一条煌めく希望の星   作:木工用

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 U140イベント後の話になります。


星の子と妹と姉、そしてごろごろ〜

 

 

 

 

"知ってるか、綺羅。流れ星様にお願いをするとな、優しいお星さまが叶えてくれるんだ"

 

"綺羅も、誰かの願いを叶えてくれるような、素敵な人になるんだぞ"

 

 

"綺羅ちゃん。私はあなたのことも、本当の子供のように思ってる。"

 

"それだけは、信じてね"

 

 

 

 

"だから...おねがい...にげて...!"

 

 

 

 

 

 

 ~Side 日景綺羅~

 

 

「おかあさっ...!?」

 

 飛び起きた。

 ここは、あたしの部屋。

 壁には、この基地に来てからの写真がたくさん。

 

「はぁ...はぁ...はぁ...」

 

 逃げる緋雨ちゃんを追う千恵ちゃん。

 ライブ中のカッコいい茅森やタマちゃんたち。

 ポーズをとるノリノリの山脇ちゃん。

 お友達になれた、奏多ちゃんたち。

 他にもたくさんの思い出たち。

 ()()()()、記憶の結晶。

 

「...大丈夫。あたしはもう一人じゃない...」

 

 もう一人じゃない。

 もう逃げない。

 皆と戦うと決めた。

 逃げてばかりだった日景綺羅とは、もうお別れだ。

 

 

 なのに未だにこの夢は、日景綺羅を忘れさせてはくれない。

 

 

「...寝れない、かな」

 

 時計を見る。

 時刻は5時過ぎ。

 起きてジョギングするにはちょうどいい頃だ。

 

「...今日も明るく、元気に...キャハハ☆」

 

 傷の絆創膏を貼り替えて。

 星のカチューシャも被った。

 うん、大丈夫。

 

 よし!

 頑張ろう!

 

 

 

 

   ×   ×   ×   ×

 

 

 

 

 17:00

 

 

 ~Side 大島四ツ葉~

 

 

 

「頑張らない!」

「せいっ!」

 

 

 パリィーン...

 

 

「ふぅ...四ツ葉、五十鈴。怪我はない?」

「お~」

「大丈夫だよ...しっかし、四ツ葉のセラフィムコードは何とかならないのか?」

「何ともならねぇよ~。これでテンション上がるんだからしょ~がね~だろ~?」

「五十鈴、そこが四ツ葉のいいところよ」

「いちねぇもこう言ってるしな~」

「...まあいいか」

 

 そーだそーだ~。

 いちねぇはやっぱわかってるな~。

 

「本日の訓練は終了です。お疲れ様でした。

 全体的に、丁寧で安定した立ち回りができていると思います」

「一千子の指示が的確だからな~」

「ラクできて助かるぞ~」

「その調子で、今後もお願いいたします」

「はい! ありがとうございました!」

 

 うぇ~い。今日も訓練終了~。

 メシ食ったら、今日はブリんとこで寝るか~。

 

「...よし、チャンス~...♪」

「......」

 

 ...五十鈴がコソコソとどっかに行きやがったな。

 気になる...

 

「いちねぇ。今日はあたい別行動だ~」

「そうなの?...わかったわ。最近できたお友達のところね!

 四ツ葉にお友達ができて、お姉ちゃん嬉しいわ!」

「まあ、そんなところだな~」

 

 ちょっと五十鈴についてってみっかな~。

 あ~、歩くの疲れる~。重力なくなれ~。

 

 

 

   ×   ×   ×   ×

 

 

 

 

「ひっひっひ...欲しいのはここだろぉ?...ほれぇ、ほれぇ...♪」

「......」

「満足してくれたかい? なら次はこっちだなぁ? そらっ...♪」

「......」

「いくら気持ちいからって暴れるなよぉ? もう少し、もう少しなんだからさぁ...♪」

 

 不審人物発見だ~。

 つ~か、五十鈴だ~。

 

「...ひひっ、オープン・ザ・ロック。あたしに開けられない扉は...」

「何やってんだ~」

「ひゃおう!?」

 

 お~。見事に飛び跳ねたな。

 おっぱいがぽよ~んってしてたぞ~。

 

「よ、四ツ葉かよ~。びっくりさせんなって...」

「怪しい事はほどほどにしとけよ~」

「し、仕方ないだろ! こんな極上の鍵を用意されたら! 開けちゃうだろ!」

「ん~...」

 

 五十鈴が開けてたのは、六宇亜が好きなトレーニングジムとかショップがあるところの向かいの、奥まったところにポツンとあった倉庫みてぇなとこだ。

 まあ~...

 

「気になる気持ちはわからんでもない...」

「だろぉ!?」

 

 こんなひとの近づかない、物を運び出すのにも不便そうなところになんで倉庫があるのか、気になる気持ちはわかる...

 

「きっとオタカラが眠ってるんだよ!

 ちょうど今開いたところなんだ! 入ってみようぜぇ?」

 

 ニッコニコの笑顔で犯罪宣言をする妹がいた。

 

「...入るだけだかんな~。めんど~なことにはするなよ~」

「流石四ツ葉だ! 話がわっかる~♪

 ではでは! お邪魔しま~す♪」

「...はぁ」

 

 ウッキウキの五十鈴に続くように、あたいも倉庫みたいなものの中に入っちまった。

 中にあったのは~...

 

 

 

「...写真?」

 

 

 

 たくさんの、写真。それが壁の全面に。

 この基地のやつらの写真がたくさんだ。

 

「茅森に、山脇さんに、國見さんに...」

「丸山やブリのもあるな~」

 

 壁に貼られてるもの、紐に干されてるもの、額に入れられてるもの、たくさんだ。

 他には、机と冷蔵庫とレンジと、寝心地良さそうなベッド。

 つ~か、ここって...

 

 

 

「動くと撮るっ!!」

「うわっ!?」

 

 

パシャッ☆

 

 

「まっ、動かなくても撮るんだけどねぇ~☆

 というわけで、証拠撮ったり!

 ドロボーめ! お縄につくんだよ!」

「へ?...日景?」

「へ?...あれ? はーちゃん?」

「...そ〜だよな~」

 

 

 確信したところに家主がご登場~...

 とりあえず、謝罪しないとな。

 五十鈴が。

 

 

 

 

   ×   ×   ×   ×

 

 

 

 

「この度は妹が申し訳ございませんでした!」

「アハハッ☆ いいよいいよ! そういうことならね~」

「悪かった...あれが家だとは思わず...」

「失礼☆ あたしの夢のマイホームなのに☆」

 

 怒られた五十鈴とあたいで、いちねぇに連絡して、二人で謝罪だ〜。

 あたい?あたいは綺羅の膝の上だぞ〜。ごろごろ〜。

 

「絶対お宝があると思ったのに...」

「お宝て☆

 こほんっ。あなた達が31Eの大島の一千子さんに、五十鈴ちゃんね。初めまして!

 あたしは31Kの、一条煌めく流れ星☆ 日景綺羅ちゃんです! よろしくね! キャハ☆」

「お~(モグモグ)、フルバージョン久々に見たぞ~」

「...え~っと、マンガかなんかの真似か?」

「オリジナルだよ!」

「四ツ葉、面白くて優しいお友達さんね!」

「...(モグモグ)いちねぇの全肯定が沁みるぜ~」

 

 で、あたいと綺羅の目の前には、机の上にどっさりと置かれたたくさんのお菓子たち。

 あたいにとってはこっちのほうがお宝だぞ〜。うお〜。

 

「しっかし、こんなにお菓子貰っちゃっていいのかな?

 あたしの大好きな金平糖まであって、超嬉しいけどさ!」

「当然ですっ。GPは全て五十鈴と私が出しますっ」

「...コツコツ貯めてたお金が...」

「五十鈴」

「あうぅ...ごめんなさい」

 

 ま、五十鈴はちょっと反省しないとな~。

 ど〜せ、一週間もすれば元通りだろうけどな~。

 

「ちょっとは(モグモグ)反省しておけよ~(モグモグ)」

「...日景さん? その、あなたへの謝罪の品が全部四ツ葉の口の中に入ってますけど...」

「ん? いいのいいの☆ ほいはーちゃん、あーん」

「ぱくっ...ん~、これもうめぇな~。コーラ取ってくれ~」

「はいよっ☆」

「ゴクッゴクッ...ぷはぁ~! 最高だぜ~」

 

 日景の膝枕で五十鈴の菓子をモグモグ。

 気分いいぜぇ〜。

 

「日景の足は細いわりに筋肉があるから、位置がキマれば快適なんだよな~」

「おっ、膝枕ソムリエ様のお墨付き、イタダキ☆」

「...これで良いのか?」

「...まあ、四ツ葉とお友達さんがいいなら、まあ...」

「ごろごろ~」

「ん、はーちゃんちょっとくすぐったいよ~」

「よきにはからえ~」

「アハハッ☆」

 

 見上げる日景の笑顔もいいなぁ~。あたいの寝顔の次にいい顔だなぁ~。

 

 

 ...と思ったけど、おいおい、うっすらとクマがありやがるな。

 はぁ~...

 面倒臭ぇけど、動くか。

 

 

 

 

   ×   ×   ×   ×

 

 

 

 

 20:00

 

 

 ~Side 日景綺羅~

 

 

 

「よぉ~し、お菓子食べたし、アリーナで訓練か、ジョギングでもするかな~」

 

 お家にひとがいたときはビックリしたけど、はーちゃんの妹さんだとは。

 おかげでその大島の五十鈴ちゃんと、はーちゃんのお姉さんの一千子さんともお話しできたし、結果オーライ!

 夜も頑張っちゃおうかな~。

 

 

 ~♪♪

 

 

「...お、LINNEの着信?」

 

 あたしのLINNEに連絡が。

 あたしの手帳のメッセージ機能、生きてたんだ...

 

「...奏多ちゃんだ~☆」

 

 友達から連絡だ。嬉しいね☆

 え~っと、今から皆で親睦を深めたいと思うが、会えないか?

 なるほど。

 

「行かない理由なし! よっしゃ!」

 

 おっけ~☆ っと。

 

「ダッシュだぜ☆」

 

 うおおおおおあたしは一陣の風! 全てを巻き上げて駆けろ!

 後ろで和泉さんが「あああああ!? あたしのケツ~~~!?」とか言ってた気がしたけど気にしない!

 

 

 

 いや気になるな!?

 

 

 

 

   ×   ×   ×   ×

 

 

 

 

「参☆上!」

「速いなっ!?」

「メッセージ送ったのついさっきだぞ!?」

「近くにでもいたのでゲスか?」

「んにゃ、アリーナ前から来た☆」

「凄いなっ!?」

「日景さんであれば当然です。ふっふ~ん」

「なんで小笠原が誇らしげなんだ~...」

「アリーナから宿舎までの距離をx、時間をtとし、速度をsとしたときに消費するカロリーと酸素量は...」

「ほんでブリは早く戻ってこ~い」

 

 着いたら全員いた!

 奏多ちゃん、巫呼ちゃん、ぶんちゃん、緋雨ちゃん、はーちゃん、ヴリちゃん!

 皆お友達!

 ちゃんとお友達!

 嬉しいね☆

 

「ヴリティカはもういいとして...

 皆を呼んだのは他でもない。丸山部隊として、皆と遊びた...ゴホンッ、親睦を深めることで今後の任務の成功をより確かなものとして、更に別部隊間の交流をすることで...」

「お~、遊ぼうぜ~」

「遊びましょう! わーい!」

「ハーン。楽しみです」

「聞けよっ!? しかもヴリティカがちゃんと戻って来てるし!?」

「アハハッ☆」

 

 うおおおお! 皆でお遊びだ~☆

 

「うむ。何をして遊ぶ?」

「怪人をやっつけるでゲス!」

「アリーナか。それもいいが...

 日景、何か他の案はないか?」

「お、あたし?」

 

 珍しい。あたしに聞かれるとは。

 ん~、まあぶんちゃんのアリーナはいい案だと思うし、それでいっかな☆

 

「あたしも......」

「...ん? どうした?」

 

 わかんない。

 わかんないけど。

 

 

「......」

 

 

 はーちゃんと目が合って、言葉が詰まった。

 

 

 目で言われてる気がする。

 それが本当のお前の願いなのか、と。

 

 

「...あたしの家、来る?」

 

 つい、そんな言葉が口から漏れ出ていた。

 

「日景の家か? そういえばどこにあるのか知らないな」

「わしらの寮の並びにも、31Kの部屋は無かったはずだ」

「...まあね。ほら皆には教えたじゃん? あたしの体のこと。

 それで、ちょっと離れたところに家を作ってもらってるんだ」

「「「「「あ~...」」」」」

 

 この皆には、あたしのひとへの恐怖心のことは、教えている。

 その上で、全員と一度しっかり手のひらを重ねさせてもらって、今ではもう触れても大丈夫になって、しっかりとお友達にさせてもらっている。

 

「そういうことか~。変なところにあるな~とは思ったけどな~」

「ん? 四ツ葉は行ったことがあるのか?」

「お~。さっき行ってた」

「言えよっ!? ボクらも行きたいだろっ!?」

「抜け駆けはズルいぞ!?」

「こいつ、怪人でゲス!」

「いやいやいや! はーちゃんは悪くなくて!

 あーでもはーちゃんもちょっとは悪かったのか...?」

「否定はできねぇな~」

 

 不法侵入の片棒を担いでいたのは事実...!

 否定しきれない現実...!

 

「写真がたくさんあって、面白そうだったぞ~」

「それに、今ならはーちゃんのお姉さんと妹さんから貰ったお菓子もあるね」

 

 まあでも、そのおかげで迎え入れる準備は万端ときた。

 不思議なほどに好都合に。

 

「お菓子でゲスか!? やったーでゲス!」

「豊後、山脇に知られたら怒られるぞ?」

「ギクッ!? まずいでゲス...!」

「...だから、わしらだけの秘密だからな。

 山脇には、秘密基地の調査をしてきたとでも言っておく」

「おおっ! お前、四天王最弱にしては意外とやるでゲスな!」

「最弱などではないわーーー!! 豊後ぉーーー!!」

「やめろでゲス! ヘルメットをグリグリするなでゲス!」

 

 そしていつものやりとり。

 ぶんちゃんの事情を知ってからだと微笑ましさも相まって笑顔倍増だね☆

 

「よし、決まりでいいな。邪魔するぞ日景」

「ん、あいよっ☆」

「ハーン、お菓子パーティですね」

「ごろごろするぞ~」

 

 そうか。ごろごろするためのクッションとかいるか。いつも一人の家だから忘れてた。

 折角だし、近くの佐月ちゃんのショップで買っていこうかな☆ 絶対にあるだろうし☆ 頼もしすぎるー☆

 後は使い捨ての食器にお箸に、コップと飲み物も必須だよね☆

 よーし、ワクワクしてきたー! もてなすぜ~☆

 

 

 

 

 

 ...はーそれにしても、はーちゃんのあのときの目。

 見透かして、正すような、まるでお母さんのような目だった。

 ...敵わないし、良いお友達を持てて、嬉しいよ。ははっ。

 

 

 

 

 

 

 




投稿順前後してしまい申し訳ございません。
後日、この後に1話か2話を投稿になります。
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