たんぽぽと塾のストーキング恋愛❤️   作:伝説のファミチキ

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この物語はフィクションです。
現実の人物とは一切関係ありません。


第四話「分析」

「とりあえず……検索するかー」

 

たんぽぽぞうはスマホを持ちながら、真剣な顔で画面を見つめていた。

奴隷という立場ではあるが、なぜか本人の中では「プロデューサーとしての責任感」が芽生えている。

 

(プロデュースするからには、流行を知らないとダメだよな)

 

問題はひとつ。

彼はTikTokに詳しくない。

 

「最近の流行……っと」

 

検索結果を眺めながら、たんぽぽぞうはうなずいたり、首をかしげたりを繰り返す。

 

「ふむふむ……」

 

「……?」

 

スクロールしていると、やたら再生数が多い動画が目に入った。

 

「……なんだこれ」

 

画面の中では、意味の分からない行動が映っていた。

コメント欄は荒れているが、数字だけは異様に伸びている。

 

たんぽぽぞうは目を輝かせた。

 

「こ、これは……!」

 

「なんて面白いんだ!」

 

彼の頭の中では、

「迷惑」「非常識」「アウト」という言葉は一切浮かばなかった。

 

あるのはただ一つ。

 

(バズってる=正解)

 

それだけだった。

 

 

十五分後。

 

「ねえ、たんぞう」

 

塾ほりが腕を組みながら聞く。

 

「投稿ジャンル、どう変えるのー?」

 

「決めたぞ」

 

たんぽぽぞうは自信満々だった。

 

「流行りを完全に取り入れる!」

 

「おお?」

 

「みんながやってることは、

つまり“ウケる”ってことだ!」

 

塾ほりは少し考えてから、にっこり笑った。

 

「なるほどね」

 

「私がやれば、もっとウケるよね?」

 

「それな!」

 

二人の中で、話はすでにまとまっていた。

 

「じゃあ、外でやろっか❤️」

 

「よし!」

 

この時点で、

「それをやる場所は適切か」

「周りの人はどう思うか」

という発想は、完全に欠落していた。

 

 

道を歩きながら、塾ほりは楽しそうに言う。

 

「なんかさー」

 

「私たち、最先端じゃない?」

 

「分かる」

 

たんぽぽぞうはうなずく。

 

「理解できないやつが多いだけで、

これは“新しい表現”なんだよ」

 

完全に勘違いである。

 

周囲の視線が冷たいことにも、二人は気づかない。

 

(見られてる=注目されてる)

そう解釈していた。

 

「ねえ、たんぞう」

 

「ん?」

 

「これ伸びたら、

次もっとすごいことしよ❤️」

 

「おう!」

 

その言葉に、たんぽぽぞうは少しだけ胸が高鳴った。

 

(奴隷だけど……)

 

(普通に一緒に考えて、出かけて……)

 

(これ、デートみたいじゃね?)

 

塾ほりはそんなこと知らず、カメラの角度を確認している。

 

「可愛い私が映ってれば、だいたいOKでしょ」

 

「まあ、それはそう」

 

こうして二人は、

自分たちが迷惑をかけているという自覚ゼロのまま、

“バズり”を信じて突き進んでいくのだった。

 

その先に、

どんな反応が待っているかも知らずに。

 

――第四話・完。

 

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  • ぶだばらうゆ
  • 山凸秋鬼
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