今回時系列がややこしい部分が多いです、ご了承ください
青山の内通者が判明した次の日からオールマイトを含め、ヒーローたちはより慌ただしくなっていた。
いつ情報が漏れるか、時間がない中で最終決戦に向けての作戦会議をしていた。
完全にシロと言えるメンバーでオールマイトの指揮の下、最終決戦の作戦会議をしていた。
そんな中、A組とB組は訓練をしながら、他のヒーロー達とAFOおよび死柄木たちの捜索をしていた。
引寄自身は残って個性訓練をひたすらにしていたがある時、ブラドキング先生に呼び出された。
ブラドキングに連れられ、着いた先はオールマイトたちがいる会議室だった
だがそこには自分の他にもう一人呼び出されていた。
引寄「あれ?心操?」
心操「引寄、久しぶりだね、君もここに呼び出されたみたいだね」
引寄「うんそうだけど、なんの用事だろう?」
二人が会議室に入るとそこにはオールマイトにホークス、相澤先生やプッシーキャッツのラグドールなど錚々たるメンツが揃っていた。
オール「やぁ二人ともよくきたね、さぁ驚いている所申し訳ないんだが、早速会議を始めよう、君たちも参加してくれたまえ」
ホークス「これは内密な会議ってことで少数で進めます、君たちも他言無用で頼むよ、てかオールマイトさん?そもそもこの子達は信用していいんですか?」
オール「それは問題ない」
だが、一人の男は少年を警戒していた。
相澤「心操に関しては俺が胸を張って任せられます、だがもう一人は知りませんがね」ギロッ
相澤先生に睨まれて、ドキッとする。
ブラド「おい相澤!こいつは俺が認めた大事な生徒だぞ、こいつは俺が保証する」
相澤「どうだかね、こいつは普通科だろ、今更こんな所に呼んで…全く相変わらず合理性に欠けるよ」
それはそうだ本来自分はこんな所に呼ばれるべき人物じゃない、引寄はそのまま引き返して扉から出ようとする
心操「待ってくださいイレイザー、俺からもお願いします、俺は引寄とは少ししか話したことないけど、引寄の覚悟とヒーローとして信用は本物です、彼は人のために戦える男です!」
オール「相澤くん、彼は信用しても大丈夫だよ、普通科でも彼の心には信用たるヒーローとしての心構えを持ってる」
相澤「……はぁー、もう好きにしてください…引寄だったか?俺はまだお前を信用していない、だがお前を信用してくれている人たちを裏切るような真似はするなよ」
引寄「は、はい!」
相澤「…じゃあ心操の紹介は終えたので俺は行きます、青山の件でまだやることがあるので」
ブラド「俺も行きますA組とB組の指揮を任されているので、引寄!頑張れよ」
引寄「はい!」
イレイザーとブラドキングは会議室を後にした
ホークス「じゃあ話もまとまったことで始めますか」
オール「うむ、死柄木の完成までもう時間がない、今ヒーロー達が捜索をしているがおそらくは見つからないだろう、AFOは隠れるのが得意だからね」
ホークス「じゃあ意味がないんじゃ」
オール「いや無駄ではない、狡猾で臆病な彼を引きずり出すために芝居を打つ必要がある」
オール「だから最終決戦に向けて我々が必ずしなければならないのは敵主力全てを分断し各個撃破、つまり敵を誘き寄せる必要があります」
警察「確かにそれが最善ですけど、それができれば苦労はしません」
オール「ええ、だからこの条件を成功させるために彼の力が必要です」
塚内「青山か…」
オール「……私自身まだ動揺しているよ、無個性に生まれ、人生を使われた少年を」
塚内「…同情はするよ、だがそう上手くいくものか?AFOに嘘は通用しない、たとえ青山と両親が協力的なったとしても相手はあのAFOだぞ」
オール「もちろんわかっている、だからこそ彼だ」
オールマイトは心操の方を向く、みんなの視線が心操へと向く
心操「…俺ですか?」
オール「ああ君にしかできないことだ」
オールマイトは作戦の全容を伝え始めた
♢♢♢♢
ホークス「…なるほど、確かにそれなら可能ではありますが」
オール「心操少年できそうかい?」
心操「はい!条件は厳しくなりますが可能です」
オール「おおそうか、それじゃあ後は相澤くん次第だね」
ホークス「…まぁそれはお願いするとして、じゃあもう一人の彼はなんなんです?」
ホークスは引寄の方を見る
ホークス「雄英生ってことでいいんですよね?でも彼見たこと無いんですよね、体育祭とかに出てました?」
オール「いや、彼はまだヒーロー科じゃない、先程も言っていたが心操少年と同じく現在は普通科の生徒だよ」
塚内「本当に普通科の生徒を?まさか前線に立たせるわけじゃないよな?」
オール「…彼の個性は死柄木に対して非常に有効な物だ」
塚内「例えそうだとしても相手はあの死柄木だぞ!自分の生徒を無闇に危険に晒すのか?!」
オール「…返す言葉もない」
引寄「あ、あのすいません少しいいですか?」
引寄「俺は決して、強制的に戦わされてるわけじゃないです、自分の意思でここにいます」
塚内「…仮にそうだとしても君はまだ学生だ、我々大人が守る義務がある」
引寄「じゃあその中に緑谷は含まれないんですか?」
塚内「!…それは」
引寄「確かに今緑谷はどのヒーローよりも強いと思います、でもこの前のボロボロの姿を見て、黙って見てるだけなんて我慢できないんです」
オール「……」
引寄「もうこれ以上悲しむ人たちを増やさない為にも俺じゃ力不足かもしれないですけど戦わせてください!」
引寄は塚内やヒーロー達に頭を下げる
オール「引寄少年ありがとう、君は本当に成長した、君は誰がなんと言おうと立派なヒーローの卵だよ」
オールマイトも引寄に頭を下げ返す
ラグ「まぁまぁとりあえず話だけでも聞いて見たらどうにゃ?」
ホークス「そうですね、オールマイトさん教えてください」
こうしてオールマイトは引寄の置かれた状況や個性などを説明した
ホークス「確かに興味深い個性だ、対死柄木と言ってもいい、だがやはりイレイザーさんの抹消には劣るようにも思えます」
塚内「それに経験も少ない、もし彼を前線に出すなら本当の最終手段だ、我々だけでなんとかなるのなら彼の投入はしない、それが最低条件だ」
オール「ああそれでいい、引寄少年もいいかい?」
引寄「はい!問題ないです」
その後話し合いは進み、とりあえず今日の作戦会議は幕を閉じた。
オール「二人ともお疲れ様、今日は僕が送っていくから帰ってゆっくり休むといい」
「「ありがとうございます」」
何とか終わったが空気感に圧倒されてすごく緊張した、おそらく心操もそうだろう。
オール「そうだ、最後に君たちのヒーロー名を教えてくれるかい?共にヒーローとして戦うんだ、聞いておきたい」
心操「お、俺は『ヒプノシスヒーロー、ナイトハイド』です」
オール「うんいい名だ、引寄少年は?」
引寄「お、俺は」
♢♢♢♢
引寄が校長からヒーローコスチュームを渡された時のこと
根津『そういえば引寄くんはヒーロー名は決めているのかい?』
引寄『え!ヒーロー名ですか?いや全く、俺別にヒーローじゃないですし、名前でいいかなって』
根津『君もこれからの戦いはヒーローとして戦うんだよ、無理に決めろとは言わないけど、決意表明にもなるし考えてみてもいいんじゃないかな?』
引寄『わ、わかりました、一応考えてみます』
♢♢♢♢
引寄(あれからずっと考えてた、俺がどうなりたいのか、もしヒーローをやれるならどんな名前にするかを、オールマイトみたいな大それた名前はつけれないけど俺にはこの名を背負ってみせる)
引寄「お、俺は『吸収ヒーロー、セイバー』です」
こうしてセイバーとして新たな門出となったのだった
♢♢♢♢
その日の夜、捜索から帰還してきたA組とB組が一同が寮に集められた、そこにはオールマイトや塚内警部、根津校長が訪ねてきた。
オール「ここにいる君たち、現在限られたものにのみ概要を伝える」
オール「第二次決戦の最終プラン、その協議を行う」
いよいよ戦いの火蓋が降ろされようとしていた。
♢♢♢♢
翌日、死柄木たちが後4日後に動き出すことまでに迫った時、A組、B組共に雄英を出ることになった。
緑谷「泥を払う暇はもう十分いただきました」
市民の安全がヒーロー達の命題である為これ以上はここに滞在することは厳しい。
皆最低限の荷物を持って準備をする、その中には引寄の姿もあった。
皆が家族に挨拶をしている中、引寄は一人ぽつんとしていた。
引寄(もし、ばあちゃんが生きていたら俺もあそこの中にいたのかな?)
「おい、何しみったれた顔してんだよ」
「そうだぞ、未来のヒーロー」
「これからは引寄改め、吸収ヒーローセイバーか?」
引寄「みんな」
E組のみんなが声をかけてくれた
「俺たちが出来ることはもうないけどよ、頑張れよ!」
「体に気をつけてね」
引寄「ありがとう、みんながいてくれたから俺は今胸を張ってこれから戦いに行ける、本当にありがとう」
引寄はクラスメイトに頭を下げる
「やめろよ水臭い、お前がどこ行ったって俺たちは友達だろ」
「そうだぞ、それに引寄お前は俺たちE組全員にとっての最高のヒーローなんだぜ!」
引寄「!!ああ絶対に勝ってみせるよ」
涙を流しそうになるが、グッと堪えて手を振って別れを告げた。
A組、B組が向かったのは雄英から30kmほど離れた断崖の場所に建てられた『仮設要塞トロイア』という新たな拠点だった
セメントス、パワーローダーそしてエクトプラズム先生達が迅速に作ってくれたらしい。
雄英ほどじゃないが堅牢な作りになっている
着替えのみ持ってきた為に、荷解きはすぐに終え、束の間の休息をしていた。
回原「なんかもうすぐデカい戦いが始まると思うと緊張してくるな」
円場「こんな時物間がいれば、空気読まずに場の空気を変えてくれるんだけどなー」
庄田「でも物間は今一番大事な役割のために頑張ってるしね」
鉄哲「でも決戦前に引寄をA組に紹介できてよかったぞ」
引寄「…まぁ多分納得してなさそうな人もいたけどね」
♢♢♢♢
昨晩に遡る
オール「A組もB組も揃ったね、今日もAFOの捜索お疲れ様」
峰田「爆豪も行ってたけど、本当に見つかるつもりでやってるんすか?」
オール「いや、この捜索で見つかる可能性は低い」
上鳴「じゃあ無駄ってことっすか?」
塚内「逆だイレイザーの作戦に繋がる」
爆豪「必死で探してるけど見つからないざけんなよ死ねカスっつーポーズか」
瀬呂「個人の感想…」
オール「大体そのような物だ、AFOにサーチがある以上我々に自分の思惑通り思わせる必要があるからだ」
塚内「イレイザーが発案した青山を利用してAFOを任意の場所に誘き出す作戦の成功率をあげる」
緑谷「じゃあ青山君は」
オールマイトは頷き、その後も作戦を伝える、AFOには嘘は通用しないこと、青山夫妻は音声通信で連絡をとっていたこと、その音声に嘘も何もなければAFOは安心して現れること。
オール「そして次に対死柄木についてだ、今やAFOを超える力を持っている、緑谷少年の力だけでは厳しいだろう、何より死柄木の持つ崩壊を真っ先に対策しなければならない」
緑谷「はい、死柄木が地面に触れれば崩壊は発動します、7代目の浮遊と5代目の黒鞭を使ってもどこまで粘れるかわかりません」
オール「そうだね、だが我々は崩壊に対しては今のところは案が二つほど用意している」
緑谷「二つも!それは一体」
オール「そこで彼らだ、C'mon」
オールマイトの紹介に呼ばれ、心操と引寄は姿を表す。
心操「ちゃす」
引寄「どうも」
A組「「「「「心操!!……と誰?」」」」」」
引寄(まぁ、ですよね)
鉄哲「おうおうおうA組、誰とは失礼だな、俺たちの大切な仲間だぞ」
拳藤「まぁ顔合わせするのは初めてだしね」
八百万「オールマイト、彼は一体…」
オール「うむ、彼は君たちと同じ一年生、普通科の引寄蓄真少年だ」
爆豪「普通科だぁ?!!そんなモブに何の用があんだよ!」
爆豪が食ってかかる
砂藤「モブはやめなさい」
引寄(あれが爆豪か、口は悪いのは知ってたけど、いきなりモブ扱いか)
オール「爆豪少年落ち着いて、我々は彼の個性に目をつけたんだ」
緑谷「個性?一体どんな?」
オール「彼の個性は吸収、炎や水の不定形の物、はたまた衝撃までも手のひらから吸収することができる」
緑谷「衝撃までも?それは凄い!…それに衝撃ってことは?」
オール「ああ、彼は一度死柄木の崩壊を防ぐという芸当を成し遂げたんだ」
A組「「「「「「!!」」」」」」」
切島「おおーマジか!オメーすげーんだな!」
尾白「そんな凄い個性持ってるのに普通科なの?」
飯田「確かにそれが本当なら死柄木に対してかなり優位に立ち回れる」
蛙吹「引寄ちゃん、すごいのね」
A組のみんながワラワラと集まってくる。
引寄(…デジャヴ)
B組「「「「「「「ドヤッ」」」」」」」」
B組が壁にもたれながら腕を組んでいる。
瀬呂「何でB組がドヤ顔してんだよ」
B組「「「「「「後方引寄面です」」」」」」」
爆豪「待てお前ら!!個性一つで騒ぎすぎだ!!個性だけ凄くても意味ねーんだよ」
轟「ああそうだ、相手はあの死柄木、脅威なのは何も崩壊だけじゃねぇ」
八百万「ええ、それにオールマイト並の身体能力、ヒーローが相手でも手も足も出ないのに彼一人だけでは正直なところ厳しいようにも思えますわ」
オール「…その通りだ、君たちのように日々訓練をしてきた訳じゃない、だから彼の出番はあくまで本当に後がないって状況だ」
引寄「はい、俺もこの個性だけで巨悪を止めれるとは思っていません、だからみんなにはもう一つの案の方を期待してください」
峰田「そういや案が二つあるって言ってたよな?」
オール「もう一つの案を遂行できる彼はここにはいない、今彼は一分一秒でも惜しいからね」
障子「彼?」
上鳴「でもあの死柄木に対して、作戦はいくらでもあってもいいからな、よろしくな引寄!」
引寄「あ、うんよろしく」
飯田「しかしオールマイト、死柄木の対策は大まかには理解しました、しかし肝心のAFOを誘き出す作戦の詳細がまだ伝えられていません」
心操「じゃあそれは俺から話すよ」
蛙吹「確か心操ちゃんの個性は対抗戦の時は喋らせることはできなかったハズよ」
心操「俺もイレイザーがずっと個性伸ばしに付き合ってくれてたんだ、行けるぜ!俺が青山の両親を操って喋らせればそこに俺の意思も彼らの感情も介入しない」
「「「「「「「スッゲーー」」」」」」」」
引寄「心操もすんごいことできたんだな」ボソッ
心操「俺も負けてられないからね」
根津「相澤くんも13号先生も彼らを鍛えてくれたからね、ちなみに二人とも仮免はまだないけど非常事態に目良委員長代理から特別に許可を得たよ」
引寄「校長先生、そんなことまでしてくれてたんですね」
根津「まぁあくまで今回が特別ね、もし君たちがヒーローを目指すなら改めて後日取ってもらうけどね」
常闇「しかし、問題はここからでは?誘き出して一網打尽に?大量のヒーローが待ち伏せていればそれこそバレてしまうのでは?」
喜んでいたみんなが一気にシンっとなる。
オール「ならばその場にいなければいい、その役も例の彼が頑張ってくれている」
その後もオールマイトや塚内から事細かに作戦の全容が伝えられた
オール「じゃあ今日はここまでだ、また明日来るが今日ゆっくり休んでくれたまえ」
切島「おっしゃー!やってやろうぜ鉄哲!」
鉄哲「おうよ切島」
葉隠「頑張ろうね」
小森「ノコ!」
小大「うん」コクッ
拳藤「そっち側の指揮は頼むよ八百万!」
八百万「はい、任せてください」
各々が寮や部屋に戻ろうする。
引寄「俺も明日に備えて寮に戻るか」
引寄が自分の寮に戻ろうとするが、
爆豪「おいちょっと待て!引寄つったか、ちょっとツラ貸せや」
緑谷「かっちゃんいきなり絡むのは…」
爆豪「うるせーぞデ、出久!俺はこいつのこと認めてねーんだよ!お前の力を俺に見せてみろよ!」
オール「爆豪少年、それはまた今度でも」
引寄「……いいよ、それで納得できるなら」
オール「引寄少年まで」
引寄「オールマイト、この戦いはみんな覚悟を持って戦うんです、相澤先生にも言われました、皆んなに信用されなければ意味がないんです、俺は認めてもらえるならなんでもします!」
爆豪「いい度胸じゃねーか!ここ最近は捜索だけで腕が鈍ってんだよ」
爆豪が腕をバチバチと爆破させている。
引寄「校長先生!今からTDLを使ってもいいですか?」
根津「……わかった、だけど決戦前だお互い無茶はしないように」
こうして爆豪と引寄の一騎打ちが始まるのだった。
第八話でした
今回で主人公のヒーロー名が発表されました。
次回は引寄VS爆豪です。