大怪獣バトル娘!~ウルトラ怪獣擬人化大戦記~   作:ガタ

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第1章【レイオニクス編】
第4話「部室と相棒」


数日後の某日、GIRLS国連総本部。

 

ここは世界各国に存在するGIRLSの全支部の中心となっている『GIRLS国連総本部』。

そして本部内の会議室には、政府関係者やGIRLS上層部の者たちが数名ほど集まって会議をしていた。

 

「あれから日と時間が経ったが、油断はできんよ」

「全くもってその通りです。“今”も“昔”も含め、日本は怪獣だらけの“巣窟”…。否、まさに“魔境”と言っても差し支えませんなぁ…」

「君、今の発言は日本国民に対して失礼だぞ?」

「し、失礼しました…」

 

本部の上層部員である中年あたりの男性や女性たちは、日本に怪獣や異星人の出現情報を東京支部から連絡があってからかなり頭を悩ませる。

更に、一人の学生である少年が別の怪獣を操って対処したことを知って、もはや頭の情報整理がつかないのだ…。

 

「怪獣の力を持つ少女“怪獣娘”…。再び地球に出現した怪獣と異星人に、彼女たちは対処できると思えますか?」

「それは我々も分からんよ。なぜなら、怪獣を操れる“レイオニクス”とやらも現れたのだからな…」

 

この前の東京支部の会議でユウジの言っていた自身の力の名称と思われる、『レイオニクス』と言う単語を男性は口にする。

トモミがあの会議の後に、話した内容を報告書として纏めて本部に送ったようだ。

 

「ハァ…今後の怪獣対策やその“レイオニクス”とやらについては、東京支部の彼女たちに任せるしかないですな…」

「ムゥ…そうだな。悔しいが、今の現状だと、“若人たち”を信じていくしか方法が見つかりませんね…」

「うむ。まずは様子見じゃな」

「そうですね…我々の勝手な偏見で国民を苦しませぬよう、まずは怪獣娘たちに託しましょう」

「それしかないな…」

 

上層部員の者たちはGIRLS東京支部に今後の対処と行動などを任せる事に決めた。

再び出現した怪獣により、世界はパニックを起こして混沌が渦巻いているのだから、今はまず怪獣や未知の存在に対処できる彼女たちを信じる事しかできなかった。

 

……それもそのはず。

 

怪獣への“トラウマ”によって、悔しい程に痛感した、自分たち人間の“無力さ”を…。

 

それがあの、第一次大怪獣時代の頃に植え付けられていたのだから…。

 


 

第1章【レイオニクス編】

 

某日…。

 

・・・・・・・・・・

ー円高、1年G組ー

 

蛇月「で、この問題の解き方はこうなってて~…」

ユウジ「フムフム…」

 

前回、GIRLSでここまで自分の身に起こった出来事や今後のことを含めて話し合い、GIRLS東京支部の怪獣娘たちと協力関係を持つことになったユウジ。

そんな彼は今日も学校に来て授業を普通に受けていた。

 

ユウジ(あれから怪獣が現れてないけど、やっぱこっちの方が平和だなー…♪)

 

ユウジは授業を受ける今の退屈で平和な時間にありがたさを感じ、心の中でそう呟く。

するとチャイムが鳴り、4時間目の午前中授業が終わる。

 

蛇月「そんじゃあ授業はここまで。今から昼休みだぞ~♪」

 

蛇月がそう言うと昼休みとなり、G組の生徒たちは購買で買ったパンや家で用意した弁当を、友達と一緒になったりして食べたり、スマホで動画や音楽を聴いたり観たりしながら、昼休みをそれぞれ満喫し始めていた。

 

ユウジ「そんじゃ俺たちも♪」

カミナ「うん♪」

 

ユウジとカミナはいつもの屋上で弁当を食べようと、教室を出る。

 

ユウジ「あ、イワミンも一緒に食べよ!♪」

 

するとユウジは後ろを振り向いて、自分の席からちょっとだけ離れた位置の席に、座って動画を視聴していた少年に話し掛ける。

その少年は、茶髪のメッシュに黒い1本のラインが入った特徴的な髪型をしていた。

 

イワミ「……ダル~…」

 

ユウジが“イワミン”とあだ名で親しげに言って、ダルそうに小さく呟いた彼の名は『冬原イワミ』。

気怠げかつ無感情な雰囲気を放つダウナー気味のドライな性格だが、実はユウジの中学から仲が良い“親友”。

口癖は“ダルい”とかでめんどくさがり屋だが、ユウジと同じく根が心優しい少年である。

 

ユウジ「“ダル~…”って、お前が一人でいる方がダルいだけや~ん」

イワミ「ん…まーな」

 

イワミは気怠げでふてぶてしくも実は内心、凄く嬉しがっていた。

まるでほんの一瞬、飼い主を前に大喜びで振る犬の尻尾が見えてしまうんじゃないかってくらいに…。

 

カミナ「じゃあ、屋上に言って一緒に食べようよ♪」

ユウジ「んだ♪」

イワミ「時間過ぎるとダルいから行こー」

ユウジ「おう♪」

 

イワミがそう言うと、三人は一緒に昼ご飯を食べに屋上へと向かう。

 


 

・・・・・・・・・・

ー円高、屋上ー

 

ユウジ「モグモグ…!ん~♪うンまい♪」

カミナ「だね♪」

イワミ「同感」

 

屋上に着いた三人は囲んで昼食の弁当を食べていた。

 

イワミ「そーいや…ユウジとカミナってあの怪獣災害の後、やたらGIRLSに立ち寄りしてるらしいけど、何かあったのか?」

ユウジ・カミナ『ギクッ…!』

 

二人はイワミに秘密にしてる訳ではないが、彼にレイオニクスの力について話していいのか迷っていた。

 

ユウジ「…あのさイワミン…。実はあの日から…」

 

するとユウジは、親友のイワミに黙って心配を掛けたくないと思い、事情を全て話し始める。

 

ユウジ「斯々然々…で、いろいろあったんよ…」

カミナ「アレは本っっっっ…当うに拐われて、マジ怖かったしね…」

 

二人はイワミに全てを打ち明けると、事情を聞いた彼は口を開く。

 

イワミ「情報量ダっっルいなおい…」

 

イワミは話を聞いただけでも理解に着いてくるのが難しかったが、溜め息を突きながらこう言う。

 

イワミ「……ハァッ。まぁでも、なんとなく分かったよ」

ユウジ「イワミン?」

イワミ「だって俺、中学ン頃からお前のお人好し過ぎる性分を知ってっからね。……なんかあったら俺も協力するから、あんま無理して一人で抱え込むなよ?…それで親友の悩んで困ってる顔を見てると、辛すぎて“超”ダルい…」

ユウジ「っ!!い、イワミン~!!!」

イワミ「だ、抱きつくな!ダルい!ハズイ!!////」

 

多少の理解と同時に放ったイワミの照れ気味な台詞に、ユウジは抱き着くほど感動する。

するとその時、扉から蛇月が現れて屋上に上がって来た。

 

蛇月「よぉ♪お楽しみの最中で悪りぃんだが、ちょっといいかー?」

カミナ「あっ、先生!どしたんですか?」

 

蛇月に声を掛けられて振り向いた三人の内、カミナは質問する。

 

蛇月「この前、怪獣倶楽部とやらの部室になりそうな空き室を欲しがってたよな?さっき、ちょうど誰も全く使ってない物置小屋が見つかったぜ♪」

ユウジ「マジっスか!!?ありがとうございます!!」

 

ユウジは勢い良く立ち上がって蛇月に礼を言い放つ。

 

カミナ「やったじゃんユージ!♪これで後は放課後に掃除をして、少しずつ部員を集めたりするだけ♪」

ユウジ「だな!♪」

 

やっと部室確保が出来たユウジとカミナは嬉しそうにしていた。

 

ユウジ「あっ!無理強いはしないけどさ、イワミンも倶楽部に入る?」

イワミ「ダル…。……でも、なんか悪くなさそうだな…」

 

イワミはユウジの誘いに対してめんどくさがりながらも、内心はかなり嬉しそうに興味津々。

それでちょっと考えてから、入部希望を出したのだった。

 

蛇月(……フッ。教師になって指導すんのも、アイツらと一緒に居る気分で懐かし~ねぇ…♪盆と正月はシフト空けとくか)

 

三人が盛り上がっている様子を見ながら心の中でそう呟く。

 


 

・・・・・・・・・・

ーエリアB、山地付近の村ー

 

その頃、東京都からかなり離れた山地にある小さな村。

 

「…うーん…!なんだか最近、作物が酷く枯れてきてるな…」

「そうだな…」

 

畑仕事をしていた村人の農家達は、畑で新鮮に実るはずの作物がここ数日、酷い状態でシナシナに枯れていることに困っていた。

 

「こりゃあきっと、都会の方でニュースになっちょる怪獣の仕業なんじゃ…?この前から妙な音が向こうの森の方から鳴り響くしよ…」

「ば、バカ言っちゃなんねぇよ!き、きっと前に仕入れた農薬が強すぎて、そんで腐らせちまったんだ!」

「そ、そうだよな!アハハ…だとしたら無農薬で育てることにしてみるだか…」

 

農薬の効力が強すぎたと思い、農家の男性達は無農薬でもう一度やり直そうと考えた。

だが次の瞬間。

 

ギギギギギギギィイイッ…!!!!!!

 

何か大きくて不気味な鳴き声が、畑の向こうにある山の方から鳴り響いてくる。

 

「どひゃあぁ!!?」

「ま、またあの音だ!!」

「や、やっぱり今から東京の“ガールズ”って所に連絡しておいた方がいいだ!」

「か、かもしんねぇだな…!お、俺が電話で知らせてくるだ!」

 

男性達はその不気味な鳴き声を耳にして恐怖し、怪獣の仕業だと断定する。

そして男性の一人が村にある公民館の電話でGIRLSに知らせようと、急いで公民館に向かった。

 

・・・・・・・・・・

ーGIRLS東京支部、作戦司令室ー

 

トゥルルルルッ!トゥルルルルッ!…ピッ

 

「はい、こちらGIRLS東京支部!」

 

作戦司令室にいる女性オペレーターが、村人からの電話に入る。

 

『う、ウチらの村にある畑で作物が酷く枯れ初めてたんだけども、なんか向こうの山ん中から気味の悪い音がぁ…!!』

「分かりました!至急、怪獣娘の隊員をそちらへ現場急行いたします!ですが、もし何か毒物や怪獣を見つけた場合は、触れたり近寄らず、落ち着いて連絡をお願いします!」

ラン「何かあったのかしら?」

 

オペレーターが村人の通報を聞いてそう伝え終えると、ランが丁度よく司令室へと入ってくる。

 

「エレキングさん!実は先ほど、ここから離れたエリアBの村から通報があったのですが、そこで怪獣らしき被害が…!」

ラン「分かったわ。今から私とマガバッサー、マガジャッパでそっちに調査へ向かうわ!」

「了解です!ではお二人にすぐ来るよう連絡をします!」

ラン「ありがとう、助かるわ」

 

ランがそう言った後、ソウルライザーを取り出しながら司令室を出ていき、オペレーターもユカとヨウに連絡を入れた。

 


 

・・・・・・・・・・

ー円高、物置小屋ー

 

数時間後…。

 

カミナ「へぇ~、ここがね~…」

ユウカ「意外と広くて、なんかそんなに汚くないじゃん」

ユウジ「ラッキー♪」

イワミ「掃除の手間が省ける~…」

 

午後の授業を終え、学校が終わった放課後、4人は部室にした例の物置小屋へ来ていた。

使われてない割に、そんなに言うほど汚くはないし、ほぼ綺麗だった。

どうやら誰かが軽く掃除してくれたようだが、あまり気にせず部屋を見ているユウジ達だった。

ちなみに、ここにユウカがいるのは、彼女が今日特に用事が無かったので合流した様子。

 

ユウカ「……ンにしてもさ~、綺麗にすると案外快適そう…。ウチちょっと気に入ったかも」

ユウジ「お?姉ちゃんご機嫌だな♪」

カミナ「イワミーン、そっちの机の向こう側持ってくんない?」

イワミ「ん…」

 

4人は部屋の掃除を楽しそうに会話しながら、たったの5分ほどで終わらせてしまう。

 

ユウジ「もう綺麗になったー♪」

カミナ「後は何か仕入れて、いろんなを置いたり飾ったりするのが楽しみ~!♪」

ユウカ・イワミ『ちょっと分かる』

 

カミナの発言に、ユウカとイワミは声を揃えてそう言う。

 

ユウジ「そんじゃ次にまた飾り付けとかやろっか♪……あっ、そうだ」

イワミ「あ?どった?」

ユウジ「今日は時間的にはまだ余裕あるけど、みんな暇?」

 

ユウジは三人に問いかける。

 

イワミ「まぁ…俺はいつも通り暇っちゃヒマだけど…」

カミナ「私も今日は特に」

ユウカ「アタシも。今日は予定無いから暇。ユウジは帰りどっか皆で遊びたいの?」

ユウジ「ううん。実は今さっき思ったんだけどさ、俺の相棒のゴモラをどこか広い場所とかで出して、どんな感じなのかいろいろ知っておきたいな~…みたいな?」

イワミ「は、ハァ?!だるっ…てか広い場所ってお前な~…別に俺らはいいけど、一般人(パンピー)に怪獣を見せびらかす様なダルい真似、できるわけないだろ…」

カミナ「確かに」

ユウカ「イワミンの言う通りだよユウジ。…でも、ユウジのゴモラの大きさをアタシ達と同じにして出せるなら、周りにあんま目立たないから大丈夫かな…?」

ユウジ「だよね~…。……ん?俺と同じ大きさ…?それだ!!」

イワミ・ユウカ・カミナ『ん???』

 

ユウジは何か閃くと、すぐにスマホを取り出して電話を掛ける。

 

ユウジ「あー、もしもしゴモたん?」

ミカヅキ『はーい♪おっ、ユウちゃんやん!どしたん?』

 

着信先はGIRLSのミカヅキで、すぐに繋がる。

ちなみに、さっき取り出したスマホはただのスマホではなく、この前の会議の終わりトモミから連絡用として支給されたGIRLSのデバイスツール『ソウルライザー』だった。

これを使用し、GIRLSのメンバーに連絡を取れるようになっている。

勿論、その事についてもユウカ達に説明済み。

 

ユウジ「GIRLSって、外とかになんか暴れても平気な広い場所とかある?所有地的な感じでさ」

ミカヅキ『勿論あるで~♪私たち怪獣娘の特訓場で使う荒野があるから、使ってもいいよ♪でも何に使うの?』

ユウジ「いや実は試したい事があって~…」

 

ユウジは電話で話し、ミカヅキに説明する。

 


 

・・・・・・・・・・

ーGIRLS、荒野特訓場ー

 

ユウジ「GIRLSって、ホントなんでも揃えがいいな~…!」

イワミ「だな…」

ミカヅキ「でしょ~♪」

 

それからしばらくして、あのあと学校から出て親に連絡するとGIRLSへと向かったユウジ達。

彼らは今、GIRLSの怪獣娘たちがハードな特訓として使う、GIRLS所有広場「荒野特訓場」に来ていた。

GIRLSに来てミカヅキに案内してもらったが、何故ここに来たのかと言うと、ユウジはゴモラをバトルナイザーから召喚する際、ゴモラなどの所持する怪獣の大きさを縮小化できるんじゃないかと思い、念には念を入れてパンピーがいない場所で実験することにしたのだ。

それにユウジは、相棒(ゴモラ)と触れ合うことで、お互いに知っておきたいと思ったからでもある。

 

ユウジ「さぁて!試してみるか!♪でもごめんな皆。いくら用事なくて暇だったとは言え、最近俺の用事に沢山付き合ってくれてさ…」

 

ユウジは皆を自分の用事に付き合わせてしまっている事が少し多いと気にしていたのか、申し訳なさそうに謝る。

が、その直後にミカヅキとイワミたちが口を開いてこう言う。

 

イワミ「はぁー…友達なんだから謝んなって。ダルくてもさ、俺は嫌じゃないよ。まぁ寧ろ、スゲー興味はあるかな」

ミカヅキ「イワミンちゃんの言う通りだよ♪私も、皆が別々に任務でいなくて暇してたからさ♪それに、私とアギちゃんを助けてくれた君のゴモラちゃんは、私のカイジューソウルの元になってて、すご~く気になるし♪」

カミナ「ゴモたんと同じく私もだよユージ♪」

ユウカ「姉が可愛い弟の側に居てあげるのは、当然」

ユウジ「!皆、ホントにありがとな!よぉーし…!」

 

皆はそれぞれ笑顔で言うと、ユウジは礼を言いながらバトルナイザーを取り出し、軽く上に掲げる。

 

モンスロード

 

バトルナイザーは“非”戦闘時の区別としてなのか、戦闘時の気合いが入った音声ではなく、落ち着いた音声でゴモラが召喚される。

 

ゴモラ「キャオーッ!」

 

5人の目の前に召喚されたゴモラはユウジの考え通り、なんと等身大サイズの大きさで縮小化していた。

 

ユウジ「やったー!!大成功じゃん!」

カミナ「おぉ~!」

イワミ「これが本物の怪獣…!」

ユウカ「は、初めて見た…!!」

 

カミナ達は、ゴモラが熊くらいの大きさで召喚されたとは言え、この世界にかつて存在していたあの本物の怪獣を目にし、驚きと感心の感想を述べ始める。

そして特に…。

 

ミカヅキ「この子が本物のゴモラか~!最初に見た時は大きくてカッコよかったけど、今はとっても可愛いいや~ん!♪」

ゴモラ「グルル?」

 

自身が宿すカイジューソウルの元であるゴモラを改めて肉眼で見ているミカヅキは、今は特に感動や喜びなどのテンションが上がって興奮していた。

そんな彼女を目にしたゴモラは、不思議そうに首を傾げる。

 

イワミ「て、テンション高ぇ…」

ユウジ「まあまあ♪じゃあ、ちょっと触れてみるかな?」

 

ユウジはゴモラの方に少し歩み寄ろうとした…が、次の瞬間。

 

ゴモラ「!グルル…♪」

ユウジ「お?」

 

主人(マスター)であるユウジを目にしたゴモラは、彼の方に自ら歩み寄り、そのまま頬擦りをしながら自慢の尻尾を子犬の如く振り始める。

 

ユウジ「お、お前…俺にスッゲ~懐いてんだな、ヨスヨス」

カミナ・ミカヅキ『か…可愛いい〜〜~ッ!!!』

ユウジ・イワミ『うおぉ!?』

 

ゴモラを等身大まで縮小化させたが、主人(マスター)であるユウジに対してかなり懐いてる様子を見たカミナとミカヅキは、意外なギャップ萌えに「可愛いい」と二人してハモって言う。

 

カミナ「び、ビクッたー…まあ、気持ちは分かるけどさ…」

ユウジ「だな~…」

 

ユウカはカミナとミカヅキの興奮っぷりに苦笑しながら、ユウジは頷く。

 

ユウジ「……ん?」

ユウカ「どうしたの?」

ユウジ「いや、バトルナイザーになんかもう一匹怪獣が入ってるみたい」

カミナ「おー!だったらその子も出してあげなよ♪」

ミカヅキ「それいいね~♪」

ゴモラ「グオ♪」

イワミ「即決かよ…ちょっとは戸惑ったら…?」

ユウカ「そ、そだね」

 

ミカヅキとカミナはゴモラを撫でながらそう言い、イワミは二人に対してツッコミを入れる。

 

ユウジ「っし!出てこい!」

 

ユウジはそう言うと、バトルナイザーに収納されてるもう一体の怪獣を召喚する。

 

リトラ「キエェェンッ!」

ミカヅキ「お~、鳥の怪獣だね!」

カミナ「こっちも可愛いい~♪」

 

ユウジのバトルナイザーから召喚されたのは、鳥に似た古代生物で人間に友好的な怪獣、『原始怪鳥リトラ(S)』だった。

普通なら15mだが、今の大きさはバトルナイザーの縮小召喚で、鷹くらいの大きさに縮小されていた。

 

ゴモラ「キャオー♪」

リトラ「!ピィ~♪」

 

リトラを見たゴモラは、親しそうに鳴き声を上げ、リトラも嬉しそうに鳴き声を上げる。

 

ユウジ「へへっ、リトラって言うのか!ゴモラと仲が良いんだね♪俺ユウジ、これからよろしく!」

 

バトルナイザーに図鑑機能があったのか、それで名前を見たユウジはリトラに挨拶した。

 

リトラ「!キエェン♪」

 

ユウジに挨拶されたリトラは、嬉しそうにしながら鳴き声を上げると、羽ばたいてユウジの右肩に止まる。

リトラもゴモラと一緒で、ユウジにかなり懐いている様子。

 

カミナ「おぉ~、ユウジって意外とモテるんだね~♪」

カミナ「確かに意外」

イワミ「…ふへッ」

ユウジ「い、意外ってなんだよ意外って~!?」

ミカヅキ「まあまあ~♪」

 

そんな冗談を言われてちょっぴりショックを受けるが即立ち直り、ユウジは皆と笑顔で楽しく会話や、怪獣たちとの触れ合い等をを満喫していった。

 


 

・・・・・・・・・・

ーエリアB、山地付近の村ー

 

マガジャッパ「ふ、ふえぇ~…」

マガバッサー「こりゃあ酷い枯れようじゃん…」

エレキング「えぇ…」

 

一方その頃、ユカとヨウを連れたランは、通報があった村に来て被害の出たとされる畑周辺を調査していた。

被害現場の畑を確認した三人は、美味しく実るはずだった農作物が黒くなるほどに枯れているのを目にして、動揺としていた。

 

「本当なら美味しい野菜が収穫できるはずだったに…」

マガジャッパ「そうだったんですね…」

 

悲しむ村人にユカ達は同情する。

と、その時。またあの不気味な鳴き声が森の方から響いてきた。

 

マガジャッパ「ふ、ふえぇ!?」

マガバッサー「い、今のは!?」

エレキング「っ!どうやら、あの鳴き声が犯人って事で決まりね」

 

森から響いてきた虫の音に近い不気味な鳴き声を聴いたユカとヨウは驚くが、ランは長い鞭になったエレキングの尻尾を手に持ってそう言う。

 

マガバッサー「つまり怪獣!?よーし!シャドウジェネラル討伐以来の、大きな任務になって気合いが入るぜ!」

マガジャッパ「ふえぇ…!こ、怖いけど…村の皆さんの為に頑張ります…!」

 

ユカとヨウは気合いを入れてそう言うが、村人は慌てて口を開く。

 

「あ!き、気持ちはありがたいけども、今日は流石に暗くなりそうだから明日にしないと貴女たちが危険だべ…!」

 

村人は今の時間帯的に、夜になった山での活動は危険だと判断したのか三人にそう言ってくる。

 

エレキング「!それもそうね。ここに来るまで時間が掛かったからそうするしかないわ」

マガバッサー「え~!?仕方ないか~…」

マガジャッパ「アハハ…あ、一晩だけお世話になります!」

「んだ!」

 

ヨウの様子を見てユカは苦笑し、村人に挨拶を言った。

 

エレキング「それじゃあ今日は村の公民館で明日の対策を練って一晩泊まる事にしましょうかしら。二人共、私が他に手が空いてる娘たちをできるだけここに来るように連絡しておくから、皆が村に集まったら怪獣退治に行くわよ?」

マガジャッパ・マガバッサー『はい!!』

 

かくして三人はここでまず一晩泊まることになり、ランは異変解決の準備内容を二人に話すと、ユカとヨウは気合いの入った返事をした。

 


 

・・・・・・・・・・

ー通学路ー

 

一方その頃、怪獣との戯れで絆を深めあったユウジたちはGIRLSを出て、それぞれの家まで帰ろうと歩いていた。

 

ミカヅキ「いや~、ホントに可愛かった~♪」

カミナ「だね~♪」

ユウジ「へへ♪またゴモラたちに会いたかったらまた出すよ♪」

ミカヅキ「ありがと~!♪」

カミナ「流っ石ユージ~♪」

ユウカ「馴染むの早いね」

イワミ「つーかふれあい動物園かよ…」

 

ユウジたちは楽しく会話してる中、それを見ているイワミたちはあまりの馴染みっぷりにそう言う。

 

イワミ「あ。俺こっちだから、じゃまた」

カミナ「ウチもこの道だ。バイバイユージ」

ユウジ「うん、バイバ~イ」

 

ユウジは歩きながら二人に別れを告げる。

 

ミカヅキ「ユウちゃんって、いい友達持ってるんやね♪」

ユウジ「へへ、まぁな♪」

ユウカ「フフッ。……ところでさっきから気になってたんだけどさ…なんでリトラをまだバトルナイザーに戻してないの?」

 

ユウカはミカヅキとユウジの会話に微笑むと、彼の肩に止まってるリトラを目にしてそう言う。

 

リトラ「キェンッ♪」

ユウジ「ん?あぁ、この大きさのリトラなら、怪獣だって分かりにくくて帰り道くらいは外で一緒に帰りたいな~…って思ってさ♪」

ユウカ「ふーん…そっか。ならバレないようにね」

ユウジ「モチのロン!」

 

彼がそう言った瞬間、ミカヅキとユウジのソウルライザーから通知が届く。

 

ミカヅキ「ん?全員宛のメール?……え!?エリアBの村で怪獣による被害の可能性あり!?」

ユウジ「マジかや!?」

 

二人はメールを目にして驚く。

 

ユウカ「そ、それでなんて…?」

ユウジ「え、えーと…!湖上さんと風巻、竜波の三人が現場に来ていて、他に手が空いてる者は村に集合。ある程度の数が揃い次第、明日に調査及び駆除を開始…だって」

ユウカ「なるほど。…ならさ、答えはもう決まってるっぽい?」

ユウジ「あたぼう!俺、行ってくるよ!」

 

ユウカの問いに対してユウジは正義感のある表情で答えた。

 

ユウカ「流石は私の弟。母さんに友達の家に泊まるって言っておくけど、……ちゃんと家に帰ってきてよ?」

ユウジ「っ!うん、ありがとう姉ちゃん!」

ユウカ「へへっ…////行ってきなユウジ」

 

ユウカは心配しながらも、笑みを浮かべながら彼の背中を軽く叩いてそう言った。

 

ミカヅキ「よーし!それじゃあ村まで~…あ!今から行くと夜になるかも~…」

 

ミカヅキは夕日の時間帯からして遠くの村に行くのは、もう流石に夜になると考え、明日に向かおうとした。

しかし直後に、ユウジはこう言う。

 

ユウジ「今からなら、俺とゴモたんで早めに着くよ♪」

ミカヅキ「え?…あ~!そっかー!」

 

ユウジの言った台詞で彼の考えをミカヅキは理解した。

 

ユウジ「リトラ、頼んだ!」

リトラ「っ!キエェェンッ!」

 

そう、リトラを元の怪獣サイズに戻せば二人を乗せてすぐエリアBの村まで、飛んで行けるわけだ。

肩に止まるリトラは、ユウジに言われると深く頷きながら、気合いの入った鳴き声で返事をした。

そして、そのままユウジから少し離れて上まで飛ぶと、元の大きさに戻って地面に降り立つ。

 

リトラ「キエェン!」

ユウジ「よいしょ!行くかゴモたん!」

ミカヅキ「オッケー!ゴモたんに任せんしゃーい!」

 

リトラは二人に背中へ乗るように促すと、ユウジとミカヅキはそう言いながら背中に乗り、そのまま村まで大きく羽を羽ばたかせながら飛び立った。

 

ユウカ「お~、凄いじゃん…!……頑張れよ…」

 

ユウカは飛んでいくユウジ達を見て、弟へ応援の一言を呟いて、自宅へと帰っていく。

 

ユウカ「……ん?…えっ、これって…!」

 

すると、歩き始めたユウカは道に何か落ちていたのを見つけ、それを拾った…。

 


 

・・・・・・・・・・

ーエリアB、村の公民館ー

 

ラン「メッセージはある程度送ったわ。来れるメンバーはアギラとゴモラ、ミクラス。レッドキング。そして御蔵君の5人ね」

 

夕陽が沈んで暗くなり始めた頃、ラン達は変身を解除して村にある公民館に入っており、明日ここへ来るメンバー達の返信をソウルライザーで確認していた。

 

ユカ「あ、そういえばなんで圏外なのに村からメッセージを送れたんですか?」

ラン「こう言う時に私が、常にポケットWi-Fiを常備してるからよ」

ヨウ「流石エレキング先輩!」

ユカ「ふぇ~…!ぬかりないです…!」

ラン「当然よ」

 

調査と怪獣退治のために田舎の村で一泊する事になったが、ランは筋金入りの腐女子でヲタクな為、暇な時間に大好きな漫画・アニメ・スマホなどを見れるよう、村でのネット環境を用意していた。

そんな感心する二人に、ランはメガネをクイッと上げながら軽くドヤ顔を決める。

するとその時。

 

ヨウ「……ん?なんか聴こえるような…」

 

外の方から鳥が翼を羽ばたかせる音が聴こえてきた。

それを耳にしたヨウの言う通り、ランやユカも聴こえてくる。

 

ラン「!外からよ!」

ヨウ「え!?は、はいッス!」

ユカ「ふえぇ!?ま、まさか新手!?」

 

ランはそう言うと、外に出てソウルライザーを構える。

だが彼女達の目の前に現れたのは、ユウジとミカヅキを乗せて村まで飛行してきたリトラだった。

 

リトラ「キエェンッ!」

ミカヅキ「おーい!エレちゃーん!♪早めに着いたよ~!♪」

ユウジ「どうもッス!♪」

 

二人は手を振りながらラン達に挨拶して言うと、リトラは公民館の前に降り立ってユウジとミカヅキを降ろす。

 

ラン「!?」

ユカ「ふ、ふえぇ!?と、鳥の怪獣!?」

ヨウ「おぉ~!スゲェー!なんか親近感が湧くな~♪」

 

ユウジのリトラを初めて目にしたランとユカは驚くが、ヨウは同じ空を飛ぶ系のリトラに親近感を寄せて興奮していた。

 

ユウジ「エヘヘ♪連れてきてくれてありがとなリトラ!今夜は戻って休んでて」

リトラ「クルル♪ピィー♪」

 

礼を言われたリトラは嬉しそうに返事をしながらユウジに頬擦りをして、バトルナイザーに戻る。

するとランはユウジにこう言う。

 

ラン「…怪獣を使って移動するのはいいけど、もう少し周りに注意しなさい。貴方が怪獣を使役してるところをもし誰かに見られたら、その後の責任をどう取るの?」

ユウジ「うっ…!す、すんません…」

ミカヅキ「ひょえ~、相変わらずエレちゃん厳しい~」

 

少し厳しく正論を言って注意するランに、ユウジは落ち込む。

 

ラン「……でも、人手が早めに増えて助かるわ」

ユウジ「っ!あ、ありがとうございます!」

 

だが、彼の評価を認める一言に、ユウジは顔を上げてランに礼を言う。

それからユウジ達は公民館に入り、明日に備えて早く就寝した。

 


 

・・・・・・・・・・

ーエリアB、山の森林内ー

 

翌日の昼前。

 

マガジャッパ「ふ、ふえぇ~…!」

アギラ「これはどう見ても山に住んでる動物が掘れるような洞穴じゃないね…」

レッドキング「って言うか寧ろこれ…」

ユウジ「もう“洞窟”じゃん…」

 

朝起きてから10時頃に到着したアキとベニオ、ミクと合流したユウジ達は、畑や村の植物を枯れさせている原因の怪獣が潜むとされる場所に来ていた。

そこは穴にしては大きすぎてもはやユウジの言う通り、“洞窟”と言うのが妥当である。

大きな洞窟の入り口に集まってそれを目にする皆は、かなり驚いて口々に反応を呟いて言った。

ユウジ以外の集まってる全員が怪獣娘に変身しているものの、油断は禁物。

 

ミクラス「せ、先輩…一体何がいるんスかね…?」

レッドキング「分かんねぇけど、多分アレだ!……“虫”かもな…!」

ゴモラ「あー…それはレッドちゃんや私がこんな穴とか見たら、なんとな~く分かるかも…」

アギラ「僕も…かな…?」

マガジャッパ「ふえぇ…!」

マガバッサー「あ、あんまりキモ過ぎなのは勘弁してほしい~…!」

ユウジ(女の子って虫とか苦手だもんな~…気持ちは分かる)

 

怪獣娘たちは女性。つまりこの洞窟に潜む怪獣は“昆虫怪獣”の種類だと予感した。

女は大抵、虫が苦手…。俗に言う“女の勘”だ。

ユウジは彼女たちの気持ちを悟って、心の中でそう呟く。

するとソウルライザーの装置で分析していたランが口を開く。

 

エレキング「…レッドキングの言う通り。これは虫の怪獣、『地底甲獣ズグガン』の仕業よ」

 

ランは分析結果として断定されたズグガンについての詳細を、ソウルライザーの画面に表示して皆に見せる。

外見の体は、骨のような白い外骨格で覆われ、頭部には複眼と思われる複数の青白い発光体が並んでおり、頭部の付け根の甲殻からは赤い鰭らしきものが生えていた。

 

ユウジ「ズグガン?確かに昆虫怪獣だけど、なんか宇宙からやってきたって感じにも見えるよーな…?」

ミクラス「言われてみれば!」

アギラ「昔地球に来て潜んでいたのかな?」

 

しかし。画面を見たユウジはズグガンの全体的な姿が、虫の要素を含んだエイリアンやクリーチャーじみてる異形の外観な姿から、“宇宙怪獣”の一種でもあると考察する。

だが、彼らの考察は違った。

 

エレキング「いいえ。確かに見た目からして宇宙に生息してる様な感じだけど、ズグガンはちゃんとした“地球産”よ」

ユウジ・ミクラス・マガバッサー『えぇ!!?』

アギラ「ち、地球怪獣だったんだ…」

 

ズグガンが地球生まれであると知ったユウジとミクとヨウは、驚いて声を揃えた。

 

マガジャッパ「そ、そのズグガンって怪獣が村にある草木や畑の作物を枯らしているってことですか?」

エレキング「えぇ、そうよ。図鑑アプリで詳細を見たけど、実は大怪獣時代にズグガンが別の地方の森に出現した記録があったらしいわ。出現したズグガンは地底に核シェルター並みの強度と広さがある巣穴を地下に築く事で、そこから主食である窒素を根こそぎ奪い尽くすらしいわ」

ユウジ「そりゃあ、(まさ)しく“害虫”…って事だわな」

レッドキング「あぁ。草や畑が枯れるのも納得だぜ」

 

ベニオはそう言うと右の拳を左手に合わせてバシッ!と音を立てる。

 

レッドキング「っし!今から害虫駆除といきますか!!」

ゴモラ「よーし!やったるで~!」

アギラ「僕らでやらなきゃね…!」

マガバッサー「ウオーッ!って感じに村の皆を助けるぞー!」

ユウジ「おーッ!…っ!!」

 

するとユウジは洞窟の方を急に向く。

 

ゴモラ「ん?どうしたのユウちゃん?」

ユウジ「…なんか気配が…!皆その場から離れろ!!」

 

何かを感じ取ったユウジはそう言い放つと同時に、洞窟の向こうから青い光が複数も現れ、振動が出るほどこちらに向かって出現した。

 

幼体ズグガン「ギエェェェェッ!!!!!」

 

ユウジ達の前に現れたのは、人間サイズの大きさである大量の幼体ズグガン達だった。

 

ミクラス「ヒエェー!?」

マガジャッパ「な、なんだかいっぱい出てきました~!!」

幼体ズグガン「ギギギギギギギィイイッ…!!!!!!ギエェェェェッ!!!!」

 

ミクとユカが幼体ズグガン達に驚くと、村で聞いたあの不気味な鳴き声を発しながら襲い掛かる。

 

ユウジ「っ!危ねぇ!!」

 

ユウジは二人に襲い掛かった幼体の1体に向かって首元に蹴りを入れる。

 

幼体ズグガン「ギッ…!?ガァ…」

 

蹴りの打ち所が決まったのか、吹き飛ばされて岩に叩きつけられた幼体はその場に倒れ、複眼の光が消えて絶命する。

 

ミクラス「おお!サンキュー!」

マガジャッパ「た、助かりましたユウジさん!」

ユウジ「怪我は無くて良かったよ!でも数が多いじゃんか…!」

ゴモラ「だ、だね…!」

レッドキング「俺たちもやるぞ!!」

ミクラス「はい先輩!」

エレキング「私は戦闘タイプじゃないんだから、あまり無理はさせないでほしいわね…!」

 

ユウジが周りにいる多数の幼体たちを見て言うと、怪獣娘たちと一緒に戦闘開始した。

 


 

幼体ズグガン「ギエェェェェッ!!!」

アギラ「ヤアッ!テヤッ!ストライクホーン!!」

ゴモラ「行くよいっくよ!いっくで~!!」

レッドキング「オラオラァ!!」

ミクラス「うりゃー!!」

 

怪獣娘たちはいつも戦っているシャドウと戦っている経験のおかげか、幼体ズグガンたちを圧倒し続けていた。

だが、巣である洞窟からうじゃうじゃと出てくる幼体達に、数の暴力に悩まされていく。

 

マガバッサー「ウオォーッ!」

マガジャッパ「ハアッ!」

エレキング「フンッ!ハッ!!」

幼体ズグガン「ギャアァァッ!!!」

 

ヨウは突風や竜巻を使い、ユカが水流などで浴びせて複数の幼体にダメージを与えながら水で濡らし、それをランが鞭から流れる電撃を浴びせ、一気に関電させていく。

 

ユウジ「すごい…!流石は怪獣娘!でもこのちっちゃいズグガン達をどうすれば…!?…あっ、待てよ?」

 

幼体たちを相手に戦闘していたユウジはあることに気づいた。

 

ユウジ「そうだ!俺が巣の中に入って、俺とゴモラでコイツらの親玉を叩く!!」

エレキング「!…普通なら危険だけど、その考え…正直悪くないわ…!」

ゴモラ「ユウちゃん!それならウチらが食い止めるから任せて!」

ユウジ「あんがと!必ず戻るよ!!」

 

ユウジはバトルナイザーを手にしたまま、幼体たちの隙を突いて巣穴へと入って行った。

 

ゴモラ「頼むで~、ユウちゃん…!」

 


 

・・・・・・・・・・

ーズグガンの巣穴、最下層ー

 

ユウジ「ハァ…ハァ…!ふぅ!」

 

ユウジは外の入口から入って、1本道の穴を通ってから5分くらいの間に到着。

普通ならだいたい1時間半は掛かるが、彼は生まれつき身体能力(フィジカル)が高く、しかもこの前レイオニクスの力を持ち始めた為か、常人を軽く越えたフィジカルにより、ここまで早く来れたのだった。

 

ユウジ「さて、親玉はどこに?それにしても広いなここ~…!」

 

周りを見渡していたユウジの言う通り、辺りはもう広すぎて完全に地底人でもいそうな別世界だった。

するとその時、後ろから巨大な鎌がユウジに振り掛かる。

 

ユウジ「っ!うおっ!?」

 

ユウジはギリギリで回避すると、先程の幼体よりも39mくらいある成体ズグガンが、薄暗い巣穴にある岩影から姿を現す。

本来は50mだが、まだこの親ズグガンはまだ若いのか、少し大きさが低かった。

 

ズグガン「ギギギ…!!ギエェェェッ!!!!」

ユウジ「どうやらコイツが親か!大人しくして…って、流石に無理だよなー…!じゃあゴメンけど、畑の野菜や草木が枯れまくって皆が困ってるから、ここで倒す!!行けゴモラ!」

 

バトルナイザー、モンスロード!

 

巣を襲撃され、子を倒された事で怒り狂うズグガンを倒す為、バトルナイザーを取り出したユウジはゴモラを召喚する。

 

ゴモラ「グルル…!!キシャオォォォォンッ!!!」

ズグガン「ギギギギ!!ギエェェェッ!!!」

 

召喚されたゴモラは、今のフィールドとズグガンのサイズに合わせた大きさになっていた。

そしてゴモラの咆哮を聴いてもズグガンは動じず、両腕の鋭い鎌を振り上げながら突き進む。

 

ユウジ「っ!ゴモラ!」

ゴモラ「キャオォォッ!!」

 

ゴモラも突進してズグガンと相撲の如く押し合いになり、互いの力を入れながら踏ん張る。

 

ズグガン「ギイィィッ…!!」

ゴモラ「グルル…!!グゥオォォッ!!!」

ズグガン「ギエッ!?」

ゴモラ「キシャオォォォンッ!!」

 

だが流石に、地底怪獣の中で最もバランスが整ったゴモラのパワーで押し返される。

そしてゴモラはズグガンの胴体などに向かって、パンチやキックなどの応酬を喰らわせる。

 

ユウジ「よし!いいぞゴモラ!って、あれ?」

ゴモラ「ぐ、グウゥ…!?」

 

ズグガンの胴体に攻撃を与え続けるゴモラが困惑しだしたことに、ユウジは気づく。

それは、ズグガンの身体の白い外骨格の防御力が高いからだった。

 

ズグガン「ギギギギ…!ギエェェェッ!!」

 

ゴモラの攻撃を受けても外骨格のおかげであまり大したダメージを受けていない様子を見せたズグガンは、その反応にどこかゴモラを嘲笑うような咆哮を上げ、後頭部の翅らしき部分の間に生え出る「トゲムチ」と呼ばれた触手を出現させて鞭の様に攻撃してくる。

 

ゴモラ「グオォォッ!」

ユウジ「ご、ゴモラ!」

ズグガン「ギエェェェッ!!!ギジャアァーーーッ!!」

 

ダメージを受けたゴモラに対してズグガンは立て続けに鎌で切り裂きつつ、口から濁った緑色の「硬化液体」を吐き出してゴモラに浴びせる。

すると液体を浴びたゴモラの下半身あたりが硬化していき、身動きが出来なくなる。

 

ゴモラ「ぐ、グオッ!?」

ユウジ「ゴモラ!?」

ズグガン「ギギギギ…!!ギエェェェェッ!!!!」

 

ズグガンはそのままトドメを指そうと、一気に両腕の鎌を振り上げる。

 

ユウジ「っ!!ゴモラ!ズグガンに猫騙しだ!!」

ゴモラ「!グオォッ!!」

 

パンッ!

 

ズグガン「ッ!!?ぎ、ギエッ!?」

 

鎌を振り下ろそうとしたほんの一瞬、ユウジは一か八かゴモラに「猫騙し」をズグガンの顔の前で繰り出した。

しかも間一髪、ゴモラの猫騙しが成功したことでズグガンは少し驚き、それで振り下ろそうとした鎌の位置がズレ、ゴモラの硬化している足場を砕いて解放してしまう。

 

ユウジ「よっしゃぁ!♪」

ズグガン「ギェガガァッ!!?」

ゴモラ「グルル…!!」

 

身動きが出来るようになったゴモラはズグガンを睨み付ける。

 

ユウジ「ゴモラ、反撃だ!!」

ゴモラ「キシャオォォォォンッ!!!」

 

ユウジの命令を受けたゴモラは、咆哮を上げながらズグガンに先程のよりも強い力を加えた猛攻を応酬させる。

 

ズグガン「グエッ!!!ぎ、ギイィィッ…!!」

ゴモラ「グルル!!グオォォォッ!!!」

ズグガン「き、ギイィアァッ!?」

 

尻尾のメガトンテールやキック。そして顔面にパンチを浴びせ、そして後頭部の翅らしき部分の片方を引き千切る。

ズグガンは翅を引き千切られた痛みで苦しむが、それでも負けじとゴモラに襲い掛かる。

 

ユウジ「っ!今だゴモラ!超振動波!!」

ゴモラ「キャオォォォッ!!!」

 

ゴモラはズグガンに向かって行き、鼻先の角を腹部に突き刺す。

 

ズグガン「ギッ!?」

ゴモラ「グルル…!!キシャオォォォォンッ!!!」

ズグガン「ギャアァァァァッ!!!」

 

腹部に突き刺してる角から超振動波を直に流し込み、そのままカチ上げて背後に投げ、ズグガンは断末魔の叫びを上げながら粒子になるほど爆散した。

 

ユウジ「よっしゃぁ!頑張ったなゴモラ!♪」

ゴモラ「キシャオォォォォンッ!!!」

 

ゴモラは勝利の雄叫びを上げると、辺りが少し揺れ始める。

 

ユウジ「!?や、ヤバ!きっと親玉ズグガンを倒したから巣が崩れ掛けてる!!急いで脱出を…!」

ゴモラ「グオッ!」

 

するとゴモラはユウジを優しく拾い上げ、ユウジを守る様にして地上まで走っていく。

 


 

・・・・・・・・・・

ー地上ー

 

その頃、怪獣娘たちも決着がつこうとしていた。

 

レッドキング「ウオォォラアァッ!!ヴォルガニックインパクトォッ!!!」

幼体ズグガン「ギャアァァッ!!」

 

ベニオは両脚に炎を纏った強烈な必殺飛び蹴り「ヴォルガニックインパクト」を、幼体たちを一気に纏めて喰らわせ、ラストを飾った。

 

レッドキング「ハァ…ハァ…!!フゥ、これで全部だな!」

ゴモラ「後はユウちゃんを向かいに…!」

 

ミカヅキがそう言いかけると地面が揺れ始め、洞窟の入り口が崩れ始める。

 

アギラ「!?」

マガジャッパ「洞窟が!」

エレキング「急いで御蔵君を…!」

 

ランはユウジを助けようと周りに言って、そのまま向かおうとした。

だがその直後。

 

ユウジ「うおぉおおっ!!?」

アギラ「っ!ユウジ君!」

 

入り口近くでゴモラをバトルナイザーに回収し、そこから全力疾走でユウジが走って巣穴の入り口から飛ぶように出てくる。

そして戻ってきた後、巣穴の入り口である洞窟は完全に崩れ、土で埋まった。

 

ユウジ「!?ハァ…ハァ…!!ま、間に合った~…!!!」

 

洞窟が崩れる様子を見たユウジは息を荒くしながら仰向けにそのまま倒れ、大の字に手足を広げて安心する。

 

ゴモラ「おかえり!ユウちゃんホンマに間に合うて良かったね~!」

ミクラス「すごい走ってきたけど大丈夫?」

ユウジ「い、今まででヤバい走りだったかも…」

 

ミクに心配かけられたユウジは苦笑まじりで言う。

 

レッドキング「今までって。ったく、レイオニクスってスゲェな!しかも幼体だったとは言え、モノホンの怪獣と素手で()り合えるなんてよ。…ユウジって本当は俺らみてーによ、実はカイジューソウルでも宿ってンじゃねぇのか?」

ユウジ「え?それはまさか~」

レッドキング「ハハッ!まっ、そうだよな!ほらよ」

 

ベニオはユウジに冗談交じりで言った事をお互いに笑い合い、彼女はユウジに手を差し伸べる。

 

ユウジ「あっ、あざす」

 

ユウジは礼を言って手に掴まって立ち上がり、少し付いてる土を払う。

 

エレキング「………全く…。心配させないでほしいものね…」

ゴモラ(へぇ~…♪)

 

ランはそんな生還してきた彼を見て、呆れながらも小さく微笑んでそう呟く。

そんな彼女の様子に気づいていたのが、見てちょいとニヤつくミカヅキだけであった。

 

レッドキング「さぁーて!害虫駆除が完了したからもう安心だな。じゃあ今から山を降りて村に戻ったら、村人たちに報告するか!」

ミクラス「はいッス先輩!」

マガバッサー「なぁ、ユカ。今日ってさ、アタシ達なんかスゲェー活躍したと思わない?♪初めて戦う相手があのシャドウジェネラルだったけど、今回はあの時より長く活躍が出来たって感じだな!♪」

マガバッサー「あ、アハハ…言われてみれば、あの時はちょっと唐突な登場でしたっけ…?でも、先輩たちと上手く連携できて一緒に頑張れましたもんね」

レッドキング「おっ?なんか懐かしい話だな~」

アギラ「アレは本当に君らが来てくれたらから助かったよ」

 

人類に厄災をもたらす怪獣娘の敵「シャドウ」。その親玉的存在である「シャドウジェネラル」との戦いでランと一緒に駆け付け、先輩たちと力を合わせて戦った事を、ヨウとユカは思い出していた。

 

ユウジ「フフッ」

 

彼女たちの楽しく会話する光景に微笑み、ユウジは手にしているバトルナイザーを見る。

 

ユウジ「今日もありがとうゴモラ、それにリトラ。これからも頑張ろうな」

 

バトルナイザーに入ってるゴモラとリトラに対し、笑みを浮かべてそう言う。

当然、中に居るゴモラとリトラはとても嬉しそうに頷いていた。

 


 

・・・・・・・・・・

ー東京、自宅付近ー

 

それから暫くした数時間後の午後14時半ほど。

原因であるズグガンの討伐を終えたユウジ達は村の人達に伝えた後、ミカヅキはアキ達と一緒にGIRLSまで帰った。

勿論ユウジもまたリトラに乗って東京へと戻っており、今はユウカに電話しながら自宅まで歩いていた。

ちなみに村を出る前、村人達から深く感謝され、今度お礼に採れたて新鮮な野菜をGIRLSに届けると言っていたそうな。

 

ユウジ「…あっ。そろそろ家に着くって姉ちゃんに電話入れとこ」

 

自宅付近の帰路を歩くユウジは、スマホを取り出してユウカに電話をかける。

 

ユウカ『……もしもし?おっ、ユウジ?もう事件解決した感じなん?』

ユウジ「あぁ、そだよ。んで原因はやっぱり怪獣でさー、なんかカマキリみたいな虫怪獣だった。その怪獣が地面に潜んで窒素とか餌に、周りの草を枯らしてたらしいんだよな~…おまけに熊みたいな大きい幼体がウジャウジャ襲ってきて大変だったかな」

ユウカ『うーっわ…なにそれキモチワルっ…!行かなくて良かったかも…』

ユウジ「あはは…た、多分それでよかったかな~…」

 

ユウジはズグガンとの戦いを話し、それを聞いてるユウカは、弟が退治したと言うズグガンに対し外見を想像しただけで、通話越しに気持ち悪がっていた。

 

ユウカ『ま、まぁ何はともあれ…アンタが無事で姉ちゃんは安心したよ…。お疲れ』

ユウジ「姉ちゃんありがとな♪そんじゃあ、そろそろ家着くから切るね」

ユウカ『あっ、ちょい待ち』

ユウジ「ん?何?」

 

そう言って電話を切ろうとしたその時、ユウカが何かあるのか話をする。

 

ユウカ『………じ、実は昨日さ…アタシあの時、リトラで飛んで行くアンタを見送った後、家まで帰ろうとしたら…ひ、拾っちゃったんだ…ゆ、ユウジと同じバトルナイザーをさ~…』

ユウジ「……‥へ?」

 

電話越しで少し苦笑を浮かべながら伝えた姉の話にユウジはかなり驚いてしまい、剽軽な声になるほど驚き方のテンションが間違っていた。

 

次回に続く!




次回予告!

ユウカをはじめ、イワミとカミナがバトルナイザーを拾った事を知ったユウジやGIRLSの皆。
3人はレイオニクスとして能力が目覚め、今後も自分たちやGIRLSの前に、レイオニクスがどんどん現れるかもしれない事を改めて実感し、気を引き締めていく…!
その一方で、怪獣や異星人を使って暗躍する謎の青年は、密かにとある宗教団体の組織を隠れ家代わりにすべく…?

次回、第5話「仲間もレイオニクス!」

お楽しみに!
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