指揮官が惚れたのは加賀だけどプロポーズしたのは加賀じゃないほうの加賀だった   作:麦果

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第四話

 

 

 ……時は少し遡り、指揮官が戦艦加賀と二日目の夜を共にしていた頃。

 

 母港、重桜エリアのとある一角にて。

 

 

「──くっ……、うぅ……。まさかこれ程までとは……。一航戦の実力、完全に見侮っておりましたわ……」

 

「……まさか三人がかりで手も足も出ないだなんて……。佰八(ひゃくはち)式まである高雄型必殺の牙突を(ことごと)く躱された時は、さすがのお姉さんも絶望したわ」

 

「……それに途中、口から火を吐き出したり巨大な化け狐を召喚してきた時はあまりにも常軌を逸脱しすぎて一瞬夢でも見ているのかと思いました……」

 

 

 と、人気(ひとけ)のない夜の港側の大通り。

 

 重桜の愛人顔トリオこと大鳳、愛宕、鈴谷は力なくその場にへたり込みながら、生気の抜け切った声音で口々にそう呟いた。

 

 

「──ふん。たとえ不意討ちであろうが、貴様ら程度に遅れを取るほどこの加賀、落ちぶれてはおらぬわ。重桜最強空母の名、伊達では無いと知れ」

 

 

 と。重桜の主力を担う高練度の艦船三人を同時に相手取りながら、一切の呼吸すらも乱すことなく彼女らを文字通りひねり潰した加賀は、視界の中でぐったりと倒れ付す三人を見下ろしつつそう吐き捨てた。

 

 そして問う。

 

 

「──で。こうして叩きのめした後に言うのも何だか、貴様らいったい何のつもりだったのだ? ほら、怒らないから正直に白状してみろ」

 

「そう言うのでしたらその右手に灯した鬼火を今すぐ消していただけませんかねぇ?」

 

 

 大鳳が引き攣った顔で抗議する。

 

 が、加賀はそんな彼女の言葉になどまるで聞く耳を持たず、大鳳の傍に歩み寄ってしゃがみ込みながら、その頬のあたりに青い火に覆われた右手を押し当てた。

 

 艦船相手なのでこの程度で引火したり火傷を負わせることはないものの、それでもかなり熱い。とても熱い。

 

 気のせいかジュッと肉の焦げる音まで聞こえた気がする。

 

 ただ本当に外傷を負うことはないのでそこだけは唯一安心(?)である。

 

 

(あつ)ッ、ちょっ、熱っつ!?」

 

「そうら、早く吐かねばこのまま七面鳥に変えてやるぞ孔雀娘よ」

 

「いやぁあああ! ちょっ、わかりました、言う、言いますから早く手を離してくださいぃぃぃ!」

 

「うむ。よかろう」

 

 

 恐怖に顔を歪ませた大鳳の絶叫を聞いて、加賀は要望通り彼女の頬から右手を離した。

 

 ちなみに大鳳以外の二人もその光景を見て戦慄の表情を浮かべていた。

 

 

「よし。では話してみるがいい。なぜ貴様らは突然私に襲いかかってきたのだ?」

 

「……あぅぅ……。それは、ですね……。その……、抜け駆けした加賀さんに少しばかり痛い目を見てもらおうと三人で計画しまして……。もちろん大鳳は止めたのですがこのお二人がどうしてもと言うから仕方なく──」

 

「嘘はいけないわよ、大鳳ちゃん? そもそも夜襲をかけようって最初に提案したのはあなただったわよね?」

 

「そうですそうです。あと、あわよくば加賀さんを動けなくしてその身体をじっくりねっとり味わいたいとも言ってました。……(じゅるり)」

 

「そんなトチ狂ったことを言ってたのはこの色欲拗らせ淫乱娘だけですのでしばき倒すのなら鈴谷さんだけにしてください。何でしたら愛宕さんも差し出しますのでどうか大鳳だけは助けてください」

 

「え!? そんな! こんなに健気で純真な鈴谷を売り渡すなんて酷いですよ大鳳さん!? ──えへへ、加賀さん、優しくしてください、ね……♡ (ポッ)」

 

「……なんで逆に興奮してるのかしらこの子? あ、お姉さんはこの二人に無理やり付き合わされただけだからもちろん見逃してくれるわよね?」

 

「どうでもいいが仲間意識とか皆無なのだなお前たち」

 

 

 思わずため息を吐きながら、加賀は呆れたように呟いた。

 

 次いで、訝しげに眉を寄せる。

 

 

「しかし“抜け駆け”とはいったい何のことだ? まるで身に覚えがないのだが」

 

「ふん、とぼけても無駄なんですよーだ。だって大鳳たちは昨晩、指揮官室の天井裏や床下、あるいは押し入れの中に潜みながらしっかりこの目で見ていたのですから。──ちなみに私が天井裏で」

 

「お姉さんが床下」

 

「そして鈴谷が押し入れでした」

 

「……? だからいったい何の話だ? 貴様らはいったい何を言っている」

 

「なんですかその態度、まったく白々しい。ですから、大鳳たちはこの目で見ていたと言っているでしょう!? あなたと指揮官様が濃厚に交わるその姿を!」

 

「……は?」

 

 

 加賀は思わず目を丸くした。

 

 彼女たちが何を言っているのか、本当にわからない。

 

 

(……私とあの男が同衾しただと? そんなこと、ある訳がなかろう)

 

 

 ……が。

 

 大鳳たちが嘘を言っているようにも見えない。

 

 どういうことだ……?

 

 無論、加賀としては指揮官が相手であればいつでも身体をくれてやる用意は出来ているが、実際そのような機会が訪れたことはない。

 

 困惑する加賀に、大鳳はさらに告げた。

 

 

「さあ正直に白状したらどうなのですか! 言っておきますが、大鳳たちはとうに知っているのですからね! あなたと指揮官様が既に“ケッコン”しているという事実を!」

 

「……なに?」

 

 

 大鳳の言葉にピクリ、と眉を動かす。

 

 指揮官とのケッコン。

 

 それはこの数年間、ずっと待ち焦がれ、夢に見ていたもの。

 

 

「──どういうことだ。詳しく教えろ」

 

「ひっ……!」

 

 

 それは自分でも驚くほど低く冷たい声音だった。

 

 眼前の大鳳もすっかり怯えてしまっている。

 

 だが問わずにはいられなかった。

 

 なぜなら加賀は、現時点でぼんやりとではあるが、頭に一つの可能性を思い浮かべていた。

 

 先日の執務室での指揮官の不可解な言動……。

 

 もしこの予想が正しいとすれば、それは──。

 

 

「……こ、これは指揮官様から直接詳細を聞いたらしいシリアスさんを尋問して得た情報なのですが──」

 

 

 …………………。

 

 

 ……そうして大鳳からの説明を聞くこと数分。

 

 彼女の言葉を全て聞き終えた加賀は、憎々しげにボソリと呟いた。

 

 

「なるほど、そういうことか……。となれば、昨日の指揮官のあの態度にも説明がつく」

 

「……? あの、なにを?」

 

「なに、こちらの話だ。気にするな。──そして大鳳よ。知られたからには仕方ない。貴様らの言う通り、指揮官とケッコンしたのは()だ。ゆえに文句があるのならまたいつでも挑んでくるがいい。私は逃げも隠れもせん。……だが──」

 

 

 加賀は一旦そこで言葉を区切ると、次の瞬間。

 

 その顔に、他者を威圧するような凄絶な笑みを浮かべて──。

 

 

「──もしこの事を他の者に言い触らせば、貴様らの命はそこで無い物と思え。その喉喰い千切ってくれようぞ」

 

「「「…………ッ!!」」」

 

 

 加賀のその言葉に、三人は同時にコクコクと激しく首を縦に振って頷きを返した。

 

 

(……ふん。これだけ脅しておけば、とりあえずは心配あるまい。──まったく。考えなしに行動しおって、あの馬鹿が……)

 

 

 三人が頷いたのを確認し、加賀はくるりと踵を返して自室がある寮舎のほうへと向かった。

 

 そして歩きながら、誰にも聞こえぬ声音でぼそぼそと呟く。

 

 

「……まさかあのような新参者に遅れを取るとはな。──ククッ、だが面白い。自分の敵は自分、ということか。先を越されはしたが、奴の中の一番の座を譲る気はない。たとえもう一人の“私”が相手であろうと、簡単に明け渡すつもりはないぞ」

 

 

 ──その為にも、まずは対等な立場を手に入れる所から始めよう。

 

 均衡が崩れたというのなら、もう自らの気持ちを抑える必要もあるまい。

 

 

 

「フッ……。心せよ、もう一人の私よ。あの男の最愛の座、この私がすぐにでも奪ってくれるわ」

 

 

 

 

 

 

 ★★★★★

 

 

 ──そして時は現在に戻り、母港執務室。

 

 

「──ご主人様。どうか、納得のいく説明をお願い致します」

 

 

 と。俺は本日の秘書艦であるベルファストに氷のように冷たい視線と声で詰め寄られ、ひどく狼狽していた。

 

 まだ加賀とケッコンしたこと自体はバレていないものの、俺が特定の誰かと関係を持ったという事実は既に隠しようがないものとなっている。

 

 ベルファストはとても賢く、そして勘も鋭い艦船だ。

 

 下手な嘘を言って適当に誤魔化せば、きっとさらなる不信感を買うことになるだろう。

 

 だからと言って正直に全て話すこともできない。そんなことをすれば、彼女を通じて母港中に俺がケッコンしたという事実が広まってしまうかもしれないからだ。

 

 尤も、この忠誠心の塊のようなベルファストの性格から考えてそんなことになる可能性は限りなく低いとは思うが、それでも情報漏洩の可能性は少しでも低いに越したことはない。

 

 それに、彼女の口ぶりから察するに、どうやらシリアスはベルファストに対して、俺のケッコンについては話していないようだ。

 

 でなければ、彼女もこんな回りくどい聞き方はしてこないだろう。

 

 ……つまり、俺のケッコンの秘密を知り、母港壊滅を危惧するシリアスにとって、ベルファストは立派な警戒対象であるということ。

 

 ……ゆえにここは慎重に言葉を選ぶ必要がある。

 

 

「……………………」

 

 

 と、返す言葉を探すあまり、俺はしばらくのあいだ無言になってしまう。

 

 そんな俺に、ベルファストは……。

 

 

「……答えては、くださらないのですね」

 

 

 と、悲しげに俯きながら言った。

 

 うっ……、なんか激しい罪悪感が……。

 

 ベルファストよ、すまない……。

 

 だが今は、無用な争いの火種をまくわけにはいかないのだ。

 

 一部の過激派の艦船たちを抑える術が見つからない内は迂闊なことは口にできないし、それに何より、人違いでプロポーズしただなんて情けなさ過ぎて他人に言える訳がない。

 

 いや本当どうしよう……。

 

 

「……なぜですか」

 

「ん……?」

 

「なぜ私には何も言ってくださらないのですか……!?」

 

「──ッ……!?」

 

 

 唐突に、ベルファストが声を荒らげた。

 

 何の脈絡もなかったので、俺は驚いた拍子に唖然と固まってしまう。

 

 そんな俺に、ベルファストはさらに言葉を続けた。

 

 

「ご主人様が何か他人に言えない重大な秘密を抱えていることはわかっております。それをわかった上で、ベルはお聞きしたいのです! 私はご主人様の一番のメイドです。シリアスや他のメイドが着任するよりもずっと前からあなたのお側にお仕えしております。ご主人様が人に言えないような秘密を抱えているというのなら、ご主人様の一番の忠臣として私もあなた様と共にその秘密を抱えたい、だから正直に仰ってくださいご主人様! 単なる女遊びでないことはとうに察しがついております。一昨日の夜、あなたとシリアスの間にいったい何があったのですか!?」

 

「いや何もないが……」

 

 

 思わず反射的に言葉を返していた。

 

 完全に無意識のまま出た言葉ではあったが、俺とシリアスの間には本当に何もない。

 

 しかしそんな俺の返答はベルファストにとってはひどく不服なものであったようだ。

 

 

「そんなに……あの子が良いのですか……?」

 

「お……おい、ベルファスト……?」

 

 

 俯いたまま、小刻みに肩を震わせる彼女。

 

 俺はそんなベルファストのことがつい心配になって椅子から立ち上がると、彼女の隣に歩み寄ってその肩に手を置きながら訊ねた。

 

 ──が……。

 

 

「──ご主人様!」

 

 

 突然顔を上げたベルファストが、大きく目を見開きながら勢いよく俺のほうに向き直りつつ急激に俺との距離を詰めてきた。

 

 そのあまりの勢いに()され、反射的に彼女との距離を取ろうと後退する。

 

 が、俺が後退した分、ベルファストはさらにジリジリと詰め寄ってきて、やがて、俺の背中は壁にぶつかり完全に退路を失ってしまった。

 

 そんな俺に、彼女は。

 

 

「──どうか、私のことをもっと頼ってください!」

 

 

 そう言いながら、ダンッ!と俺の顔の両横の壁に手を押し当ててくるベルファスト。

 

 これが俗に言う“壁ドン”というものだろうか。

 

 かなりの胸キュンシチュエーションだと聞くが、たしかに俺は今、とてもドキドキしている……主に恐怖で。

 

 ……だってこのベルファスト、完全に瞳孔がガン開きなんだもの。瞳の奥から暗黒に染まりきっているのだもの。

 

 

「ご主人様はベルのことがお嫌いですか?長年連れ添った私よりもシリアスのほうが大事だと仰るのですか?私のほうがあなたに尽くせます、私のほうがあなたを想っております。だからどうかあの子ではなく私を選んでください。あなたに尽くすことが私にとっての喜びであり最上の幸せ。あなたの為なら私はなんだってできます、なんでもしてあげたいのです。私はあなたに頼られたい、頼ってください、このベルファストのことをもっと使ってください。もっと、もっと、もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと──」

 

「なっ……!?」

 

 

 ──嗚呼、なるほど……。

 

 これはシリアスが警戒するのもわかる。

 

 どうやらベルファストは主にとっての完璧なメイドであろうとするあまり、忠誠心の(たが)が外れ暴走してしまっているのだ。

 

 ……というか、誰か助けて……。

 

 さっきから恐怖で膝の震えが全く止まらないんだが……。

 

 ──と、その時だった。

 

 

「──おやめください、ベルファスト様!」

 

 

 突如、執務室に響いた声。

 

 その声の正体は──。

 

 

「──シリアス……!?」

 

「はい、ご無事ですか誇らしきご主人様」

 

 

 見れば、執務室の扉から姿を現したのは、俺と加賀のケッコンの事を知る数少ない存在の一人、似非ポンコツメイドのシリアスであった。

 

 ……おかしい。

 

 なぜかあのシリアスが今はとても頼もしく見える……。

 

 

「シリアス……どうして。あなたは既に秘書艦の役目を解任されたはずですが」

 

「お言葉ですがベルファスト様。シリアスは誇らしきご主人様の最も忠実なメイドでございます。たとえ秘書艦の任を解かれようと、ご主人様とは既に専属契約を結んだ関係なのです!」

 

「いや結んでないが」

 

「将来を約束し合った仲なのです!」

 

「そんな覚えもない」

 

「末永くよろしくお願い致します!」

 

「お願いだから少しは聞く耳を持って!?」

 

 

 ……だが、よかった。

 

 昨日から姿が見えず心配していたが、どうやら彼女は今日も平常運転らしい。安心した。

 

 

「訳のわからないことばかり言って。あなたは一ヶ月間ご主人様に近づくことを禁じられている筈です。陛下に報告してもよろしいのですか? 罰則期間中に関わらずそれを破ったとあれば、今度はさらに重い懲罰を課されることになりますよ?」

 

「問題ありません。その時は誇らしきご主人様に守っていただきますから。そうですね、例えば、ご主人様に直接護衛の任を仰せつかったと申し出れば、陛下も了承してくださる筈です。この母港では陛下よりもご主人様のほうが上位の権限をお持ちでございますから」

 

「……なっ、そんな横暴が許されるとでも──」

 

「よし分かった。今日からシリアスは秘書艦改め、俺の護衛艦とする」

 

「ご主人様……!?」

 

 

 シリアスの提案に二つ返事で頷く俺に対して、ベルファストは絶望に染まったような眼差しを向けてくる。

 

 そしてそんな彼女とは対象的に、シリアスは胸の前で小さくガッツポーズして「ふふん」と得意げな笑みを浮かべていた。おい調子に乗るなよ? そもそもベルファストがこんな風に暴走しだしたのはお前が俺の布団で居眠りしたことが原因なんだからな?

 

 

「これで秘書艦でなくとも心置きなくずっとお傍にいられますね、誇らしきご主人様」

 

「……どうして、ご主人様はシリアスばかり……」

 

「知れたことでございます。ご主人様にとってはこのシリアスこそが最優のメイドなのです。さあ、早くご主人様から離れてください、ベルファスト様。斯くなる上は、我が剣をもって強引にでも引き剥がしてご覧にいれましょう」

 

「おい待てやめろ。剣を下ろせシリアス。──ベルファストも、すまない。お前が俺に尽くそうとしてくれる気持ちは本当に嬉しい。けどわかってくれ。どうしても、今は話せないことがあるんだ。いつか必ずちゃんと話すから、だから、その時まで待っていてくれないか?」

 

「………………。……ご主人様がそこまで言われるのでしたら。……ですがご主人様。あなた様のことを最も大切に思っているのはこのベルファストでございます。あなた様を思う気持ちは誰にも負けません。それだけは、どうかお忘れなきよう……」

 

「……ああ、わかった。しっかり胸に刻んでおくよ」

 

「……ありがたき幸せでございます。この度は取り乱してしまい、大変な無礼を働いてしまったことを謹んでお詫び申し上げます。──それでは、通常の業務へと戻らせていただきます。シリアス。ご主人様にお茶をお淹れ致しますので、あなたも手伝ってください」

 

「いえ、私はこのままご主人様のお傍に──」

 

「いやそこはちゃんとベルファストの言うことを聞いとこうな、シリアス?」

 

「……かしこまりました。誇らしきご主人様のご命令とあらば」

 

「あとくれぐれも叱られ目的でわざと失敗したりするなよ?」

 

「…………………」

 

「いや図星だったのかよ……!」

 

 

 本当にどうしようもない似非ポンコツメイドである。

 

 ……ああ、そうだ。

 

 後でこいつには俺の部屋でいったい何をしていたのか聞いておかなければならないな。

 

 もしかしたら単なる居眠りではなく何か複雑な事情があってのことかもしれないし……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ★★★★★

 

 

 ──いっぽう、その頃。

 

 

「……なあ土佐よ。男の性欲というのは、いったいどれぐらいのモノなのだろうな」

 

「は……? いえ知りませんが、何かあったのですか姉上」

 

「いやなんでもない。ただ少し今後、己の体力が持つか心配になってしまってな……」

 

 

 重桜寮のとある広間の一室にてそんな会話が繰り広げられていたのだが、それはまた別の話である。

 

 

 

 

 

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