環太平洋機構召喚 【リメイク前:自由連合召喚】   作:短号司令官

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以前サラッと描いた「いずも型」ですが、全長をやや変更します。


パーパルディア編
新たな火種


 

中央歴1639年

 

ロデニウス大陸より北東に位置する陸地に存在する国家『フェン王国』…………

 

 

この国には魔法は無い……

 

 

国民は全て義務教育として老若男女問わず、剣術を学ぶ。日本の侍と同様に剣は自分の魂と教えられ、剣が使えない軟弱者はバカにされる。

 

この国の首都アマノキの真ん中にそびえ立つ、姫路城を思わせるデザインの王城の会議室では、この国の王『剣王シハン』が集まった側近たちにある重要な事を告げる。

 

シハン「皆 心して聞いて欲しい。近くパーパルディアと戦争になるかもしれない」

 

フィルアデス大陸における最強の列強国『パーパルディア皇国』は、魔法を駆使し、72もの属領を持つ最強の国家であり、その軍事力と国力を背景にフィルアデス大陸の支配者でもある。

フェン王国はパーパルディアよりも国力では大きく遅れており、特に魔法に関する技術が存在しない点では、戦いに於いても不利なため、パーパルディアとの戦争は即刻滅亡に近い無謀な事である。

 

シハン「現在、ガハラ神王国に援軍をもらえないかを要請している。それに各方面でも対策を検討中だ。兎に角、各々は戦に備えておいてくれ」

 

隣国のガハラ神王国への親書作成や、外交ルートでの交渉に関する話し合いが行われた後に、次の議題へと移る。

 

 

「剣王、日本・日本帝国・アメリカ・イギリスと言う4か国が我が国との国交開設のための交渉を行いたいと言う件についてですが」

 

シハン「ガハラ神王国の使者からの情報のやつだな。ガハラの東側にあると聞くが、あそこには小さな島々しかない筈だが………それが集まってできた新興国なのか?」

 

「ガハラ神王国と各国からの情報によると、総人口は日本だけで2億人を越え、列強国を越える科学力を持っているとの事です。それに………」

 

側近の言葉が詰まる。

 

 

シハン「どうしたんだ?」

 

「……これは未確認情報なのですが、彼の国々にはたった50隻でロウリア王国艦隊約4000隻を壊滅に近い損害を負わせた"戦艦"と呼ばれる軍船を大量に保有しているそうなんです」

 

その言葉にシハンは信じられないと言った表情となる。 

 

シハン「戦艦……彼らは列強国が持ってるような戦列艦をそう呼ぶのか?で、その戦艦とやらの詳しい情報は?」

 

「それが、どれもこれも荒唐無稽なものばかりで、信用に足る情報はまだ………」

 

シハン「うむ。それについても確かめる必要がありそうだ。よし!直ちに4カ国の使者を連れて参れ!くれぐれも無礼の無いように!」

 

「ははッ‼︎」

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

一時間程して、日本の「前沢悠二」帝国の「太田賢一」アメリカの「ハワード」イギリスから「キルソン」の4名が王城を訪れた。

 

前沢「何か……こう、気が引き締まりますな。」

 

太田「えぇ。まさか戦国時代の日本と同じ文化を持つ国があって、町中の建物や城までも日本式建築と同じとは」

 

ハワード「それにしてもタイムスリップした気分だ……我々は外交交渉しに来たんだよな?」

 

キルソン「全くだ……」

 

 

4人は、フェン王国の第1印象が日本の文化に通じるものがあった事を不思議に思いつつも興奮していた。

 

「剣王が入られます!」

  

声があがり、部屋の扉が開かれるとシハンが入ってくると、4人はその場で立ち上り一礼する。

 

シハン「そなた達が噂の使者か」

 

前沢「はい。日本の外務省より遣わされました前沢と申します」

 

太田「自分は帝国外務省の太田です」

 

ハワード「アメリカ合衆国のハワードです」

 

キルソン「イギリスから来ました。キルソンです」

 

シハン「ふむ。では四方、立ち話もなんだから座るが良い。」

 

シハンに促され四人は椅子に座り、シハンも専用の椅子に座る。

両者が対面しあうように配置された机の上で、早速交渉に取り掛かる。

 

 

前沢「私どもが貴国に馳せ参じたのはご存じの通りかと思われます。本日は貴国との外交交渉の前のご挨拶として、我が国の職人や科学力で作り上げられた品々をお持ちいたしました。どうかお納めください。」 

 

四人は、それぞれ持ち寄ったジュラルミンの大きなアタッシュケースを机の上に置いて蓋を開ける。

中にはそれぞれの国を象徴する品々が収められていた。

 

島根県のたたら製鉄で精練された玉鋼から職人が叩いたり熱したりを繰り返して作り上げた『日本刀』

 

自然にある物を最大限に生かされている大島紬の『高級反物』

 

王室御用達の30年ものの『高級ワイン』

 

開拓時代に活躍した『M1873』

 

 

普通の一般人が揃えようものなら破産してしまいそうな高級物が献上され、シハンと側近らはそれらを手に取り驚きと興奮の目で品々を観察する。そんな中で彼らの注目を集めたのが日本刀であった

 

シハン(なんだこの剣は⁉︎…細くて叩いたら折れそうに見えるが、この刃の薄さ、手に馴染むような握り心地、そしてこの構えやすさ…………これ程の剣を作ろうとすれば相当の手間と時間が掛かるだろう…!)

 

シハンは刀を鞘に戻し机に置くと、四人に向き直る。

 

 

シハン「我々は貴国方を見くびっていたようだ。これ程の物を仕上げるには相当の手間と時間、そして長い間に積み重ねられた技術が必要となるのは間違いない。貴国には我が国のように長い歴史があり、物作りに関しては相当の技術と拘りがあるようだ。私は貴国に興味が湧いた」

 

太田「では……!」

 

キルソン「その方向で……」

 

シハン「無論です」

 

 

シハンの言葉に前沢は待ってましたと言わんばかりの表情で、4カ国分の書類を出す。

 

前沢「我が4カ国から貴国との国交開設のための条件が書かれた書類です。ご確認をお願いします」

 

続いて書類の内容の確認と細かい調整が進められていく中、シハンはある事を確かめるため前沢らに切り出す。

 

 

シハン「そうだ、済まないが皆様に確かめたい事があるのだが。」

 

太田「何でしょう?」

 

シハン「実は、ある噂を耳にしたのだが、貴方方の国にはロウリア王国の艦隊を退けた戦艦と呼ばれる軍船があると聞く」

 

ハワード「戦艦………確かに、我が4カ国はそれぞれ保有しておりますが」

 

シハン「やはり本当であったか。いや、実は我が国は貴国の事はあまりよく知らない。貴国から提案された案があれば我が国は貴国の高い技術力が手に入る。我が国としてこれは申し分はない。だが貴国がロウリアに勝利したと言う話については荒唐無稽な物が多くてな…」

 

キルソン「はぁ……」

 

シハン「私は貴国の力をこの目で見てみたい。確か貴国には海軍と呼ばれる水軍があると聞く。親善訪問を兼ねてその戦艦とやらの力と水軍の力を見てみたい」

 

4人はシハンからの提案に面食らった。

まだ国交が開かれていないのに、武装した艦船を派遣するのは戦争行為にも匹敵するものである。

特に普通の護衛艦なら外から見れば武装は少なく見えるが、旧世代の火砲で武装した戦艦をアマノキの沖へと持って来いと言うシハンの提案に頭を抱えた。

 

 

前沢「どうします…?」

 

太田「どうと言われてもな……」

 

ハワード「だがここまで来て"無理です"と言って"はい、そうですか"と言って返される訳にもいかない」

 

キルソン「やむを得ないだろう。最低でも重巡クラスでいいだろう」

 

四人はシハンに本国へ連絡を取って承認を貰うと伝え、その日の外交交渉を終えて。迎えの海上保安庁が誇る最新鋭巡視船『あきつしま』へと戻り、それぞれ本国へ連絡を取った。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

後日

 

 

フェン王国首都アマノキ

 

 

シハン「あれが彼らの軍船か………まるで城のようだ」

 

「城と言うよりは、島ですな」

 

アマノキの港から沖に見える、巨大な船を見てシハン達が素直な感想を漏らす。今アマノキの沖に停泊しているのは、『きい』と殆ど全く見た目がおなじである、姉妹艦の『おわり』だった。

他にもアメリカからは『第62任務部隊』が停泊してる。

日本海軍からは『第八艦隊』が参加。

イギリス海軍からは巡洋戦艦レパルスも参加。

海自からは他にもこんごう型護衛艦『みょうこう』の他に、『いぶき型護衛艦』『ひゅうが型護衛艦』『いずも型護衛艦』が参加していた。

 

 

ひゅうが型護衛艦

 

諸元

全長:248m

全幅:38m

基準排水量:2,3000t

主機: 石川島播磨GT6Cガスタービン4基

最大速力:30ノット

 

兵装

CIWS×2基

SeaRAM×2基

 

電子装備

洋上ターミナル (MTA)

OYQ-12 戦術情報処理装置

レーダー

OPS-50 3次元式(AESAアンテナ×4面)×1基

OPS-28F 対水上捜索用×1基

OPS-20E 航海用×1基

ソナー

OQQ-23 艦首装備式×1基

 

搭載機

AV-8BJ×8機 F-35B×8機 UH-60×4機

 

同型艦

ひゅうが

いせ

ふそう

やましろ

 

 

 

いずも型護衛艦

 

諸元

全長:302m

全幅:39m

基準排水量:7,3000t

主機: 石川島播磨GT6Cガスタービン4基

最大速力:30ノット

 

兵装

CIWS×4基

SeaRAM×4基

 

電子装備

洋上ターミナル (MTA)

OYQ-12 戦術情報処理装置

レーダー

OPS-50 3次元式(AESAアンテナ×4面)×1基

OPS-28F 対水上捜索用×1基

OPS-20E 航海用×1基

ソナー

OQQ-23 艦首装備式×1基

 

搭載機

AV-8BJ×20機 F-35B/C×38機 UH-60×4機

 

 

同型艦

いずも

かが

 

 

 

 

「私は何度かパーパルディアに行き彼らが保有している戦列艦を見た事がありますが、アレの前では……」

 

シハン「確かに。奴等の艦など小舟……いや、玩具だな」

 

 

騎士長の言葉にシハンは笑いながらおわりとパーパルディアの戦列艦をそう例えた。

 

 

そんなおわりの第1艦橋には艦長『猪口俊介』1等海佐が、双眼鏡でアマノキの港を見つめていた。

 

猪口「親善訪問をやれと言われた時にはびっくりしたが、まさか帝国海軍やアメリカ海軍、果てはイギリス海軍も出迎えとはな……」

 

「艦長、三川中将がお見えになられました」

 

猪口「おぉ来られたか」

 

副長と入れ替わりに艦橋へ入ってきたのは第八艦隊司令長官の『三川軍一』中将であった。

 

猪口「我がおわりへようこそ、三川司令」

 

三川「こちらこそありがとう、猪口艦長」

 

猪口が差し出した手を三川はしっかりと握りしめた。

 

三川「それにしても大きいですな。これでは我々の妙義が可愛く思えてしまう程だ」

 

猪口「そうでしょうか?大きさはともかく、あの外観は好きですよ自分は」

 

 

妙義型戦艦

 

諸元

全長:228m

全幅:28m

基準排水量:2,6000t

最大速力:33ノット

 

兵装

38cm三連装砲×5基

14cm単装砲×16基

長10cm連装高角砲×6基

40mm連装機関砲×22基

 

同型艦

妙義

立山

白山

 

 

 

三川「しかし、差は歴然。悔しいですがこの艦は海軍軍人の夢と浪漫の頂点ですよ」

 

猪口「お褒めに預かり光栄です。おわり・きいは何れも世界最大の戦艦でその記録は打ち破られておりません」

 

三川「実に心強い。私の方の将兵達も気合いが入ってましたよ」

 

「艦長。そろそろ時間です。」

 

猪口「うむ。教練対水上戦闘用意‼︎」

 

三川「では私はここでじっくりと見せてもらいます」

 

猪口「はい、是非本艦の主砲をご堪能ください」

 

何時もの号令で乗員達は各々の部署に素早く就いた。

 

猪口「主砲発射用意!!目標、右舷標的!」

 

『目標、右舷標的!』

 

命令を受け取ったおわりの砲術長は測距儀を旋回させ、右に見えるフェンが用意した10隻の標的船に照準を合わせ、各砲塔に情報を伝達。3基の主砲塔が動き始める。

 

シハン「おぉ………あの巨砲が動いたぞ」

 

「あれ程の巨大な砲を、あの早さで動かすとは……一体どれ程の水兵が動かしてるんだ?」

  

シハン達は天守閣から見えるおわりの主砲の動きを見ながら、これから起こる事に内心ワクワクしている。

 

猪口「砲術長、フェンの方々や三川司令に一つ派手なのを頼むぞ」

 

『お任せあれ‼︎』

 

猪口の指示に砲術長は気合いを入れて、トリガーに指をかける。

 

『各砲、射撃用意よし!』

 

『警報!』

 

3回警報が鳴り響き、外に居た乗員達は艦内に退避した。

 

猪口「てぇぇい!!!」

 

その時、アマノキ全体にに雷鳴のような爆音が響き、市民達は何事かと沖合に視線を向けた。

 

「うぉぉっ!」

 

「ぐっ‼︎」

  

51センチ砲の射撃による衝撃波と爆音は城内に居た召し使い達や王国兵達にも一瞬で届き、吹き抜けの天守閣に居たシハン以下の家臣達は爆音と共に衝撃波を受けて思わず耳を塞ぎ後ずさり、数人の家臣が尻餅をついたり転んだりする。

 

シハン「おおっ‼︎これはぁぁぁ!!!」

  

シハンが耳を塞ぎ、両足をしっかり開いて転ばないようにしながら吠えるような声を挙げた。

彼の目の前には10隻の標的船を取り囲むように9本の巨大な水柱が上がり、標的船は水柱の中に消えて見えなくなるのが見えた。

 

「剣王様ぁぁ‼︎あれを‼︎」

 

水柱が消えて無くなると、さっきまで見えていた筈の標的船はほぼ全て残骸と思われる木片とマストに使われている丸太と幌に姿を変えて海面に浮かんでいる。

 

 

「なんという破壊力だ………」

 

第62任務部隊旗艦の巡洋艦『シカゴ』の艦橋から『おわり』の砲撃を眺めていた『リッチモンド・K・ターナー』少将は圧倒された気持ちでいっぱいだった。

 

ターナー「噂の20インチ砲の火力が凄まじいとは聞いていたが、まさかこれ程とは……」

 

「我々の出る幕はなさそうですな…」

 

ターナー「全くだ。正直あのモンスターだけで良いと思ったが、どうやら我々は上の面子の為に動かされたみたいだな」

 

「残念ですが、そうとしか言いようがありません」

 

おわりの砲撃後の静寂が訪れたアマノキ城内でシハン達は言葉が出なかった。

10隻あった標的船がたったの一撃で、残骸を残して消滅してしまったのである。

 

シハン「このような攻撃、パーパルディアでは到底真似できん。直ぐにでも日本側と国交開設について準備と調整を進めよう」

 

「はいッ‼︎」

 

 

 

 

 

 

一方、砲撃直後の尾張の艦橋に、CICから奇妙な報告が入った。

 

猪口「本当か?」

 

『はい。レーダーが《Unknown》を捕捉、西の方角から4〜50程の目標が188ノットで接近。あと数分でこの場に到達すると予想されます。』

 

三川「……猪口君……確か西にはパーパルディア皇国と言う国があったな?」

 

猪口「はい」

 

三川「この軍祭に招かれているというのは…?」

 

猪口「そのような話は、我々は聞いていませんが…」

 

三川は顎に手を当ててしばらく考えると通信機を借りて『妙義』に通信を入れる。

 

三川「五藤君、私だ」

 

三川が通信を繋いだ相手は旗艦『妙義』に乗艦する「五藤存知」であった。

 

五藤『はい、よく聞こえます。してどうしました?』

 

三川「いやな、おわりの電探が複数の敵影らしきものを捕捉したようでな」

 

五藤『本当ですか⁉︎』

 

三川「残念だが事実だ。今からではそっちに戻ってる暇はない、艦隊の指揮は君に任せる」

 

五藤『分かりました。しかし司令は…?』

 

三川「このおわりの戦いぶりをもう少し堪能してから戻るよ」

 

五藤『分かりました。ではこの五藤、艦隊の指揮をお預かりします』

 

三川「頼むぞ」

 

通信を終えた五藤は直ぐに通信長を呼んだ。

 

五藤「通信、ターナー少将とテナント艦長に伝えろ。あと各艦に指揮は私が取ることを伝えろ」

 

「了解‼︎」

 

「対空戦闘ぉー‼︎」

 

警報がけたたましく鳴るのに合わせて、乗組員達は機敏に動きそれぞれの持ち場へと急ぐ。

 

ターナー「こんなタイミングで敵だと?我々のレーダーは?」

 

「まだ……いえ、僅かな反応を捉えました!」

 

ターナー「我々はたった今か…全く、未来の技術とやらは凄いものだ!」

 

むず痒さを覚えたターナーは苦笑しながらもテキパキと指示を飛ばした。

先程のおわりの砲撃で呆気に取られていた乗組員らも我に返ると大急ぎで持ち場についていく。

 

三川「猪口艦長、君達はいいのかね?」

 

猪口「ご安心を、既に命令は出しております」

 

三川「早いな。流石だ」

 

猪口「しかし…来ますでしょうか?」

 

三川「さぁな…(やっこ)さんに我々の事情は関係ないからな……」

 

おわり艦内でも再度警報が鳴り響き、乗員達は突然発令された訓練ではない対空戦闘配置の号令に驚きつつも、訓練通り各々の配置に就く。

 

『そのまま待機。突発事態に備えよ』

 

三川の予感は数分後に的中する。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

西の方角からパーパルディア皇国観察軍東洋艦隊所属のワイバーン部隊20騎は、フェン王国に対する懲罰攻撃のためアマノキ上空へと来ていた。

彼らの任務はフェン王国への懲罰攻撃に加えて、今アマノキに集まっている文明圏外国の外交官へ向けての警告を示す威嚇任務も担っている。

 

上空には軍祭に招かれていたガハラ神王国の風竜が居るが、彼等を見るなりパーパルディアのワイバーン達は目を逸らす。

 

「ガハラの民には構うな!当初の予定通り二手に分かれろ!第1小隊は城と市街地、第2小隊はあの巨大船と周りのヤツに攻撃だ‼︎」

 

 

隊長と思われる竜騎士が指示を出し、ワイバーン部隊は二手に分かれて王城と市街地、そして艦隊目掛けて急降下を仕掛けてきた。

 

 

 

「ガハラの民には構うな!当初の予定通り二手に分かれろ!第1小隊は城と市街地、第2小隊はあの巨大船と周りのヤツに攻撃だ‼︎」

 

 

隊長と思われる竜騎士が指示を出し、ワイバーン部隊は二手に分かれて王城と市街地、そして艦隊目掛けて急降下を仕掛けてきた。

 

猪口「デモンストレーションじゃない‼︎コイツは攻撃だ‼︎RAMで撃ち落とせ!」

 

両舷に搭載されたRAM近接防空ミサイルの21連装発射機から放たれた誘導弾が、ガハラ神国の風竜を除く全ての飛行物体に対して突き刺さった。

 

「さらに来ます!」

 

猪口「ならCIWSだッ‼︎」

 

爆炎を突き破ってきた後続の対象にはCIWSが唸りを上げて青天へと20mm弾をばら撒く。

 

「撃て撃てッ‼︎一匹も近づけるな‼︎」

 

「F○CK!F○CK!Dragons‼︎」

 

付近にいた第八艦隊や62TFも猛烈な対空砲火で攻撃を試みるワイバーンを堕としていく。

 

猪口はふと妙義の主砲が西の方にその砲口を向けているのが見えていたが、その方角には増援として来襲せんとする新たな20程の反応があった。

次の瞬間、おわり程ではないにしろ眩い閃光と砲声が響いた。

数十秒して西の空に六つの爆発と同時に反応は消失した。

 

猪口「今のは…三式弾か…?」

 

三川「いや、零式弾……だな。なるほど三式の焼夷弾子じゃあ堕とせんと踏んだな」

 

猪口「とにかく、危機は去ったようです」

 

三川「感謝するよ、君達の戦闘をここまで間近で見れて」

 

シハン「……………………」

 

攻撃を受けて炎上した王城の天守閣から3階下の部屋に避難していたシハンと側近、そして市民達は開いた口が塞がらなかった。

単騎でも最強と言われているパーパルディア皇国軍のワイバーン10騎の攻撃を受けても何事も無いかのように赤子の手を捻るかのごとく殲滅した『おわり』『第八艦隊』『第62任務部隊』『レパルス』の実力に、シハンと各国の大使は恐れおおのいた。

 

勿論、その様子は上空を飛んでいたガハラ神王国の騎士『スサノウ』と相棒の風竜は、彼らの高い対空戦闘能力に驚嘆する。

 

[すごいものだな、あの船は]

 

風竜は『おわり』を見下ろしながら声をあげる。 

 

[あの船から放たれた大量の光弾は、直前にあの白い頭のような物から光が放たれ、その反射を捉えてから打ち上げていたみたいだ] 

 

風竜が言ってるのはCIWSやRAMのレーダーの事で、電波によって相手の航空機を捕捉し照準を定める仕組みを自分なりに解釈する。

 

[あの船は凄い。大きいだけかと思ってたが、恐らく相当高い技術力が使われているに違いない]

 

「お前がそう言うなんてな。まぁ見りゃ分かるが、あの船はどれくらい凄いと思う?」

 

[伝承にある、古の魔法帝国の魔導戦艦や対空魔導艦など、あの艦の前では玩具同然だろう。無論、誘導魔光弾を100発撃ち込んでも沈めるのは困難だろうな]

 

「スゲェ………こりゃ帰ったら報告書が大変だな」

 

 





ひゅうが型護衛艦
→史実のいずも型に相当する護衛艦として完成。同型艦も増加

いずも型護衛艦
→設定一部変更
蒸気カタパルト→電磁カタパルトへ
全長280m→302m
基準排水量55000t→73000t


妙義
蔵王型がコンセプト的に《大型巡洋艦》に分類された事、ソ連の《クロンシュタット級》に対して威力不足な点、そして老朽化した《金剛型》に代わる高速戦艦として建造された。
40mm機関砲はボフォース40mmのライセンス生産品
外観は蒼焔の艦隊に登場する《妙義》
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