機動戦士ガンダム BB戦士 SD戦国伝 ノベライズ 〜コミックワールド武者から大将軍へ!〜   作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった

17 / 50
天に舞う白き鳳、大将軍誕生(44 二代目頑駄無大将軍)

 天宮(アメノミヤ)の国が、真の暗黒に呑み込まれようとしていた。

 闇将軍の放つ暗黒砲が大地を抉り、不屈の盾であった初代将頑駄無の装甲さえも砕け散る。若き武者たちは傷つき、地に伏し、もはや希望の灯火は風前の灯火かと思われた。

 

「……まだだ。まだ、終わらせるわけにはいかない!」

 

 爆煙の中心、武者頑駄無が折れかけた刀を杖代わりに、震える足で立ち上がる。

 その不屈の意志に呼応するように、四人の仲間たちが、這い上がるようにして主君の周囲に集った。

 精太、摩亜屈、駄舞留精太、仁宇。

 彼らが残された生命の力を掌に凝縮し、五つの光が天へと放たれる。

 

「天よ、大地よ、八百万の神々よ! 今こそ我らに、闇を払う光を!」

 

 天を覆っていた暗雲が両断され、そこから眩いばかりの紅蓮の鳥――聖なる守護獣『鳳凰(フェニックス)』が舞い降りた。

 鳳凰は武者頑駄無を慈しむように包み込み、聖なる炎となってその鎧を焼き、超常の姿へと再構築していく。

 

「大将軍……変幻ッ!!」

 

 激しい光が収束したとき、そこには誰も見たことのない神々しい姿が君臨していた。

 全身を白銀と黄金の装甲で固め、背中には巨大な翼――『対大目牙(ツインオメガ)砲』を背負った究極の勇者。

 二代目頑駄無大将軍。

 

 その額に輝く「日輪の兜」は、天宮を照らす太陽そのものであった。

 彼が大地に立つだけで、闇将軍が撒き散らしていた毒々しい瘴気が、洗われるように霧散していく。

 

「な、なんだあの光は……! 私の闇を、深淵を押し返しているというのか!」

 狼狽する闇将軍。大将軍は静かに、しかし全土に響き渡る威厳に満ちた声で告げた。

 

「闇将軍……。貴様の野望も、この一撃で終わりにしよう。これこそが、天宮を想うすべての民の願いだ!」

 

 大将軍が背中の翼を広げる。

 二門の巨大な砲塔が闇軍の総大将を捕捉し、天宮に生きるすべての命の輝きを、純白の法力としてチャージしていく。

 

「喰らえ! 大目牙(オメガ)破壊砲!!」

 

 放たれた白き光の奔流。

 それは闇将軍の放つ『暗黒砲』と正面から衝突し、一瞬にしてそれを呑み込み、押し返した。光は闇を浄化し、その禍々しい黒の鎧を塵へと変えていく。

 

「グアァァァァァッ!!」

 

 爆炎の中、闇将軍の身体を呪縛していた「暗黒のかけら」が剥がれ落ちていく。

 光がすべてを清めた後、そこには膝を突き、立ち尽くす一人の武者の姿があった。闇の支配から解き放たれ、本来の誇りを取り戻した殺駆頭(ザクト)である。

 

 大将軍は翼を休め、ゆっくりと戦火の跡に降り立った。

 その姿は、ただ圧倒的な武威を示すだけではない。平和を願う慈愛と、悪を許さぬ厳格さを兼ね備えた、天宮の真の守護者の姿であった。

 

「終わったのだ、殺駆頭……。これからは、共にこの国を創り直そう」

 

 見上げれば、そこには久方ぶりの青空が広がっていた。

 二代目頑駄無大将軍。

 その誕生は、長い戦乱の歴史における「希望」という名の新しい章の始まりでもあった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。