あの日、月から「サイコフレーム光」を見ていた。
俺は連邦政府の事務官として順調に昇進していき、新開発MSテストチームの監督役にまでなんとかこぎつけた。
ここに来れないと「史実」に関われないから死ぬ気で頑張った。
そして、軍にいることでいろいろ噂話は聞こえてきた。
その中でも「ハサウェイ・ノア」の名前は軍の中では、知らない人がいないほど有名だった。
曰く。
初出陣で敵MSを3機も撃破した。
曰く。
ニュータイプである。
軍にいるのでいろいろ調べられるが、大体合ってるのが更にたちが悪い。
中身が違っているから「そう」なんだろうけど、あいつ目立ち過ぎじゃないか?
こう、自分を隠す気が全く無いように見える。
あいつが言う「ハッピーエンド」に必要なのだろうか?
考えれば考えるほど頭が痛くなる。
ついでに胃も痛くなる。
「どうした?また難しい顔をして。難題を押し付けられたか?」
テストチームに配属されている「ケネス・スレッグ」が聞いてくる。
立場的には、自分の方が上だが現場の指揮はケネスが執っている。
「いや、それとは別のことで悩んでいてな」
「そうか、こっちの方は良いデータが出ているぞ」
「新しいパイロットのレーン・エイムはどうだ」
「筋はいい。使えそうだ」
新開発のMS、「ペーネロペー」については順調に開発が進んでいた。
その辺り、アナハイムとも連携しているがいろいろ探ると、向こうも相当やってるな。
もしかしたら、「いる」のかもしれない。
そして、平和的な時間を過ごしていた時、あの声明が聞こえてきた。
『皆様、はじめまして。私は「マフティー・ナビーユ・エリン」と申します』
あいつは始めたのだ。
なら、こちらも始めないと。
「お前が提出したアデレードの防衛作戦起案。あれ承認されたぞ」
「まじかよ。結構無茶書いたはずなんだが」
「それで、俺達にはダバオ基地への異動の内事がでている」
「いろいろ動かないとだめだな。あの辺りはマフティーの活動範囲だろ?」
「そうだな。そのあたりも含めて作戦案をだしてくれ」
「了解」
こうして、ダバオ行きが決まり、慌ただしく動いていく。
幾日が過ぎて、準備があらかた終わったので、地球に降りる手筈が整った。
「最速の便を要求したら、結構羽振りよくしてくれたぞ。地球行きはハウンゼンだぞ、ハウンゼン」
「まじかよ」
俺も乗ることになった地球行きのハウンゼン356便。
久しぶりにあいつに会えるが、本当に「史実」通り行くのかが不安だ。
胃が痛い。
次から「閃光」に入ります。