銃弾が効かない理由を、誰も知らなかった   作:もりもりバナナ

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いなくなったもの

 

朝の教室は、少しだけうるさい

 

でも、それがちょうどいい

 

誰かが笑ってて、誰かが走ってて、誰かが怒ってる

 

私の世界は、そういう騒がしさに守られていた

 

 

「ユリ〜、プリント見た? 今回の演習、トリニティと合同だって」

「え、ほんとに? アコ行政官も来るの?」

「うんうん、また堅苦しい感じなんだろうけどさ〜」

 

 

私は頷いて、笑って返す

 

たぶん、ああいうのは苦手だけど

 

でも、それも別に嫌いじゃない

 

みんながいるなら、大抵のことはなんとかなるって、なんとなく思ってた

 

 

机の上には、イオリが買ってきたお菓子の袋

 

「開けるぞ」って言いながら、もう開けてる

 

私は「ありがとう」って言いながら手を伸ばす

 

演習がどうとか、戦術がどうとか、難しいことは全部置いて

 

今、この瞬間があることが、ただ嬉しかった

 

 

屋上に行けば、風が吹いてる

 

午後の空はちょっとだけ白くて、誰かが洗濯したみたいな匂いがする

 

柵にもたれてると、フウカ先輩が給食部の買い出しで走っていくのが見える

 

あの人も忙しいなあ、って思いながら、私はペットボトルを口に当てる

 

 

演習で走って

 

笑って

 

たまに怒られて

 

校舎の端の廊下を、イオリと並んで歩くと_ガラス越しに見える空が、すごくきれいで

 

 

__思わず立ち止まることがある

 

「どした、ユリ?」

 

「ううん、なんでもないよ」

 

それだけの会話

 

でも、そういう時間が、一番、好きだった

 

 

風紀委員会の詰所はちょっと狭いけど

 

でも、落ち着く

 

ヒナ委員長は厳しいけど優しくて

 

アコ行政官はうるさいけど根は真面目で

 

イオリは……なんだろうな、全部そのまんまって感じで

 

私はその中にいられることが当たり前だと思ってた

 

 

“いつか”が来るなんて

 

思ってなかった

 

“終わり”があるなんて

 

知らなかった

 

そうじゃない世界が、ずっと続くって

 

心のどこかで、信じていた

 

 

 

 

 

 

 

……だから、これは私の回想じゃない

 

記録でも、証明でもない

 

ただ、確かにあった“日常”

 

たくさん笑って

 

少しだけ泣いて

 

それでも全部、大切だった時間のかけら

 

 

 

__ほんとは皆とずっと一緒にいたかった

 

笑いたかった

 

泣きたかった

 

ただ、私は皆と違っただけ

 

それだけだった__でもね

 

………あー…なんも思いつかないや

 

なんで私がって思うことは何回もあった

 

傷は治らない、力も強くない

 

 

でもね

 

幸せだった

 

仲間達と一緒にいるのが、たまらなく好きだった

 

ずーっと、幸せだったの

 

これは本当だからね

 

 

 

 

この話をするとき

 

私はきっと、あの空のことを思い出す

 

真っ白で、どこまでも高くて

 

みんなが、まだ無事だった頃の空を

 

 

 




















最後まで呼んでいただきありがとうございました!

いやー、はい。この小説はちょっと筆者の想像が溢れ出ただけの作品で、構想とかなんも考えていませんでした…。

「は?急展開過ぎね?」とか「内容うっす!?」とか思ってる方、まさにその通りです__すみません。

ですが、最後まで読んでくれた方には、ほんっとうに頭が上がらない思いです!
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