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少し時は遡り、蛇腔病院にて。
物間「本気で言ってます?」
物間とイレイザー、そしてブライトキングとある病院の一室にいた。
ブラド「最も肝心な役だぜ、ファントムシーフいけるか?」
相澤「悪いな、お前にデカい大役を二つも押し付けて、今の俺ではこれ以上役に立ちそうにないんだ」
物間「……蛇腔ではイレイザーヘッドがいなければ全滅していただろうと聞きました」
相澤「…物間」
物間「そして引寄がいなければ救えなかった命も沢山あったみたいですね、今あいつは自分のできることを精一杯やろうとしています」
ブラド「ああ」
物間「やってやりますよ、あいつに負けないように」
病院の一室で一人の少年の途方もない戦いが始まろうとしていた。
♢♢♢♢
場面は変わり、ここは雄英のTDL。
引寄と爆豪は両者距離を取り、準備運動をしていた。
根津「いいかい?これはあくまで模擬戦、爆豪くんは使うのは個性のみ、近接攻撃は一切なし、こっちが危ないと判断したらすぐ止めるからね?」
オールマイトや塚内、根津校長にそれにA組、B組も勢揃いで見にきていた。
オール「君も見ていくのかい?」
塚内「ああ彼の力がどれほどのものかこの目で確認しておきたいからな」
オール「わたしも何気に彼の戦いは初めて見る」
A組たちも固唾を飲んでいた。
耳朗「大丈夫かな引寄、相手はあの爆豪だよ?」
峰田「あいつ加減ってものを知らねーからなー」
芦戸「ここで怪我させたらやばいんじゃない?」
轟「そうなったらアイツはそこまでの奴ってことだろ、俺たちが戦う相手は半端な覚悟じゃ戦場に立つこともできない」
緑谷「…かっちゃん、引寄くん」
二人はヒーローコスチュームに身を包み、準備運動を終えた。
引寄(爆豪…個性爆破、両手から爆破を起こす、体育祭でも見てたけど個性だけじゃなくて、身体能力も高い、コスチュームを着ての初の本格的な戦い、どこまでやれるかな?)
爆豪(オールマイトが認めるほどの個性、あの宇宙マスクに似た個性か?いずれにせよ一気に決める)
爆豪「逃げずに挑んできたことは褒めてやるよ、だが威勢だけじゃどうにもならないことを教えてやるよ、俺に手も足も出ないようじゃ死柄木に相手に何の役にも立たねーからな」
引寄「ああわかってるよ、だから俺は証明しないといけないんだ、みんなに認めてもらう為に」
場の空気が静かになった。
根津「それでは……始め!!」
合図と共に爆豪が爆破で飛びながら近づいくる。
引寄(やっぱり速い!)
爆豪「死ねぇぇーー!!」
大きく振りかぶった右手の爆破が襲いかかる。
爆破の勢いで煙が巻き起こる。
切島「いきなり決まったか?」
轟「いや」
爆豪「とどいてねぇ」
爆風が晴れると左手を差し出した引寄が立っていた
緑谷「凄い!かっちゃんの爆破を消した、いや吸収したんだ!」
爆豪「面白れぇ、最低限の力はあるみてーだな?だが一発防いだぐらいじゃ何の意味もねーぞ!」
引寄「ああどんどんこいよ」
爆豪「爆速ターボォ!!」
爆豪は辺りを飛び回り、撹乱する。
隙を伺い、死角からの連続攻撃を仕掛ける
爆豪「これならどうだぁー?!」
だが引寄も反応し、体制を変え爆豪をしっかりと捉え、またしても全ての爆破を吸収する。
引寄(多方面からの攻撃、こちとらずっと集中攻撃浴びまくってんだ、このぐらい反応してみせる!)
爆豪「これも吸収しやがった、こいつ俺の攻撃にちゃんと反応できてやがる」
爆豪(このままだと埒があかねぇ、だったら吸収できないものを混ぜ込む!)
爆豪は両手を地面に当てる。
爆豪「爆風地雷!」
TDLの床を破壊し、その破片を爆破と共に引寄に飛ばす。
爆豪(オールマイトが言うにはこいつが吸収はできるのは、不定形のものに限られる、砂塵や破片は吸収できねーハズだ、これでやつの視界を奪う!さらにこれでとどめだ!)
爆豪は引寄に近づき、両手を光らせる
爆豪「閃光弾(スタングレネード)!!」
引寄の前を強い光が包み込む。
爆豪「これで終わりだ、『A.P.ショッ…』」
爆豪が引寄に向けて一点集中の爆破を放とうとするが、その前には眩しさで動けないはずの引寄が目の前まで迫っていた。
爆豪「何っ?!」
引寄「イミット!」
引寄は両手から爆豪から吸収した、爆破の光を放つ
爆豪「こいつ俺の閃光弾を」
爆豪は自分の光で目が見えなくなる
その隙を逃さず、引寄は爆豪の懐へと潜り込み、吸収した爆破を放つ。
引寄「イミット!!」
威力は抑えたがそれでも強力な爆豪の爆破、その勢いに耐えきれず、爆豪は吹き飛ばされたが、爆豪も背をつかずに咄嗟に体勢を整えた。
爆豪「!あいつ…いつの間にゴーグルなんかしてやがった、それで砂塵から目を守りやがったのか」
引寄(ゴーグル間に合ってよかったー)
引寄「てか凄!あの爆破を食らっても綺麗に着地できるのかよ」
爆豪「舐めてんじゃねーぞ、だが引寄!面白れぇ奴だ」
切島「なんだ!何が起こったんだ?あいつ吸収できるだけじゃねーのか?」
オール「彼は吸収したものを溜め込んで放つこともできるんだ死柄木の崩壊もそれで相殺したんだ」
緑谷「吸収だけじゃなくて、放出もできるんだ本当にすごいよ引寄くん!!」
爆豪「まだこれからだよな、まだやり足りねえ」
爆豪は爆破で飛び上がり、爆発によって体を連続させ回転して、引寄に突っ込む。
根津(!あれはマズイ!)
爆豪「見せてやるよ!ハウザァァーー!!イン…」
だが、その攻撃の途中で爆豪の目の前に黒い鞭が飛んできた、爆豪が空中で止まり、振り向くと緑谷が黒鞭を伸ばしていた
爆豪「おいデク!!なんのつもりだ?!邪魔してんじゃねぇーぞ!!」
根津「そこまで!爆豪くん熱くなりすぎだ、それは流石にやりすぎだよ」
緑谷「かっちゃん落ち着いて、これは模擬戦なんだから」
爆豪「チッ!まだ勝敗が決まってねーだろうが」
根津「これはあくまで勝ち負けを決めるものじゃないからね」
引寄「爆豪、このままやってたら普通に俺の負けだったよ、俺の個性の詳細も知らないままだったし、爆豪も全然本気じゃなかっただろ?」
爆豪「…変な気回してんじゃねーぞ」
引寄「そんなつもりは無かったなかったんだけどね…あー爆豪から見て俺はどうだった?」
爆豪「…チッ」
引寄(舌打ち…)
爆豪「…反応は悪くねぇ、だが放出が単純だ、吸収したものをただ相手にぶっ放すだけじゃ芸がねぇ、てめーの有利になるように考えて使ってみろ…」
引寄「!ありがとう!頑張って考えてみるよ!」
まさかアドバイスを貰えるとは思いもしなかった、体育祭で、暴れ回っていた爆豪とは違うと改めて思い知らされた。
引寄「あっそうだ校長先生!校長先生が考案してくれたヒーローコスすごく良かったです!ゴーグルは防塵の役割果たしてくれました、爆豪の懐に潜り込めたのもこのブーツのおかげでしたし、何より腕もサポーターのおかげですごく動かしやすかったです」
校長「早速使いこなしてくれたようで嬉しいよ、サポート科の子達もよく作ってくれたよ」
引寄「はい!感謝しかないです」
引寄(放出する物の自由選択も出来てる、皆んなとの個性訓練の成果もちゃんとでてる)
校長と話しているとA組がこちら側に突撃してきた
上鳴「オメーすげーな!あの爆豪相手に善戦するなんてよー」
蛙吹「やっぱり引寄ちゃん、とっても強かったわ」
芦戸「ねぇねえもしかして私の酸も吸収できちゃうの?」
耳朗「ウチの音波ですらできるかもってことだよね?結構ヤバくない?」
切島「まだ普通科にも熱い奴がいたなんて、心操みたく編入するのか?」
心操「初めてみたけどあんなことも出来たんだ、校長先生が推した理由がわかるよ」
もう何度目かわからない通例行事のようになっていた。その傍らでB組生徒が壁にもたれ掛かり、腕を組んでいた。
瀬呂「まーた後方引寄面してるよ」
峰田「でもよーなんでそこまで戦える奴がヒーロー科に入らず、編入もしようとしなかったんだ?」
オール「峰田少年、それはちょっと」ボソッ
峰田「えっオイラ変なこと聞いちまったか?ごめんなァ言いたくないことだったら言わなくても」
引寄「いや別にいいよ、クラスメイトにも聞かれたことだし、今更隠すことでもないですし」
引寄はみんなにこれまでの経緯を話した、元々ヒーローには興味がなく学歴目当てで入ったこと、それでも学校生活を送る中でプロヒーローやヒーロー科たちの戦いをみて、ヒーローに対して興味が出てきたこと、そして死柄木の崩壊で市民を助けて感謝をされて喜びを感じたことを。
だが引寄はその後のことは話さなかった、その戦いで祖母を亡くしたことを、一時的にとはいえヒーローに対して嫌悪感を抱いたことは。
このことを話せば必ず、優しいA組の人たちはそのことを気にするだろう、決戦間近で私情で集中力を切らして欲しくなかった。
引寄「こんな所かな、まぁ元々ヒーロー科を志願してても多分俺落ちてただろうから、まぁ言い訳っちゃ言い訳だけどね」
緑谷「そんな事ないよ!引寄くんは大勢の人を助けたじゃないか、ヒーロー科とか普通科とか関係ないよ」
麗日「そうやよ、人を助けたいって思ったんやらそれはヒーローやよ」
引寄「ありがとう緑谷、麗日さん」
引寄(…君たちにもすごい心を動かされたんだよ)
A組、B組の指揮が高まっていったのだった。
オール「どうだい塚内君、君のお眼鏡にはかなったかな?」
塚内「ああ、これからが楽しみな生徒だった…決戦は目の前だ!次はない、勝つか死かだ」
心操と引寄の加入による興奮が冷めないままその日の夜は過ぎていった。
♢♢♢♢
作戦決行当日
AFO『行こうか』
緑谷は青山に場所に呼び出されていた。
青山は両親の弁護士によって釈放されたらしい。
そして青山はAFOの目的を話し始めてた、世界を混乱に落としヴィランの一斉活性化で各国にダメージを与え、いずれはAFOは世界の魔王になろうとしてることを
そして青山と話す緑谷の前についにAFOが姿を現した
緑谷「オール・フォー・ワンー!!」
AFO「よくやってくれたね青山優雅、恐ろしかったろう友を裏切るのは、心苦しかったろう信用されるというのは」
AFO「よく乗り越えた」
緑谷「信じてたのに!!」
青山「……心苦しいなんてものじゃあ」
青山「なかったよ叔父さま!!」
青山は振り向き様にネビルレーザーを放ちAFOを攻撃する。
AFO「恩知らずめ」
ついにAFOを出し抜く作戦が始まった、心操が青山と両親を洗脳し、嘘が見破れないままAFOを連れ出すことに成功した。
AFO(両親共に嘘は無かった、一体どうやって、いや…どうだっていい!!)
AFO「罠だろうと関係ない、今各地にいるヒーローは今からすぐに救援は間に合わない」
AFO「だからこそ気づかれずここまでこの数で接近できた!この状況が既に手遅れじゃないか!!」
AFOはドロワープによって死柄木含め、全戦力をこの場に読みだしたのだった
だが緑谷の背後にも見覚えのある個性が姿を現した。
そう、かつての部下の黒霧のワープゲートによって、大勢のヒーローが同じくここに集結したのだった
青山「パパンとママンが言ってたよAFOの最も嫌がることは日本がまだ終わってないと世界が知る事、復興の先に光があると、日本が示し世界が団結すること!だから今日ここでお前を倒す!!」
♢♢♢♢
4日前の蛇腔病院の一室
そこにはかつてイレイザーヘッドとプレゼントマイクの同期の遺体から造られた、黒霧が捕えられていた
物間『この人のワープゲートを使えるようになれと?』
相澤『白雲に俺の声は届かなかった、だからお前に託すしかないんだ』
物間『…僕は昔からよく言われましたよ『その個性じゃスーパーヒーローになれない』って脇役の個性だって』
物間は顔を伏せる、だがすぐさま顔を上げた。
物間『でもこの学校に来て、引寄に出会って普通科の奴だった彼をみてると、僕も頑張らなきゃ思えたんです、例えどんな脇役だろうとなんだろうと役に立てるならと…』
ブラドキングは物間の肩に腕をかける
ブラド『ああ、あいつはすごい奴だ、だがあいつ一人だけではうまくいかない、お前もヒーローもA組もB組も誰一人かけてもこの作戦はうまくいかない、脇役なんていない、これからもこれまでも、みんなが主役だ』
♢♢♢♢
物間「ハーッハハハハ、フィィクサァアアアア!!」
彼の高笑いと共に開戦の合図が鳴ったのだった。
第九話でした。
次回から最終決戦の開幕です。