今回も主人公目線以外のところはカット多めです
神野区、轟をはじめ、飯田やバーニンなどのヒーローたちが荼毘と交戦していた場所。
轟の活躍によって荼毘を鎮圧が完了していた…と思われていたが
バーニン「焦凍くん逃げて!!」
倒したはずの荼毘、いや燈矢は再び起き上がったのだった。
♢♢♢♢
そしてここは群訝山荘跡地、NO1ヒーローエンデヴァー、ホークスなど多くヒーローたちは諸悪の根源のAFOと交戦していた
エンデヴァーの捨て身の最高火力により丸こげになったAFO、だが捨て身の覚悟を持っていたのはAFOも同じだった。
『ヴィランも手負いが最も恐ろしい』
死穢八斎會が密造していた個性因子を破壊する精製液を死柄木が押収し、ドクター殻木のよって消失弾とは異なるオリジナルの効果に着目し、壊理ちゃんの巻き戻しの個性を再現したのだ。
AFO「誇れエンデヴァー!まさか君相手にこの切札を切るとは思っていなかった!」
どんどん若返っていき、肉体の全盛へと戻っていく、使ったら最後、消えてなくなる自滅上等の超強化…
再び各地で絶望が広がっていくのだった。
♢♢♢♢
天空の棺
周りの状況に絶望する引寄に死柄木の魔の手が差し伸べられそうになっていた。
相澤「引寄!早く逃げろ!エッジ!ミルコ!ジーニスト!頼む彼を助けてくれ!」
だがその声虚しく、ヒーローたちは動けずにいた。
死柄木「安心しろよセイバー、何もお前だけがしょうもなかったわけじゃない、安心して死んでくれ」
引寄(…やっぱり俺には無理だったんだ、誰かを守るなんて…ごめんばあちゃん)
死柄木「お前の個性、僕がもらってやるよ」
引寄にはすでに歯向かう意思も感じられなかった。
ブラド「
解き放たれた血のレーザーが死柄木を襲う。
だが容易く弾かれてしまう。
死柄木「…なんだ?まだ動けたのか」
ブラド「はぁ…はぁ…俺の可愛い生徒に近づくな死柄木!!」
そこには意識が朦朧としながら立っていたブラドキングだった。
死柄木「死んだフリでもしてればいいものを…」
ブラド「生徒が俺より先に死ぬことは許さん!」
死柄木「無茶を言う」
死柄木は右手を前に出し、手のひらの穴から空気を吸引する。
死柄木「どてっぱらに風穴開けてやるよ!!」
死柄木はためた空気をブラドに放つ。
ブラド(…ここまで…か)
物間「…まだあきらめるには早いですよ」
物間がブラドの前に飛び出し、空気の弾丸を吸収する。
物間「ブラキン先生!今のうちに引寄を」
ブラド「物間!了解した!」
ブラドは籠手からひも状の血を伸ばし、引寄を回収する。
ブラド「引寄!大丈夫か!?」
声をかけるがその顔は絶望に染まっていて反応はなかった。
ブラド「…引寄、お前がいなければ日本は今頃地獄になっていた、お前は十分頑張ってくれた」
引寄「……」
死柄木「おい…それは僕が奪うんだ!」
死柄木に反応し、物間は両手を伸ばしたのだが、その目には信じられない光景が映っていた。
死柄木「?!!」
死柄木が大規模の爆破に包み込まれる
物間「この爆発…爆豪!!」
物間が視線を向けると、満身創痍の爆豪が立っていた。
だがその様子は無事とは言えなかった。
体中は鋲突に貫かれ、血を流していた、特に右腕の傷は酷く、形を保っているのがやっとでとても戦える状態ではなかった。
爆豪「…悔しい…よな、引寄…」
引寄「……!」
その目には涙が流れていた
死柄木「金魚の糞がぁ!!」
死柄木が腕を振り抜く。
物間「!逃げろ爆豪ぉ!そんな体じゃぁ…」
爆豪「勝たなきゃあなぁ…出久…」
もう物間の声は爆豪には届いていなかった。
だが、
爆豪「右」
死柄木「!!」
物間の目を疑うよなスピードで死柄木に爆破を食わせる。
物間「見て避けた!?」
その後も死柄木に攻撃の隙を与える暇もなく、動き回り爆破を浴びせる。
物間「死柄木の動きを見切っている」
ブラド「ぬぅ…とてもじゃないが割り込めん!」
引寄「…爆…豪」
ずっと下を向いていた引寄が少し顔を上げ、爆豪を見ていた。
物間「引寄!無事か?!」
引寄(…なんでお前は戦えるんだ…そんなにボロボロになって…もう勝ち目なんかないってわかってるはずなのに…なんで立ち向かえるんだ)
引寄は不思議に思っていた徹底的に死柄木に打ちのめされた自分と違い今もなお、戦い続ける爆豪の行動原理に。
物間「…引寄、このままじゃ爆豪がやられるのも時間の問題だ、だから手短に話すよ…」
物間「彼はね、入学当初からずっと焦っていたんだよ、幼馴染の緑谷が、自分よりずっと遥かに下にいた彼が凄い勢いで自分を追い越して行くことに…」
引寄「…」
物間「一度はプライドのために彼と共闘するなら負けようとしたこともあったみたいだよ」
物間「でも爆豪はその焦りも敗北も経験も全て力に変えて、肉たらしほどに勝ちに貪欲でトップヒーローになることにもがき続けた、オールマイトの勝つ姿に憧れた、それが彼の原点〈オリジン〉」
物間「…例え、打ち砕かれようとも、心を折られようとも立ち上がる、勝つことを諦めない『勝って助ける!』彼はそうも言ってたみたいだよ」
引寄「!!」
物間は引寄に伝えるとブラドの元へと向かう
ブラド「物間!爆豪が粘っているがこのままじゃマズイ!足手まといになろうが、なんとしても爆豪のサポートをするぞ!」
物間「はい!ブラキン先生」
ブラド「二人の操血で死柄木に少しでも隙を作るぞ」
物間はブラドに触れ、操血をコピーする。
引寄「……」
引寄の頭の中に多くの人の声が木霊していた。
『『君はヒーローになれる』』
『貴方は私にとってのヒーローです』
『君の力が必要だよ』
『引寄君は大勢の人を救ったじゃないか!』
『人を救いたいって思ったんやらそれはヒーローやよ』
『自分がなりてぇもんしっかり見やがれぇ!』
『引寄お前は俺たちE組全員にとっての最高のヒーローなんだぜ!』
引寄(…そうだよな皆んな…俺嬉しかったんだよな…何もないと諦めていた俺を頼りにしてくれた…信じてくれた…)
引寄「ここでずっと落ち込んでたらE組のみんなに怒られるよな…」
引寄「…ばあちゃん、俺最後まで戦い抜いてみせるよ」
その顔には笑顔が見えていた。
物間とブラドは遠距離からの攻撃で死柄木の隙を作ろうとしていたが、二人の攻防に割り込める隙などほぼなかった。
ブラド(爆豪…あの体で何故あそこまで動ける…)
物間(助けようにもこの状況じゃ…)
助けに行けないもどかしく思えた。
だがそんな中物間の肩を叩いたのは引寄だった。
物間「引寄!もう大丈夫なのか?」
ブラド「良かった!体は無事か?」
引寄「はい!ご心配をおかけしました」
引寄「…物間もありがとうな、何度もへこたれる俺に勇気をくれて」
物間「…まったく世話のかかるクラスメイトだよ」
引寄「まだなってねーよ」
物間の言葉が今は張りつめた空気を和ませてくれる。
引寄「…っと、なんて談笑している場合じゃないですね、爆豪を助けないと」
ブラド「ああ、でもあの状況じゃ」
引寄「…物間、今俺の吸収は使えるか?」
物間「吸収?もうそろそろ時間切れになりそうだ、ブラド先生の時で結構ギリギリだったからね」
引寄「じゃあまた俺に触って延長してくれ、そして吸収したものはお前の体の中にある感覚はあるか?」
言われた通り引寄の個性をコピーして意識を集中する。
物間「ああ、あるよ死柄木から一度防いだ崩壊と空気の衝撃波が」
引寄「よし、それを放出で俺に渡してくれないか?俺はもう出し切って何も残ってないんだ」
物間「…何をする気だい?」
引寄「俺が爆豪を助ける」
引寄は物間から吸収したものを受け取り行動に移すのだった。
この時にも爆豪と死柄木は激戦を繰り返していた。
死柄木の攻撃を紙一重で交わしていただったが、爆豪の動きも鈍くなっていた。
死柄木(こいつはもう終わりだ…ただ死ぬまでの時間が多少伸びたに過ぎない…だが何故だ!何故こんなにも苛立つのだ)
死柄木の頭にモヤのようなものがかかる
死柄木(…なんだこの感覚は?こんな金魚の糞相手に)
頭の中のモヤに一人の男が顔が現れる。
死柄木(こんな奴がなんだっていうんだ)
爆豪(体中が痛え…腕ももう上がらねえ…でもまだやれる…戦える限りやってやるぜ…なァ出久)
本人も知らない爆破の副作用により更なるスピードを齎していた爆豪だがその意識は朦朧としていた。
死柄木「ぶっ壊れろ!!」
死柄木の腕が動きの鈍った爆豪に向けられた。
引寄「エア…イミット!」
後方から大きな音がしたと死柄木は振り返る。
死柄木「……はァ??」
死柄木が視界には先ほど心をへし折って後は触れるのみとなっていた男が目に入ってきた。
物間「死柄木の空気の個性を逆噴射して一気に加速…この動きは爆豪の…」
爆豪『吸収したものをただ相手にぶっ放すだけじゃ芸がねぇ、てめーの有利になるように考えて使ってみろ』
引寄(ありがとう爆豪…今はまだこんな使い方しか思いつかないけど…届いたよ)
爆豪「ひ…きよ…せ」
引寄は後方に伸ばしていた手を爆豪に向けられていた死柄木の腕に向けた。
引寄「コラプスイミット!!」
死柄木「…ガッ!」
死柄木の腕がどんどんと崩れていく。
物間から受け取った死柄木の崩壊、皮肉にも自身の能力が爆豪へとトドメから救ったのだった。
物間「や、やった」
物間が喜んだのもを束の間、
死柄木「…いい加減思い通りになると思うなよ」
爆豪「よ…けろ…引寄」
爆豪の忠告虚しく動きが止まった引寄は格好の的となってしまった
死柄木は崩壊する腕を振り抜き、その矛先は引寄へと向けられた。
引寄「爆豪…勝って助けようぜ…一緒に」
爆豪「!!」
死柄木の振り抜いた腕は引寄の横腹を抉り取ったのだった。