~Side 七瀬七海~
「............」
今は茅森さんたち31Aの適性試験中。
少し外の空気をとアリーナから出たところで、到底真似できない笑顔の方に捕まりました。
「やっほ~⭐️七瀬さん!」
「
「というわけで、今日も! はい! チーズ⭐️」
「今日の七瀬さんゲット~⭐️ありがとね~!」
「繰り返しになりますが、写真については基地の外部への流失等は避け、持ち出さず、厳重に保管するようお願いいたします」
「わかってるって!
はぁ~今日もカワイイねぇ七瀬さん!」
...いつも顔が変わらない私を撮って、このひとは何が楽しいんでしょうか。
「今は、31Aの適正試験中?」
「はい。なのでアリーナは使用できません」
「ちぇ、しょうがないなぁ~」
日景さんが近くのベンチに座りました。今日も終わりを待つのですね。
「どう? 31Aは合格しそう?」
「問題なければ。
仮想キャンサーとの戦闘でも好成績を納めています」
「あたしも千恵ちゃんから聞いたけど、あの30Gの先輩方を速さで上回ったらしいじゃん?」
「はい。手塚司令官も、31"
30Gの快進撃は、直接的関わりの薄い私ですら耳にするほど。
手塚司令官からの期待と信頼が厚い部隊長の白河さんに、最強と名高い月城さんと、コンビの蔵さん。他三名も精鋭揃いと聞きます。
「いやぁ~、凄いなぁ!」
「頼もしい限りです」
「信頼度のパラメータは?」
「上がりません」
「アハハッ⭐️」
その30Gを、一回の一分野だけでも上回れたというのは、驚きでした。
彼女らが、今期の"A"と目されるスーパールーキー部隊。
戦闘力。連携。判断力。未知への対応。求められるものは他の部隊とは一線を画し、その全てに更に速さと質を期待される。その期を代表する最前線の斬りこみ部隊候補。その筆頭。
「無事に合格してくれますように⭐️」
「はい」
とはいえ、彼女たちの速さであれば、ちょうどそろそろ終わる頃でしょうか。
...はい、そうですね。
「確認しました。ちょうど終わりです。無事に合格できたようです」
「うんうん⭐️めでたいねぇ~!
じゃあ31A就任のお祝いと、記念写真でも失礼しちゃおっかな!」
「そうですね。資料として後日に司令室まで提出をお願いいたします」
「任せて⭐️」
「ちょおっと待ったあああ!!!」
「はい?」
「ん?」
× × × ×
~Side 山脇・ボン・イヴァール~
「ちょおっと待ったあああ!!!」
「あら...七瀬、説明を」
「この方が、ちょおっと待ったあああ! とのことで、試験終了を確認し、中にお通ししました」
「再現する七瀬さんカワイイかよ⭐️」
はぁ...はぁ...! 多分間に合った...!
全く、31Aの適正試験は今日ではありませんって桜庭が言うから、油断してたわ! めちゃめちゃ今日じゃないの! 何が的中率53%よ! 自分で確認しておいてよかったわ!
「私は山脇・ボン・イヴァール。いずれ世界を滅ぼす女よ! 今は31Cの部隊長ってことになっているわ!」
「あちきは山脇様の忠実なるしもべ、豊後でゲス! お前ら、山脇様の前にひれ伏すでゲス!」
「いきなりなんだよこいつら...」
「私は茅森月歌。いずれ世界を救う女です。31Aの部隊長やってます。どこかでお会いしましたっけ?」
「ノリノリな上になんで煽ってんだよ...」
いやいや...こいつらがAだってのはまだ確定していないはず...!
言うなら、今日ここしかない...!
「随分な余裕ねぇ! でも残念、第31期のAにふさわしいのは、あなたたちじゃないってことよ!」
「お門違いもいいところでゲスよ!」
「司令官、Aってなんか意味あるの? ダイヤなの?」
「野球ではないわ。
でもそうね。意味としてはそれよ。
他のアルファベットと違って、Aとはその通りエース部隊。その世代で最も優秀と認められた部隊にあてられるアルファベットなの」
「えっ、そうなの?」
「諜報員なら知っておけよ...」
「いやいやいやぁ! 褒められても照れますね!」
「照れとるやないかい。顔真っ赤やで」
「それが! 気に入らないのよ!」
とにかく!
何がなんでも、31Aをいただく!
「勝負よ! 私たち31Cとそこの自称31Aを公平に競わせてほしいの...勝つ自信あるし!」
「わーお⭐️言うねぇ~!」
「勝ったら?」
「私たちがAをいただくわ!」
「山脇様とあちきのいる部隊こそが、Aにふさわしいことを教えてやるでゲス!」
「拙者は別にいいでござる」
「研究に戻りたいんだが」
「占いの結果は...」
「楽しそうだからついてきただけです♪」
「お前ら! もっとやる気を出せぇ!」
「ぐだぐだですね!」
うるさいうるさいうるさい!
無茶苦茶だし、説明も足りてないのは私もわかってるっつーの!
でも頼むから、頼むよ!
「らしいけど、手塚さん⭐️どうなの?」
「...そうね、いいかもしれない。お互いにいい刺激になるでしょう。どう、七瀬?」
「異論はありません」
「いいの!? 異論ないの!?」
「キャハハハ⭐️面白ーい!」
「よし!!!」
よっしゃあ!!
通った!!
行ける! ワンチャンある!
「では、茅森さんたちの31Aを一時保留とし、競争内容については追って通達します。今日のところはこれで終わりよ」
「ふん! 見てなさい自称31A! あんたたちを超えるのはこの私、山脇・ボン・イヴァール様と!」
「あちき、豊後弥生でゲス!」
「だそうだよ、ユッキー。明日から頑張ってね」
「お前が一番頑張るんだよ! る...茅森!」
「えっ」
「そんな!」
「ユキさん...」
「ああもう! 月歌ッ!!」
(ニッコリ)
(ニッコリ)
(ニッコリ)
「えへへ、ユッキー」
「だあああ! もう!」
「照れとるやないかい。顔真っ赤やで」
よし! 後はあの惚気たあいつらに勝つだけね!
それには、後の四人にも説明しなきゃだし、それに訓練だってもっとやらなきゃだけど...! 何とかしてみせる...!
待っててね、豊後...!
× × × ×
「キャハハハ⭐️ちょっとお祝いするだけのつもりだったのに、面白いこと聞いちゃった⭐️」
「写真ともども、くれぐれも他の方には先ほどのことは漏らさぬようお願いいたします。第31期全員での31Aの奪い合いにも繋がりかねませんので」
「ん、わかってるって⭐️」
「それと
「うん⭐️今日はもしかしたら行けるかも⭐️」
「はい。健闘をお祈りしています。
それでは―――