『ここが異世界…?どうにかもとの世界に戻れる方法はないのですか?』
『有ります、それは…』
ダメ元で聞いてみた勇者送還の儀、普通なら"帰れません"とか方法がわからなくても"絶対に帰します"とか言われてそのままなし崩しに冒険の旅に出されちゃうのが普通だけど、この世界ではしっかり戻る方法はあった。
ひょんな事からその方法を知った俺は、同じ異世界人の山田に教えるべく、今村の食事処に来ていた。
「なんですって?」
「きったないなぁ、食べるかしゃべるかどっちかにしろよ」
山田が黙ってナイフとフォークを使って優雅に食事をしだした。そしてナイフとフォークを置くと…
「店員さーん、マンドラゴラの踊り食いおかわり!」
「まだ食うのかい!!」
今日は村の5つ⭐︎の食事処に山田と来ていた。と言うのも異世界人の山田には絶対に教えないといけない…
「あ、次はマンドラゴラの姿焼きを…」
「……食べ終わったら声をかけてくれ。」
「あ、リク….」
「お?食べ終わったか?」
「ううん、デザートもいい?」
誰だよ、山田なんてこの世界に呼んだのは。
「ブエックション!」
その頃王宮では王女セリーヌ・ガ・イチバンが盛大にくしゃみをしていた。
「誰かが私の噂をしていますわね、はっ!もしやおねー様達が私の噂を…」
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「それで、大事な話って言うのは何かしら、こう見えても聖女は忙しいのよ」
「お前は性女だろーが」
「聖女だろうが性女だろうが、たいして違わないでしょ、全くリクは細かいんだから」
「全く違うだろ!お前は大雑把すぎだ」
山田はあっけらかんと食事を楽しんでいたが、俺は山田に呼び出した目的を話始めた。
「山田、お前現実に帰りたくはないか?」
「べっつにー」
「そうだよな、俺も戻ってもトラックに轢かれるのが関の
「呼んだ?」
「関の山!、精一杯とかそれが限界という意味だ」
「そっか、リクはトラックに
山田が”ぷぷぷっ”と意味深な笑顔を向けた。
「だから戻っても、よくて病院のベッドの上、悪くすると人生の終わりが待ってるという訳だ。そんな将来が待っているところなんて戻りたくないって」
「私は別に戻っても命の危険があるとか、危ない目にあうとかはないよ」
「なら、戻っても…」
「スト――プ!」
山田がリクの目の前に掌を広げて待ったをかけた。
「私は(女の子が)好きでこの世界に居るのここなら(何をやっても捕まらないし)好きな事が出来るし。一度だけの人生なんだから好きな様に生きられる世界の方がいい!」
「そうだよな、現代に戻る=幸せとは限らないか…俺も事故のことが無くてもこの世界から離れようとは思わないしな」
「でしょ?異世界で生きられることに感謝だよ」
「異世界に感謝…か」