一条煌めく希望の星   作:木工用

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Day4 サイキッカーと星の子

 

 

 

 

 

 ~Side 逢川めぐみ~

 

 

 

 

「うちはサイキッカーや...あいつはロッカーで、和泉はハッカー。ほんでうちはサイキッカーなんや...救世主なんや...」

 

 適正試験は明後日。

 そこで合格すれば、キャンサーとの実戦に出る許可がおりる。

 救世主逢川めぐみとして、足は引っ張ってられへん。

 むしろ、あのロッカー引きずり降ろして、部隊長の座かっさらうくらいせな。

 

「特訓やな...おっ」

 

 アリーナに向かう途中、橋に突っ立って海見てるのが見えた。

 

「おいタマぁ~」

「は、はい!」

 

 國見タマ。

 ちっこいからか、なんや気にしてるうちに、自然と組みやすくなった。

 

「今、暇か? アリーナ行って追加訓練しようかな思とるんやけど、一緒にどや?」

「いいんですか!? 暇です。やることなくって、ただぼーっとしてました!」

「よーし、ほな行こか!」

「はい! 不肖國見タマ、参ります!」

 

 サイキックは昨日の瞑想で十分。

 後はセラフとやらを扱いこなせるようにならんと。

 妙に手には馴染むけど、サイキックとの親和はイメージすらできてへん。ムズい。

 何とかせな、逢川めぐみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぜぇ...はぁ...くそ、イメージが...」

「へぇ~...! へぇ~...! めぐみさん、まだやるんですか...?」

 

 まだや...まだサイキックとセラフが全然合わせられへん...!

 うちが救世主としてやってくには、サイキックがどうしても必要やろがい...!

 

「まだや、タマ...まだまだなんや...!」

 

 目を瞑り、意識を集中...あかん、全然わからん...

 それでも、やるしか...!

 

 

 

 

「おつかれー⭐️夜遅くまでやってるなんて、凄いね!」

 

 

 

 

 くっはぁ!?

 最高に気の抜けた声が聞こえたせいで、集中が途切れた...! 暴走したサイキックが手に走って...! 痺れる...イテテ...!

 

「あ、綺羅(きら)さん...でしたっけ! こんばんは~」

「イェーイ!キラちゃんだよ!

 國見ちゃんもお疲れ様~。大変だね~」

 

 振り返れば、頭にデッカイ星の飾りがついたちっさい奴。

 

「...31Kのか。訓練中や。邪魔せんと帰ってくれるか?」

「私が通しました。日景さんも訓練がしたいとのことなので」

 

 ...七瀬士官の許可やったか...

 

「小時間待っていてもらいましたが、長くなるならと、戦闘してないタイミングでのお声がけを許可しました」

「そういうこと。他の人への配慮もしてよね~?」

 

 時計を見た。

 いつもは風呂入ってるくらいの時間をとうに過ぎてる。

 

「...マジか。すまん。気にしてなかった」

 

 ...しゃーない。終わりにするか。

 くそっ、今日も掴めんかったか...

 

「そうそう。ちゃんと気にしなきゃダメだよ?

 自分のことだけじゃなく、周りのことも―――そこの國見さんのことも、ね?」

「へ?」

「うん?」

 

 ちっさい星の奴が、責めるような目線で見上げて来ていた。

 

「ダメだよ。自分のことでいっぱいになってちゃ。

 二人でやってるんだから、それを生かさなきゃ。あんたは一人で戦ってるんじゃないでしょ?」

「...あ...」

 

 横を見たら、疲れはてたタマが、不安そうな目でうちを見ていた。

 ...やってもうたな、うち。

 

「...すまん、タマ。

 うち、自分のことばかりで、タマのこと、まるで気を遣ってあげてられんかった。悪い」

「い、いえいえ! 謝らないでください! 私もまだまだですし、なので、お誘いいただけて嬉しかったので! 謝られると、その...」

 

 ...気づけないわけや。イメージできないわけや。

 そばにいてくれる奴のことも気にかけれん奴が、救世主になんかなれるわけない。

 

「すまん、日景、七瀬。

 あと数回だけ、くれんか?

 タマと、連携を試してみたい。

 タマ、やりたいことないか?」

「あ、えっと、でしたら、えーっと...」

「...そういうことや。どや」

 

 日景と七瀬を見やる。

 

「ん~、しょ~がないなあ⭐️まだ待っててあげるよ!」

「私は、日景さんがよろしければ」

「決まりや。よし、付き合ってくれ、タマ」

「は、はいぃ!!」

 

 うっし!

 うち一人で戦う練習は終わりや。

 連携か...サイキック以上に難題やけど、頑張らな!

 

「めぐみさん! まずはめぐみさんに先に叩いてもらって、次に私が...!」

「了解や! 行くでタマぁ!」

「はい!」

 

 おもろなってきた!

 やったろやないか!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「予定時間20分オーバー。やりすぎです」

「えろぅすんまへん...」

「不肖國見タマ、不覚です...」

「アハハハハ⭐️面白ーい! アハハハハ⭐️」

 

 結局、熱くなってやりすぎてもうた...

 すまん、日景、七瀬。

 

 

 

「...一緒に風呂入ろうな、タマ...」

「は、はいぃ...」

 

 この後、茅森よりも先に寝てもうたし、朝も茅森より起きるの遅くなってもうた。

 逢川めぐみ、一生もんの不覚や...!

 

 

 

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