名探偵プリキュア! The End of Truth   作:シロX

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第25話 脱出

 変身を終えた名探偵3人は、桜の木のハンニンダーと対峙する。相手がどのように動いてくるのか様子を伺っているが、それよりも早く相手が動き出した。

 

「ハンニンダー!」

 

 トゥルースは前方に走りながら避け、アンサーとミスティックは驚異的な跳躍で華麗に躱した。

 そのまま二手に分かれ攻撃に転じる。トゥルースはハンニンダーの足を払い、体勢が崩れたところにアンサーとミスティックの蹴りを食らわす。

 

 先手にしては上々。この勢いに乗って攻め続ける。

 

「ハンニンダー!」

 

 図に乗るなと言わんばかりにハンニンダーが反撃をした。広範囲による桜吹雪で、3人を一掃しようと仕掛けてくるが織り込み済みだ。

 

「ミスティックリフレクション!」

 

 ミスティックの張られたバリアは完璧に防御している。

 

「小賢しい!」

 

 プラスそこに、ゴウエモンの協力が入った。扇子から放たれる桜吹雪で、威力が更に底上げされる。

 

「ッ!」

 

 それでも尚、ミスティックは耐え切っている。しかしまだミスティックは余裕を残している。何故なら、ミスティックは全力ではない。人差し指のみでバリアを展開させている。

 

「大丈夫、任せて!」

 

 手を広げ、ミスティックリフレクションの出力を上げる。そしてそのまま、合わさった攻撃を押し返した。

 

「ハンニンッ⁉︎」

 

 防がれた事に動揺して、僅かな隙を生んだ。そこに付け入り地を蹴る。このまま3人の射程距離に入り、即座に浄化技を放つ。そうすれば全て元通り。

 

 けれども、毎回そう簡単に行くはずもない。

 

「させるか!」

 

 ゴウエモンが放った一撃。被弾はしなかったが、代わりに地面に直撃して土埃を舞い上がった。被弾しなかったのではない。わざとそうさせた。

 

 ゴウエモンの狙いは、トゥルース達の視界を妨げるのが目的だった。そしてハンニンダーは、ちゃんと名探偵プリキュアの位置を把握している。

 

「ハンニンダー!」

 

「アンサー! ミスティック!」

 

 土煙の中から襲い掛かる攻撃。いち早く察知したトゥルースが、アンサーとミスティックの手を掴んで空へと逃げた。

 

「空に逃げてしまえば土煙なんて関係ない!」

 

「そう来ると思った!」

 

 空に避難するのも織り込み済み。足場の無い空中では動きに制限が掛かる。それを狙われた。

 その事に取り乱しながらも、トゥルースは2人を左右に投げ飛ばす事で彼女達達だけでも逃した。だけども、残ったトゥルースだけは攻撃をまともにくらい、そのまま重量に従って落下していく。

 

「「トゥルース!」」

 

 空中で体勢を整え、なんとか着地はする。けれども、この土煙をなんとか攻略しない限り勝機は訪れない。加えてハンニンダーとゴウエモンの連携もある。隙のない完璧な布陣だ。

 

「厄介だな」

 

「でも大丈夫。あの迷路を出られたんだもん! わたし達ならなんとか出来る!」

 

「うん!」

 

「ああ、そうだな!」

 

 アンサーの励ましを得て、3人はそれぞれ別方向へと動き出した。

 

 アンサーはゴウエモンを引きつけ、ミスティックはハンニンダーを相手にしている。視界が悪い中で上手く攻撃を避け続ける。

 しかし、妙な事に避けはしているが反撃をしようとする素振りを一向に見せていない。相手の位置が分からないというのもあるが、それでも何か誘っているようにも見える。

 

「今だよ!」

 

 煙が舞う中で、ミスティックの声がした。それが合図となってアンサーとミスティックは高く跳躍した。そこで初めて発覚する。

 

 2人が高く跳躍したのは、ハンニンダーとゴウエモンの攻撃を避けるという目的も含まれているが本命はその後に起こること。

 

「なっ⁉︎」

 

「ハニッ⁉︎」

 

 ハンニンダーとゴウエモンが同時に仕掛けたのが運の尽き。お互いの攻撃が直撃して、次の行動に移る阻害となってしまった。

 

 なんの打ち合わせもした様子はなかった。それでも信頼関係だけで、照らし合わせたような連携をやってみせた。その結果、このような結末を迎えたのだ。

 

 今のでハンニンダーが硬直し、ゴウエモンは扇子を弾かれて攻撃する手段を失った。

 

「「トゥルース、今だよ!」」

 

 機を窺っていたトゥルースは飛び出した。ジュエルキュアブックを片手にページを開ける。

 

「これが、俺のアンサーだ!」

 

 白紙のページに名探偵プリキュアのマークを綴り、手帳を閉じる。そして、右拳に白いエネルギーが充填される。息を吸い込み、全身に力を込めて地面を蹴った。

 

 そのまま右拳に溜まった力を一気に解放した。突き出した拳はハンニンダーを貫き、マコトジュエルを蝕む闇すらも浄化した。

 

 

 ◯

 

 

「終わったな」

 

「うん」

 

 今回の事件も見事解決。マコトジュエルも手に入り、これでまた一歩目的に近付いた。

 

「でも、何か忘れてない?」

 

「「「……理科の授業!」」」

 

 慌てて理科室へ飛び込むも、授業には間に合ったがその道中であんなを置いてきてしまった。あんなはポチタンと校内を彷徨い、まこととみくるは責任をもって探しに出向いた。結局、理科室に辿り着いたのは授業が始まって10分が経過した後だった。

 

 何とも締まりがない、あんなの初登校であった。




次回またオリ回入ります。アルカナ・シャドウが本格参戦する前に、合わせて2回ほど挟まなければならない…

ここまでの拝読ありがとうございました
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