大怪獣バトル娘!~ウルトラ怪獣擬人化大戦記~   作:ガタ

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第13話「侵略!?我ら、ブラックスターズ!!」

某日の午後。

東京都の新宿駅付近にあるビルの大きなテレビ画面に、GIRLSの広告が流れていた。

 

ザンドリアス(サチコ)『私たちGIRLSのイベントライブ、みんな来てね~♪』

ノイズラー(ミサオ)『アタシらのギターや歌を聴け~!』

ホー(ルイ)『ま、待ってま~す!////』

 

怪獣娘の姿に変身して宣伝するサチコ、ミサオ、ルイの3人。

 

「イベントライブか~…!こりゃ行くしかない!」

「やっぱ怪獣娘はいいね!」

「カワイイしイケてるよ~!」

 

そんな広告の宣伝を見ていた人々は、まるで不安が少しずつ無くなっていく様に笑顔を浮かべながらワクワクしていた。

それもそのはず。

怪獣災害などが続く不安の最中、GIRLSの健気な働きや活躍で人々の心は安心できているからだ。

そんな人々の様子や宣伝の映像を、少し先に放れたある建物の上から眺めている、四人の怪獣娘たちがいた。

 

「フッ…!あの程度で“イケてる”だと?笑わせる。この時期に応じて、地球を我ら『ブラックスターズ』が侵略してやる…!」

 

豊満な胸が目立つ黒いスーツの獣殻を身に纏った怪獣娘はそう呟く。

 

・・・・・・・・・・

ーGIRLS東京支部、ロビー内ー

 

ユウジ「~♪~♪」

 

その頃、今日は学校が休みだったユウジは、この日はGIRLSのバイトをしに来ていていた。

 

ユウジ「…っし、これでロビーの床は拭き終わったな。さて、片付けて何しようか~?…‥ん?」

 

丁度バイトの仕事を終えたユウジは、床拭きなどのモップやそのカートを元の場所に戻して片付けをしていた。

すると、入口の自動ドアを通じて誰かが入ってくる。

入ってきたのは、穏やかような風貌の青年だった。

 

「あ、君がトモミ君の言ってた御蔵ユウジ君…かな?僕はGIRLS研究部門の嘱託顧問を務めている多岐沢マコトと申します。ピグモンのトモミ君に協力要請として呼ばれてここに来ました。よろしく」

ユウジ「えっ?あ、どうもよろしくッス…」

 

ユウジも彼の…「多岐沢マコト」の丁寧さに姿勢よくキチッとなって挨拶した。

 

マコト「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。寧ろ僕の方が緊張してましたので」

ユウジ「へ?…あ。俺が怪獣を操れるから…?」

 

トモミに呼ばれて来訪したのなら、自身や友人を含めたレイオニクスについては知っている…と、ユウジは察する。それも当然、GIRLSに入っているマコトはこれまでの事情などを報告書で知らされているからだ。

 

マコト「はい。現代に怪獣が現れてから、君を含めた怪獣を操れる力を所有する「レイオニクス」についてを、各地のGIRLSに入隊している怪獣娘や僕のような関係者はトモミ君の報告でその件を知っています。でも安心してください。GIRLSの全支部が中心になっている国連総本部は君を信じたうえで、レイオニクスや怪獣の対応を東京支部に任せる事になってますので」

ユウジ「なるほど。信じてくれたのは嬉しいんだけども、それってなんか…ほ、ほぼ“丸投げ”なんじゃ…?」

マコト「ま、まあ…アハハ…」

ユウジ(GIRLSの上層部って案外苦労人説…?無理はないよな~…)

 

苦笑を浮かべるマコトを見たユウジは、話の内容からして上層部が自らの悪い判断を避ける為に対処を東京支部に任せた事を、上層部の方々がいろいろ苦労していると同情するのだった。

 

ユウジ「とりま立ち話もなんだから、場所を変えてそこで話をします?」

マコト「ああそうしましょうか。なんだかもう緊張なくなってますね」

ユウジ「いや~、だんだん話すと慣れるみたいな?」

マコト「ふふっ」

 

ユウジの明るいフレンドリーな性分に、マコトは嬉しそうに微笑む。

 

・・・・・・・・・・

ーGIRLS東京支部、休憩室ー

 

それから7分後くらいして、ユウジとマコトはGIRLSの休憩室を話しやすい場所として選び、テーブルを挟んで椅子に座りながら話していた。

 

ユウジ「この前さ、俺の友達がレイオニクスに成る時をどうだったかについてを少し聞いたんだけど、皆その時は気配っぽい何かを感じて方角を向いてみたら、その向いた所にバトルナイザーが落ちてたらしいッスね」

マコト「なるほど…その“何かを感じ取ったり”、または“条件的な形で力が覚醒してしまう”…的な部分が怪獣娘にも、似たような部分がレイオニクスにもあるようですね…!」

ユウジ「あー…ちょっと怒りに身を任せると、怪獣娘の暴走みたいな気分も感じたりしたかな~…!」

 

ユウジはそう話しながらその内容を聞くマコトは、彼の話から上手く仮説を立ててノートに書く。

 

ユウジ「でもそう考えると、怪獣娘とは違った“悪い状況”も起こりそうかも…」

マコト「ん?と言うと?」

ユウジ「…レイオニクスの悪人…とか?」

 

ユウジはレイオニクスになった者が増えてる事から、いつ力を悪用する者が出るのでは?と前々からそう考えてはいた。

 

マコト「!確かに、力と怪獣を悪用するレイオニクスもいつか出現しても可笑しくはないかもですね…もし、そうなったらユウジ君はどうしたいのでしょうか?」

 

怪獣には怪獣、怪獣娘には怪獣娘…。そしてレイオニクスにはレイオニクス…。

力を持つ存在に対処するには“相性”がある。だからこそ、過酷な戦いは避けられない。

それを思ってマコトは彼に質問する。

 

ユウジ「そりゃあ…話し合いで解決したいッスよ…。でも、話じゃ解決できないことがある…だからと言って俺は諦めない。俺は…俺のやれる範囲で何かを守れたり助けられたりするんなら、出来る事を全力でやるまでッスね」

 

ユウジは、多少の迷いがありつつも変わらぬ強い“決意と意思”が満ちた眼差しで、マコトにそう答えた。

 

マコト「…!ユウジ君、その答えと考え方はとても素晴らしい。と、僕は凄く思いますよ。何かあれば、僕やGIRLSはいつでも貴方がたに協力します!」

 

彼の答えに感銘を受けたマコトは、椅子から立ち上がって握手しながら言う。

 

ユウジ「ま、マコト博士…!ありがとうございます!!」

 

それに対してユウジは礼を言いながら、ユウジとマコトの言葉に感銘を受けたのであった。

 

・・・・・・・・・・

 

午後14時半頃、帰り道の某所。

 

GIRLSのバイトと、マコトとの会話を終えたユウジは家まで帰り道を歩いていた。

 

ユウジ「マコト博士、とても良い人だったな~♪」

ポコ『だね!それに、ユウジだって凄く優しいもんね♪』

ユウジ「そ、そーか?なーんか照れるな~♪」

 

バトルナイザー内のポコにそう言われ、嬉しそうに照れていた。

するとその時。

 

「“機械に話し掛けながら歩く少年”…!ナァーッハッハッハッ!私のお告げ通りだ!」

ユウジ「うん?」

 

背後から高笑いを上げる女性の声がしたので振り向くと、そこには一人だけ変身してない四人の怪獣娘がいた。

それは東京都の新宿駅付近で、GIRLSの広告を見ていた四人組である。

 

「流石ブラックちゃん♪変な機械に向けて喋ってるあの子よりも不審者っぽいね~♪」

「や、喧しい!」

「なら私達も不審者と変わらないな」

「で、ですね…」

 

オレンジ色のブレザーを着ている、変身してない女子高生の少女がそう言う。

 

ユウジ「(ヤベ~ッ…!ポコと話してる所を見られた~…!ハズイ…って、まあ確かにあっちのほうが不審者っぽいけど…)…‥な、なんか用があるンすか…?」

 

ユウジはバトルナイザーを懐にしまいこんで、早く帰りたそうになりながらも我慢して問い掛ける。

 

「フッフッフッフッ…!その通り!我々は、この地球を“侵略”するために、君の力が必要なのだ!!」

ユウジ「…‥…‥ハァ?」

 

ユウジは猫の某ネットミームみたいな感じに声を出し、頭に大量の“?”マークを浮かべながら困惑気味にドン引きする。

 

「流石ブラックちゃん!♪やっぱりめちゃ引かれてるねぇ~♪」

「だから喧しいって!!コホン。気を取り直して、“アレ”やるぞ!」

「ラジャー♪」

「おー」

「えっ!?ここでですか!?」

「当たり前だ!」

 

早くここを離れたいユウジの事も考えず、怪獣娘たちはぐだぐだと話を続けながら彼の目の前でポーズを取り始める。

 

「銀色のレイダー、シルバーブルーメ!」

「赤きスナイパー、ノーバ!」

「漆黒のリーダー、ブラック指令!」

「よ、4人目のニューカマー、平賀サツキ!またの名をペガッサ星人!!」

シルバーブルーメ「四人揃って!」

ノーバ「地球の侵略者!」

サツキ「(仮)!」

ブラック指令「我ら!」

四人『ブラックスターズ!!!』

 

カァーッ…カァーッ…

 

ユウジ「…‥…‥」

 

四人の怪獣娘…『ブラックスターズ』は決め台詞とポーズを決めて名乗るが、沈黙するユウジの代わりに、偶然カラスが鳴き声で反応するのだった…。

 

ユウジ「…え、えと…うん…」

サツキ「…‥~~~ッ!!!////」

ノーバ「まあ、滑るのも無理はない」

シルバーブルーメ「いや~、流石の私でもこの対応は辛いかな~…」

ブラック指令「く、くぅ~…!!」

 

反応や返答に困るユウジの様子を見て、真っ赤に顔を赤面させながら恥ずかしがる「平賀サツキ」を、「ノーバ」はそう言って彼女の頭を撫でて慰め、「シルバーブルーメ」は「ブラック指令」に文句を言う。

 

ユウジ「…特に用事とか無かったら俺帰りますね…」

ブラック指令「待てぃ!!我々は地球を侵略するのが目的…!今回の夢で私が見たお告げには、君が“怪獣を操っている光景”を見たのだ!さっき君が誰かに話し掛けていたその機械も、怪獣と何か関係してるはずだろ!?」

ユウジ「っ!!?へ、へぇ~…?そ、そーなのね~…?」

 

ピンポイントでブラック指令に図星を突かれたユウジは大量の冷や汗をかきながら、彼女たちから顔を背ける。

 

ブラック指令「フッ、その反応…!」

ノーバ「図星だな」

シルバーブルーメ「お~♪君ってなんか分かりやすくて面白いねぇ~♪」

サツキ「じゃ、じゃあ本気で皆さんやるんですか…!?」

ユウジ「は?ほ、本気って…?」

 

オドオドするサツキの様子にユウジは違和感を曇らせると、ブラック指令はこう答える。

 

ブラック指令「侵略のため…怪獣を操るあの少年を我々の仲間にするのだ~!」

 

それは彼を捕まえて仲間にするためであった。

ブラック指令はユウジを捕まえるため、三人に指示を下す。

 

ユウジ「えーッ!!?…っ!!」

 

ユウジが今度はちゃんといい反応で驚くと、ノーバが赤い触手を向けてきたので咄嗟に回避して彼女たちから距離を取る。

 

ユウジ「っぶね~…!」

ノーバ「!?…お前、いい反射神経してるな」

サツキ「す、凄い動きでした…!」

ユウジ「そりゃどーも!」

 

ユウジは逃げようと即座に走り出そうとした。

 

シルバーブルーメ「ニシシ~♪逃がさないよ~!ジェリースプラッシュ!」

 

だが、いつの間にか頭上に軽く飛んでたシルバーブルーメが袖口から溶解液を放つ。

 

ユウジ「!!ぐっ!あっ!!」

 

ユウジは紙一重でギリギリ回避するが、溶解液でバトルナイザーをしまっていた懐が少し破ける様に溶けてしまい、その穴からバトルナイザーが飛び出てブラック指令の足元に転がってしまう。

 

ブラック指令「おお!でかしたぞシルバーブルーメ!」

 

ブラック指令はそう褒めると、足元にあるバトルナイザーを拾う。

 

ユウジ「っ!!俺のバトルナイザーを返せ!!大事な俺の“相棒”と“仲間たち”が居るんだよ!!!」

ブラック指令「わわっ!?」

シルバーブルーメ「な、なんかごめんね…?」

 

バトルナイザーを取られた事でユウジはよほど焦り、目が少し血走っていた。

そんな必死な姿を見たブラック指令はビビり、シルバーブルーメも流石に申し訳ないと思って謝罪する。

 

ブラック指令「こ、これが欲しいなら我々の仲間になれ!手荒な真似はしたくないんでな!ナァーッハッハッハッ!!」

ユウジ「ハァ!?ふざくんなよ!」

サツキ「って言うか、もう手荒な真似した後なんですけど…」

 

珍しく悪役みたいなやり方をするブラック指令にサツキは少し引く。

 

ユウジ「…‥なら、教えてやんよ。俺はアンタらの言う通り、怪獣を操れる力を持っている、レイオニクスってもんだ!」

ブラック指令「おお!!なら、君が我々の仲間に加われば遂に地球侵略の悲願が…!!ナァーッハッハッハッ!!!!」

 

それを聞いたブラック指令は感激と、自身が地球侵略できた光景を妄想したあまり、思わず万歳しながら高笑いを上げてバトルナイザーを持った右手を真上に掲げる。

 

ユウジ「んなこと…するわけねぇだろバカタレーッ!!」

 

ユウジはそう言い放つと、ジェリースプラッシュが当たって溶けた際に出来た地面のコンクリの小さい破片をいつの間に持っており、それを親指で弾き、ブラック指令がバトルナイザーを持っている手に当てた。

 

ブラック指令「アウチッ!?…はっ!!?」

ユウジ「返却ど~も」

 

それによりブラック指令は思わず飛ばすようにバトルナイザーを突き放してしまい、ユウジの手元にキャッチされる。

 

ユウジ「お灸を据えないとねぇ…?」

ノーバ・サツキ『あ』

シルバーブルーメ「や、ヤバ」

ブラック指令「せ、戦略的撤退ぃ~!!」

 

ユウジの黒いオーラを纏ったニコニコ笑顔を向けられて、ブラックスターズは逃げようとした。

 

ユウジ「逃がすか~ッ!リトラ!」

 

《モンスロード》

 

リトラ「キエェ~ンッ!」

 

ユウジは逃げる彼女らにバトルナイザーを向けると、鳩くらいの大きさに縮小召喚されたリトラがブラックスターズの方に勢い良く飛来し、サツキ以外の三人に嘴を使った突っつきを軽い威力で喰らわせる。

 

リトラ「キエェ~ンッ!!」

ブラック指令「イギャーーッ!」

ノーバ「い、イタタ…!」

シルバーブルーメ「ご、ごめんなひゃ~い!」

サツキ「…‥今回ばかりは仕方ないですね…」

 

リトラに嘴で突つかれて痛がる三人を見て、流石にこればかりは残当と判断したサツキだった。

 

ブラック指令「くうぅ~…!!お、おい!今回は我々の負けを認めてやる!だが、次はそうはいかないからな!?“ライバル”として、お前の名前を言え~!!イタタ~!!」

 

ブラック指令は悔しくしながらユウジをライバル(?)と認定し、名を訪ねる。

 

ユウジ「ら、ライバルて…まあいいか…。俺は御蔵ユウジ。リトラ、お疲れ」

リトラ「!キエェ~ン♪」

 

ユウジは聞かれた通りに名を告げてリトラを呼び戻し、そのままリトラはユウジの肩に止まって頬擦りしてくる。

 

サツキ(…‥カワイイ…!)

ブラック指令「ユウジか…!次に会う時は必ず仲間にしてやるからな?!覚えてろ~!!」

シルバーブルーメ「流石はブラックちゃん♪めげないし、ベタで憎めない悪役だねぇ~♪ウェ~ヒッヒッ♪」

ブラック指令「だーかーら~!!うるさーい!!」

ノーバ「お前がうるさい」

サツキ「あ、アハハ…迷惑になると思いますが、また何処かで…」

 

ブラック指令はベタや捨て台詞を吐くと共に、彼女達はアジト(アパート)へと走り去った。

 

ユウジ「ハァ…。やれやれ…変な奴らだったよ…」

リトラ「クルル」

 

去って行くブラックスターズの後ろ姿を見て、相手するのに疲れたユウジとそんな彼に同感して声を出すリトラであった。

 

悪の怪獣娘…ぶってる変な連中“ブラックスターズ”を新たなライバル(?)にしてしまったユウジの明日は、どうなることやら…。

 

続く!




次回予告!

ある日、メユはユウカと一緒にフィールド生成装置でガンQとレッドキングを特訓させながら、怪獣達のストレス解消をする。
そんな中、メユが好きな自然に宇宙ゴミを不法投棄しながら侵略計画を企む異星人の魔の手が…!

次回、第14話「メユとガンQのゴミ拾い」

お楽しみに!
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