BEAST BLOOD   作:ruemtrnmdxxx

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凛馬はミケ達に世話を焼かれ、学校に通いながら、凛馬は獣人たちに守られる日常を送ることになる。元の世界へ帰る方法を探しつつも、仲間たちとの穏やかな時間は、やがて彼を「この世界の一員」へと変えていく。だがその日常は、世界の歪みとともに崩れ始める。


5話 首輪

翌朝、6月29日。ミケの目覚まし時計が鳴り響く。

「にゃあ・・・朝にゃ!凛馬、起きるにゃ!今日は首輪買いに行くにゃ〜」

凛馬は質問した。「お金は…あ、そういえばここで日本円は使えるのか?」

「にゃ?お金?大丈夫にゃ、ペットはお金持たなくていいにゃ!飼い主の私が全部払うにゃ!」

ミケが凛馬の頭を撫でながら説明する。

「この世界のお金は『獣貨(じゅうか)』って言うにゃ。日本円とは違うにゃ。でも心配しなくていいにゃ、凛馬のご飯も服も全部私が買ってあげるにゃ!」

朝食を済ませ、ミケと一緒に街へ出る。高層ビルが立ち並び、全員が動物の耳やしっぽを持っている異様な光景だ。

「あ、あそこにゃ!『ペットショップもふもふ』にゃ!」

ミケが凛馬の手を引いて、店に入る。店内には犬や猫用の首輪、リード、ペットフードなどが並んでいる。

「いらっしゃいませ・・・って、人間!?本物ですか!?」

 店員は大層驚いた。改めて人間は珍しい生き物だということを、凛馬は実感した。

「そうにゃ!私のペットにゃ!首輪探しに来たにゃ!」

「こ、これはすごい・・・!人間用の首輪はこちらになります。GPSと健康管理機能付きですよ」

店員が奥から高級そうな首輪を数種類持ってくる。黒革製、赤革製、青いナイロン製など様々だ。

「どれがいいにゃ〜?凛馬の好きな色選んでいいにゃ!あ、でもミケ的には赤がいいにゃ私の髪と揃いにゃ!」

「俺が選ぶのか、、、じゃあ、赤で?」

「にゃは!赤選んでくれたにゃ!嬉しいにゃ〜じゃあこれにするにゃ!」

ミケが赤い革製の首輪を手に取り、店員に渡す。首輪には小さな鈴と、名札をつけられる金具がついている。

「ありがとうございます。名札には何と刻印しますか?」

「えっとね・・・『凛馬飼い主:紅葉ミケ』って入れて欲しいにゃ!」

「かしこまりました。15分ほどお待ちください」

待っている間、ミケは他のペット用品を物色している。リードや服、おやつなどを次々とカゴに入れていく。

「あ、これも可愛いにゃ!凛馬、これ着てみるにゃ?」

ミケが人間用のパーカーを取り出す。猫耳のフードがついた可愛らしいデザインだ。

「それとね、お散歩用のリードも必要にゃ。赤い首輪に合わせて赤いリードにするにゃ!」

やがて名札が完成し、店員が首輪を持ってくる。

「お待たせしました。こちらになります」

「ありがとうにゃ!じゃあ早速つけるにゃ〜。凛馬、こっち向いて?」

ミケが首輪を凛馬の首に近づける。金具がカチャリと音を立て、凛馬の首に赤い首輪が装着される。鈴がチリンと鳴った。

「にゃふふ〜!似合ってるにゃ!これで凛馬は正式に私のペットにゃ!」

ミケが嬉しそうに凛馬の周りをくるくる回る。

「GPS機能はこのアプリで管理できます。万が一迷子になっても、すぐに見つけられますよ」

店員がミケのスマホにアプリをインストールしてくれる。

「じゃあお会計するにゃ!・・・えっと、全部で12,000獣貨にゃ。高いけど、凛馬のために…!」

ミケが財布から電子マネーで支払いを済ませる。

「よーし!これで準備万端にゃ!学校行く前に、ちょっと散歩するにゃ!リードつけるにゃ〜!」

ミケが赤いリードを首輪に繋ぐ。完全にペット扱いだが、ミケの嬉しそうな笑顔を見ると、凛馬も複雑な気持ちになる。

「出会ったばかりの俺にそんな大金、いいのか?俺がもしすぐ帰った時…」

ミケの耳がぴたりと止まり、表情が少し寂しそうになる。しかし、すぐに笑顔を作り直す。

「大丈夫にゃ!だって、凛馬は私の大切なペットにゃ。たとえ帰っちゃったとしても・・・凛馬と過ごした時間は、私の宝物になるから…」

ミケがリードを握ったまま、凛馬の手を取る。

「それに!もしかしたら凛馬、この世界を気に入ってくれるかもしれないにゃ?私やみんなと一緒にいるの、楽しいって思ってくれたら嬉しいにゃ」

公園に到着すると、朝の散歩をしている獣人たちが何人もいる。犬を連れた兎族、ジョギングする熊族など、平和な光景だ。しかし、凛馬を見た瞬間、みんなが立ち止まる。

「え・・・人間!?本物!?」「すごい・・伝説の存在だわ・・・」

「そうにゃ!私のペットにゃ!可愛いでしょ?に

ゃふふ♫」

ミケが自慢げに胸を張る。周囲の獣人たちがざわざわと集まってくる。

「触ってもいい?」「写真撮らせて!」

「ダメにゃ!凛馬は臆病だから、いきなり触

ったら怖がるにゃ!」

ミケが凛馬を守るように前に立つ。でも当の本人は恥ずかしいはずなのに、守られている安心感が勝ってしまった。

「いやまぁ、俺は全然大丈夫だよ。臆病ではあるかもしれないけど、仲良くしたいと思ってる。」

「にゃ!?凛馬、強いにゃ!じゃあ・・・ちょっとだけなら触らせてあげるにゃ!」

ミケが少し驚いた表情を見せた後、周囲の獣人たちに許可を出す。

獣人たちが恐る恐る凛馬に近づき、頭や手を触り始める。みんな興味津々で、凛馬の髪や肌の質感を確かめている。

「わぁ・・・本当に人間だ・・・耳もしっぽもない・・・」

「でも、こんなに可愛いなんて!飼いたい!」

「ダメにゃ!凛馬は私のペットにゃ!誰にも渡さないにゃ!」

ミケが慌てて凛馬を抱き寄せる。周囲の獣人たちがクスクス笑う。

「紅葉さん、羨ましいわ〜。どこで拾ったの?」

「昨日、街中で迷ってたから保護したにゃ!

運命の出会いにゃ!」

 しばらく獣人たちと交流した後、ミケが時計

を見る。

「あ、もうこんな時間にゃ!大学行かないと遅刻するにゃ!みんな、またねにゃ〜!」

ミケが凛馬のリードを引き、学校へと向かう。途中、コハク、アオ、ミナ、ヒョウカが待ち合わせ場所に集まっていた。




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