ある平日の午後。
円高は下校時間になって生徒たちは帰宅を始めるが、若者らしく友達と一緒になって遊びに行ったりするのが殆んどである。
ユウカ「んぅ~…!フゥ…今日も疲れた~…!」
二年生の教室にいるユウカは帰りのHRを終えて自分の席から立ち上がり、軽く背伸びをしていた。
すると、1人の少女が声を掛ける。金髪ショートカットの髪型で、学生服の上にカーディガンを着用していた。
「お疲れユウカ~♪」
ユウカ「あ、メユ」
彼女に話し掛けたのは友達の『高山メユ』。
ユウカと同じクラスメートの2年生であり、明るくマイペースなギャル。
自然が大好きで、道端にゴミが落ちてたら拾って近くのゴミ箱に捨てるタイプらしい。
メユ「今から帰りにさ、ユウカの弟君や友達誘って一緒にカラオケとか行こうよ♪」
ユウカ「おっ、いいじゃん♪なら早速…。っ!?」
するとユウカの鞄に入っているバトルナイザーが、激しめに音をカタカタと立てながら揺れる。
ユウカ「ちょっ…!?」
それに気づいたユウカは慌ててバトルナイザーを見えないようにして鞄を取る。
メユ「?どーしたのユウカ~?」
ユウカ「へぇ!?な、なんでもない!アハハ…。ごめん!ちょっと用事思い出したからまた明日!!ユウジにも伝えといて!」
ユウカは鞄を持ってメユに謝罪しながら言うと、急いで教室を出て下駄箱に向かった。
メユ「え~!?珍し~?」
彼女は不思議そうにしながらそう呟く。
・・・・・・・・・・
数分後。
ユウカは学校を出てから、少し帰路の外れにある、監視カメラや人気が全くないどこかの某所に辿り着いていた。
……GIRLSに行かなかったのは少し遠いから。
ユウカ「ハァ…ハァ…は、走って余計に疲れたし…!……カラオケ、行きたかったな~…」
ユウカは友達との誘いを断った事と、体力を消費して疲れていることに愚痴をこぼす。そのまま、遊びに行けなくなったのを残念そうにしながらバトルナイザーを取り出した。
『グルル…!ギャオォンッ!』
バトルナイザーの中にはユウカの相棒である緑色の怪獣がいるものの、どうやら一回出て彼女と顔を合わせたがっているようだ。
ユウカ「あ~…そう言えばまだ一回も出して無かったっけ…?私がちょっと不安に思って、アンタを外に出そうとしてなくてごめん…でもせめてアタシが友達と話してる時や、周りに人がいる時は我慢しててよね」
『グゥ?ギャオッ!』
モンスロード
ユウカ「へっ!?ちょっ…!キャアっ!?」
返事をすると勝手にバトルナイザーから縮小でモンスロードされ、人間大サイズの大きさでユウカの目の前に姿を現す。
レッドキング「グルル…!ギャオォォォンッ!!」
出てきて咆哮を上げた怪獣は、人間の頭蓋骨によく似た小さな頭部に緑色を基調とした全身で、黄ばんだクリーム色の蛇腹な鱗に覆われたマッシブな体格を持つ、『どくろ怪獣レッドキング』だった。
ユウカ「し、シィーーーッ!!?気持ちは分かるけど声押さえて!?いくら人が来ない場所を選んだからって、大声で気づくから!」
レッドキング「グルル?ギャオッ!」
大人しくするようユウカに注意されたレッドキングは、素直に彼女の言うことを聞く。
ユウカ「はぁ~…!………ホントにアタシが、ユウジと同じレイオニクスになっちゃったから言うこと聞くんだ…」
レッドキング「?ギャオ~」
ユウカはそう呟いてると、レッドキングは不思議そうにしながら頷く。
ユウカ「……フフッ、なんかアンタって見た目がスイートコーンにちょっと見えて可愛げあるじゃん…」
レッドキング「ギャオォ?」
相棒であるレッドキングに対して愛着と安心が出て、ユウカは少し微笑む。
ユウカ「あ、ところでアンタってどんな怪獣なんだろ?」
ユウカはバトルナイザーの図鑑機能を使ってレッドキングについて知る。
ユウカ「えーと…?フムフム…『どくろ怪獣レッドキング』。他の怪獣と戦いたがるほど好戦的な性格。怪力と肉体のみで敵を圧倒するものの、
レッドキング「ギャウ~♪」
自身についての図鑑を読んだユウカにそう言われたレッドキングは、褒められたと思って嬉しそうな反応をする。
ユウカ「いや褒めてないし…。……まっ、取り敢えずよろしく、レッドキング」
レッドキング「ギャオーッ!♪」
ユウカによろしくと言われ、レッドキングは嬉しく返事を返した。
ユウカ「…ん?まだバトルナイザーの中に後2体だけいるんだ。この子たちも出してあげよ」
ユウカは自分のバトルナイザーに後2体の怪獣がいることを気づくと、残りも召喚してあげる。
チャンドラー「ギャオォォッ!」
マグラー「グエェェンッ!」
レッドキングと同じく人間大サイズに縮小召喚されたのは、ペギラに酷似していて尖った耳が特徴の『有翼怪獣チャンドラー』と、棘が生えた黒い全身の体表を持つ『地底怪獣マグラー』だった。
レッドキング「!ギャオー!」
すると、マグラーとチャンドラーを見たレッドキングは2体と喧嘩し始める。
ユウカ「ちょ、ちょっとぉ!!?喧嘩すんな~!!」
ユウカは慌てながらも喧嘩止めに入った。
ちなみに、3体とも縮小化されてはいるが、身体を人間サイズにしただけで能力やパワーは影響無しで通常通り…。
・・・・・・・・・・
ーカラオケ店ー
ユウジ「紅に染まった~♪この俺を~♪♪」
メユ「お~、歌上手じゃ~ん♪」
ミカヅキ「イエーイ♪」
イワミ「ズズズー…ん、ドリンクお代わり」
その頃、学校帰りにメユに誘われたユウジとイワミ。そして道中でGIRLSの仕事を終えて暇していたミカヅキの4人でカラオケに来て楽しくやっていた。
ミカヅキ「それにしても、仕事終わりに暇だった私を誘ってくれて嬉しいよユウちゃ~ん♪アギちゃん達も誘うとしたけど、皆まだ仕事中だったからさ~」
ユウジ「エヘヘ♪友達が多いほど楽しいっしょ♪」
ミカヅキに抱きつかれながらユウジはそう答える。
メユ「ユウカやカミナちゃんも来たらもっと楽しめたけど、二人とも用事があったから仕方ないか~…」
メユはドリンクを飲みながらそう呟く。
ミカヅキ「大丈夫♪また今度誘えばいいじゃん♪」
メユ「だよねゴモた~ん♪」
イワミ(もう気が合ってるし…)
初対面なのにミカヅキとメユは一瞬でもう仲良くなっており、イワミは周りのコミュ力の高さに少し驚いていた。
ユウジ(にしても姉ちゃん…なんで珍しく高山先輩の誘いを断ったんだろ?カミナは今日、親の手伝いとかで来れなかったけど、姉ちゃんと先輩は同じクラスで仲めっちゃ良いはずなのに…)
ユウジは心の中で不思議に思いながら、ジュースを飲む。
・・・・・・・・・・
ー宇宙空間ー
一方その頃。
宇宙空間に1体の怪獣が猛スピードで地球へと向かって飛来していた。
ケルビム「グルル…!!ギャオォォォンッ!!!」
その怪獣は全身に覆う青いウロコと長大な尾、極端に長く鋭い爪、鉈のような巨大な一角といった魔物を思わせる攻撃的な外観を持ち、般若を彷彿とさせる凶暴な面構えが特徴の宇宙怪獣。『宇宙凶険怪獣ケルビム』であった。
・・・・・・・・・・
ーGIRLS東京支部、作戦司令室ー
同じ頃、GIRLS東京支部の作戦司令室では、当然ケルビムの反応をキャッチして気づいたオペレーター達の報告を受けた怪獣娘たちが来ていた。
「宇宙空間から地球に向かっている、未確認の高エネルギー生態反応を確認!怪獣と断定!」
ベニオ「宇宙怪獣って奴か…!」
ラン「その怪獣の姿を衛星カメラと繋げてモニターに映して!」
「はい!」
ランの指示を受けた女性オペレーターの一人は操作し、宇宙を飛来して地球に接近するケルビムの様子をモニターへ映し出す。
トモミ「あの怪獣は…」
キングジョー「少々オ待ちくだサイ!フムフム…過去の怪獣出現記録にデータを確認!アレは宇宙凶険怪獣ケルビム。第一次大怪獣時代に宇宙から出現した宇宙怪獣デス!」
キングジョーにソウルライドして変身していたクララは、解析してケルビムについて説明する。
キングジョー「ケルビムは強力なエネルギー波のある星を狙って、そこに寄生して食い潰す恐ろしい生態のある怪獣デス!」
ベニオ「マジかよ!?」
トモミ「怪獣の落下予測地点をお願いします!」
「分かりました!落下の予測地点は…!と、東京都の市街地エリアC付近です!」
ラン「至急、市民の避難誘導の連絡を!あの娘達や御蔵君達にも連絡を取って、対応準備をして!私達も急いで現場に向かうわ!」
「了解!!」
ランの的確な判断による指示を受けたオペレーター達は避難誘導の連絡や、メンバー集合を呼び掛け、ラン達もソウルライザーを操作して怪獣娘に変身して向かった。
・・・・・・・・・・
メユ「ハァ~♪いっぱい歌って楽しかった~♪」
ユウジ・ミカヅキ『それな~♪』
カラオケを終えた四人は楽しそうに店を出て、道を歩いていた。
すると。
ユウジ(……っ!この気配は…!)
イワミ(…なんかダルいを通り越して嫌な予感が…)
ユウジとイワミは何かを感じ取って空を見上げるが、直後にユウジとミカヅキが持つソウルライザーから緊急報告のメールが届く。
ミカヅキ「あっ、GIRLSからだ」
ユウジ「ホントだ。え?緊急?……へっ!?う、宇宙から怪獣が!?」
イワミ「はぁ…!?……やっぱり…」
ミカヅキ「えっウソーん!?」
メユ「?どうかした?」
メユはメールを見て驚く三人に気づいて聞こうとすると、町の辺りから避難誘導のアナウンスとサイレン、ビルの大画面からニュースなどが鳴り始める。
『緊急ニュースをお伝えします。宇宙から怪獣がこの市街地に接近しているとGIRLSから確認がありました。皆さん、ケータイに届いた災害メールに指定された避難所まで避難をお願いいたします。GIRLSの怪獣娘や警官などの避難誘導に従ってください』
メユ「え、えぇ!!?」
「はぁ!?」
「ま、マジで!?」
「い、急いで避難所まで行こ!!」
「皆さん慌てずに!避難所はこの先です!」
「落ち着いて焦らず、誘導に従ってください!!」
ニュースが放送されるのを見た人たちはパニックになりながらも、急いできた消防士や警察官の避難誘導に従いながら避難所まで向かって走り始める。
・・・・・・・・・・
ユウカ「っ!な、なにこの胸騒ぎ…?」
レッドキング「グルルゥ…!!」
喧嘩を止め、マグラーとチャンドラーをバトルナイザーに戻して休んでいたユウカは向こうの先にある町と、空を見て何かを感じ取った。
そう。彼女もユウジ達同様に、自身のレイオニクスの力でケルビムが地球に来ているのを感じた。
レッドキングも敵の気配を感じて唸る。
ユウカ「確かユウジとメユがあの町でカラオケとか行って遊びに行ってるはず…!急いで行かなきゃ…!!戻ってレッドキング!」
レッドキング「ギャオッ!」
ユウカはバトルナイザーにレッドキングを戻し、再び走って弟や
・・・・・・・・・・
メユ「わ、私達も避難所まで急ご!」
同時刻、メユは放送を聞いて避難所までの誘導に従って行動しようと三人に言う。
ユウジ「うん!でもごめん、まずは先輩だけでも先に行ってて!」
メユ「へ?どして!?」
ミカヅキ「え、えっとね!ユウちゃんやイワミンは、最近ウチらGIRLSの手伝いしてくれる関係になったさかい、今から他の皆が来るまで手伝ってくれるんよ!」
ミカヅキは二人がレイオニクスであることについて隠しながらも、早口でざっと分かりやすく説明した。
イワミ「だから高山先輩だけでも…」
メユ「で、でも!私の大事な
ケルビム「ギャオォォォォォォンッ!!!!!」
するとその時、上空からケルビムが速度を少し落としながら飛来し、そのままユウジ達の見える向こうの建物をクッション代わりに破壊して咆哮を上げながら到達した。
メユ「キャアァッ!?」
イワミ「ダル過ぎるタイミングで現れやがったよ…!」
ケルビム「ギャオォォォンッ!!!」
イワミはケルビムを見てそう呟くと、ケルビムは咆哮を上げながら、モーニングスターのような棘のあるコブが付いてる長い尻尾、「超音速クラッシャーテイル」を大きく振って市街の破壊活動を始める。
当然、まだ逃げてる最中の人々にとっては恐怖で阿鼻叫喚が響き渡る。
ユウジ(くっ…!ま、まだ逃げ遅れた人がこんなに沢山…!ゴモたん、イワミン!今俺がゴモラやリトラであの怪獣を食い止めても、被害や巻き添えが増える。それに、あの怪獣の攻撃がどんな範囲内で繰り出すか分からん…!ここは避難誘導に専念して人がいなくなってから戦う!)
ミカヅキ(オッケー!)
イワミ(あ、あぁ…!)
ユウジに小声でそう言われた二人は、一先ず逃げ遅れた人が居ないように避難誘導を始める。
ユウジ「…高山先輩もやっぱ手伝ってくれるッスか?」
メユ「うん!一人で避難所に行くより、そうさせてもらうから!」
ユウジ「あざっす先輩!!」
ミカヅキ「皆こっちだよ~!」
イワミ「早く怪獣から距離を取って避難所まで!!」
ユウジに頼まれたメユは勇敢にそう言って、四人は市民の避難誘導を始めた。
ケルビム「グルル!!ギャオォォォォッ!!!!」
四人が誘導を手伝った事で人々の避難はほぼ完了になりかけた次の瞬間、ケルビムはビルに向けて口から火球「弾道エクスクルーシブスピット」を放って破壊した。
ユウジ「フゥ…っし!これで逃げ遅れた人は居ないからあの怪獣を…!って、うあぁ!!?イデッ!?」
放たれたエクスクルーシブスピットによって破壊されたビルの残骸がユウジの頭上から降ってきて、声を上げながらもなんとか勢い良く回避する。
しかし、勢いをつけすぎたのが仇となってそのまま目の前の電柱に頭部をぶつけてしまう。
ミカヅキ・メユ『あっ』
イワミ「ゆ、ユウジぃ!?」
ユウジ「う、うぅ~ん…!」
三人は急いで駆け寄るが、ユウジは大きなタンコブを作ってフラついてしまう。
…逆によく出血や気絶もせず、タンコブ程度で済むのかが凄い…。
ミカヅキ「あちゃー…これは痛そうだね~…」
メユ「そ、そだね…」
イワミ「無理もねぇ…(…ってことは今、そのフラフラな状態で戦えるわけないよな…!?……こうなったら俺が代わりに…!)」
イワミはユウジの腕を自分の首もとに掛けるようにして担ぎ、彼を心配そうに見ながらケルビムを睨み付ける。そして、自分の持ってるバトルナイザーを取り出そうとした。
と、その時。
ユウカ「ハァ…ハァ…!ま、待って…!」
イワミ・ミカヅキ『っ!』
ユウジ「ね、姉ちゃん!?」
メユ「ユウカ!?なんでここに!?危ないよ!!」
走ってここまで来たユウカに気づいた四人は振り向き、メユは驚きながらもそう言うが彼女はこう答えた…。
ユウカ「……ゴモたん、イワミン。ユウジを連れて避難所で手当てして。…アタシがあの怪獣をどうにかするから…!」
ユウカは暴れるケルビムを、イワミよりも鋭く睨み付けながら、弟や親友。そして友達を傷つけた相手に対する激しい“怒り”を露にしていた。
その証拠として、右手には彼女のバトルナイザーが強く握られている。
イワミ「あーっ…アレはめちゃキレてるやつだ…」
ミカヅキ「そ、そうみたい~…。わ、わかったよユウカちゃん!周りに居た人たちの避難はもう出来てるから派手にやっても構わへんで!」
ユウジ「姉ちゃん…!ありがとう、気をつけて…!」
ユウジはそう言って、メユ以外の二人と一緒に避難所まで向かう。
ユウカ「…フフッ、ユウジも気をつけてよ」
メユ「…ユウカ」
ユウカは弟の痛そうなタンコブを見て苦笑を浮かべながらも、案外平気そうだと思って呟く。
するとメユは、ユウカのバトルナイザーを見てだいたい事情を悟ったのか、ケルビムに挑もうとする彼女を信じて見守る。
ユウカ「……メユ。カラオケ誘ってくれたのにごめん。アタシの“相棒”がそのぉ…。…ま、まあ。そこも含めて後でちゃんと話すね。だって今から…大切な弟と親友、友達、そして周りの無関係な人達に酷いことしたあの怪獣を倒さないとね…!!行ってきて!レッドキング!!」
バトルナイザー、モンスロード!
そう言ってユウカはメユの目の前でバトルナイザーを掲げ、レッドキングを召還する。
レッドキング「ピギャオォォォォンッ!!!」
ケルビムの目の前で召還されたレッドキングは咆哮を上げ、そのまま勢いよく接近してくる。
ケルビム「!!グルル!!キャオォォォォッ!!!」
向かってきたレッドキングを見たケルビムも両側頭部のヒレ状の耳を上げながら咆哮して、火球を乱射する。
ユウカ「パンチでかき消して!」
レッドキング「ギャオォォォンッ!!!」
彼女の指示通りにレッドキングはケルビムの放った火球を自慢のパワー溢れる拳で無効化し続ける。
レッドキング「ピギャオォォォォンッ!!!」
ケルビム「!?キャオォォォンッ!!!」
レッドキングは一気に距離を取ってケルビムの目の前まで接近し、そのまま顔面に殴り掛かろうとした。
だがしかし、ケルビムは驚きつつも間髪入れず、即座に身体をピンッとさせて空中へと回避する。
レッドキング「ギャオッ?!」
ユウカ「ハァッ!?飛べんのアイツ…!?」
ケルビム「ギャオォォォンッ!!!」
反重力推進器官で飛行できるケルビムに、ユウカとレッドキングは驚く。
そしてケルビムは隙を突いてレッドキングの顔面に飛び蹴りを喰らわせる。
レッドキング「グギッ…!!」
ユウカ「れ、レッドキング!…うっ…!」
すると先ほどの蹴りがレッドキングとシンクロしてダメージ共有されてるのか、ユウカも少し痛がる。
メユ「ゆ、ユウカ!大丈夫!?」
その様子にメユはユウカを心配し、駆け寄ろうとするが彼女に止められる。
ユウカ「…!う、うん、大丈夫…!!……レッドキングも心配しないで大丈夫だよ…!」
メユ「ユウカ…」
レッドキング「グルル…!ガウッ!ピギャオォォォォンッ!!!」
メユにそう言うと、
ケルビム「!ギャオォォォォンッ!!!」
レッドキング「っ!!ピギャオォォォォンッ!!!」
また飛行して回避しようとしたケルビムだったが、レッドキングはケルビムの長い尻尾にガシッと掴んで地面へ強く叩きつけた。
ケルビム「キャオォッ!?ぎ、ギャアァッ!!!」
叩きつけられたケルビムはその拍子に、思わず自身の1本角をへし折られて苦痛の叫びを上げる。
ユウカ「!いいよレッドキング!そのままトドメの百倍返し!!!」
レッドキング「ピギャオォォォォンッ!!!」
ユウカの指示を受けたレッドキングは弱体化したケルビムに接近し、両側頭部にあるヒレ状の耳を引き千切るが、痛みすら与える隙もなくそのまま必殺の『怪力パンチ』を、顔面にクリティカルヒットさせた。
ケルビム「ガッ…!!?ギャオォ…!!!」
ケルビムは悲痛な声を上げながらゆっくりと後ろに倒れ、絶命した。
レッドキング「グルル…!ピギャオォォォォンッ!!!!!」
レッドキングは勝利の雄叫びを上げながらドラミングし、再びユウカのバトルナイザーに回収される。
ユウカ「ハァ…ハァ…!か、勝った…!!」
メユ「す、凄い…凄いよユウカ~!!皆を助けてくれてありがと~!」
ユウカ「わっ!?////ちょ、ちょっとメユ~…!////…まあ、弟や他の周りに人がいないからいいけどさ…////」
親友の勝利と無事をその目で見たメユは嬉しさからか、ちょっとだけ涙目になって彼女に抱きつく。
ユウカは激しい疲れからかちょっとした抵抗などは無く、寧ろ恥ずかしがりながらもかなり嬉しそうな気持ちだった。
・・・・・・・・・・
ーGIRLS東京支部、会議室ー
ユウカ「…と、言うわけ」
ベニオ「なるほどな…」
メユ「へぇ~…ホント、いろいろ凄い事になってるね~?」
ユウジ「この先、“凄い事”はまだまだこっからになるよ高山先輩」
ベニオ「そーいうこった」
メユ「だよね~」
それから数時間後、GIRLSの怪獣娘が到着した頃にケルビムがユウカのレッドキングのおかげで討伐された事を知り、詳しい話を今ユウジとユウカが説明してそれを終えていた。
ちなみに窓の外は、倒されたケルビムの遺体を処理班と研究班などが各々の配置に別れながら作業しており、そしてマスコミや野次馬達が警察に立ち入り禁止と注意されながらも集まっていた。
ベニオ「なんにせよ、ユウカは俺のカイジューソウルの元になったレッドキングを連れてるのか~。名前的にややこしくなるが、まあなんとかなるか!」
ユウカ「そ、そうッスねー…(なんか楽しそう…?)」
ユウカはベニオが自分の元になった本物のレッドキングをパートナーにしていることに、どことなく本物に会えたのが結構嬉しい様子であった。
メユ「まあ、何はともあれ、皆ユウカのおかげで助かってよかった~♪」
ユウカ「え?そ、そうかな…?////」
ユウジ「そうだよ!姉ちゃんがあの場に来てくれたおかげで、町の人達を守れたんだからさ!」
ベニオ「そうそう!それにユウジ達が避難誘導を手伝ってくれたから、お前の姉さんもスムーズに戦えたんだぜ?♪」
ユウカ「それはそうかも…」
ユウジ「へ?あ、ありがとう!!」
メユ「フフッ♪次、用事なかったらまたカラオケとか、“クレープ屋さん”に行こうよユウカ~♪」
ユウカ「も、勿論…!」
ベニオ「…っ!!」
ユウジとユウカは嬉しそうなしながら周りと会話をし、メユは彼女にマイペースながらも笑顔で問い掛け、ユウカは照れながらも嬉しそうにそう言った。
すると、ベニオが一瞬だけ眼を輝かせた状態でメユの方に首を向ける。
ベニオ「…な、なあ。そン時は俺も誘ってくれるか…?う、美味いクレープ屋知ってからさ!////」
メユ「おっ?勿論ですとも~♪」
ベニオ「あ、ありがとな!…ヨッシャ」
メユは嬉しそうにしながらベニオにそう言うと、彼女は礼を言った後にかなり嬉しそうに小さい声でそう言った。
ユウカ「(ん?歌川さんってもしや…クレープとか好きなカワイイ系なのかな…?)」
ユウジ「どったの姉ちゃん?」
ユウカ「…ん~ん…♪なんでも~…♪」
ユウジ「は、ハア…???」
そんな様子を見たユウカは、彼女が実は“カワイイのが好き”と言う部分を密かに見抜く。
当然、内緒にされたような雰囲気のユウジはかなら不思議そうに首を傾げるのであった。
レッドキング等の怪獣を使役する姉の御蔵ユウカ。
次はどんなレイオニクスや怪獣などが待ち受けるのか?
レイオニクスと怪獣娘たちに待ち受けるこれからの戦いと出会いの物語は、まだまだ加速を続けるのであった…!
次回も続く!!
次回予告!
学校の休日、珍しく一人になってGIRLSに来訪し、荒野特訓場を借りることにしたイワミ。
そこで彼は初めて自分の相棒である怪獣をバトルナイザーから召還し、すぐ怪獣に懐かれ、いつもの口癖とダウナーさで困惑気味になりながらも満更でもなさそうに接し始める。
そんな彼の前に、おまピトを買い終わって本屋からGIRLSに戻って来た白銀レイカと出会う。
次回、第7話「親友と腐女子」
お楽しみに!