氷見汐梨の大暴走   作:スピリタス3世

1 / 6
関西弁下手ですいません!


第一章 裏梅・再誕
第一話 頭のおかしな変態娘


  裏梅視点

 

 1,000年ぶりの現世。私は氷見汐梨という女の肉体に受肉し、宿儺様の時代を作るべくこの世に舞い降りた。ひとまず、羂索というよく分からない男と協力することになってるが………そいつの居場所が分からない。とりあえず、ここで待ってればいいか?

 

 そう思っていると………

 

「なんかウチの身体に変なのおる⁉︎」

 

 なんと受肉体の自我が死んでないことが判明した。嘘だろ?普通は受肉されたら、完全に自我を失うはずだぞ?これは面倒だな。とりあえず精神領域で屈服でもさせとくか。

 

「今からお前の身体は私のものになる。だから大人しく眠ってろ。」

「はぁ⁉︎何言うてんねん⁉︎そんなの嫌や‼︎ウチはエッチな男とランデブーしたいんや!」

「黙れ‼︎」

「嫌や‼︎アンタこそ大人しくしとき‼︎」

 

 くそっ‼︎此奴め、自我が強すぎる‼︎しかもなんで変態なんだよ⁉︎ふざけんなし‼︎こんな奴の身体を借りるのか⁉︎絶対嫌なんだが‼︎あとなんで私が男って分かるんだよ⁉︎一応お前と同じ姿してるんだぞ‼︎こうなったら、無理矢理にでも取り押さえて………

 

「引っこめ三下……がはっ‼︎」カキーン

 

 ふざけやがって………っ!この玉蹴り女が………っ‼︎痛えよ………っ!つーか、そこは此奴と違うのかよ‼︎意味分かんねえ………っ!

 

「あんまりおっきくないんやな♪」

「黙れ‼︎男は大きさが全てじゃない‼︎」

「まあええわ。ほな、学校行ってきま〜す♪」

「くっそ…………っ!」

 

 ということで、私は氷見汐梨に金玉を蹴られ、敗北したのだった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 外に出てしばらく歩いていると、私たちはある学校に着いた。

 

「うわ〜、えらい古くさい学校やな〜。今日からここに通うんか〜。」

 

 どうやら今日は此奴の入学式らしい。一体どこの学校なんだ…………

 

「呪術高専京都校⁉︎」

 

 って、嘘だろ⁉︎なんでよりによってここなんだよ⁉︎名前からして、呪術師用の学校だろ⁉︎此奴にも呪術師の適性があるのか⁉︎

 

「アンタ、外では黙っとって。ウチが変な人に思われるやろ!」

「安心しろ。貴様は十分変人だ。」

「また玉蹴るで?」

「ふざけるな‼︎そんな横暴、許されてたまるか‼︎」

「それはウチのセリフや!人の身体勝手にパクっとるくせに‼︎」

「それは………確かに………っ!」

「せやろ?」

 

 しかも普通に言い負かされるし。こんな小娘に………っ‼︎歯痒い、歯痒すぎる‼︎

 

「つーことで、大人しくしとき!」

「くっ………!分かったよ………っ!」

 

 いつか必ず乗っ取ってやるからな‼︎その憎しみを胸に秘め、私は彼女の中へと引っ込んだ。

 

 

 

 その後、汐梨は先輩らしき女と話し始めた。

 

「えっと、君が新入生の氷見汐梨ちゃん?」

「はい!ウチが氷見汐梨です!よろしゅうお願いします!」

「私は3年の西宮桃。よろしくね。」

「はい!」

 

 どうやら、この藁納豆みたいな髪型をした女は西宮桃というらしい。随分ちんちくりんだな。呪力も大して感じないし、そんなに強くないのだろう…………

 

「ちなみに、先輩はどんな男がタイプです⁉︎」

 

 って、初対面の人相手になに聞いてんだよ、お前は⁉︎

 

「女でもええですよ!」

 

 そこ配慮するなら他を配慮しろ‼︎つーかそもそも聞くな‼︎そんな事聞く奴なんか居ないっつーの‼︎

 

「えっ?東堂君の知り合い?」

 

 いんのかよ‼︎なんだよここは⁉︎変態の巣窟じゃねえか!

 

「知らんとです!」

「そ、そうなんだ…………と、とりあえず………私はマッチョが好きかな?」

 

 お前も答えんでいい‼︎

 

「おー!ええですなぁ!ちなみにウチは普段優しくて、時折カッコええとこ見せてくれる男がタイプです!」

「そうなんだ!それもいいよね!」

「はい!」

 

 なに呪術師のくせに、普通に恋愛話してんだよ‼︎女子はみんなこうなのか⁉︎いちいち女子会しないと気が済まないのか⁉︎くそっ、なんで羂索はこんな奴の身体に受肉させたんだよ‼︎ふざけやがって‼︎

 

 

 

 

 

  羂索視点

 

 あれ?裏梅が全然私のところに来ない………?おかしいな。何があったんだ………?

 

 

 

 

 

  裏梅視点

 

 しばらく汐梨と桃の恋愛話が続いた後………

 

「で、恋バナは後でするとして………今はごめん、任務の話だよ。」

「任務………?」

「入学したてで悪いんだけど、呪術師は晩年人手不足でね。新米扱いはしてられないんだ。」

 

 ようやく本題に戻った。どうやらいきなり仕事らしい。ちょうどいい、此奴の実力でも見ておくか。

 

「大丈夫です!ウチ何回かやったことあるので!」

「そうなんだ!ちなみに等級は………1級⁉︎」

「そんなすごいとですか?」

「すごいよ!1年生で1級以上は殆どいないって!」

「そうなんです⁉︎ウチすごかったんや〜!」

 

 さっきの等級の話からするに、汐梨は桃より上の級か。確かに此奴よりは強い雰囲気があった。だが、平安の頃と比べれば大したことない。この程度で驚かれるとはな………

 

「勘違いするなよ。貴様は大したことない。」

「えっ⁉︎なっ、何⁉︎変な奴が喋った⁉︎」

「おい、出てくるな言うたやんけ‼︎そんなに玉蹴られたいんか⁉︎」

「いや、それは勘弁してくれ………」

「えっと………もしかして、汐梨ちゃんって、受肉体?」

「なんか朝起きたら、自分の中に変な奴がおったとですよ!しかも男!マジで困ります!」

「された側なんだね。よく生きてるね………」

「金玉蹴ったら大人しくしてくれました!桃ちゃん先輩もコイツが暴走したら頼んます!」

「任せて!可愛い後輩は私が守る!」

「守らなくていい‼︎」

 

 にしてもこの女、横暴すぎるだろ‼︎ただ正論を言っただけなのに……っ‼︎納豆頭も味方になるなし‼︎

 

「ちなみに受肉した人の名前は………?」

「えっと………ウチも知りません!」

 

 そういえば、私は此奴に名前を言ってなかったな。一応此奴らが宿儺様の味方かどうか分からないから、細かい素性や立ち位置は明かさないでおくか。

 

「私は裏梅。平安時代の術師だ。」

「わ〜、えらいタイムスリップやな〜。」

「平安時代⁉︎あの呪術全盛期の………」

「そうか。今はそうでもないのだな。」

「まあね。」

 

 にしてもこの女、反応薄すぎるだろ。さては馬鹿なのか?もっと畏れろよ。完全に舐められてる事実が、今はとても腹立たしい。これもあの時金玉を蹴られたせいだ。そう思った。

 

 

 

 

 

 しばらく歩いていると、道端で彷徨っている呪霊に遭遇した。

 

「汐梨、これが今回倒す呪霊みたい。等級は3級。正直汐梨なら余裕だと思う!」

「任せとってください!ウチの術式は………じゃじゃん!」

 

 強さは超が付くほどの雑魚。こんなの軽く氷を吹けば倒せるだろう。私が出るまでもないな。とりあえず、汐梨の術式をみてみるか………

 

「かき氷を作れます!」

 

 そうして、汐梨は呪力でかき氷を作った………って、嘘だろ⁉︎

 

「お前、私と同じじゃないか⁉︎」

 

 呪力で氷を生成。完全に私と同じ氷凝呪法‼︎受肉先と術式が被ることなんて、初めて聞いたぞ‼︎だけどコイツはなんで削り()*1を作ってるんだ⁉︎術式の無駄遣いすぎるだろ‼︎

 

「そうなん?アンタもかき氷作るん?」

「作らねえよ‼︎ちゃんと戦う用だよ‼︎」

「ちなみに桃ちゃん先輩、食べます?」

「なに勧めてんだよ‼︎それ呪力で作った奴だぞ⁉︎」

「シロップはある?メイプルがいいな。」

「お前も食おうとするな‼︎」

「はいよ‼︎」

「なんで調味料持ち歩いてんだよ⁉︎」

 

 しかも呪霊の前で食い始めたし‼︎此奴ら頭おかしいんじゃないか⁉︎ちゃんと戦えっつーの‼︎

 

「おい変態女‼︎呪霊が逃げるぞ‼︎」

「おっ、あかんやん!ほんなら………氷凝呪法 霜凪!」

 

 よかった。ちゃんと戦ってくれるみたいだ。しかも霜凪………私と完全に同じで、息を吹いて相手に過冷却状態の呪力をぶつけた。

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」

「流石に3級呪霊だから一撃だね。」もぐもぐ

 

 流石にあの程度の雑魚なら余裕で蹴散らせるか。氷凝呪法を使うだけあるな。あと納豆頭、かき氷食いながら監督するな。

 

「お仕事終了ですね!ほな逆ナンしましょか!」

「仕事終わってすぐ逆ナン⁉︎汐梨って肉食系なの⁉︎」

「はい!あと裏梅、ええ男探してくるから寝といてな。」

「何してんだよ貴様は⁉︎」

 

 そして汐梨、貴様は本当に無茶苦茶過ぎるだろ‼︎こんなのとこれから付き合っていかなきゃいけないのか⁉︎大変過ぎるだろうが‼︎あとで羂索に会ったら徹底的に殴ってやろう。そう思った日だった。

*1
平安時代のかき氷。枕草子参照

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。