文書データ:ルカの傭兵活動ログ   作:上代わちき

22 / 29
ログ22「それぞれの機体情報」

 

 

 

◆1「アーキバスの新たな機体」

 

 地下の方に目を向けると、アーキバスの動きが見て取れる。

 奴らに気づかれないよう情報を抜いたので、ここに記す。

 

 現在アーキバスは、鹵獲した惑星封鎖機構機体の解析がさらに進んでいるようだ。

 

 

 

 目玉といえるのは、やはりHC機体だな。

 アーキバスはこいつにプラズマライフルとパルスシールドを装備させているようだ。

 特にシールドは突撃用にも使える攻撃型のようだから、油断できない性能に仕上がっている。

 

 その他、多数のLC機体の解析も進んでいるそうだ。

 もしアーキバスと敵対する際は、多数のLC機体が出てくるかもしれない。

 備えておくに越したことはないだろう。

 

 

 

 また、面白いことにアーキバスはこれらの機体とバリアドローンとの組み合わせを模索しているらしい。

 パルスプロテクションと同じ要領で敵からの攻撃を遮断しつつ、自軍のLC機は安全に射撃できる……そんな戦法を想定しているようだ。

 

 もし敵としてその戦法を運用された場合は、AC自身がバリアの中に突入してしまうことで活路を見出せるだろう。

 バリア内部に入ってしまえば、バリアの効果はない。

 

 

 

◆2「V.Ⅰフロイト」

 

 封鎖機構の機体でアーキバスは自軍を強化しているが、それでもフロイトを超える戦力に仕上がることはないだろう。

 それだけ、奴は化け物だからな。

 

 

 V.Ⅰフロイト。

 アーキバスグループ強化人間部隊ヴェスパーの首席隊長だ。

 

 ヴェスパー最強のエースパイロットにして、アリーナランク1に君臨する絶対強者。

 彼がいる限り、そのACの価値がHCなどに劣ることはないだろうな。

 

 

 

 奴のAC「ロックスミス」は、恐ろしいことにベイラム製パーツを組み合わせた、独立傭兵の如き機体だ。

 全体的に近距離戦を強く意識した構成となっているが、それ以上に総合的な状況対応能力の高さがウリとなっている。

 こいつとフロイトの技量が組み合わせれば、どのようなミッションであろうと結果を出せるだろうよ。

 

 敵対を想定する場合は、とりわけ近距離戦におけるレーザーブレードと拡散バズーカの範囲攻撃が驚異的だ。

 レーザードローンの存在も無視できない。

 専用にアセンブルした機体で遠距離戦に徹してしまうか、いっそのこと正面衝突して直接彼を超えることが、対ロックスミスへの回答となるだろう。

 

 

 

 他方で、俺が分析する限りロックスミスはまだ最適化の途中であるような印象を受ける。

 右手に装備しているアサルトライフルは、汎用性こそあるものの、もっと威力の高い実弾兵装は他にある。

 

 それから、ジェネレータも軽さを優先したものを採用しているようだが、これは重武装による機動力低下を補う目的があると思われる。

 が、各種パーツは"アップデート"が施されて軽量化・強化が進んでいるため、このジェネレータでなくとも高い機動力を発揮できる状況になっている。

 となれば、より使いやすいジェネレータへの換装も視野に入っていると考えるべきだ。

 

 

 今はヴェスパーとして大忙しだろうが、もしコーラルの持ち出しが終わって時間に余裕が出来たらこの辺りが最適化されるかもしれない。

 もしくは、今の構成による"クセ"こそがランク1の秘訣であったりするかもな。

 

 

 

◆3「新型エルカノ機体」

 

 ここ最近になって星内企業の「エルカノ」が動きを見せた。

 どういういきさつがあったのか、ファーロンの技術供与を受けて新しいフレームパーツを開発したようだ。

 

 奴らとしてもトップシークレットだったようだから、この情報の入手には苦労した。

 これでエルカノにも喧嘩を売った形になるから、工作が効いているうちにルビコンを脱出しておきたいところだ。

 

 

 

 フレーム名「ALBA」。

 先述通りファーロンの技術と、アーキバスグループのシュナイダーの機体を解析して生まれたフレームのようだ。

 個人的な所感としては、空中戦を意識した軽量二脚フレームだな。

 

 エルカノはこいつを使って、今のアーキバス優勢の情勢をひっくり返そうとしているのだろうか?

 だとすれば、エルカノにはフロイトに匹敵するような技量のパイロットがまだ隠れているのかもしれないな。

 

 

 

 それから、エルカノはニードルガンやニードルミサイルを開発しているようだ。

 いずれもこのフレーム機との組み合わせを想定しているようで、どちらも弾速に優れた兵装となっている。

 優れた技量を持つパイロットなら、腕部パーツの補正も相まって鋭い射撃ができるだろう。

 

 

 

 

 

 先述通り、今はアーキバスが圧倒的に優勢だ。

 だからこれは、その情勢をひっくり返すための切り札の一つなのだろう。

 

 まだまだ一波乱ありそうだな。

 

 

 

 ※追記

 

 エルカノ周辺についてだが、何やらベイラムの気配も漂っている。

 

 

 「BO-044 HUXLEY」。

 ベイラム製実弾オービットだ。

 

 敵機を捕捉すると自動で実弾を発射する兵装だが、曰く制御部品にはアーキバス系列企業の技術が使われているらしい。

 そんな曰く付きの逸品が、どういうわけかエルカノに流れているとのことだ。

 

 

 

 ベイラムはアーキバスに敗北し、ルビコンから撤退している。

 そんな企業の品がエルカノにあるということは、ベイラムもエルカノを支援しているということだろうか。

 

 動機としては、エルカノを経由したアーキバスに対するささやかな報復辺りが考えられる。

 もしくは、ベイラムは比較的ファーロンと親しい雰囲気があるから、その縁があるのかもな。

 

 

 

◆4「謎の人型兵器」

 

 ネットワークを解析してみると、とても不穏な兵器の情報を手に入れた。

 こいつについては詳細の殆どが不明だが、わかる限りを記しておこう。

 

 

 こいつは、人型兵器だ。

 ACにも似ているが、大きく規格が異なる。

 

 

 出自は技研。

 コーラルを動力とするC兵器であり、アイビスシリーズの一体であるようだ。

 それ故にコーラルを弾やブレードという形で用いる。

 普通のENなどとは異なり通常の装甲ではダメージを軽減できないので、より回避を意識しなければならないだろう。

 

 他にもパルスアーマーにも似た装備や、コーラルに干渉することで"分身"を生み出す能力すら有する。

 はっきりいって、既存の兵器とは大きく異なる強力な兵器だ。

 

 

 

 詳細の殆どが不明であるため、有効な攻略法も不明。

 とにかく操作技量を鍛えることと、いざという時のために予め多くのパーツを揃えておくことが重要となるだろう。

 

 如何なる用途で用いられた機体かは不明だが、かなりの性能を誇ることだけは確かだ。

 何らかの理由で出張ってきた場合、その時は一大決戦というべきシチュエーションになるかもしれない。

 

 

 

 一応無人型ではあるそうだが、戦場では何が起こるかわかったもんじゃない。

 コーラル争奪戦のクライマックスを飾るのは、案外こういう化け物だったりするかもしれないな。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。