街作ってたら国出来て防衛戦争始まった~その者がもつ力の名はTheoTown~   作:luckytown

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やあ、久しぶり




10. プラグイン革命

 

Theotownにはダイヤモンドというアイテムがある。

それは特別な建物を建てる時や追加コンテンツをアンロックするのに使用するものだ。

入手方法は簡単、画面右横に小さくプレゼントボックスのアイコンがあり、そこから毎日ログイン報酬として獲得出来る。

追加コンテンツは一度アンロックすればそれで終わりで特別な建物は沢山建てようとしなければ、そこまで高くない。

毎日ログインして報酬を貰っていれば余るようになるのだ。実際、僕も追加コンテンツを全部アンロックしてからは余っていたしログイン報酬を取らなくなっていた。

 

ただ、もう一つだけダイヤの使い道がある。

 

プラグイン

 

それは、ゲームをプレイする側の世界中の人々が情熱を費やして創り上げた歴史的建築物や装飾、そのデータをのことを言う。これにダイヤを払いダウンロードが出来る。ダウンロードしたら自分の作っている都市にその建物を建築出来るというわけだ。

例えば、日本風の住宅を追加したり、公式とは違ったデザインの消防署を追加したりできる。他にも多岐にわたる分野の建築物を多くの人々によって作成され公開されている為、探せば大体なんでもあるほどだ。

 

そう、大体なんでもあるんだ。僕は一度もダウンロードしたことは無いけど、存在を知らなかった訳じゃない、どんなのがあるか何度か見たことがあった。そして、このプラグインの存在を思い出してからも同じことをした。

 

「市長、これは電車を作った意味がなくなるのでは?」

 

そう言うウィリアムさんの目線の先には、沢山のパイプが交錯する大きな施設があった。まだ早朝で日が昇ってきていないので、明るいライトが施設の至る所で輝いている。それは石油精製所だった、近くには石油を貯めておくタンクがあり、施設周辺の地面はコンクリートで舗装されている。

なぜ石油精製所が建っているのか?あるなら最初から建てて置けばいいものを、そう思うだろうがこの建造物は普通は建てられない。厳密には公式には実装されていないからだ。つまりこれはプラグインで導入した建物である。

 

「意味はありますよ、市民の移動はやっぱり電車を使ってほしいですしこれだけの生産施設で車を完全自由に市民に使わせられませんから」

「そうですか?これが建てられるのならもっと増やせば出来る気がするのですが」

「それがちょっと難しいんです」

「もしかして、市長の力でも限界が?」

「今までの建物ならいくらでも建てれるんですが、この建物達はちょっと特殊でして建てれる数が限られるんです」

 

通常ならダウンロードしたプラグインの建築物は何も問題もなくお金を使い建てることが出来る。難易度サンドボックスなら勿論無料。

しかしそれはゲームの場合。今は現実だしなおかつ異世界だ、流石にサンタさんもこれは強すぎると思ったのだろうか、プラグインで作れる建物はダイヤを消費するようになっていた。

僕が気づいた時に最初からあったダイヤは250個、それを使って建てられたのがあの2つだけだった。

石油精製所が200、石油タンク(中)が50ダイヤだった。つまり今の僕はダイヤ0、金欠だ。

 

「なるほど、分かりました。それでは市長、次は線路敷設の進捗を見に行きましょう、作業員の方たち張り切りすぎているようなので市長からも休息を取るように言って下さい」

「それは大変ですね、休息は義務です!しっかり言い聞かせましょう!」

 

街の拡大に伴い、市長としてやる事が増えてきた。それにちょっとした問題も起こってくるし、皆頑張ってくれてはいるんだけど、頑張り過ぎてるのが今の課題だ。

ウィリアムさんが町役場で寝ていたのとまるで変わっていない。

 

「僕だって休みを貰っているんですから、皆も休んで良いんですけどね、1日休むくらい大丈夫なのに…」

「そうですね…街はある程度安定していますし、休んでも良いんですが、拡大する事による管理諸々の仕事が膨大でして、中々休めず…あっ」

 

ウィリアムさんが悩みながらも口に出して語ってしまった言葉に僕は違和感を覚える。

 

「ウィリアムさん、休んでますか?」

「……は…ぃ……いや、、あーー、申し訳ございません、あまり休めておりません」

 

一瞬、嘘をつこうとしたであろう事と休んでいないという事実に僕は言葉を失った。

確かに最初期は休もうにも休めなかった(市長である僕も)だろうが、今は余裕ができてきている。拡大しているのも街の発展の為であって街の維持ではない。

そして僕は恐る恐るその事実を詰めようと質問する。

 

「ウィリアムさん、家で寝てますか?」

「……」

「町役場ですね?そうなんですね?」

「いや、そんな事はありません!町役場では寝ていません!」

「町役場"では"寝ていないんですね……当てましょうか?市役所ですね?」

「……」

「市長として命令します、取り敢えず明日は全職員が丸一日休息を取ってください」

 

僕は今まで市長として出来ていなかった事をようやく行い始めた。人は休まえばならない、人は道具や部品ではない、社会構造的にそうであるともいえるが、常にそうである事は出来ないのだ。

これは街が破綻する可能性もあったと今更ながら思った。

 

「すみません市長」

「そこはありがとうございますと言って下さい、あの家のベッドならゆったり眠れますから、そこで寝かされた私が保証します」

「ありがとうございます市長、これからは全職員一同しっかり休ませてもらいます!」

「そうであってほしいです、ちなみに警察や消防なども休んでないのですか?」

「いえ、あそこはTheotown職員では無いので、ローテーションで休んでいます」

「いや、同じように休めばいいじゃないか!!」

 

思わず突っ込んでしまったが、多分そういうことではないのだろう、休む事を明言せずに街の拡大という膨大な作業を実行させていたのは僕だ、市長としてこれは大きな失態だ。反省せねば、

 

「ふう、とにかく線路敷設の現場に行きますよ!そこで一緒にひと休憩です!!」

 

プラグインが使えるようになって、街の可能性が大きく広がったが、もっと足元に問題がある事が分かった。そもそも僕は市長としてまだまだなのだ、それが分かったのだから大きな進歩だ。

このブラック地獄の街開発事情を変えていく!

前世で聞きかじった言葉でいうとホワイト革命だ!!

僕はそう意気込んで、ウィリアムさんの運転する車の助手席に乗り込んだ。

 

 

翌日

 

流石に丸一日全職員が休むのは良くないとウィリアムさんに言われ半分が今日休んでいるそうだ。せっかく僕も休んだのに、まあ仕方ない市長である僕の責任だ。

 

僕もそんなに多く休んで居ないし今日はゆっくりしよう。というか、常に動き続けていて頭が回らなかった問題について考えるいい機会だ!

 

プラグインは素晴らしいものだが、ダイヤが無ければ建設出来ない。これをどうすれば良いのか考えないといけない。流石にサンタさんが用意した限界だから、あれで終わりというわけでもないだろう、ダイヤを得る手段があるはず、思い出せ!前世の記憶を!

ゲームしてた時、何かでダイヤを得なかったか?

広告?

この異世界では通用しない、というかディスプレイを見ても無さそうだ……

 

僕はじっくりディスプレイを見回す。

そういやこの右端にあるプレゼントボックスのアイコンはなんだっけ?

あ、

僕はようやく思い出した。あれだけやり込んだゲームで一度も押したことがないボタンなんて無い、あの時このアイコンが何なのか確かめた!その記憶を!

 

それは毎日ログインでダイヤが貰える報酬だった。

これがあったか!

そう口に出しながら僕は早速そのログイン報酬をタップして得た。

 

ダイヤ 10個

 

少ないかもしれないが、連続でログインする事で得られるダイヤは増えていく為問題ない。

7日間まで連続でカウントされ、

1日: 10個

2日: 10個

3日: 30個

4日: 20個

5日: 40個

6日: 50個

7日: 200個

とダイヤ数が変わってくる。

そして8日目には1日に戻るのだ。

 

忘れずにログイン報酬を得ることで1週間に360個を獲得出来る!これで安心だ、計画的に使えば有り余る程だと思う。

 

これに気づけただけで今日は良い休日だった。そう思いながら、僕が休みであると知った春風さんが持ってきたサンドイッチを一緒に食べながら、休む事の大切さを噛み締めながら過ごした。




定期更新はとても出来そうにないっすね〜

いや〜申し訳ない、でも失踪はしないよ?
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