【目指せ】Stellarisで生き抜くスレ【大日本宇宙帝国】 作:ヒャル
「事前の情報通り、星系中央に星系基地を確認。駐留艦の姿はありません!」
「よし、ならさっさと踏み潰してしまおう。攻撃開始!」
交渉の決裂により大日本帝国連邦と交戦状態に突入したタクシカ共同国。その領内奥深くに、大日本帝国連邦第十一艦隊の姿があった。
先のサースウィア解放戦争では、敵艦隊が少なすぎて艦隊戦の機会がなかった第十一艦隊。
だが、今回のタクシカ共同国との戦いでは最も敵艦隊と戦う可能性が高い場所に配備されていた。
開戦直後、トロパラム星系に待機していた第十一艦隊はワームホールを突破。
エグラディル星系基地を奇襲攻撃し破壊。そのままの勢いで、隣のギンディクス星系に進撃しここにもあった星系基地に襲い掛かった。
「マルグレーテ1世に星系基地の砲撃が直撃!シールドが消失します!」
「ラッキーヒットを貰ったか…流石に簡単には沈まないはずだけど、装甲はあまり削らせたくはないね。第七巡洋戦隊に攻勢を強めるよう命令。マルグレーテ1世に攻撃を集中できないようにするんだ」
「第五航空戦隊より二次攻撃隊が発艦するとの報告が!」
「結構。一次攻撃隊の収容は落ち着いて進めるように。航空戦隊へ敵の攻撃は届かせないようにするからね」
第十一艦隊司令のヘイスカイネン提督はいつものどこか覇気の足りない顔ながらも、テキパキと指示を飛ばし星系基地の防備を削り落としていく。
「緊急報告!マティロン星系より来襲したコターラ・ヴォイドスカルカーズにより、占領したエグラディル星系基地が再び破壊されました!」
そんな中響いた通信兵の叫びに、第十一艦隊旗艦「ワイナモイネン」のブリッジに緊張が走った。
「へぇ、少しはまごつくかと思ったんだけど。勇猛果敢なことだねぇ」
まるで対岸の火事を眺めているかのような声色で、ヘイスカイネン提督は呑気な言葉を漏らす。
「感心している場合ではありませんぞ!これで我らは退路を断たれました!」
「そう慌てる必要はないんじゃないかな?代わりの根拠地候補なら目の前にあるし」
「目の前?まさか…」
動きの止まった参謀長を前に、ヘイスカイネン提督は不敵な笑みを浮かべる。
「そう、ギンディクス星系基地さ。防衛設備は破壊するけど、艦隊を整備する機能は生きているはずだし恐らく対タラッシの前線拠点として整備されたんだろうから物資もたんまり溜め込んでいるはず。何ら問題はないよ」
「なるほど」
絶句する参謀長の隣で、副参謀長が小さく頷く。
「まあ、とりあえずはこっちの星系基地を落としてから詳しいことを考えようか。挟み撃ちにされるのが一番拙い展開だからね」
「はっ!」
背後を脅かされたことに動揺が走った第十一艦隊だったが、一切動じない司令官の言動に戦意を取り戻す。
参謀長が艦隊を叱咤激励し、損耗していたギンディクス星系基地を完全に破壊した。
「これでよし、と。敵艦隊の動きはどうたい?場合によっては、第五艦隊の来援を待って二方面から同時攻撃をかけることになるけど」
「再度破壊されたエグラディル星系基地に入ることなく、こちらへのハイパーレーンの入り口に集結しております。まもなくギンディクス星系に突入するかと」
「先手は取られたけどこっちが移動した隙にエグラディル星系基地をまた抑えられた!この分ならギンディクス星系基地が落ちる前に乱入して挟撃することも叶うかもしれない!って夢を膨らませちゃったのかな?ギャンブルをしちゃいけないタイプの司令官のようだねぇ」
「如何為さいますか?」
「ギンディクス星系基地で修理を行う時間はなさそうだ。全艦反転、迎撃態勢を取れ」
第十一艦隊が再編成を終えてエグラディル星系方面に向き直ると、そのエグラディル星系と繋がるハイパーレーンから次々と艦船が出現する。
「敵艦隊出現!編成コルベット26!」
「敵に地の利がない環境で戦える今がチャンス!全面攻勢、逃げる前に一隻でも多く沈めるんだ!」
二度の星系基地との戦いでシールドはそれなりに消耗しているが、攻撃力は一切衰えていない第十一艦隊の巡洋艦10隻がタクシカ艦隊に襲い掛かる。
タクシカ側も敢闘するがコルベットで巡洋艦との正面対決は厳しく、撃沈艦が相次ぎ損耗に耐え切れなくなったコターラ・ヴォイドスカルカーズは緊急FTLで離脱していった。
「敵艦12隻の撃沈を確認。何処に逃げたかは不明です」
「追撃なさいますか?」
「首都方面に逃げたとは思うけど……とりあえずは事前の戦争計画通りに動くとしよう。エグラディル星系基地を占領し直して、その後上の星系に落としていく」
「承知いたしました」
「ああ、あとワームホールを抑え直したらトロパラム星系で待機している調査船を呼ぼう。デブリから何か回収できるかもしれないしね」
第十一艦隊はエグラディル星系基地を再度破壊し、調査船を呼び寄せつつマティロン、オルヴァール、ハイカンと上側のタクシカ領を次々と占領していった。
「艦載機、発進開始!アメーバを攪乱しつつ砲撃戦を挑むぞ!」
一方のマーガム星系から出撃した主力の第六・第十艦隊。
新司令官に非ツラン民族では最も力のある民族集団であるイタリア系のマウリツィオ・ジュリアーニ提督を迎えた第十艦隊は、早々に第六艦隊と別れてラズタン星系の宇宙アメーバ退治に取りかかる。
「撃て撃て撃て!獣風情に遅れを取っては女たちに笑われるぞ!」
前司令のやらかしによって失態を犯し、意気消沈している者が少なくなかった第十艦隊。
それに対し、ジュリアーニ提督をはじめとする新司令部は『オゴリだ』と言って半舷上陸する軍人たちを次々と花街へ連れていき…精神的に立ち直らせて戦力としての価値を取り戻すことに成功していた。
まあ、『将来サースウィア人を嫁にする』と言い出す兵士が増えたが…そのくらいは大した問題ではないだろう。
「宇宙アメーバ、爆散しました!」
「よし、攻撃終了!宇宙アメーバの死骸は漁っても仕方ない、次の目的地のリント・ビークン星系に向かうぞ!」
新たに建造された巡洋艦「サルデーニャ」を中心とする第十艦隊は、意気揚々と宇宙を駆ける。
「男爵閣下、第十一艦隊がコターラ・ヴォイドスカルカーズを撃破。約半数を撃沈したとのこと。第十艦隊も無事に宇宙アメーバを討伐した模様です」
「結構。我らは予定通り首都星系ボス=タクシカに向けて進撃するぞ」
第十艦隊と別れてガンマ・ヴェロラム星系に向かった第六艦隊は、そのままフィア・ニタ星系の星系基地を踏み潰し、ワグモア星系の前哨地も破壊して進軍を続けていく。
「我々の役目はフォルケル星系までを抑えることだ。道中に脅威は確認されていないが、敗走してきたタクシカ艦隊に遭遇する、あるいは首都星系に待機している予備艦隊が押し出してくるといった可能性は否定できない。油断はしないように」
そして日本―タクシカが直接接するアステロープ星系から出撃した第五艦隊は、ネドゥム・イオニデス・ハッサレーと星系を落としていき、3つの戦線が1つに繋がった。
広大なタクシカ領は、日本の4個艦隊によって塗り絵を染めるように切り崩されていく。