≠ハサウェイ   作:なべを

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2.制圧

「今回の作戦は、粛清ではなく、身代金による資金確保が目的だ」

カボチャ頭のハイジャッカーがそう告げる。

銃の扱いから素人ぽさは感じないな。白兵戦の経験者だろう。

 

ハイジャックされているプレッシャーに耐えられなかったのか、婦人が金切り声をあげると銃が乱射される。

あまり、ハイジャッカーを刺激しないで欲しいものだ。

 

そして、大人しくなったのを確認してから、乗客を一人一人確認していく。

告げられる名前はこのシャトルに載っているのが、ほとんど閣僚だということを示している。

やはり、「史実」通りアデレードで会議が行われるようだ。

 

とある少女の番になった時、

「君たちはどうやってこの便の情報を手に入れたのかね?」

と、保険衛生大臣がハイジャッカーに迂闊に質問する。が、それが気に食わなかったのだろう。

銃を向けると躊躇いなく引き金を引いた。銃弾を受けた体が力なく崩れ落ちていく。

それを確認したら興味が無くなったようで、

 

「誰か死体を片付けてくれないか?…誰かいないのか?」

「俺がやろう」

手を挙げて名乗りあげる。

 

「お前は…」

「君が思っている通りの人物だよ」

「よし。おい、手伝ってやれ」

「毛布を集めてくれ」

 

そうして物言わぬ死体に毛布を掛けていく。

戦場には慣れているつもりだが、死体はいつ見てもいいものじゃない。

 

そうやって死体の対応をしていると、婦人が気が付いたのか声を挙げて死体に擦り寄ってきた。

その声は先ほど上がった金切り声と同じだったので、咄嗟に、

 

「静かにしたほうがいい!それ以上は…」

 

と、声をかけようとしたが、ハイジャッカーは婦人に銃を向けて引き金を引いた。

 

目の前で人が死んだショックなのか、頭でキーンと言う音が鳴り響いていく。

それは次第に言葉となっていき、現実の声として聞こえてきた。

 

「やっちゃいなよ!そんな偽物なんか!」

 

瞬間、体が動く。

カボチャ頭の持っている銃を押さえ、腰にある銃で足を撃ち無力化する。

そのまま、銃を取りキャビン前の敵を撃つ。

そして、キャビン後ろの敵も撃つ。

狙いは正確で体が自然と動いていく。思考も機械的になっている。

 

そのまま、コックピットへなだれ込んでいく。

途中の敵も撃ち、コックピットの敵も撃ち落とす。

そうして全てが終わり、静寂が戻ってきた。

 

その後、拘束をといたケネスとシオンが追いかけてきた。

 

「おいおい、すごいな。1人でやっちまったぜ」

「…気がついていたら走っていたんだ」

 

そうして、ハイジャックは制圧された。

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