晴れ時々スライム   作:生けもの

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4話 晴れ時々スライム ところにより迷子

「ポチちゃ〜ん、ポチちゃ〜〜ん」

「どうかしたんですか?」

 

 村で雑貨屋を営んでいる若くて綺麗な()()()のマリーさんが、何かを探していた。彼女は一人暮らしだから犬か何かだろう。

 

「それが、ウチのポチちゃんが朝から見当たらないの、いつもこの時間には餌を待っているんだけど…」

「それは心配ですね、俺でよければ一緒に探しますよ」

「本当!?ありがとうー、見つかったら()()()()()()()()ならお礼をするわ」

 

 それを聞いた村の男どもが俺も俺もと騒ぎ出した。

 

「いいか、1番最初にマリーさんのポチを見つけた奴だけがお礼を貰う。他は潔く諦める!いいな!!」

「「「おう!」」」

 

 サムが率先して仕切っていた、何でも以前マリーさんのお礼をめぐって、血で皿を洗う抗争が起こったらしい。

 

 俺はポチの事は知らないから、まずは聞き込みから始めた。

 昨日の夕方までは居たらしく、マリーさんのお隣さんのジョンさんが「ウチの子がポチと遊んでいたよ」と言った。

 ジョンさんのお子さんに詳しい事を聞きに行くと…。

 

「マリーおばさんのとこでポチと遊んでたよ、()()()()()一緒に。でもすぐお母さんが来てお父さんを連れて行っちゃったから一緒に帰ったよ。何かお父さん、泣きながら”もう許して”とか言ってたんだ」

 

 ここで謎が深まった、ジョンさんは何故最初、自分も一緒にいた事を話さなかったのだろう… これは事件の匂いがする。

 

「あんたー、またあの未亡人のとこに行ってたねー!!」

 

 村に怒号と悲鳴が響いた、今日も村は平和だ。

 さて、本格的にポチを探し始めようと思う。昨日あれから聞けたのは村はずれの()()()で見かけた気がするというモノだ。

 

 俺は石切場にやってきた。

 しかしあたりを見回すがそれらしき姿は見当たらない。

 

 石切場には様々な物があった。中でも目を引いたのは数十メートルを超える巨大なオブジェだ。

 

「でっかいなぁ、これってゴーレムって奴か… お、あれなんか膝を抱えたロボットそのものじゃないか」

 

 するとそのゴーレムと、目(?)が合った気がした。

 

「あー、ポチちゃん見っけ!!」

「マ"!」

 

 不意に子供の声がしたので振り返ると、ジョンさんのお子さんがゴーレムに向かって指を指していた。

 

「じゃあ、今度はポチちゃんが鬼ね。隠れるから100数えてね」

 

 そう言うと、子供は走って行ってしまった。

 

「お前、ポチって名前なのか」

「マ"?」

「まぁいいや、マリーさんが心配してるから一旦帰ろう」

「マ"!」

 

 

「ポチちゃん、どこ行ってたの」

 

 どうやらポチで合ってたらしい。ひとまず一件落着かな?

 

「ありがとうね、リク君にはお礼をしないとね❤️」

「そんな、当然の事をしただけです。でも、そう言って頂けるなら…」

 

 俺がそう言った時、マリーさんの後ろでアーネさんとリーネさんが睨んでいた。俺は咄嗟に

 

「お礼の言葉()()で十分です」

 

 と言った。

 すると、マリーさんはリーネさんとアーネさんを見ると意味深に笑いながら、

 

「ありがとうね」

 

 そう一言言った。

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