普通科ですが   作:リクルート7

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第七話です
今回も主人公目線で原作が進むことが多いです。


第七話

A組、引寄と別れたオールマイトは塚内とともにデータの解析をしていた。

 

オール「塚内くん、これは…」

 

塚内「ああ、非常にまずい事になった」

 

オール(ここまで我々を手玉に取るとは、AFOやはり恐ろしい男だ…)

 

ヒーロー殺しステインと相対したオールマイトは情報を渡された。

AFOによって解き放たれたタルタロスの囚人ダツゴク達、その中にステインも紛れていた、その際に手に入れた情報、そこにはAFOの電波の波形でまさに会話のようになっていた。

 

塚内「死柄木の完成、セントラルの研究でも2ヶ月と言っていた」

 

オール「だがそれを解析されることもブラフにするとは、タルタロスでの実際の情報は『38日で完成させる』と」

 

オール「…つまり器のとしての死柄木は後3日ほどで完成する」

 

塚内「時間が足りなさすぎる…」

 

オール「……私が協力を仰ごう」

 

塚内「協力って…まさか」

 

オールマイトは各国に連絡をとり、ずっと引き延ばされていたヒーローの要請を明日にしてくれと頼んだ。

海外からのヒーローは手続きが多くただでさえ時間がかかる、だが拒んでいるのはそれだけではない。

各国の大統領達は自国の安全が第一だ。

ましてや相手はあの死柄木とAFO、もしこの戦いで自身たちのヒーローを失えばそれだけで国の戦力ダウンにも繋がる。

 

海外のトップヒーローたちの多くはオールマイトによって救われれたヒーローが多い為、何がなんでも助けに行こうとするヒーローが多くいたが国の上層部には逆らえず待機状態になっていた。

 

だがそんな中で上層部の命令を振り切り、勝手に飛び出したヒーローがいた。

 

アメリカNO.1ヒーロー『スターアンドストライプ』だ

彼女もかつてオールマイトに救われた一人だ。

オールマイトに憧れ、ヒーローを目指し、アメリカのNO.1まで登りつめた彼女は恩返しにと飛びったったのだ。

 

だがAFOにとっても彼女が来ることは最悪であり最高なことだったのだ、彼女の個性は『新秩序(ニューオーダー)』、非常に強力な個性であり、それを奪われればヒーロー側に勝ち目は無くなってしまう。

 

死柄木とスターとの戦いが始まった。

アメリカNO.1というだけあり、死柄木相手でも優勢に戦っていたがそれ以上に規格外だった死柄木相手に触れられてしまい崩壊によって敗北し、個性を取られてしまうはずだったが彼女は自分の個性に罠を仕掛けたのだった。

 

スター『新秩序は他の個性と反発する!!』

 

触れたものに新たなルールを付与できる新秩序。

スターは死ぬ瞬間、自身の個性にルールを追加したのだ、これにより何十、何百と持っていた死柄木の個性たちが次々に破壊されていくのだった。

 

死柄木に大きな傷を残したスターだったが、事実上アメリカ側の敗北という事になってしまった。

これは各国のトップたちの耳にも入り、よりヒーローたちの支援要請は厳しくなってしまった。

 

オール「…キャシーすまない、そしてありがとう」

 

しかしスターによってつけられた傷は大きく死柄木は一週間は行動不能になってしまった。

 

オール「この時間を大事にしなくては、君の戦いは無駄にはしない」

 

オールマイトはスターの意思を胸に次の行動を起こすのだった。

 

♢♢♢♢

オール「A組にも伝えたが少なくとも死柄木は一週間は動けない、スターアンドストライプが遺してくれた時間を有効に使おう」

 

訓練を終えたB組寮にオールマイトが訪ね、ヴィラン側の情報を教えてくれた。

 

円場「流石はアメリカNO.1だぜ!」

 

鎌切「スターアンドストライプの思いを胸に刻もうぜ」

 

黒色「…でも結果的には負けたんだよな」

 

小森「もー!黒色!盛り上がってるところに水を刺さないでノコ」

 

黒色「い、いやごめん、そ、そんなつもりじゃ」

 

引寄(でも黒色の言う通りだよな、アメリカNO.1ヒーローでも勝てなかったって事だよな)

 

引寄(…あれ?俺ってこれからそんな奴と戦うって事だよな)

 

引寄(俺の個性ってそもそも通用するのか?何も出来ずに殺されるんじゃないんか?みんなにも迷惑がかかって俺のせいでみんなも見殺しにするんじゃ)

 

拳藤「引寄大丈夫?すごい汗だけど」

 

咄嗟に声をかけられて我に帰る

 

引寄「あっ…ああ大丈夫だよ、アメリカヒーローに感涙してた、あはは…」

 

物間「……」

 

「引寄いる?校長先生が呼んでるよ」

 

クラスメイトが呼びに来た

 

引寄「あ、ああわかったすぐ行くよ」

 

引寄は落ち着かない気持ちを抑え、校長室へと向かう

 

根津「やぁ引寄君、訓練お疲れ様最近は訓練に顔を出せなくてごめんね」

 

引寄「いえ、校長先生も忙しいと思いますし、ところで僕に用というのは?」

 

根津「ついに完成したからこれを君に渡そうと思ってね」

 

根津はアタッシュケースを取り出し、引寄に渡す。

 

引寄「?えっと中に何が入ってるんですか?」

 

根津「君のヒーローコスチュームだよ」

 

引寄「え?!ヒーローコスチュームって、ヒーローたちが着ているあれですか?」 

 

根津「ああそうさ、君をスカウトした時から僕がサポート科にお願いしておいたのさ」

 

ヒーローではない自分はてっきり体操服で戦うものだと思っていた。

 

根津「ただデザインや機能は僕が独自に判断して設計したものだから君の好みには合わないかもしれないけどそれは我慢してね」

 

引寄「い、いえそんな事は全然気にしていないですけど、まさか自分にヒーローコスチュームをもらえるとは思わなかったので」

 

根津「何言ってんだい君も僕らの大事な戦力だからね、これぐらいは当たり前だよサポート科の子たちも快く受けてくれたよ、戦うヒーローたちのために役に立ちたいって」

 

引寄「!!」

 

根津「さぁ早速着てみて欲しいな、サイズ感も見てみたいからね」

 

引寄「わかりました」

 

引寄は隣の部屋でヒーローコスチュームに着替える事にした。

 

引寄「うわっ!これすげぇ!」

 

着替え終えた引寄は再び校長の前へと姿を現す。

 

根津「うん、よく似合ってるね、着心地は悪くないかい?」

 

引寄「はいバッチリです」

 

引寄のスーツは全体的に黒を基調としたピチっとしたフード付きのスーツだったそしてゴーグル、そしてそして肘にはサポーターがついていた。

 

引寄「でもなんか少し恥ずかしいですね…」

 

初めて着るコスチュームに恥ずかしさを感じる。

 

根津「最初はみんな恥ずかしいものさ」

 

根津「でもこれは君の個性を最大限活かすヒーローコスチュームなのさ」

 

引寄「へーそうなんですか?」

 

根津「まずはそのゴーグル!砂塵や破片から君の目や視界から守ってくれる、そして肘のサポーター!吸収の勢いを抑えて腕の負担を減らしてくれる、次に君が来ているスーツ!とても丈夫な繊維からできているからスーツ自身の防御力もかなりのものさ、最後にそのブーツ!足のスナップで重心を下に下げて吸収する際の足の踏ん張りをサポートをしてくれるよ」

 

引寄はゴーグルをはめ、足をクイっと動かす。

すると地面に引っ張られるように下に固定された、ゴーグルもしていない時とさほど変わらない見え方だ

 

根津「さらにそのブーツは重心を下げていない時は内蔵しているバネで動く時の推進力を高めてくれるよ」

 

流石に校長室で動き回るわけにはいかないのでここでは試さなかったが確かにすごい機能がついていた。 

 

根津「君の個性の性質上、攻撃面よりも防御力と動きやすさに重視した仕様になっているのさ」

 

引寄「これを一ヶ月ぐらいで作ったんですよね、サポート科恐るべし」

 

根津「ああ僕の設計をここまで再現してくれた本当に優秀な子たちだよ、君も後でお礼を言ってくるといいさ」

 

引寄「はい……でも」

 

根津「でも?」

 

確かにコスチュームによって自分自身パワーアップしたのを感じるだが、それで不安が全て解消するわけではない。

 

引寄「…本当に僕たち勝てるんですかね?アメリカのNO.1ヒーローが負けたんですよね?そんな相手に僕なんかが役に立つんですか?ヒーロー科でもない僕がみんなの足引っ張るような事になれば今までやってきたが、みんなの思いが無駄になるんじゃ…」

 

根津「引寄君、君の心の内を話してくれてありがとう、確かに死柄木やAFO他の構成員たちも強敵ばかりだ、不安になるのもしょうがない、だけどそれを君一人で抱え込むことはないよ」

 

引寄「…」

 

根津「君は一人じゃない、もし君が失敗しても周りがそれをサポートしてくれる僕らヒーローの強さは個の強さだけじゃないみんながみんな誰かを思い、互いに紡ぎ合っていく強さも持っているんだよ」

 

根津「君も見たんじゃないかな、後一歩届かなかった人々の心が繋がった瞬間を」

 

引寄「!!」

 

そうだ俺は間近で見たんだ一人の少女の呼びかけが途切れそうだった人々たちの心が再び繋がった瞬間を

オールマイトから緑谷へ、その緑谷をA組が繋いだ

少女が人々と緑谷を繋いだ、そしてみんながさらに他のみんなへと繋ぐ。

スターアンドストライプもそうだ、彼女が命を懸けて繋いだバトンを今度は俺たちが繋ぐんだ

 

引寄「俺は一人じゃない」

 

根津「ああ君には大事な仲間たちがいる君が大変な時はは周りが支えてくれる、でももし周りが大変な時は君が支えてくれると嬉しいのさ」

 

引寄「はい!校長先生ありがとうございました!俺頑張ります」

 

根津「うん一緒に頑張ろう!」

 

引寄の足取りは軽く、まずはサポート科へと向かいスーツのお礼をしにいくのだった。

 

♢♢♢♢

 

引寄「ただいま」

 

引寄はサポート科にお礼を言いに行った後、寮に戻っていた

 

宍田「引寄氏戻ったであり…おおー引寄氏コスチュームを着てるではありませんか!」

 

宍田の声でみんなが集まってくる。

 

鱗「アイヤーキマッているじゃないか!」

 

黒色「やっぱ黒のコスチュームっていいよね」

 

塩崎「引寄さんもついに衣装を着る事になったのですね?」

 

拳藤「いいじゃんいいじゃん、E組には見せてきたの?」

 

引寄「ああうん、先に見せてきたらB組にも見せてこいってさ」

 

物間「やぁおかえり、それが君のコスかい?実に君らしいじゃないか」

 

俺らしいというのがいまいちピンとこないが、一応褒めてくれるらしい。

 

物間「…それに悩み事は解決したみたいだね」

 

引寄「!!…まぁな」

 

ほんとこいつは意外にも人のこと見てるよな

 

取陰「?なんかあったの?」

 

引寄「いや何でもないよ」

 

コスチュームのおかげもあってか個性訓練はいつも以上にいい動きができた気がした。

だが、またしてもヴィランの魔の手はこちら側に迫っていた。

 

♢♢♢♢

 

B組のみんなは困惑していた、A組から伝えられた事実にまだ受け入れられていなかった。

 

骨抜「…まさか青山がヴィラン側の内通者だったなんて」

 

そうA組の青山優雅はAFOのよって指示を受けていた内通者だったのだ。

 

引寄(青山って確か文化祭のバンドの時にミラーボール的なことやってた人だよな)

 

あの奇想天外なことをやっていたので印象には残っていた。

だが青山もやりたくて内通者をやっていたわけではないらしい、青山は生まれつき緑谷と同じく無個性だったようだ、自分は他の人たちと違う、そうだ嘆いた様子を見ていた両親は噂を頼りに個性を与えるAFOに辿り着いたようだ。

だが個性を与えられたことで見返りに自分のために動く手駒にされてしまった、裏切ったものの末路の動画を見せられ恐怖によって支配されてしまった。

 

柳「私たちが行った夏合宿の場所を伝えた事になるのよね?」

 

庄田「ああ、あの時は本当に大変だった」

 

回原「実際、塩崎や円場はガスで眠らされてたわけだし」

 

吹出「鉄哲や拳藤、泡瀬はヴィランと交戦してたんだよね?」

 

泡瀬「あの時は本気で死を覚悟したよ、寸前の所で脳無が引き返してくれたからよかったけど」

 

取蔭「青山のやつ私たちを危険に晒してまで…」

 

鉄哲「おいやめろ!一人を一方的に責めるなんて男じゃねーぞ!」

 

凡戸「取蔭は女だよ」

 

鉄哲「そもそも青山も脅されてたんだろ?やっぱり悪いのはAFOだ!」

 

鱗「それでも俺たちも危なかったのは事実だろ」

 

みんながどんどんヒートアップしていく、部外者の俺には口出しをする資格はない。

だがその悪い流れを断ち切ってくれた人が現れた。

 

拳藤「みんな!言いたいことや思っていることは沢山あると思うけど一旦落ち着こう、私たちが騒いだって何も変わらないでしょ」

 

小森「でも拳藤私たちにも関係のない話じゃないノコ」

 

拳藤「それはわかってる、私だってまだ困惑してる、でももっと辛いのはA組のみんなでしょ?」

 

確かにそうだ、1年以上共に過ごしてきたA組たちの方が辛いに決まってる。

 

拳藤「それに八百万も飯田も言ってたよ、青山の心の内を掬い取れなかったって、泣いているクラスメイトの手を取りたいって」

 

鉄哲「そうだぜ、俺たちだってクラスは違ーけど一緒に高めあったヒーローだろ!」

 

拳藤「それに八百万たちには何か考えがあるみたいだよ、まだ確証はないらしいけど教えてもらってないけど」

 

物間「まぁ彼のことはイレイザーや警察に任せるべきだね、僕たちにはどうすることもできないさ」

 

拳藤や物間の声でなんとかその場は落ち着いた流石は学級委員長というところだろう。

 

鉄哲「AFOの野郎ぜってー許せねーぞ、みんな!!絶対勝つぞ!!」

 

「「「「「「「「「「おう」」」」」」」」」」「「「「「はい」」」」」

 

再びみんなの気持ちが一つになった。




今回からオリ主のヒーローコスチュームが登場しました
またAIにイラストを描いてもらいました。


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