都内から少し外れた某国際空港。朝から人の往来がせわしない忙しい空間に俺はいた。俺の前方でスキップしながら歩いていく、可憐で可愛らしいウマ娘はフサイチパンドラ。明かるいパステルカラーな金髪をなびかせ、フリルの着いたワンピースを揺らしその左手の薬指には銀色の指輪がきらりと光る。
子どもらしい振る舞いに唇を綻ばせ、出会った頃を思い出す。10年も前の彼女は今よりさらに幼く弱かった。だが様々な経験を経て強くそれであっても優しく楽し気な日々を送れるまで成長していた。トレーナーとして後ろから彼女の背中を押していたのに…いつしかそんな笑顔に惹かれ、一生涯隣に居たい。そう切望するようになっていた。
「し~んこ~んりょ~こぉ♡し~んこ~んりょ~こぉ♡」
そして今ではすっかりゾッコン。こうして結婚をし、今日…新婚旅行に来ていた。
気分上々、有頂天とでも言うべきか、足取り軽やかな妻を追いかけ2人分のスーツケースを引きずる。7泊9日の長期旅行、荷物もそれなりの大きさだがまぁ…惚れた弱みか。こうした支えもやっぱり心地が良い。何より、彼女の笑顔が代えがたいご褒美だ。
空港と言うものはスムーズに事を運ぶよう設計されているようで、人がそれなりにいたはずの受付も30分もせず手続きを終え手荷物預かり、保安検査場を通過。搭乗口に向け動く歩道で夫婦まったり流れていた。
「や~ほ~んっと楽しいわ~」
「まだ飛行機にも乗ってないよ」
「そ~だけどさ~?昨日結婚式して…今日アンタとこうして新婚旅行して…ホント…幸せだな~アタシって思ってさ」
そう…挙式は昨日。少し休み、今日いきなり新婚旅行へと出向いてきた。だからだろうか。俺もまだ…浮足立っている。気持ちが同じと言うことがなんだか嬉しくて、落ち着きがなくなっていく。
「なぁにぃ?そ~んな照れちゃってさ~♡」
「て…照れてない///」
「照れてるじゃ~ん♡うりうり~」
「人前でくっつきすぎるのダメッ///」
__________
『ハワイ行便、まもなく離陸します』
あぁ~恥ずかしかった…。搭乗口でもひたすらにくっつかれ、こっぱずかしい思いをしていた。長い長い待ち時間を乗り越え、ようやく搭乗時間を迎えた。昨今のご時世でハワイに行く人は少ないのか、まばらな人の島を飛行機内に成していた。
肩が少しすぼまる。思ったより狭い席だな…。
「ぶ~アンタ狭そうじゃ~ん。だからビジネスにしようって言ったのに~」
そう、今回座っているのはエコノミークラス。計画当初は、せっかくの新婚旅行なんだしビジネスクラスを使おうという提案を彼女から受けていた。そのバックにはどうやらお義父さんの入れ知恵があったらしいが…まぁ…ただでさえ勢いに負け新居の資金援助をして貰ったのに新婚旅行にまで援助を、というのは気が引ける。それに飛行機をケチった分ホテルはいい場所を予約してある。
そう、やりくりなのだ。この旅行も、やりくりをうま~くして贅沢に楽しむのだ。
「い~の」
なだめるように彼女の手を握る。
突然自身の手を握られたパンドラはキョトンとした顔を浮かべながらこちらを見た。
「こ…これだけ近い訳だし///」
殺し文句…だろうか。先ほど搭乗口であんなに恥ずかしがっていたが…好きな人とくっつくのが嫌いなわけじゃない。むしろ大好きだ。ただ人前なのが恥ずかしいだけ。
こうしてまばらな…それこそこうして俺たちを視界に収める人がいないなら、彼女とくっついていたい。そんなねばついた心を投影するように指の一つ一つを絡める。
「えへへ~♡あんたも可愛いじゃん♡」
「可愛い…とかじゃなくて…その…」
「ん~ん。アタシもエコノミーでよかったわ。こ~んなに照れて可愛い旦那を間近で見られて超ラッキー☆」
彼女の頭が俺の肩に寄りかかり、熱い視線が向けられる。それが恥ずかしくて、頬が、いや耳まで赤くなっていくのを感じる。
「アハハ、な~にもう照れまくりじゃ~ん♡アンタの隣なら一生飽きなさそう。ね、あ・な・た♡」
フサイチパンドラお誕生日おめでとう!!!!
フサイチパンドラママのね…ママの顔だけじゃなくてね…乙女な顔もね…好きなんですよ…温泉を見ようパンドラの
かなりあっさりした文量ですが甘さは濃縮したつもりですので、これを機にパンドラ推しの人もトレパン創作にレッツチャレンジ!