文書データ:ルカの傭兵活動ログ   作:上代わちき

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ログ6「BAWS」

 

 

 

◆1「BAWS」

 

 情勢が大きく動いた一方で、どうやらBAWSの方でも動きがあったようだ。

 

 

 BELIUS APPLIED WEAPON SYSTEMS。

 通称「BAWS」。

 

 AC用パーツやMTを卸す、ルビコン星内企業だ。

 安価であることと、取引相手を選ばない"中立企業"であることが特徴だな。

 

 

 

 彼らの製品であるACフレーム「BASHO」シリーズは、非常に安価であることが知られている。

 だからか苦しい状況に追い込まれている解放戦線にとっては、顧客を選ばない姿勢も相まって、頼れる兵器の一つなのだろう。

 

 だが同フレームパーツは「近距離戦」に特化した仕様をしているとのことで、とりわけ腕部パーツの「近接武器適性」は企業製パーツを優に超える性能を誇る。

 パルスブレードのような近接武器の真価を発揮させるなら、BAWSの腕部パーツだけでも入手しておきたいところだ。

 ただし同パーツは射撃武器に対する適性が低いことでも知られるため、近接武器以外の武器選定には大きな制限が伴うことは忘れないようにしないとな。

 

 

 逆に言えば、同社が卸すバーストライフルやバーストマシンガンは、同腕部パーツの使用を想定しているようで反動が小さく設計されている。

 腕部パーツとバースト銃、それから近接武器の組み合わせを用いれば、上位ランカーを食うだけの瞬間火力を発揮できるかもな。

 同社は他にも「近接攻撃推力」に特化したブースタも卸しているから、こいつも組み合わせればより近接格闘性能を高めることができるかもしれん。

 

 

 その他、ジェネレータも卸しているようだ。

 企業製に比べると、惑星封鎖による技術格差を否めない部分があるパーツだな。

 

 だが近年になって"アップデート"が施されたことで、技術格差の解消が試みられているパーツでもある。

 大豊製やアーキバス製のジェネレータでは満足できない場合は、第三の選択肢になりえるポテンシャルが秘められているぜ。

 

 

 

 なお前述通りBAWSはMTを卸している。

 顧客を選ばないのはこちらでも同じだから、解放戦線だけでなくその敵であるベイラムやアーキバスもまた同社MTを駆使しているようだ。

 

 意外なところだと、解放戦線の「壁」に配備されていたジャガーノートもBAWS製らしい。

 同機体の概要は以前のログにも記したが、弱点としてENに対する装甲の脆さが指摘されていることは改めて挙げておきたい。

 この弱点は上述のACパーツにも同じことが言えるから、BAWS製フレームを採用する傭兵は、EN攻撃には注意を要することとなるだろう。

 

 

 

◆2「第二工廠」

 

 BAWSの概要もほどほどにして、そろそろその動きについて記しておこう。

 

 まず前提として、BAWSには「第二工廠」なる施設を抱えている。

 その第二工廠にて、不審な動きが見られているとのことだ。

 

 

 

 個人的な経緯でBAWS第二工廠に配備されたMTのログを入手できたのだが、モニター欺瞞形式のジャミングを受けたと思わしい形跡が見られる。

 企業勢力はこれをどう見ているかはわからないが、わかる奴はわかる。

 既に俺以外でもこのログを注目している者がいるようだしな。

 

 

 

 このログからわかることは、以下の二つ。

 

 BAWS第二工廠に、何者かが潜んでいる。

 そしてそいつは、何か後ろ暗い裏を抱えている。

 

 

 

 下手にこの施設をつつけば、意外な死角から攻撃を喰らうことになるだろう。

 万一そういう仕事にあたった場合は、不測の事態に備えることだ。

 

 

 

 ※追記

 

 BAWS第二工廠には、何やら「井戸」が隠されているという情報があるらしい。

 地中支脈からコーラルが湧出するっていう代物だ。

 

 この情報が事実なら、BAWSはとんでもない食わせものだったのかもしれんな。

 

 

 企業勢力や解放戦線を出し抜くような、そんな用意がBAWSにはあるのかもしれない。

 先の不穏な動きも、この件がきっかけかもしれないな。

 

 

 

 ……まぁ、これはこの一件が事実ならの話だ。

 ことが大きすぎるから、デマの可能性が否定できない。

 

 もしくは「井戸」そのものの情報は正しくても、すぐ枯れる程度の規模しかないのかもな。

 

 

 

◆3「謎のステルス機体」

 

 BAWS第二工廠での不審な動きだが、所謂"ステルス機"の関与が一部で指摘されているようだ。

 

 このステルス機については、詳細不明だ。

 はっきりいって大した情報はない。

 

 

 

 だが、そうだな……。

 

 ステルス機という通称の通り、迷彩を用いて姿を隠していることはわかっている。

 MDD方式を用いているようで、一度見つけても距離を取られたらまた見失うという情報がある。

 それから暗号通信の存在も確認されているようで、まぁ妙に不気味な存在だ。

 

 

 企業戦力や解放戦線、そしてそれら勢力を出し抜くかもしれないBAWS陣営とは別の勢力が動いているのかもしれない。

 惑星封鎖機構からの差し金かもな。

 

 

 

 一方で、こういった手合いに対しては「スキャン」が有効であるそうだ。

 こいつを使えば、迷彩を看破して事前に発見できるかもしれない。

 

 スキャンの性能は、AC頭部パーツによって変わる。

 この辺りで一度「スキャン距離」「スキャン持続時間」「スキャン待機時間」について勉強し直しておくべきかもな。

 

 スキャン関連の性能が高い頭部パーツといえば、アーキバス製の「VP-44S」辺りだな。

 安価で済ますならベイラム製の「HD-011 MELANDER」辺りがいい。

 いくら安くても大豊製の「DF-HD-08 TIAN-QIANG」なんかは避けた方がいいだろう。

 

 

 

◆4「監査」

 

 BAWS第二工廠だが、近々惑星封鎖機構による強制監査があるらしい。

 

 BAWSやその同施設には色々と不穏な疑いがあるとは上述してきたが、それに絡んでのことかもしれない。

 あの封鎖機構が動くということは、案外全部が全部デマとは限らないかもな。

 

 

 

 一方で、強制監査部隊はかなり物々しい雰囲気であるという。

 汚染市街などで見られたSG部隊とは大きく異なる、制圧艦隊にも制式配備されている装備を用いているとの噂だ。

 この噂が正しいものならば、これは単なる強制監査ではない。

 

 にもかかわらず、この件に対するBAWSの動きが見えない。

 俺が掴んだ情報では、独立傭兵が動いているとのことだが……どこまでが真実なんだろうな?

 

 

 

 正直この件についてはお手上げだ。

 不確定情報が多すぎる。

 

 BAWS第二工廠については、仕事で訪ねることがあってもできるだけすぐ帰るようにした方がよさそうだ。

 もしくは、何があってもいいよう装備を整える方がいいかもしれない。

 

 

 

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