ゼロと悪霊さん   作:(´Д` )

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十四話目

とあるメイドの話。                     どうしよう…今朝からルイズさんの様子がなんだかおかしいんです。

何処がおかしいかと言うとなんだか凄い挙動不審なんです。

 

魅魔さんやルイズさんの愛剣、デルフさんに聞いてもニヤニヤするだけだし…(デルフリンガーに関してはそう感じた)

 

…で、でも、どさくさ紛れに抱き締めてもスルーしてくれるのは美味しいですよね!この際この状況を楽しみましょう!

はぁ…ルイズさんクンカクンカ。

 

 

 

 

とある微熱の話。

 

 

…ルイズの様子がおかしい。

 

いや…前から変なヤツだったけど、今朝のルイズはそれ以上ね。声を掛けてもポケーッとした顔でスルーされるし、カチンときた私は今度は大きな声で呼び掛けると凄く大袈裟に驚いた。…ちょっと可愛いじゃない。

 

って、いやいや!そ、そんな事じゃなくてっ!…今日はヒマだしルイズを要監視よ!

 

 

 

 

 

 

とある雪風の話。

 

 

 

「……どうでも良い」

 

 

 

 

 

 

 

とある"ゼロ"の話。

 

 

 

ど、どうしよう…何故だか知らないけど私は犯罪に手を染めてしまったらしい…

 

で、でもまだ噂は流れて無いし?魅魔とデルフしか現場を見ていないから黙っててもらえれば…いや、コイツらは絶対に言う。

しかもさも楽しそうに細かい所まで密告するだろう…

 

いや…魅魔のコトだ、堂々と私の目の前で告発するかもしれない。

 

うぅ…何でこんな目に…って、ブヘーーーーっっ!!

 

もう、キュルケ!驚かさないでよっ!なんか変な声でたじゃないのよ!…って、その獲物を狙う捕食者みたいな目を止めて…怖いから…

 

 

はぁ…先生も来たし、このコトは後で考えましょう…

 

 

 

 

 

 

…シエスタはそろそろ帰った方が良いんじゃない?

                                    

今日の最初の授業は"火"の魔法の授業、担当はコルベールである。

 

 

しかし彼の授業、あまり人気が無い。

 

普通"火"の授業は攻撃主体の授業をするのが一般的なのだが

何故だか彼は毎回火の便利さ、火を使った新しい技術などといった授業を行う。

 

それ故元々激情家が多い"火"の魔法が得意なメイジ達から不満が漏れるのだ。

 

まぁ…彼以外のメイジ達は攻撃魔法を主に教える者が多いのでバランスが良いと言えばそうなのだが。

 

 

何時もと同じ、のんびりとした平和な授業の最中、講義室のドアから激しくノックの音が聞こえた。

 

現れたのは"土"のメイジであり学院の講師も勤めているミセス・シュヴルーズ。

 

彼女は平常心を装っているようだがその態度と真っ青な顔のおかげで何やら慌てているのがバレバレである。この時ルイズも平常心を装っているようだが内心焦っているのがバレバレである。見つめるキュルケ、ニヤニヤする魅魔、首を傾げるシエスタ。

シュヴルーズはツカツカとコルベールに近づくと耳打ち、するとコルベールの顔がみるみるうちに真っ青になる。ルイズの顔も青くなる。

コルベールはその青い顔を生徒達に向けると

 

「えー皆さんすみません…今日はここで授業はお終いです。各自、自主に励むように」

 

そう告げると、いそいそと講義室から出て行った。

いきなりの展開にザワつく教室。

 

 

ノートを書き終え徐々に教室から出て行く生徒達。

その中でワナワナと体を震わす生徒が一人いた。

 

「ヤバい…コレは本格的にヤバいわ…」

 

勿論ルイズである。

 

「まぁ…授業を放り出して教師達が集まると言えば"アレ"しかないしねぇ」

 

「分かってるわよ…そもそも魅魔、アンタが見ていなければこんな事には…」

 

「ルイズ」

 

「な、何よ…」

 

いきなりに真顔になる魅魔に驚くルイズ。

 

「もう良いんじゃないかい?」

 

「えっ?」

 

「罪と向きあう時が来たと言っているんだよ」

 

「罪…?」

 

「そう罪さ…遠かれ早かれ、人は犯した罪を清算しなければならないのさ…なら何時までもウダウダしていたり、逃げたりするより"自分自身"と向き合ってさっさと罪の清算した方が良いんじゃないかい?」

 

「で、でも…」

 

「やれやれ…アンタは罪を清算する方法を探しているんじゃなく、罪から逃げている理由を探しているんじゃないのかい?」

 

「ッツ!?」

 

 

ルイズを優しく抱き締める魅魔。

 

「アンタが罪の意識に苛まれているのを見るのは私だって辛いのさ…」

 

「わ、判ったわ、そうね…私は結局自分から逃げていただけなのかも知れないわね…」

 

「ふふふ、…なら行きなさい!」

 

「よし!わかったわ!」                         

魅魔とシエスタに見送られ教室から晴れ晴れとした表情で出て行くルイズ。

 

彼女を見送った魅魔の顔を表現するならこう表現すると適切だろう…

 

 

 

 

 

───計画通りと…                                    

ルイズは廊下を走っていると突然何者かに肩を掴まれた。

 

驚き、掴えている手を目で辿ってみると顔をニヤニヤと歪ませているキュルケと、その隣で立ったまま本を読んでいるタバサが居た。

 

「…用事なら後にして、私は外せない用があるのよ」

 

キュルケはニヤニヤとした顔を崩すことなく口を開いた。

 

「用事って先生達にかしら?」

ビクッと反応するルイズ。

 

キュルケは釣れた釣れたとばかりに

 

「一体全体何をしたのかしらね~ルイズ?」

 

「な、なななな何のコトかしら?」

 

「あら?あんなに顔を真っ青にして、廊下を走ってたら、嫌でも気づくわよ?ねぇ?タバサ?」

 

コクリと頷くタバサ、キュルケの言っている事は全て嘘、憶測で塗り固められたモノなのだが、焦っているルイズは気づかない。

因みにタバサはあらかじめ口裏を合わせるように言っている。料金はタバサの大好物であるハシバミ草1ヶ月分。安い物である。

 

「な、何か目的よ…?」

 

「私を同行させるだけで良いわよ、面白そうだし」

 

しばらく考えていたルイズだが、溜め息を一つ吐き

 

「判ったわよ…せいぜい私をバカにすることね…」

 

 

ふふん♪チョロいわね、さてルイズは一体何をしでかしたのかしら?

 

 

 

 

 

 

───ず、随分凄いコトをしでかしたのね…

 

此処は宝物庫前、ルイズ、キュルケ、タバサは教師達に囲まれ…睨まれている。

 

何故このようなコトになったかと言うと、ルイズが突然話し合いをしていた教師達に向かい、開口一番「私が悪いんです!」と叫ぶ。

 

その後は教師達が口々にルイズを責め立て、今に至るワケである。

 

…どうやら教師達は責任をルイズに押し付けるコトにしたらしい。

 

そこに遅れてきたオスマンが登場。

 

「こらこら、教師が生徒にそのような態度をするもんじゃないぞい?…あ~ミスタ・ギッドギト?」

 

 

「ギトーですよ!しかし、この子のおかげでこの有り様です!責任は全て彼女にある!後、風大好き!」

 

 

「バカ者がッ!今すべきは対応策であり、責任追及ではないッ!」

 

普段の彼からしたら計り知れないプレッシャーをギトーに浴びせるオスマン。

 

彼はそのまま周りを見渡し、

 

「そもそも…じゃ、この中でまともに当直をした事がある者は居るのかの?」

 

静まり返る教師達。

それを見たオスマンはボリボリと頭を掻きつつ、

 

「まぁ、こんなもんじゃろな…しいて言うなら、当直をサボっとった我々全体の責任じゃ」

 

 

オスマンは視線をルイズに移し、言葉を続ける。

 

「しかし…じゃ、お前さんのやった事に対する責任もとらないと…の?」

 

シャキッと姿勢を正すルイズ。

 

「よってじゃ、ミス・ヴァリエール。お主に"土くれ"フーケの成敗任務を言い渡す」

 

ルイズ、最初は焦っていたようだったが、覚悟を決めたように

 

「畏まりました!」

 

返事をする。

 

そこへタイミングを見計らったようにミス・ロングビルが現れる。

 

「ミス・ロングビル!今までどこに行っていたのですか!?大変な事件なのですぞ!?」

 

と、興奮気味のコルベールをスルーしつつ、オスマンに向かい

 

 

「フーケの居場所を特定しました」

 

と一言。

 

「ふむ…流石ミス・ロングビル、仕事が早いのぉ…して、その居場所は?」

 

「ええ。近隣の農民に聞き込んだ所、近くの森にある廃屋に入って行く黒いローブの男を見たそうです…恐らくそいつがフーケでしょう」

 

オスマンは己の長い髭をさすりながら、ルイズに向き直り、

 

 

「さて…任務内容は破壊の杖の奪還じゃが…お主自身の命を最優先とする。死ぬことは断じて許さん。では、ミス・ヴァリエールの誇りと義務に期待する」

 

ルイズはシャキッと姿勢を正し、杖を挙げ叫ぶ。

 

 

「杖にかけて!」

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