環太平洋機構召喚 【リメイク前:自由連合召喚】   作:短号司令官

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新時代 新世界

 

 

先のグラ・バルカス帝国との戦いから5年が経過した頃、異世界への転移とその後の混乱から立ち直った6カ国は大きく進歩していた。

 

日本帝国

日本国から得た歴史をもとに段階的とはいえ、統帥権の放棄をした事と明治憲法の改憲を行った事によりほぼ近代化を達成していた。

 

アメリカ

政治の核心的な部分については大きく変わる事はないが、ルーズベルト氏が持病の治療を理由に退陣した事によりその後の大統領はトルーマン氏が緊急で就くということはなく、軍事力の強化と同盟国との協調性を重視する方針を発表し国民から多くの支持を受けたアイゼンハワー氏が第33代合衆国大統領に就任した。

 

英連邦

正史のようなボロボロの状態になることもなく戦争を切り抜ける事ができたが、他に強力な指導力を発揮できる者がいない事からチャーチル氏が引続き首相を務めている。

 

そしてここに新たに台湾が加わる。

転移に巻き込まれた日本、オーストラリア両国内にいた多くの台湾の人々が独立の為に署名活動を実施し両国政府を動かした。幾度かの会談の末台湾の独立が承認された事により中華民国とは無関係の新たな台湾が誕生した。先述の転移に巻き込まれた人々が現地へ渡り、そこで職業訓練や行政、インフラの設備を行い徐々に国力を高めつつあった。

 

 

日本国とオーストラリア

転移前から様々な面で他国を追い抜いていた両国だったが、特に日本は宇宙開発の面において特に大きな進歩が一つあった。

それが太陽光発電衛星『あさひ』の打ち上げ及び稼働の成功だった。

これは簡単に言うと巨大なソーラーパネルを宇宙に打ち上げて展開し、そこで受けた太陽光によって発電された電力をマイクロウェーブで北海道・本州・四国・九州・沖縄にある受信アンテナで受信し各地に送り届けるという技術であった。

仕組み自体は転移前には完成していたが、ソフト面の大幅な再設定が必要な事が転移後に判明し打ち上げが遅延した事が大きな要因だった。

また日豪合同でこの世界にある二つの月に有人基地を設置して調査を行う

「ゼウス計画」では双方に大量の『ヘリウム3』が発見された。

これにより豪州はかねてより計画していた次世代反応動力空母建造計画において動力にヘリウム3を用いる事を決定するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

中央歴1648年

アラスカ近海

 

快晴の青空の下、穏やかな南国の海に白波を立てて突き進む一群の大艦隊がそこにあった。

 

日章旗から旭日旗と幅広い種類の国旗が掲げられた戦闘艦の数々を見て西村祥治は何処か寂しそうに言った。

 

西村「我々も随分と様変わりしたな」

 

自身の乗る戦艦奥羽を含め、帝国海軍はここ数年で大分様変わりした。

まず衝撃的だったのは「伊勢型」「扶桑型」「金剛型」を含む戦艦3種と同年代に建造された旧型に分類される艦船の退役と売却、もしくはスクラップ化される事であった。

 

また新型駆逐艦も海自がかつて運用していた『たかつき型護衛艦』や

『あまつかぜ』をベースにしたものの建造促進を急がれたこともあり吹雪型を含むいくつかの種類の駆逐艦も同じ運命を辿るに至った。

 

彼の乗る奥羽は出羽型戦艦の二番艦として就役し、51cm連装砲二基に46cm三連装砲を二基装備した珍しいタイプの戦艦だった。

また帝国海軍としては初めてシースパローランチャー/ハープーンを導入した戦艦で攻撃能力や堪航性に大きな期待が寄せられた艦であった。

 

西村「我々帝国海軍もそうだが、アメリカも中々凄いものを作ったね」

 

彼は艦橋内で指揮を取っていた横山一郎艦長と共に左隣を進む米艦隊に目を向けた。

 

横山「あの国の工業力にはいつも驚かされます。ミッドウェイ級という大型艦を量産しながら、あれだけ巨大な空母を並行して建造できるのはあの国ならではでしょう」

 

彼らが視線を向けた先にあったのは同国が日本からもたらされた『フォレスタル級』『キティホーク級』の情報、能力を統合し双方の長所を併せ持った『タイコンデロガ級航空母艦』であった。

 

艦名は同級の起工と同時に退役した空母:タイコンデロガに因んで付けられている。

全長330m、幅80mと規格外の大きさで通常動力であるがその能力はかつて統一戦争緒戦で沈められた空母エンタープライズに匹敵する能力を秘めていると自衛隊では分析されている。

 

横山「我々も麟鳳型がアレに相当する感じで建造が進められていると聞きましたが、長官はどのように伺っています?」

 

西村「出航前に聞いた話だと、今月の頭に公試運転を行ったそうだ。結果についてはまだよく分からんが年内の就役は確実だそうだ」

 

横山「頼もしいですな。おっあれは」

 

西村「おぉ豪州の新型空母も」

 

続いて右隣に現れたのはオーストラリアが建造した初の反応動力空母『メルボルン級航空母艦』であった。

 

前世界で合衆国海軍が運用していた『フォード級』に近いレイアウトやデザインだがその能力は一味も二味も違うものがあり、海自の最新鋭艦である「ひりゅう型」に勝るとも劣らない性能を有すると言われている。

 

中でも特筆すべきなのが『ヘリウム3』を動力に用いている点だろう。

先頭でも述べた通りこの世界の二つの月から採取されているが、『核融合発電』で機関部を動かしている他、放射性物質も殆ど出さない為海自でも三菱が間も無く納品する小型反応炉でも運用される見通しが立っている。

 

 

西村「反応動力……原子力…か、我々が持つのはもう少し先になるかもな」

 

横山「それにしても、日本や豪州は随分と変わった言い方をするものですな。どちらかと言えば『原子力』の方が言いやすい気もします」

 

西村「まぁあちらさんが何をどう言おうがあちらなりの事情があるのさ。さて、艦長。例のファルマート大陸まではどれくらいだ?」

 

横山「はい。予定では2〜3週間が予定されております。海域が初めてなだけで潮の流れや気候も分かりませんから最低でもこれくらいはかかります」

 

西村「我々は海の人間だから良いが、陸軍の連中は我慢の一途しかないのか……」

 

横山「国交を結んでいるエルベ藩王国からの依頼とはいえ、随分と面倒な事になりましたな」

 

 

事態は遡ること凡そ半年前、北方の大陸ーファルマート大陸ーで初めて国交を結んだエルベ藩王国から『アルヌスの丘に貴方方と同じような軍隊が出現を確認したので、調査を依頼したい』と申し出を受けた事に始まる。

 

事態を訝しんだ日本国政府及び自衛隊は偵察衛星で情報のあった「アルヌスの丘」を調べてみると何やら基地が建設されている事が判明し、それが自衛隊のものに非常に酷似していることから上記の内容を承諾し、PRTOは再び『連合軍』を結成すると共に調査部隊並びに艦隊を現地へと派遣する事にしたというのが真相であった。

 

西村「果たして…彼の地にて何が待ち受けているやら…」

 





八八艦隊/ダニエルズ・プラン/G3
各艦とももうしばらくは現役ですのでご安心を。

空母
新型たくさん
前作ではいきなりキティホークに行って『フォレスタル級は?』という質問をいただきましたが、今回はその二種をガッチャーンコしました。
豪州も反応動力もとい原子力空母を出しました。
建造には日本企業も勿論関わっています。

GATE
やります。しかしここで宣言すると「スト魔女」「はいふり」「SAO」「艦隊シリーズ」「勇者シリーズ」は今作では今後一切登場しませんので前回のようなカオスな作風にはなりませんので。
ただGATEもGATEで大分展開を変えてお届けするつもりです。

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