前回のアンケートの場所は全部行く予定です。今回は塩ヶ宮の話。楽しんでいただけたら幸いです。
三話以来にして今明かされる塩ヶ宮の実情
はあ、本当に……頭が痛い。勘弁してほしい。いやあの、本当に。蛍さん。パイモンさん。ヴィーさん。あの、悪いことは言わないから。
「あの、そろそろ行きません……?」
「「「いや!」だぞ!」なのです!」
「え、ええ……」
いやあの、ヘウリアグッズを嬉々として買って身に着けないでくれますかねえ!?なんですか、真白空我真君のお面にかつて着ていた着物って!私は許可した覚えないぞ!え、数千年前に死んでるから許可はいらない?まさに、正論!!!!!!!!!
さて、香菱と別れてしばらくして。璃月へとやってきた私達、旅人御一行。石門と呼ばれるモンドと璃月の境界を抜けると、碧水の原と呼ばれる緑と水の豊かな湿原地帯が一望できる。荻花州の先にある望舒旅館は、原神を象徴するにふさわしい光景だ。……うん。元々崩れていた橋を改築した跳ね橋を経由してたくさんの船が行き来してなかったら、原作通りだったんですけどね?
「あれ、ご主人様。どうして両手を地面につけて項垂れてるのです?」
「いや、ずっと目を背けていたものをこうも見せつけられると、ですねえ……」
私の知る原神と、完全に違う部分があるとしたら、それは間違いなく塩ヶ宮だろう。なにせ、石門の真横にどでかい港町ができてるのだ。マップが変わっているにもほどがある。元々は中洲の小島群の中にある寂れた遺跡「地中の塩」でしかなかったはずなのに。さてはて、地中の塩とはどういう立地にあるかご存じだろうか。荻花州から真っ直ぐ東に進んだ先、ドラゴンスパインとの間に存在する中洲に存在する小島群なのである。しかし、この中洲。幽霊が出るかつては炭鉱夫の町だった明蘊町が存在する瓊璣野と帰離原の間に橋の残骸が存在しており、瑶光の浜から水が流れ込むそこで本来ならば船が出入りすることなど不可能な立地なのだ。
それを、あろうことか私の死後、後追いで自殺した王とその側近を除いた「塩の都市」の住民たちは、岩王帝君に庇護を求めたあとに散り散りになれば原作通りだというのに、「塩の都市」の跡地の地上に私を忘れないためにと港町を作ってしまったのである。しかも、努力の方向音痴と言うべきか。本来そこまで深くない瓊璣野と帰離原の間にある河流を、なんと人力*1で掘り進めて、大型船でも通れるように幅も底も広げた挙句、魔神戦争の影響で橋が壊れたのをいいことに、一から跳ね橋を設計して築き上げ、私の前世のロンドンの如く、巨大な影響力を有する港町を作り上げてしまったのである。つい数年前までは明蘊町と並んで璃月の炭鉱文化の中心地だったそうな。おかしいじゃろがい。
その結果、モンドはそれまでドーンマンポートを経由することでしか船を迎えることができなかったこともあり、モンドの南門としての需要を獲得。特にナタにスメール、稲妻など遠く離れた国の船がモンドと商売するための要となっている他、璃月港や遺瓏埠よりもモンドに近いとしてフォンテーヌや璃月のモンドとの商売でも使われるため、事実上の商人が数多く滞在する商売の中心都市にまで発展したという。特に、ドラゴンスパインの麓にありながら魔物被害がゼロというのも魅力なんだそうな。
また、塩ヶ宮の周囲から採取できる岩塩は純度の高いもので、これが掌大あるだけで数十万モラはくだらない金脈としても有名で、今は璃月一の法律家である煙緋が、飛雲商会と共に管理人を引き受けてもめ事を対処しているらしい。南十字船隊の北斗や、【富者】を始めとしたファデュイも利用しているとのことで、名実ともにテイワットの商売の中心地らしい。なんでも宿屋も結構運営していて、すぐそこにある望舒旅館も大繁盛なんだとか。………いや、塩華女帝の加護と言われましても、私何も知らない……。
「ご主人さま!この塩焼き、美味しいのです!」
「あ、はいそうですね。塩の魔神の土地ですしね」
「白亜!旅人と「塩の魔神の没した地」を見て来たけど、あんなに雰囲気があるなんてすごいな!」
「あ、はいそうですね。一応お墓なんですけどね」
「当時の人たちが残した肖像画と白亜、似ているね……」
「他人の空似ですよ、あはは」
胃が痛い。そうなのだ。今の私は、鍾離が精巧に生前の私を模して作った岩塩人形。つまり顔を隠して行動している現代と違い、普通に素顔を晒して活動していた時代を知る者たちが残した肖像画やらと瓜二つなのである。それもあってモンドでは「汐風騎士」として、ヘウリアの強火ファンということにして顔を隠していたわけだが。今思うと自分の強火ファンってなんだ……?そう悶々していると、殺気を感じた。視線を向ければ、雷元素を束ねた剣身が目の前まで迫っていて。
「“
「甘いです」
完全な不意打ちだったそれは、技名を叫ぶことを加味しても完璧な奇襲だった。私が常時「塩の花弁」を展開していなければ、だが。バチン!と弾けて、面積を補うために薄く広く展開された「塩の花弁」に完全に防がれた下手人は、にやりと笑って追撃の足を振るう。下駄に包まれたそれは紫電を帯びていて。私の腹部に触れた瞬間、強烈な
「“電光・箒星”!!」
「うわあ、白亜あ!?」
「敵襲!?でもここは平和だって……」
「ご主人さま!?」
「あいたたた……ああ、皆。手出し無用です。馬鹿弟子との戯れですよ」
蛍が咄嗟に片手剣を取り出し、パイモンが慌て、ヴィーが右腕を毒で纏って臨戦態勢をとるので、木箱に埋もれた上体を起こして制する。そこに立っていたのは、不肖の馬鹿弟子。
「どうした師匠、俺の新技に反応できないなんて鈍ったんじゃないか?」
「相も変わらず生意気ですね、千速」
なんか、結局観ることはできなかった劇場版でまあ人気出るだろうな、と確信していた風の女神*2と同じ名前を持つ、この侍崩れの男の名は
その名字から連想した「布瑠部由良由良」*3から連想して、日本神話のあれこれを教えたり、電気を操る能力者はこう応用するなどを熱弁した結果、紫電で巨大な刀身を形作る「“
「でも残念ですが、及第点です」
「な、なんで……」
「その下駄を見てみなさい」
「えっ……」
私が指摘した、私を蹴り飛ばした下駄を確認する千速。その瞬間、付着してきた塩が剣山となって広がり、千速の顔面に突き刺さる……ところで霧散と化した。腰が抜けて倒れ込む千速に歩み寄る。
「奇襲としては百点を上げてもいいですが、安易に触れると手痛いカウンターを受けることになるということも覚えておいてください。触れるだけで爆弾にする輩*4もいるかもしれないんですから」
「え、触れたところが長野原の花火みたいに爆発……?」
「いやいや、汚い花火になるんですよ?」
「き、気を付けます……ああくそ、何時まで経っても俺は師匠相手に一本取れないな……」
「貴方みたいな若造に一本取られたら私が師匠に怒鳴られますので」
そんな会話を馬鹿弟子としていると、蛍たちはポカーンとなっていた。なんなら騒ぎを聞きつけてやってき千岩軍まで呆気に取られている。いやそうだわな、騒ぎがよく起きる場所だしそらたくさんいるわな。え、10年前に国宝があっさり盗まれたせい?なんのことでしょう。
「あ、申し訳ありません。師弟の戯れなので勘弁してもらえません?」
「あ、ああ……白亜殿か。貴方は璃月七星から大目に見るようにと言われているから構わないよ。でもあんまり騒ぎを起こさないでもらえると助かるな」
「承知しました。本当、ごめんなさい。蛍たちも、驚きましたよね。本当に馬鹿弟子がごめんなさい」
「い、いや……白亜ってやっぱり強いね?」
「いやいや。私は弱いですよ」
「全然弱くないぞ」
パイモンから睨まれるが本当に弱いんだから仕方ない。ほら、ここに磨けば太陽のように輝く才能の原石がいますよ?すると、のんびりした声が聞こえてきた。振り返れば、万葉だった。呑気にポテトを頬張っている。親友が死んでないから、結構のほほんとしている。
「おや、ここにいたでござるか千速。それに、お師匠。二ヶ月ぶりでござるな!」
「貴方のマイペースが羨ましいですよ、万葉」
弟子2人に会えただけよかったと思うことにしよう。本当に、塩ヶ宮にいると気が滅入る……。
地中の塩が港になっているってことはだいぶ魔改造してるってことなのだ!!!!なのでドラゴンスパイン西辺りの地形は凄まじいことになってます。アカツキワイナリーもおかげで観光客が増えたとか。モンドの南門、テイワット商売の中心地、それが塩ヶ宮!
そして名前が決まって颯爽登場、千速くん。ヘウリアが賞賛するほどのどえらい才能の持ち主です。これを見抜けない雷電将軍の目は節穴かなとヘウリアは思ったけど、スカラマシュに対してもそうだったな、と勝手に納得してたりする。
以下定型文になりますが、割と真面目に感想に飢えているのでどしどしいただけると本当に嬉しいです。多分毎日更新もいけます。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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ええい、全部だ!!