神様に虚飾の権能と+α貰ったから取り敢えず旅する   作:供給が足りない

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同棲とかどうせいっちゅうねん…

 

「何から話すべきでしょうか。そうですね、実はわたしは記憶喪失のようなものでして、家族が存在しているのかも分かっていません。」

「覚えているのは自分の名前や年齢、性別や常識などの基本的なことばかりで、それ以外は何も覚えておりません」

「気づいたらこの町に居ました。何かが思い出せるかと思い、散策していたんですが、特に収穫は無かった為、目に入ったバス停で休みつつこれからどうするかを考えて座っていました。そこに貴女が喋りかけてきたと言うわけですね」

 

「そう…記憶喪失なのね。でも、安心して。これでも教師なんですよ?17歳って言ってもまだ子供の範疇じゃないですか。だから遠慮なく頼ってくれて構いません。」

「ふふっ有難うございます。頼りにさせてもらいますね」

「それとどうせなら一緒に暮らさないかしら?」

「え?」

「行く当て、無いんでしょう?」

 

えっおいおいマジで言ってるのか?男性って言ったんだけどな…忘れちまったのか?

 

「分かりやすいですね、性別について忘れているとでも思っているのでしょう?」

「えっはい、そうです」

「大丈夫ですよ、なんでしょうね…感覚の話しになりますが貴方の容姿って日本ではあまり見れないほどに綺麗でしょう?それだけです。後は少し会話をして貴方は大丈夫だと思えたから…ですかね」

「えっとそれだけで?」

「ええ、そうです。何か問題がありますか?」

 

えぇ?まじで?問題だらけでは!?同棲ってやつだろ?これ。いやどうせいっちゅうねん………なんか寒気してきたわ。そんなことよりもだ、なんでこの人はこんなにも当たり前かの様な瞳で見てくるんだ?雪野先生ってこんな人だったのか?

いやまて冷静に考えるんだ。

・寝泊まりできる家ができる

・原作関係者

・ある程度は信頼されるであろう教師という立場

・優しそう←ここ大事

ふむ…ありだなここをキャンプ地とする!ってことで決定!

まぁそこまで長い日数糸守町に居る気も無いけどな、原作見に来ただけだし。でも愛着とか湧いて離れづらくなったらどうしようかな。まぁそれは未来の俺にまかせよう。うん、そうしよう。

 

「いえ、大丈夫です。行く当てもないですしね」

「それなら良かったわ。あっ今更になるけどまだお互いに自己紹介してませんでしたね」

 

そういえばそうだな、まだお互いに名前とか知らない状態のままだったわ。なんか笑えるな、名前も知らないのに一緒に寝泊まりする関係になってんの。名前か〜前世の名前ってのも味気ないよな。

蝶詠 進(ちょうえい しん)

パンドラからとって

パンドラ シイ

にするか

 

「そうですね、では改めましてわたしはパンドラ シイと言います。シイとお呼びください。よろしくお願いしますね」

「パンドラ?あのパンドラの匣で有名な?なにか関係があったりしますか?」

「いえ、ありませんよ」

「そう、ならいいんですが。少し逸れましたが私の名前は雪野 百香里(ゆきの もかり)といいます。そうですね、呼び方は雪野でも百香里でもどちらでも良いですよ。他にはそうですね………ユキちゃん先生などでしょうか?」

 

もかり?ゆかりじゃなくて?前世ちらっと見た時はゆかりって読まなかったっけ?言の葉の庭の方がゆかりで君の名はの方がもかりってことか。君の名はではフルネーム出てなかったしな。まっ分かりやすいし良いだろ。呼び名はもちろんだがユキちゃん先生だろ。そりゃあな。

 

「なるほど、雪野 百香里(ゆきの もかり)さんというのですね。よろしくお願いします。そうですね、呼び名はユキちゃん先生で行こうと思います。」

「ユキちゃん先生、ですか…ふふっ、考えていたより貴方は可愛らしい方の様ですね。」

 

少しだけ目を丸くしたあと、雪野先生――いや、ユキちゃん先生はくすっと笑った。

 

「そうだ、敬語辞めましょう?」

 

ユキちゃん先生はいきなり提案してきた。

 

「え?」

「これから一緒に暮らすんだからずっと敬語で話すのも疲れるでしょう?」

 

どうしよ、パンドラって敬語を外して喋るイメージ無いんだが?まじで思い浮かばんな。しゃあなしだ、ユキちゃん先生には悪いがこのまま行かせてもらおう。

 

「ご厚意はありがたいのですがわたしはコレが素なんですよね。ですがユキちゃん先生、貴女は敬語なしのままでも構いませんよ。」

「あら、そう?じゃあそうするわね。」

 

一息ついたところで、ユキちゃん先生は時計に視線を移した。時計が差し示したのは2時と少し、気づいたらこんなに時間が経っていた。この世界に来たのは23時ぐらいだったんだが。

 

「あ、もうこんな時間。土曜日だからって言っても、もう夜も遅いし早く寝ましょ?」

「そうですね、わかりました」

「じゃあ隣の部屋に布団を敷くからそこで寝てくれる?お風呂とかは明日にしましょ」

「えぇ、構いませんよ」

 

その後、布団を敷いてもらった俺は、案外疲れていたのかすぐに眠りについた。

 

 

 

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