ブリーフィングが終わり、皆が持ち場に散り散りになっていく。
覚悟は決まったんだ、俺も俺の出来ることをしよう。
今、出来ることは全部して、後悔なんかしないように。
「チェーンさん!」
「どうしたの?ハサウェイ?」
出撃前にアムロさんと話しているチェーンさんに声をかける
「腰のサイコフレームを譲ってもらえませんか?」
「いいけど…、どうして?」
「サイコミュ操作のインコムだと、ファンネル戦でこちらが不利になるのがさっきの戦闘で理解ったので、少しでも勝てる要素が欲しくて」
「それはあるかもしれないな…、チェーン渡してやってくれ」
「…わかりました。はい、気をつけてね」
少し怪訝な顔をしたが、アムロさんの言葉もあってチェーンさんからサイコフレームを受け取れた。
話した内容の事もあるが、そもそも戦場に出てくる要素は排除しておかないと。
サイコフレームがあると、戦場の感情を拾ってしまうかもしれないから。
次は、クェスを抑えておかないと。
ここが一番の不安点だな。
さっきの戦闘でかなりナーバスになっているから、プレッシャーが溢れたら、戦場に飛び出してきかねない。
「クェス、俺は再度出撃する。おそらく、また戦場のプレッシャーを感じすぎてしまうと思うけど、必ず返ってくるから戦艦に居てほしい」
「本当に?大丈夫?」
パイロットスーツに縋り付いてくる。まだ不安があるようだ。
「大丈夫だよ。お守りも持ったから」
「お守り?」
「ほら、サイコフレームさ。これがあれば、もしかしたらクェスのことも感じやすくなるかもしれない」
「これが…?わかった…気をつけてね?」
…一旦大丈夫かな。少し落ち着いた感じするし。
やはり「ニュータイプ」だから感じ取れるほうが安心するのかな。
言葉だけでは足りないのが少しもどかしい。
クェスに頷き返して、俺は格納庫へと向かう。
次は、MSに関してだな。シオンから聞いていたアレ用に用意しておくか。
デッキで量産型νガンダムの整備師へ確認する。
「ちょっと聞きたいんですが、νガンダム用のバズーカって予備無いんですか?」
「一応あるが、付けるのか?」
「はい、さっきの戦闘でMS相手に後手に回ったので、手が欲しくて」
「わかった、付けておくよ」
「ありがとうございます」
「史実」でアムロさんが取った戦法を再現できるかはわからないが、手はあったほうが良い。
…これで打てる手は打ったはずだ。
後は、出たとこ勝負になるが、さっきみたいな事は起こさない。
起こさせない。
「準備できたMSから」
覚悟を決め、再度出撃する。
「ハサウェイ!νガンダム、出ます!」