してきたから受け取ったが、便利な装置だ…。正直驚かされたよ。でもまさか、疑似空間は個別での生成できず、お前みたいな既に装置を使って空間に居る奴と会っちまう感じか…」
レンはどうやら、特訓したくて装置を使ったがユウジと会ったことに不機嫌そうにする。
しかし、昨日ほどはそんなに荒々しくは無く、寧ろ落ち着いてはいた。
ユウジ「そ、そっか。…まさかとは思うけど~…俺の言ってたことって…」
レン「無論聞いてた。聞きたくなかったけどな」
ユウジ「やっぱし…で、でも!お前は辛いだろ!?幾ら怪獣が相棒で心の支えにはなっても、一人くらいは人と友達になった方が…!」
レン「……‥だからお前は甘ちゃんなんだよ…!いいか、俺はな?家族が異星人に殺されてから事件が解決されないしGIRLSはそれすらも知らない…!警察が“この時期”を理由に、市民の新たな不安と混乱を避けるために隠蔽しやがったんだ…!!だから他人を使用出来なくなるのも分かるだろーが!?」
ユウジ「つ、辛すぎでしょ…」
ユウジはレンの気持ちや人間不信になる理由を知って、激しく同情する。それに、彼の目には少しだけ涙が出ていた…。
レン「ハァ…まあ、昨日のお前ンとこの姉にビンタされて、謝罪はするべきだと俺は思ってる…すまん」
レンは涙を拭いて深呼吸すると、昨日の事に罪悪感があったのか、落ち着いてそう言いながらまず頭を下げて謝罪した。
ユウジ「レン…大丈夫。俺は昨日お前と戦って凄く理解できた。優しさは失ってないのをね。それに、そらあんな事あって警察が協力してくれなかったら人間不信になるのも無理ないよな…。…‥後さ、このリベンジマッチはお前が望む戦いでもあんだろ?俺、戦う前にまず会話で解決出来て嬉しいって思うんだ。話してくれてありがと」
レン「…‥フンッ…////少しはお前の実力に期待するぜ?」
バトルナイザーを構えたユウジは礼を言うと、レンは若干照れ臭そうにしてバトルナイザーを構える。
レン「さあ、やろうか。ユウジ、お前のリベンジマッチをな!!」
ユウジ「ああ!昨日の俺とはちょっと違くなったのを、お前に見せてやんよ!頼むぜ、ゴモラ!!」
ゴモラ「キシャオォォォォンッ!!!」
指示する場所まで離れた二人はそう言うと、ゴモラは咆哮を上げて気合いを出す。
レン「行け、ゼットン!!」
《バトルナイザー、モンスロード!》
ゼットン「ピポポポ…!!ゼッッットォォォォンッ!!!」
ゴモラ「グルル…!!キシャオォォォォンッ!!!」
レンにバトルナイザーから召喚されたゼットンも力強い咆哮を上げると、両者は互いに向かって取っ組み合う。
ゼットン「ピポポポ…!ゼットォォンッ!!」
取っ組み合いでまずは力比べで押し合うが、ゼットンはゴモラに足払いで横に勢いよく転倒させる。
ゴモラ「グガッ!?」
ゼットン「ゼットン!!」
ユウジ「!!ゴモラ!」
転倒した隙に踵落としを決めようとするが、ユウジは指示を込めてバトルナイザーを向けるとゴモラは横に転がって躱し、そのまま直ぐに立ち上がると自慢のメガトンテールで鞭のように振るいながら、ゼットンの顔を殴打させた。
ゼットン「ゼットン…!」
ゴモラ「グルル…!!」
大したダメージにはならないが少しは怯んで思わず距離を取る。
レン「!…昨日よりやれるようになったな…!」
ユウジ「へへっ…!それはこっからこっから!ゴモラ、反撃を許さず攻めるんだ!」
ゴモラ「ギャオッ!キシャオォォォォンッ!!!」
レン「ゼットン!奴の尻尾に注意しつつ、得意のスピードで攻め込め!」
ゼットン「ゼットォォォォンッ!!!」
指示を受けた両者は再び咆哮を上げつつ向かい、攻撃を繰り出し始める。
ゼットンは俊敏な動きで間合を取ってパンチやキックを激しく与えるが、昨日よりもゼットンの動きを読める様になったゴモラは腕や足でダメージを軽く受け流しながら肉弾戦の応酬を与え込む。
ゼットン「ぜ、ゼットォン…!!?」
レン「ぐっ…!ハッ、ハァ…!!大したことになったのは認める…“この攻撃”をどう対象するかの話でだがな?」
ゼットン「!ゼットン…!」
レンはそう言うとゼットンの方に目線を向け、ゼットンは頷く。
するとゼットンはテレポートでゴモラの目の前から消える。
ユウジ「あっ!…ゴモラ!!」
ゴモラ「!ギャオォォォッ!!!」
バトルナイザーを向けたユウジに指示を送られたゴモラは、後ろを振り向く際に勢いよくメガトンテールを振るう。
しかし。
ゴモラ「っ!?キャオッ!?」
テレポートで後ろに回った奇襲攻撃をしてくると行動を読んでの攻撃方のはずが、ゼットンは現れなかった事にゴモラは驚く。
ユウジ「!!?しまっ…!?」
レン「判断いいが、惜しい。フェイントさ」
ゼットン「ゼッッッ…トォォォォンッッ!!!!!」
ユウジがフェイントだと言うことに気づいた瞬間、レンの種明かしと同時に先ほど消えた位置から再びテレポートでゼットンが出現した。
その直後、テレポートで遠くに移動して元の位置に戻るまでの間としてエネルギーを溜めており、ゴモラが振り向く直前に光波技「ゼットンブレイカー」を叩き込む。
ゴモラ「グオオォォッ!!!が、ガハァッ…!!!」
ユウジ「ア、アァッ!!!ハァ…ハァ…!!うぅ…」
あの初代マンのカラータイマーを破壊した程の波状光線をゼロ距離で受けたゴモラは倒れ込み、凄まじいダメージのシンクロでユウジも悲鳴を上げながら倒れてしまう。
だが、二人はまだ諦めておらず、立ち上がろうとした。
レン「…これで分かっただろ?お前の実力は、俺の経験したものに敵わない。だが、あの場はフェイントに賭けてよかった。それほど焦ったのは本当さ。次のリベンジに期待してる。だから…」
ユウジ「“諦めろ”…と…?ザッけんな…!!」
ユウジは苦しそうにしながらも、ゴモラと一緒に立ち上がる。
ゴモラ「ぐ、グウゥ…!!!」
ユウジ「俺は…俺は誰かを守りたい!この力でゴモラや他の仲間の怪獣達、そして…友達の皆と力を合わせてここまで頑張って来たんだ…!そして俺は…!レンの事が放って置けないから、助けになりたい!!お前の助けになるには、お前が納得するために今ここで超えないとダメなんだよ!!?レン!お前は…今も寂しいんでしょうが…!?復讐に他人を巻き込みたくないから、自分で嫌な態度をわざと取って嫌われ者になってるんだろ!!?ンなことしたってお前が辛いだけだろーが!!相棒のゼットンに頼れるんならさ、辛い時や悩みがある時…誰かに頼って助け合ってもいいんだよ!!!!!」
レン「…!!」
痛みで苦しそうにしても、ユウジはレンに思い切り言いたいことを言った。
それに図星だったのか、動揺してバトルナイザーを落としそうになる。
すると次の瞬間、ユウジとゴモラの身体の周りから赤黒いオーラが出始める。
前のヒッポリト星人に対する怒りがこみ上げた時と同じオーラだが、今の彼らは“怒り”で出したオーラではなく、純粋な“闘志”から溢れたオーラだった。
ゼットン「っ!!?」
レン「!!このオーラ…!ユウジ、貴様暴走する気か!?」
ユウジ「バーカ…誰かを守りたいって言ったろ?お前を含めて…!だから…このリベンジマッチは“3分”で終わらせっから!!…ハアァァッ!!!」
ゴモラ「キシャオォォォォンッ!!!!」
今から出す“力”の凄まじさを互いに理解したのか、ユウジは3分の制限を宣告すると同時にバトルナイザーを力強く握って声を上げ、それによりゴモラは赤黒いオーラに包まれながら咆哮を上げた。
ゴモラ(レイオニックバースト)「ギシャオォォォォンッ!!!!!!」
瞬間、咆哮と共にオーラは吹き飛ばすと、ゴモラの全身は真っ赤になる。
レイオニクスの力を高め、全ステータスを大幅にパワーアップさせた姿…『レイオニックバースト』状態となる。
レン「ば、バカが…!!なら暴走しないでちゃんと“3分”でやれよ!?」
ゼットン「ゼットォォォォンッ!!!」
ユウジ「ぐっ!そ、そのつもりだし…!!頼むよ…ゴモラァ!!!」
ゴモラ「ギシャオォォォォンッ!!!!!」
ユウジとレンは3分の“ファイナルラウンド”に入り、ゼットンとゴモラ(レイオニックバースト)は再び戦闘開始する。
ゴモラ「ギシャオォォォォンッ!!!グオォォォォッ!!!!」
ゼットン「っ!!?ゼッ…!?」
ゼットンはゴモラにテレポートで回避し、後ろに回り込んで蹴りを入れ込もうとするが直前に足を捕まれて地面に叩きつけられてしまう。
ゴモラはそのままゼットンにタコ殴りを浴びせてダメージを与える。だがゼットンも負けじと火球を顔面に与えて怯ませ、距離を取った後に更に火球を喰らわせる。
だがしかし…。
ゴモラ「グルル…?ギシャオォォォンッ!!!」
ゼットン「ぜ、ゼットン…!!?」
レン「…!!」
レイオニックバースト状態のゴモラには全くダメージが与えられておらず、ゼットンは大きく動揺して思わず後退りした。
それを見逃さないゴモラはゼットンに思い切り跳んで両足で頭部を挟み込み、フランケンシュタイナーで地面に叩きつける。
ゼットン「ゼッ…トン…!!」
レン「…っ!!!」
ユウジ「ハァ…ハァ…!…‥勝った」
ゴモラ「!!…キシャオォォォォンッ!!!!!」
凄まじい一撃だったため、流石のゼットンもダウンして気絶し、レンも敗北を認めてバトルナイザーへと戻した。
その様子を見たユウジは息を荒げながらそう呟くと、レイオニックバーストの状態がギリギリで解除できたゴモラが勝利の雄叫びを疑似空間内に響かせるのだった。
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ー円高、怪獣倶楽部の部室ー
ユウジ「…って、事が昨日あったんだけどさ、よろしく♪」
ポコ「よ、よろしくです!」
レン「…‥この前は申し訳ない…だからそのぉ…!…‥み、皆!…‥よろしく頼む…!////」
虚介「ほなよろしゅう頼ますわ黒崎君♪」
イワミ「…ダルいけど、俺は今のレンは…決して嫌じゃねぇかな…。だから、よろしく…」
ユウカ「フフッ、どーやらウチの弟の“お節介”に敗北したみたい…♪」
メユ・カミナ『だね~♪』
レン「…う、うっせ…////」
あれから空間を出てポコの回復装置で傷を治した後の翌日、ユウジは仲間達に昨日の事を全て説明して、レンは転校した日の一件を謝罪していた。
周りの反応は、笑顔と優しさで迎い入れられた暖かいもの。
こうしてレンは怪獣倶楽部に入部し、彼は御蔵ユウジと言う“
レンの敗北には悔しさなど無く、ユウジや新しい友達への“恩”がつまっていた。
・・・・・・・・・・
ーワロガ一派の隠れ家(“元”サンダスト教本部施設)ー
数時間後の真夜中…。
主催者「…‥3分以内で暴走を防ぎながら力を振り絞る荒業…か。…‥素晴らしい成長力だ…!これは今後の研究のし甲斐や楽しみが浮かぶねぇ~…!クフフッ…♪」
施設の内を改造し、不気味な空間となった施設内で椅子に座っている主催者は、手に持った水晶玉に映るユウジとレンの戦いを見ており、ゴモラをレイオニックバーストさせた光景を見てから興奮気味になって呟いていた。
すると少年姿に擬態してるワロガが声をかける。
ワロガ「どうでもいいけどさ~。主催者がこの間、雑魚のブリス星人に渡したあのダークリングだけど、アンタが考えた形だとバレずに“アイツ”まで届く様にした事…、流石に俺の幹部の一人がその事でめちゃ怒ってたよ~?煩くて敵わないから明日、説明してよねー?」
主催者「そのつもりさ♪“闇だが全くの光”である例の“彼”にさえ、我々の存在はまだ知られていない。…だからと言って“慢心”はしないよ。徐々に“用意”や“計画の準備”は常に万全…!!私の“戯れ”で用意した“つまみ”に、ウルトラ戦士が反応してもねぇ…!♪」
ワロガに向けて、“混沌”極まりない“恐ろしい思考と冷静さ”を保って主催者はそう言うと、前よりも不気味で狂喜的な笑みを浮かべる。
……………………
リベンジマッチの果てに新たな力を手にして勝利をおさめたユウジ。
そんなユウジは両親を異星人に殺されて復讐鬼となったレンの荒れた心に、大きな変化を生じさせ、彼との絆をも深める。
だがその裏で、多くの策や未だ不明の思考…そして圧倒的狂気と冷静さで常に主催者の暗躍は続いていた。
そう…この2人の邂逅から、怪獣娘とユウジ達レイオニクスの物語は、次なる“章”へ進む。
新たな脅威と運命の邂逅が待ち受けるユウジの物語は…まだまだ続く…!!!
第1章 完、第2章に続く。
次回予告!
学校帰りのユウジはシャドウミストの影響で暴れる一般人たちに出会うが、丁度駆けつけたクララと協力してなんとか解決する。
そんな中、主催者は“戯れ”としてロボット怪獣をユウジに差し向け…!?
次回、第12話「セカンド・ジャグリング」
お楽しみに!