機動戦士ガンダム BB戦士 SD戦国伝 ノベライズ 〜コミックワールド武者から大将軍へ!〜   作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった

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鋼鉄の巨鳥、武者璽威武装(ムシャジーアーマー)!(88 武者璽威武装)

 黒魔神の牙城、その目前に広がる死の荒野。

 進軍を続ける初代頑駄無軍団の頭上を、地平線を埋め尽くすほどの闇軍団・飛行部隊が埋め尽くした。不気味な羽音と共に降り注ぐ無数の火矢と爆裂弾。空を完全に制圧され、防戦一方となった新荒烈駆主たちは、かつてない窮地に立たされていた。

 

 その時、後方の補給基地から、大地を、そして大気を引き裂くような地鳴りのごとき爆音が響き渡った。

 

「荒烈駆主! 絶望するにはまだ早いぜ。道を開けてやる、俺が心血を注いだこの『空飛ぶ城』になッ!」

 

 雷(イカズチ)の猛々しい号令と共に、厚い雲を力強く割り、太陽の光を背負って巨大な「鋼鉄の影」が姿を現した。

 

 武者璽威武装(ムシャジーアーマー)。

 

 天宮(アメノミヤ)に伝わる古の技術と、雷の天才的な発想が融合して建造された、超大型装甲支援機である。

 白銀と紅に彩られたその巨体には、初代大将軍の武装をも凌駕せんとする二門の巨大な『大目牙(オメガ)太筒』が備わり、さらに機体各所には無数の隠し火器がハリネズミのように搭載されていた。

 

「これに乗れ! 地上がダメなら、空からの決戦だッ!」

 

 雷が操る璽威武装が低空飛行で滑り込む。新荒烈駆主はその甲板へと果敢に飛び乗った。

 

「武者飛空形態、最大戦速……発進ッ!!」

 

 新荒烈駆主が操縦桿に手を触れた瞬間、彼の溢れ出す法力が機体の回路を駆け巡る。

 璽威武装は生き物のように咆哮を上げ、猛烈な加速で垂直上昇。襲い掛かる闇の飛行部隊を、その質量と法力障壁で正面から粉砕しながら突き進む。

 それは単なる輸送船ではない。新荒烈駆主の意志と直結することで、この鋼鉄の巨躯そのものが、一個の巨大な武者の如く俊敏かつ苛烈に動き出すのだ。

 

「全砲門、法力充填……。必殺! 一斉大爆火(いっせいだいばっか)!!」

 

 新荒烈駆主の叫びと共に、機体全ての銃口から極彩色の光の雨が解き放たれた。

 空を埋め尽くしていた闇の軍勢は、逃げる暇もなく次々と爆発四散し、黒い煙を引いて墜ちていく。

 さらに、璽威武装は変幻自在にその姿を変える。新荒烈駆主が戦場を見据え、一気に降下を開始した。

 

「璽威要塞(ジーフォートレス)、変形ッ!!」

 

 豪快な駆動音と共に、機体の一部が分離・再構成され、地上制圧に特化した重戦車形態へと変貌。地上の敵陣を蹂躙し、巨大なキャタピラが闇の防衛線を文字通り踏み潰していく。

 

「(凄い……これほどまでに強力な兵器が、この時代に既に存在していたなんて……!)」

 

 新荒烈駆主は、璽威武装の圧倒的な火力を背に、ついに黒魔神の居城――その不気味な門を視界に捉えた。

 歴史を運ぶ、鋼鉄の守護翼。

 武者璽威武装の猛進により、連合軍はついに闇の深淵へと、その確かな一歩を刻み込むことに成功したのである。

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