塩の魔神のしょっぱい備忘録   作:放仮ご百物語

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どうも、腰を完全にやって療養のため家に閉じ込められている放仮ごです。とりあえず原神を始めた理由だった雷電将軍をついに確保、あと遠坂凛(だと思いたい純美の騎士)と、レミエール・ダンを確保して育成中。小説も長時間椅子に座れないのでちまちま書いてようやく投稿できました。遅くなって済まない。

今回から原作の璃月編本格スタートですが、まあ原作通りに行くはずもなく。楽しんでいただけたら幸いです。


颯爽と助けたるは執行官「公子」…じゃない?そんなー

 パイモン、白亜、ヴィーと共に参加した迎仙儀式。「天権」の凝光が呼び出したモラクス……岩王帝君が、仮面を被った白い女性に襲撃された。周りの人々が信じられないと言いたげに「塩華女帝」だと口々に呟く。まさか、と見上げれば、璃月港の上空で凄まじい空中戦が行われる光景を見ることしかできなかった。あれが、塩の魔神ヘウリア…!仮面で顔が見えないけど……っ。

 

 

「なんで、岩王帝君と塩華女帝が…!?」

 

「おい、あいつら二大武神って呼ばれてるぐらい仲がいいはずだろ!?なんで、あんな殺し合ってるんだ…!?」

 

「当たり前だ!お二人が殺し合う理由なんかないはずだ!」

 

「嘘だ、もしくは夢だ……お二人が殺し合うだなんて、悪い冗談だ!」

 

「ああ、おやめください塩華女帝!鎮まりください!!」

 

 

 困惑する私とパイモンに負けず劣らずで大パニックな周りの人たち。このままでは暴動が起こりかねない勢いであり、衛兵と思われる人たちが抑えようとするも、彼等もパニックなのがすぐ分かった。それほどまでにあの二神の激突は異常事態なのだとわかる。

 

 

「パイモン、いったん離れよう。白亜とヴィーも一緒に……あれ?パイモン、二人はどこ?」

 

「え、いないのか!?さっきまでそこにいたはずだぞ!!」

 

「あの二人なら、多分大丈夫。私達だけでも離れよう」

 

 

 そう、パイモンを連れて人混みから距離を取った時だった。竜巻のようなものを握って岩王帝君を海中に叩き落とした塩華女帝が、私達のすぐ傍に舞い降りたのだ。

 

 

「はあ、しぶとかったですねえ。ねえ、天権もそう思いません?」

 

 

 私達のことなど眼中にないように、仮面から露出した口元だけ無邪気に笑んで朗らかな声色で凝光に呼びかける塩華女帝。くぐもっているが綺麗な声だ。まるで他の人間なんてそこにいないように接するその姿は、風神バルバトス……ウェンティとはまた違う、どちらかというと私とお兄ちゃんが相対したあの神と同じ威圧感を感じた。*1

 

 

「……な、なぜ帝君、を、貴女が……帝君、は……」

 

「あれ、見てなかったんですか?モラクスなら。私が殺しましたよ。いやあ、すっきりしました!」

 

「っ……帝君を手にかけた罪で……塩華女帝、いやヘウリア!貴女を拘束します!」

 

 

 声が震えている凝光とは対照的に、長年の友人を手にかけたはずなのにこてっと首を傾げて清々しい笑みを浮かべる塩華女帝に、凝光とその周りの兵隊たちが一斉に刃を向ける。だけど、誰一人斬りかかろうとはしない。いや、できないのだと、槍や剣を持つ手が震えていることから見て取れた。

 

 

「そうそう、そんな不相応な肩書きなんてゴミ箱にポイして私の名前を呼んでくださいよ。やれるものなら、どうぞ?」

 

 

 そう言って、民に手を出すつもりはないのか立ち去ろうとする塩華女帝は、雷元素の剣士の追撃もあっさり回避し、何者かの狙撃を受けて山岳の方へ飛び去って行った。……なんだろう、あの動きに既視感が……。それに、狙撃の先……大弓を手にした純白の人影が見えるけど、あれって。

 

 

「天権様、いかがいたしましょう?」

 

「我々は、どうすれば…」

 

「ヘウリアを、そして往生堂の従業員、白亜を指名手配するわ」

 

 

 え。声が出なかったのが奇跡だった。思わず驚いた声を出しかけていたパイモンの口を塞ぎ、近くの建物の陰に隠れて様子をうかがう。

 

 

「え……なぜなのかはわかりかねますが、白亜殿なら、先ほど玉京台に入られるのを見ましたが……金髪の旅人と、飛行生物とメイドと一緒でした」 

 

「なんですって?今すぐ玉京台を閉鎖しなさい!逃がさないで!」

 

 

 白亜?もしかしてと思ったけど、塩華女帝の関係者なの……?もしかして、姿が見えないのもそれが理由……?

 

 

「ぷはっ!お、おい!どうするんだ蛍!おいらたちを捜しているぞ!(小声)」

 

「……とりあえず、ここを離れよう。塩華女帝と白亜がどういう関係か知らないけど、捕まるのは不味い気がする……」

 

「だ、だけどおいらたちは何も悪いことしてないんだぞ!?(小声)」

 

「投降しても白亜とヴィーの居場所を本当に知らないんだから何も伝えようがない。あの鬼気迫った感じ、知らないと言ったところで信用されないと思う。そうなったら、拷問されてもおかしくないよ」

 

「ひっ、拷問!?それは嫌だぞ!(小声)」

 

「あら、勘がいいわね」

 

「「え?」」

 

 

 私でもパイモンでもない第三者の声に、振り返ると同時。ひんやりと冷たい細い何かが私に巻き付いて上半身を拘束されてしまう。パイモンも青い……水元素?の糸で両腕を縛られて私と括りつけられてしまっていた。そして、水元素の膜で覆っていたのか透明になっていた女性が姿を現した。クールビューティーという言葉が似合う美女だった。

 

 

「うわあ!捕まったぞ!?」

 

「気配を感じなかった……!?」

 

「悪く思わないで。私の雇い主も余裕がないの。「知らない」なんて許されない。余計な仕事をさせないで頂戴。衛兵!ここに、金髪の旅人と飛行生物がいたわ!連行して!」

 

「拷問は嫌だぞ~!?助けてくれ白亜ー!!ヴィー!!」

 

「パイモン、だめ…っ」

 

 

 止める間もなく、パニックになって白亜とヴィーの名前を呼んでしまうパイモンに、美女は怪しく笑った。

 

 

「どうやら白亜の仲間ってのは間違いなさそうね?ヴィーって名前と合わせて洗いざらい吐いてもらうわ」

 

「うわあああ!?おいら、やっちゃったのか!?」

 

 

 そうこうしているうちに千岩軍が集まってきてしまった。不味い、このままじゃ……一か八か、ついこの間習得したばかりの技だけど……!

 

 

「……ごめんなさい。荒星!」

 

「「「うわぁああああっ!??」」」

 

「なっ……!?」

 

 

 私は体内に溢れる元素を風から岩に切り替え、先ほど岩王帝君がやっていたのを見よう見まねで模倣し、岩元素の塊を虚空に生み出して落下。千岩軍を巻き込みながら地面に着弾と同時に岩となり、私は美女が咄嗟に回避した隙をついてまだ自由な足で繋がったパイモンを引っ張りながら駆け抜け、岩を足場にして三角跳び。美女の頭上を越えて着地し、走り出した。

 

 

「なんて動き……さすがは白亜の仲間と言ったところかかしら。追いなさい!」

 

「「「は、はい!!夜蘭様!」」」

 

 

 夜蘭というらしい美女の命令で慌てて追いかけてくる千岩軍に、私は上半身を拘束されたまま下に続く階段を目指す。転んだらアウトだから早く拘束を解きたいのだが、少し力入れた程度では無理か。落ち着けるところに急がないと……!

 

 

「お、おい旅人!来たぞ!!」

 

「お前たちが塩華女帝を乱心させた犯人だな!そうなんだろう!逃がさん…!」

 

 

 鬼気迫る表情で振るわれた槍を、パイモンの声に反応して振り返ると同時にそれを認識、軽く跳躍して足払いの様な一撃を回避し、返しに蹴りを浴びせて反動で転がるも、すぐに何とか立ち上がって階段を降りようとする。振り向けば、怒りに身を震わせた千岩軍がたくさん迫って来ていて。

 

 

「よくも女帝を、帝君を!!」

 

「きゃあ!?」

 

「蛍!?うわあー!?」

 

 

 何とかに逃げながら避けようとするも、怒りのままに投げつけられた槍を避けた際にバランスを崩し、階段を滑り落ちて尻餅をついてしまう。まずい、立ち上がってる間にもうそこまで……!?思わず、パイモンを庇う。あの感じ、捕まるだけじゃすまない気がする……!

 

 

「伏せてください!」

 

 

 聞き覚えのある声に、パイモンを抱えて伏せる。と同時に、白い矢……じゃない、槍の雨が降り注いで後方の千岩軍にぶつかると同時に串刺しにすることなく爆ぜて吹き飛ばし、私達に迫っていた千岩軍がそれに気を取られた瞬間。翠玉の剣を手にした白装束の女性が躍り出て、反応する間もなくよく見れば白い結晶で刃が潰してあるそれで千岩軍を叩き伏せてしまった。

 

 

「あ、あなたは……」

 

 

 見上げれば、クワガタか鬼の様な二本角で目が異様に大きい仮面を被った白装束の女性が私達を拘束している水元素の糸を切っていて。塩華女帝の仮面と似ているけど、目の色が白ではなくオレンジだった。その姿は、あの時塩華女帝を狙撃した人物と同一人物に見えた。

 

 

「私は真白空我真君。さすがに見過ごせませんでした」

 

「あ、ど、どうも……?い、いや違う!白亜だよね……?」

 

「え、白亜なのか!?」

 

「……あ、はは。さすがに誤魔化せませんかね?」

 

 

 そう言って仮面をちらっと外した素顔は仲間の顔で。私に手を貸して立ち上がらせた白亜は、手にした槍を弓に変形させて弦を引き絞って上に向けた。そこには、夜蘭と刻晴と呼ばれていた七星の一人が千岩軍を引き連れてこちらに向かおうとしていて、しかしそれは白亜が天に向けて放ったものが空から落ちてきた槍の雨により、一掃されていた。

 

 

「こっちです。知り合いの店があるので匿ってもらいます!」

 

「待って、待って!いったい何が起きてるの!?なんで、塩華女帝が岩王帝君を……それに、白亜はいったい誰なの?」

 

 

 私の手を引いてパニック状態の璃月港を走る白亜にそう問いかけると、白亜は少し考えこんでから、走りながら振り返った。

 

 

「――――白亜は仮の名前です。私の名は真白空我真君。塩華女帝の仮の姿ともされる最も近しい仙人であり……そして、乱心した塩華女帝を止めたいと望む者です」

 

「え……?」

 

 

 状況を飲み込めないまま白亜に連れていかれたのは、北国銀行というらしい店の中だった。

*1
下手くそなりに威厳いっぱいに出してるつもり




白亜の正体は真白空我真君だった!な、なんだってーーー。と、どういうことなのか。ちなみに目が白い仮面と、目がオレンジの仮面(ただのグローイングフォーム)は別々にあるとだけ言っておきます。

ここからは旅人視点オンリーで行きたいところ。少なくともヘウリア視点は絶対できないんですよね。なんでなのかもよければ初見の旅人たちの気持ちで推理してみてね。

以下定型文になりますが、割と真面目に感想に飢えているのでどしどしいただけると本当に嬉しいです。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

帰終in胡桃、どうなる?

  • 肉体を借りて「塵」の力を行使する
  • 肉体を借りて胡桃流で戦う
  • ヘウリア発案アイテムを制作して戦う
  • 某幽波紋の如く帰終が傍に立って……
  • 戦わないでサポート特化
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