BEAST BLOOD   作:ruemtrnmdxxx

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放課後、凛馬はミケたちと共に図書館で元の世界へ戻る手がかりを探す。しかし帰還の記録は見つからず、不安と期待が交錯する中、凛馬は「帰れなくても、皆となら楽しい」と本音を漏らす。
夕焼けの下、獣人たちの想いに包まれながら凛馬はこの世界で"必要とされる存在"としての新しい日常を受け入れ始める。


9話 居場所

「にゃは!凛馬、お腹パンパンにゃ!可愛いにゃ〜!」

ミケが嬉しそうに、凛馬のお腹を優しく撫でる。

「あらあら、食べ過ぎちゃったのね。人間って意外と大食いなのかしら?ふふ♫」

「凛馬くん、苦しくない?大丈夫?」

アオが心配そうに背中をさすってくれる。

「お腹いっぱいなら、少し横になった方がいいわ。消化に悪いもの」

「……食べ過ぎだ、馬鹿」

ヒョウカが呆れたように呟く。

「でも、たくさん食べてくれて嬉しいわ。凛馬くん、ゆっくり休んでね」

ミケの母が柔らかく微笑んだ。

「じゃあ、リビングのソファで休むにゃ!みんなも少しゆっくりするにゃ?」

ミケの提案で、一行はリビングへ移動する。

凛馬がソファに横になると、ミケが膝枕をしてくれる。コハクとアオは隣に座り、ミナとヒョウカは少し距離を取って見守っていた。

「にゃ…凛馬、今日も一緒に寝るにゃ?昨日みたいに…」

ミケが恥ずかしそうに、けれど期待を隠さず見つめてくる。

「あら、ミケだけずるいわ。私も凛馬くんと寝たいわ」

「僕も!僕も一緒に寝たい!」

「え、ええ!?それは…さすがに……」

凛馬が顔を赤くして視線を逸らす。

「…お前ら、何言ってるんだ」

呆れた声でヒョウカが言う。

「それよりミケ。ごめん、膝枕……ちょっと慣れなくて」

「にゃ…そうにゃか……」

ミケは一瞬だけ耳を垂らし、そっと凛馬の頭をクッションに戻す。

「でも…嫌じゃないなら、少しずつでいいにゃ」

小さな声で続ける。

「私、凛馬のこと…大切にしたいから……」

「あら、意外と恥ずかしがり屋さんなのね。さっきまであんなにちょろかったのに♫」

コハクがからかうように笑った。

「じゃあ僕が隣で寝るのは大丈夫?僕、男の子みたいなものだし!」

アオが無邪気に凛馬の腕にしがみつく。

「凛馬くん、無理しなくていいのよ」

ミナが真面目な表情で言った。

「ペットとはいえ、あなたには人間としての尊厳があるわ。私たちも配慮するべきよ」

「…そうだな」

ヒョウカが頷く。

「距離詰めすぎると、凛馬が困る。ほどほどにしろ」

「じゃあ、みんなでゲームでもする?」

コハクの提案に、空気が一気に明るくなる。

「いいね!僕、テレビゲーム得意だよ!」

「にゃ!じゃあみんなでやるにゃ!凛馬も一緒にゃ!」

こうして凛馬とミケたちは、夜遅くまでゲームして過ごした。リビングには、笑い声が絶えず響いていた。

ゲームが盛り上がる中、凛馬の表情がふと柔らぐ。それに、最初に気づいたのはミケだった。

「にゃ……?凛馬、なんだか嬉しそうにゃ。何かいいことあったにゃ?」

ミケがコントローラーを置き、顔を覗き込む。

「あら、本当ね。さっきまでと表情が違うわ」

「凛馬くん、笑ってる!可愛い!」

「…この世界に、少しは馴染んできたな。悪くない」

ヒョウカがぽつりと呟く。

「凛馬くん…もしかして、この世界のこと、少しでも好きになってくれました?」

ミナが優しく尋ねた。

「にゃ…もし、もしにゃけど…」

ミケの瞳が潤む。

「凛馬がこの世界に残りたいって思ってくれたら……私、すごく嬉しいにゃ…」

「ふふ、ミケったら素直ね。でも私も同じよ」

コハクが微笑む。

「凛馬くんがいない生活、もう想像できないわ」

「僕も!ずっと友達でいたい!」

「私も……凛馬くんがいてくれると、毎日が楽しくて……」

「……まあ、嫌いじゃない」

ヒョウカが珍しく、ほんの少しだけ笑った。そのとき、リビングの時計が夜十時を告げる。

「あら、もうこんな時間ね。みんな、そろそろ帰りましょう」

「にゃ!また明日にゃ!」

「また明日ね、凛馬くん」

「おやすみなさい」

「…じゃあな」

四人が帰り、リビングにはミケと凛馬だけが残った。

「にゃ……凛馬。今日、楽しかったにゃ?」

ミケは隣に座り、そっと手を握る。

「私ね…凛馬が来てくれてから、毎日がキラキラしてるにゃ」

少し震える声で続ける。

「凛馬がいない世界なんて、もう考えられないにゃ…」

そして、真っ直ぐに凛馬を見つめた。

「だから…もし凛馬がこの世界に残ってくれるなら……」

「私、凛馬のこと、ずっと大切にするにゃ。約束するにゃ」

赤い瞳には、疑いのない純粋な愛情が宿っていた。




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