普通科ですが   作:リクルート7

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十六話です
緑谷と死柄木の戦いです


第十六話

ついに緑谷と死柄木の戦いが始まった。

そんな中、ブラドキングと物間は引寄の蘇生を続けていた。

 

ブラド(心臓はやられていないし臓器も致命的には損傷もしていない、だが出血が酷い、俺の血液の血小板の凝固機能で出血を止めつつ、抉られた器官と血管、筋肉を俺の血で作った針で縫っていく、失った血液は俺の血液で輸血してそれと同時に心臓を動かす)

 

自身の個性の研鑽のために人体の構造を理解していたブラドキング、彼の操血は体の中でも繊細に動かせるほどまで上達していた。

 

ブラド(血液パックも壊されていなくて幸いだった、安心しろ引寄、必ずお前を救ってみせる)

 

ブラドキングは血液パックで自らの血をあらかじめ抜いて保管しておくことでいざという時の保険を作っていた。

 

物間(すごいブラキン先生…あっという間に傷が塞がっている、医師顔負けの技術だ!)

 

みるみる引寄の傷は塞がっていく。

 

ブラド(後は腹部を俺の血の膜で覆って処置は完了だ)

 

処置を終えたが、それでも引寄は目を覚まさなかった

 

物間「ブラキン先生…」

 

ブラド「…これだけの傷だ、すぐには目を覚さない、次は心臓マッサージだ」

 

ブラド(戻れ!戻ってこい!お前のヒーローへの道はまだ歩み始めたばかりだろう!)

 

ブラドキングは引寄の体の傷から自身の血を直接流し込み、引寄の心臓を把握し、個性を使って遠隔的に直接心臓マッサージを行う。

 

ブラド「ここからは俺一人で大丈夫だ、物間お前は他のヒーロー達の介抱を頼む」

 

物間「わかりました、引寄をお願いします」

 

物間は他のヒーローの元へと走り出した。

 

 

 

一方では緑谷と死柄木が対峙していた。

 

死柄木「何を言うのかと思えば…死柄木弔だと?そんな人間はもういない」

 

自身は死柄木であることを否定し、あくまでAFOであると断言した。

 

緑谷(どっちだ?確かにこの気配はAFOだ、でも完全に死柄木がいないとも言い切れない)

 

志村(いや、出久君!君の違和感は合ってる!まだそこにいる!)

 

ワンフォーオールの中の志村菜奈が感じ取っていた

 

死柄木は天空の棺を揺らすほどの踏み込みで飛び上がった。

 

死柄木「御託はいい!OFA(おとうと)は返して貰おう!」

 

死柄木(もう崩壊を防ぐ障害はない緑谷ごと粉々になれ!!)

 

マンダ『今よ、お願いします』

 

マンダレイのテレパスを合図に天空の棺の地面からブロックが飛び出し、死柄木の崩壊を防いだ。

 

マンダ『緑谷くん、死柄木への抹消はもう切れちゃってるの、棺のシステムも崩壊を防ぐのは今のがもう限界なの』

 

死柄木「またこれか…」

 

緑谷(死柄木の崩壊をここまで抑えてくれてたんだ、物間くん、引寄くん本当にありがとう)

 

緑谷「AFOこそ全て理想通りにはさせない」

 

緑谷(黒鞭に発勁を貯めた強化捕縛コンボ!!)

 

緑谷「黒鎖!!!」

 

二つの個性を用いた技で死柄木を地面に近づけさせない。

 

死柄木「強化しようが前と同じ手は…」

 

黒鞭に触れ、強制的に解除させる

 

緑谷(死柄木に個性が使える以上時間はかけられない)

 

駆動『使えば最後だ、5分以内に倒せねば世界の敗北が決まる』

 

OFA2代目継承者の駆動が顔を見せる。

 

緑谷「決着をつけます」

 

緑谷は両手を重ねてまるで車のギアのように腕を動かす。

 

緑谷『2nd トランスミッション』

 

緑谷『二速〈セカンド〉』

 

緑谷『三速〈サード〉』

 

緑谷『四速〈トップ〉』

 

どんどんとギアを上げ、加速するスピードで死柄木を上空へと吹き飛ばす。

 

物間「なんだこのスピードは目で追えない」

 

死柄木「ゴバッ!何をされた?どこにいった!?」

 

あまりのスピードに死柄木自身何をされたのか理解できずにいた。

 

駆動『俺の頃とはワケが違うぞAFO!』

 

元々2代目が持っていた個性『変速』ただ小さな物体に作用し、触れたものの速度を変えるものだったが、OFAの成長に伴い強化された変則は細胞一つ一つに作用するまでに至った。

 

緑谷『五速〈オーバードライブ〉!!』

 

速度は最高到達点まで至った。

 

緑谷「デトロイトスマッシュ…五重〈クインティプル!!〉」

 

緑谷の最強の一撃が死柄木を襲う。

 

緑谷「今度こそ全てを出し切る…!オール・フォー・ワン!!もう誰も!!傷つけさせはしない!!」

 

圧倒的な力に崩壊を発動させる間もなく、なす術なくやられる死柄木に誰もが勝利を確信していた。

だが…

 

死柄木(まだだ…まだ僕は本気を全く出せていない…まだ…!!まだ!!僕にも勝機は!)

 

まだ何かを感じさせる死柄木に誰もが不安を覗かせていた。

 

 

♢♢♢♢

 

 

少し時は遡りセントラル病院前では

捕えられた黒霧を奪還するためにスピナー率いる残党及び彼らに賛同した一般市民計15000人の勢力が向かっていた。

 

彼らは異形の個性ゆえに世間から迫害され、差別を受けてきた市民達が煽動(せんどう)の元、暴れ回っていた。

 

『死ねバケモノ!!』

 

『異形は出ていけ!!』

 

『気味が悪い!』

 

個性社会が始まってからずっと根強く残っていた差別の遺恨、それゆえに暴動の波は大きい。

 

「人間の顔をした奴にはわからないだろ!!」

 

プレゼントマイクを始めとしたヒーローが迎え撃つがその数に圧倒されていた。しかし、その中で一人の少年がこの場の空気を変えた。

 

障子「この行為が病院を襲うことになんの関係がある…?蛇腔でヒーロー達は入院患者や関係者達の安全確保に動いた、まだヒーローでない一人の男は自分の命を顧みずに民衆を守った、お前達はどうなんだ?!考えはあるのか?」

 

それがA組の障子目蔵だった。彼自身も子供時代に異形ゆえに村から傷を負わされていた。

だが彼は傷を負ったからこそ後世にそれを残したくないと強く願い彼らへと思いを告げた。

 

障子「傷につけ込まれるな!今度はお前達の子供が標的になるぞ!!復讐者にならないでくれよ!!」

 

民衆の多くは障子の言葉と患者を守ろうとする医者を見て足が止まった。

ただ一人AFOによって個性を無理矢理与えられ、暴走状態に陥ったスピナーを除いて。

 

任務のため黒霧を奪還するスピナーとそれを止めようとするプレゼントマイク、かつての親友の死体を使われたプレゼントマイクの渾身の声が響き渡る。

だが、その思い虚しく

 

黒霧「俺は、死柄木弔を守る者」

 

彼の言葉は届かず、死柄木弔を救けるためついに黒霧は解放されてしまった。

 

♢♢♢♢

 

黒霧が解放されたと同時に奥渡島にて脳無とトガヒミコを相手していた蛙吹と麗日だったが、黒霧のワープゲートが発現し、それに合わせてトガヒミコがついにトュワイスに変身し、次から次へと自身を増やし続ける『哀れな死の行進〈サッドマンパレード〉』が発動してしまった。

 

増え続けるトュワイスはワープゲートを通って、天空の棺へと現れてしまった。

戦いの指示を出していた相澤はトュワイスに襲われ、

度重なる死柄木との戦いで天空の棺は崩壊されつつ、さらにヴィランの工作により浮遊システムがジャックされ、天空の棺が落ちようとしていた。

 

緑谷「棺が!!」

 

誰も落下が止められないと思った矢先それを救ったのがかつて雄英祭にて緑谷が戦った、ジェントルクリミナルとラブラバだった。

そして、緑谷のように明るい未来を示せる人間になりたいと感化されここに駆け付けたのだ

 

ジェントル(少年!君はまだ誰かの笑顔のために戦っているのかい!?)

 

緑谷「ジェントル…ジェントルクリミナル!」

 

ラブラバの愛によって天空の棺を蓋うほどのトランポリンで支え続ける。

 

ジェントルによって落ちゆく天空の棺が食い止められたが、変速の反動で動きが鈍くなった緑谷に死柄木はその隙を見逃さず、崩壊を発動しようする。

 

死柄木「!好機!落下を止められても触れりゃ終わりだ!」

 

5代目「小僧!まずい!」

 

地面に触れようとする死柄木の右手に一発の弾が貫いた。それは同じく緑谷が戦った元プロヒーローであり、ヒーロー殺しとなりタルタロスに収監されたレディナガンが放った弾だった。

 

死柄木「ナガアアアン!」

 

彼女もまた緑谷によって心を動かされた一人である。

 

ナガン「もう一発、あと一発だけ…」

 

もう一方の手を狙い撃つナガンだが

 

ナガン「っ……!!」

 

AFOによって瀕死寸前まで落ち詰められたナガンの体はいうことを効かず、放ったもう一発の弾は死柄木の顔を掠めて外れてしまった。

 

ナガン「しまっ…た!」

 

死柄木「外したな、もう終わりだ」

 

緑谷(2ndを…ダメだ間に合わない)

 

天空の棺が落ちゆく衝撃で距離が空いた相手に距離を詰める時間がなかった。

 

 







十六話でした
障子とスピナーは大分短めです
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