≠ハサウェイ   作:なべを

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3. 決闘

再び「壁」を超えアデレードへ向かう。

目標は、街中にある小さなコンベンション・センターだ。

 

センターが近づくにつれて、詳細がスクリーン移りにMSが見える。もう会議を隠す気が無いようだ。

グスタフカールとペーネロペーの姿も見える。

が、MSの数が少ないので向こうも戦力はそれほど残っていないようだ。

 

「新型機は俺が受け持つ。2人は周りのMSとセンターの破壊を」

『『了解!』』

 

そうして、スロットルを倒し、ペーネロペーに肉薄していく。

ペーネロペーが先頭を切るこちらに気付いたのか、上昇していくので、それを追う形でこちらも上昇する。

 

先を行くペーネロペーの動きが、前と違う。

前のパイロットにあった、粗さがなくなり熟練感が見て取れる。

 

…なんか、相手の動きを知っているような気がする。

ドックファイトで後ろを取りながら、相手の隙を見つけようとするが、その隙がなかなか見つからない。

 

思い切ってビームサーベルで応酬する間合いまで近づいた。

ふれあい回線で相手パイロットの野性的な声が聞こえてくる。

 

『マフティー!やっと会えたなぁ!』

「…っ!その声、ケネスか!?」

『そうだよ、ハサウェイ!』

 

バレてる。

しかも、ペーネロペーのパイロットがケネスだなんて想定外だ。

 

「どうしてパイロットしてるんだよ!指揮官じゃなかったのか!?」

『こっちのプランを全部潰しておいてよく言える!』

「それでも出る必要はないだろ!」

『いいや、指揮官としてのプライドはズタズタだが、パイロットとしての、男としてのプライドは未だある!お前と戦ってみたかったんだ!』

「戦っても意味ないだろ!」

『いいや、意味はあるね!俺とお前、オスとしてどっちが上なのかが解る!』

「ギギに選ばれなかったことを根に持って!」

『ああ、それもあったな!』

 

そう言い合いながらも、斬り合いは続いている。

ケネスのパイロットとしての腕は、レーンより巧みだった。

どこかで、上手に出ないとこちらが落とされそうだ。

 

離れたところでドックファイトを再開する。

「アレ」やるか。

上手く誘導して、後ろをあえて取らせる。

 

後ろからビームライフルを撃ってくるタイミングで、こちらのライフルをダミーとして爆破の偽装をおこなった。

そうして出来た隙にファンネル・ミサイルをペーネロペーに全弾放つ。

爆破が目眩ましになったようで、いくつかのミサイルが当たり爆発が連続で起こっていく。

そう爆発を起こしながら、ビルに突っ込み瓦礫に埋もれていく、ペーネロペー。

 

そのペーネロペーに最後の一撃を加えるために加速しようとした時、

 

『『だめ!!』』

 

ギギとクェス、2人の少女の声が頭に響いた瞬間、体が反射的に動き、加速や慣性を無視して垂直に曲がろうとする。

体に凄まじいGがかかり、意識が途切れそうになるがそんなものを無視して上に向かう。

 

直後、進行方向の前方にビームバリアが展開された。

 

あのまま、突っ込んでいたら、ビームバリアに引っかかって撃墜されていただろう。

飛びそうな意識を動かして、ペーネロペーにビームを撃つ。

直撃したペーネロペーは瓦礫から動かせないようだった。

 

ペーネロペーを沈黙させた後、荒い息をそのままに、2人に進捗を確認する。

 

「2人ともどう?」

『こっちは成功だ!そっちは?』

「こっちも終わったから撤退だ!」

『『了解!』」

 

俺達は再度、アデレードから脱していく。今度こそ作戦終了の離脱だ。

 

これが、マフティーが起こした最大の事件「アデレードの惨劇」であり、シャアの反乱以降、連邦政府が最大の打撃を負った事件なのである。




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