「ねぇ、クェス!コロニーだ!」
「本当だ!本当に筒の中に街や湖があるのね…」
サイド1ロンディニウムに近づく中、そのコロニーに目を奪われる。
初めて見るコロニーは、模型みたいに見えるが人が住んでいる様子が遠くからでも見える。
その時になって初めて自分は宇宙世紀の中にいるのだと実感が湧いてきた。
「ねぇ、ハサウェイも一緒に行こうよ!」
「流石に一緒には行けないよ。わかってよ」
「なんでさ!」
ロンディニウムについて別行動になる際、クェスが離れてくれなくて困った。
最終的にはアウデアナーさんがむりに連れて行ったが、最後まで不満げな顔をしていた。
「懐かれたな。やるじゃないか」
「そんなんじゃないですよ、アムロさん」
初めは距離を感じたが、シミュレータで遊んでアドバイスを受けているうちに態度は砕けたものになっていた。
「これから俺達はどうするんですか?」
「俺達はMSの調整とか艦の整備が終わるまでだが、ハサウェイ達はここまでかな」
そうして自分たちは、コロニー内のホテルに宿泊することになった。
宿泊するホテルのロビーでアムロさんと外出する話をしていると、受話器を持った父さんに呼ばれた。
「デートの約束に父親を使うんじゃないって言っておけ」
「?」
『あ、ハサウェイ?探したよ。ごめんね?軍艦に繋げられなくて艦長さんを呼び出して』
「大丈夫だよ。それでどうしたの?」
『もー暇でさ。一緒にコロニーの中を探索しない?』
「いいよ。俺達も出るところだったから。今どこ?」
『ドレイクホテルってところ』
「わかった。迎えに行くよ」
受話器を置き
「アムロさん、クェスもコロニーが見たいって言ってるので一緒でもいいですか?」
「ああ、もちろん」
ハロを受け取りながら答えてくれる。
「チェーンさん。アムロさんをお借りしますね」
「早めに返してね」
ウィンクをしながら返してくれる。
ラー・カイラムの人たちとは大分打ち解けられたみたいだ。
アムロさんの運転する電動カーで、クェスといっしょにコロニーを探索する。
ロンディニウムは古いコロニーらしく自然が多くあった。
その湖畔を走っていると、湖から鳥たちが電動カーに驚いたのか一斉に飛び立っていく。
その中に白鳥を見やると、
「ねぇ、あの白鳥を追いかけて!」
クェスがリア・シートから身を乗り出し声を発する。
何故かその白鳥が自分「たち」を呼んでいる気がした。
アムロさんもそうなのか、少し荒い運転になりながら後を追っている。
すると、林の切れ目から馬が飛び出してきた。
急ブレーキが掛かり、クェスがこちらにぶつかってくる。
その人物を見た瞬間、感じるものがあるのかアムロさんは顔を険しくして叫んだ。
「貴様!」
そう、その馬に乗っていたのは「シャア・アズナブル」その人だった。
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