今回から原作の内容が入ってきます
「その少年を雄英に入れるなー!」
個性訓練が始まってそれなりに日数が経ったある日、事件は起きた。
雄英を飛び出してたデクこと緑谷出久がA組の活躍によって戻ってくることになったのだ。
たまたまB組の寮内にいたのだが、遠目で見ても緑谷の姿は疲弊しきっていて、とても無事とは言えなかった
誰がどう見ても休息が必要な状態で、その為に雄英に連れ戻したのだろう。ここならセキュリティ面でも万全と言える。
戻ってきたことはとても良いニュースなのだが、世間にとっては良くないニュースだったのだ。
どこで知ったのだろうか、今やネットでも憶測が飛び交っている。『死柄木とAFOは緑谷出久を狙っている』という情報が出てしまったのだ。
これにより人々は不安に駆られる事になった。
「死柄木とAFOが来る!」
「ここに来れば安心って聞いたから家を空けて来たんだぞ!」
「休むなら他の施設へ行け!」
他のヒーロー達の説得虚しく、緑谷は追い出されそうになっていた。
引寄「…緑谷」
壊理「デクさん追い出されちゃうの?私たちの為に戦ってくれたのに?」
B組の寮内にいた壊理ちゃんも不安そうにしている。
市民の声も分かる、皆んなも不安なのだろう不安の声はどんどん伝染していくものだ。
引寄「それでも、ずっと戦ってくれたヒーローに何であんな言葉をかけられるんだ!」
引寄の拳に力が入る。
拳藤「…引寄」
引寄は寮を飛び出そうとする…が
物間「何処へ行くんだい?」
引寄「…一言言いに行くんだよ、ふざけんなって」
物間「君が言ってもどうにもならないよ、火に油を注ぐだけだ」
引寄「じゃあこのまま見てろってことかよ!緑谷はあんなにボロボロなんだぞ!!」
物間「君の出る幕じゃないって言ってるんだ!」
引寄「なに?」
物間「A組がなんの考えもなしに連れ戻して来たと思っているのかい?」
引寄「A組が?」
外ではベストジーニストの声がけにも反発し、不安の声は伝播していく。
「ふざけんな!!お前達が負けたからだろうが!!」
「責任を取れ!!」
「俺たちは安心して暮らしていたいだけなんだ!!」
怒号が飛び交い、収集がつかなくなっていた。
だがその時、1人の少女がメガホンを持って飛び出し、屋上へとの降り立つ。
そして彼女は市民に声をあげた。
麗日「緑谷出久は特別な力を持っています、だから狙われたんです」
彼女は人の喜ぶ顔をを見るのが好きだった、だからヒーローが辛い時、自分が寄り添えるようなヒーローになりたいと。
麗日「特別な力を持っていても、特別な人なんていません!」
緑谷自身が拭えないものを拭おうとする。
麗日「ここを彼をヒーローアカデミアでいさせてください!!」
彼女はあと一歩近寄ることのできなかった人々の心を繋いだのだった。
引寄「……すげぇ」
彼女の言葉に引寄はほとんど言葉が出なかった。
その後の緑谷の『全部取り戻します』と言ったセリフで不安だった市民達の顔が変わっていくのがわかった
自分のことで精一杯だった人たちが今は傘を差し出し、ヒーローを向かい入れようとしている。
物間「ほら、僕たちの出る幕じゃなかったでしょ?」
引寄「…本当だな」
こうして緑谷は雄英高校へ再び向かい入れられる事になった。
だがその喜びも束の間、決戦の時は刻一刻と過ぎて行って行ったのだった。
♢♢♢♢
緑谷が雄英高校に戻ってきた後、オールマイトは自分の像の前まで来ていた。
オール「……私は何をやっているんだ」
緑谷が落としたマスクを見つけ、その場で動けず、自分の像には『I AM NOT HERO』と首に掛けられていた。
緑谷『もう大丈夫です付いて来なくて』
オール『待ちなさい!』
オール「…お前は弟子が辛い時に何もしてやれなかった」
引寄『誰も救えないヒーローなんか…ヒーローなんか…』
オール『次は必ず勝ってみせる、ヒーローはまだ諦めていないよ』
オール「…そして、1人の生徒との約束すら守れないとは」
オールマイトは引寄に言われたことを思い出していた
オール「サポート科の思いも無駄にしてしまいそうだ」
オール「最早、足を引っ張るだけの存在にすぎない…」
???「それは英雄への冒涜か?取り消せ愚人」
オール「ヒーロー殺しステイン…!」
彼はかつてヒーロー殺しと呼ばれた男と対峙していた
♢♢♢♢
引寄はB組寮にお邪魔していた、最近は当たり前のように寮にいることが多くなっていた。
引寄「なーんかすごい1日だった」
回原「ああやっぱA組はすげーな」
麗日の声掛けは多くの市民の心に届いた。みんながほんの少しだけ人のことを思えるキッカケを見ることができたのだ。
鉄哲「熱いぜA組!俺たちも負けてられねーぜ」
骨抜「緑谷も戻ってきたし、これでヒーロー科全員集合だな」
みんなの士気が高まっている、今ならもしかしてヴィラン達にも勝てるんじゃないか?
そんなことを思いながら引寄はB組寮を出る。
帰り道、A組寮を横目に帰っているとオールマイトが寮から出て来るのが見えた。
引寄「オールマイト?」
オール「ああ引寄少年、今から寮へ帰るのかい?」
引寄「はい、最近よく寮に誘われるので」
オール「君もすっかりB組の一員のようだね」
引寄「俺はそんなつもりはないですけど…」
オールマイトは引寄の姿をまじまじと見る。
オール「うん、1ヶ月前の時よりも逞しくなったね、成長を感じるよ」
引寄「そうですか?でもそれはクラスメイトやB組のお陰です、俺1人ではまだ何も出来なかったです」
オール「そんなことないさ、みんなの思いを自分の強さに変えれたのなら君の努力のお陰でもあるさ、君はもっと自分に期待してもいいと思うよ」
引寄「そう…ですかね」
オール「じゃあ私はこれで、ゆっくり休みたまえ」
引寄「はい!お休みなさい」
オール(君らの頑張る姿がまた私に立ち上がる力を与えてくれる、さぁ私も行かねば)
オールマイトは自分の役目を果たすべくある場所へと駆けていくのだった。
今回は少し短めでした