塩の魔神のしょっぱい備忘録   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。今回はアルハイゼンが読んでたファルザン先輩著作の「スメール口伝集」の一文を記載します。その1、その2といった感じにテーマ分けされていて、全10集のうちの四つ目の内容となります。

 本日書く時間がなかったから、蟲の魔神の登場が決まった時からちょっとずつ書いてたものに追記したものとなります。楽しんでいただけたら幸いです。


スメール口伝集その4【蟲の魔神アトラスについて】

 続けての研究内容は歴史から抹消された蟲の魔神アトラスについて。これは千尋の砂漠と森林地帯の狭間にひっそりと住むとある一族の村*1に伝わる伝説を参考にしている。

 

 そもそも蟲の魔神アトラスについては、教令院の蔵書には一部の文献にしか登場しない無名の魔神とされている。しかし、魔神について一切伝承がないことがあり得るのだろうか。いいや、ありえるはずがない。敗者であろうとなにかしら文献は残されて然るべし。璃月では魔神としては弱くとも、数多の発明を行い民の生活を豊かにして地名にもその名が残されている塵の魔神ハーゲントゥスが存在している。スメールにおいても、魔神戦争時代の「ある時期」に食料に困窮していた人間から絶大な信仰を得ていたが、行方不明となり学者以外の人々から忘れられている「キノコの賢主」茸の魔神ビフロンスが存在している。

 

 私が目を付けたのは、このビフロンスが信仰を得ていた要因となった「ある時期」である。魔神戦争のある時期に於いて、スメールが一度壊滅状態に追いやられた記録が存在している。驚くべきことに、この自然豊かなスメールが不毛な土地になり、動物も食料も何もかもない時代があったというのだ。これを引き起こしたのが、歴史から抹消された蟲の魔神アトラスだというのが私の推測だ。

 

 それを裏付けるのは、上記のとある一族の口伝にある。私自ら赴いたのではあるが、その村にはそれは立派な大樹が存在していた。村人曰く「御神木」であるそれは、緑色に仄かに輝いて草元素に包まれ生命力に溢れており、しかし妙なことにその木の周りは一切草木が生えていない上に水分すら感じない乾いた土が広がっており、まるでそこだけ生命力を奪われているようにも見える。乾いた土なのだから地盤もしっかりしておらず、すぐに崩れるかと思えばしっかり地下まで根付いているのだという。

 

 村人曰く、この御神木は先代草神であるマハールッカデヴァータその人が生やした物なのだという。この口伝の大本になった人間は、マハールッカデヴァータの目の前で天まで突く巨大な大木が生えていく瞬間を目撃したのだとか。まさしくそれは“神業”だったとされている。

 

 そしてマハールッカデヴァータは、村人の先祖にこう伝えたらしい。「これはある厄災を封印しているものなので、決して傷つけたり燃やしたりしてはならない。未来永劫見守っていてほしい」それをこの村人たちは先祖代々守り続けてきたというのだ。本来ならば興味本位で掘り起こしかねない教令院の人間は絶対通さないとのことだが、私の熱意から取材を受け入れてくれたことに感謝しかない。

 

 ここで気になるのは、「厄災を封印」とされるもののことだ。大樹に植える、という行為そのものが封印と捉えるのならば、この形式にも意味があると考えるのが妥当だ。では大樹の下に眠るものとはなんだろう?答えは簡単だ。蟲、それもカブトムシなどの甲虫の幼虫である。雑木林などの腐葉土および、農家の堆肥などに卵を植え付け、それらを喰らい成長していく。腐葉土や堆肥の対極にあるのが生命力溢れた大樹である。つまりこの封印と言うのは、大樹であり続けた上で周りの土からも栄養を奪うことで成長する余地を失くしている、こう考えるとしっくりくる。

 

 つまり、この巨樹の下に眠るのは蟲の魔神アトラスの幼体もしくはそれに値するもの、もしくは能力を用いるための核。そしてそれが「厄災」と呼ばれるほどの存在ならば、記録を消してもおかしくない……というのが凡人の考えだろうが、私は違う。

 

 

 

 ここまでならば、別段おかしい話ではない。ただおかしいのは、教令院からその詳細が一切存在しないことである。マハールッカデヴァータならば、なにかしら記録は残していてもおかしくないのだ。それがないのはつまり、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~ここから先、この話題の部分のみ乱雑に破られている~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――なにか不都合なことがあったから抹消した、とこうある。

 

 

 ではなにが不都合なのか。私が疑問に思ったのは、「ある時期」の被害規模だ。これほどの規模を、マハールッカデヴァータの手だけで解決する……そんなことが可能なのか?否、否である。つまり、協力者がいたと考えるのが妥当だ。ありえないことだとは思うが、一番可能性が高いのが「キングデシェレト」と呼ばれる赤砂の魔神アモンと花の魔神ナブ・マリカッタとマハールッカデヴァータが共闘した、である。

 

 私はこの仮説をもとに、千尋の砂漠の集落を幾つか赴いて、興味深い話を聞くことができた。キングデシェレトと巨大な蟲の魔物の戦いが記録されていたのである。その記述によれば、砂漠に草木と花が咲き狂い、その中で烈火を纏いしキングデシェレトが蟲の魔物と死闘を繰り広げたというのだ。今でいうと燃焼反応、に近いものだろう。集落の語り手はピンと来てなかったが、そのような権能を持っているのはマハールッカデヴァータとナブ・マリカッタしかありえない。つまり三神が協力したという証左に過ぎない。

 

 これが本当ならば由々しきことである。マハールッカデヴァータとキングデシェレトは敵対関係とされており、その信者がそれぞれいるからこそ森林と砂漠にスメールは分けられているのだ。むしろ共通の敵相手には協力できるほどの仲だったということだ。いや、他の魔神の力を自由に行使させている点から見てもむしろこれは仲がいいだろう。

 

 教令院はこの事実を知られたくないからこそ、その存在を語る上で三神が協力したという事実が必ず出てくる蟲の魔神アトラスの記録を抹消した、これが私の結論である。

 

 

 また、蟲の魔神アトラスは生態系を滅茶苦茶にするほどの力があるのは明白だ。「ある時期」はその結果引き起こされた代物で、今もなお自然が保たれているのは神々の尽力なのだろう。

 

 恐らくは賢者の目にも入るかもしれないから警告しておく。あの巨樹だけは決して触れてはならない。400年以上は経っているので、さすがに枯れ果てているかもしれないが、それでも触れてはならない。もしあの封印が崩されようものなら、考えられるのは三神不在での「ある時期」の再来だ。そうなればスメールは終わりだ。学生の考える戯言で空論だと思うかもしれないが、これは確かな根拠に基づいたものである。

*1
具体的に言うと本編時間軸にてファデュイの駐屯地になっている場所




まさかのアトラス被害にあったスメールのMVPになってたビフロンス。そら信仰偉いことになるよね。

今作では、この本のせいで当時の賢者に目を付けられて理由を付けて砂漠に送られて始末されそうになったところを、偶然キングデシェレトの神殿に閉じ込められて命拾いした、っていうのがファルザン先輩の経緯となります。

 ファルザン先輩が書いた時には「戯言」とされて巨樹の捜索までは行きませんでしたが、この50年後ぐらいに教令院の手で巨樹が発見され、異様な草元素が詰められた巨樹だからマハールッカデヴァータの遺物だ!と持ち去られて、それが紆余曲折あってデミ・マハールッカデヴァータ復活に用いられて、アトラス復活という流れ。ちなみに村人はヒルチャールの仕業と見せかけられて秘密裏に「マハールッカデヴァータの遺物を独占した罪」として虐殺されてます。もちろん主犯はアザール。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。

ウェネト君は⋯⋯

  • 全部終わったあと、ナヒーダのペットに
  • 全部終わったあと、野生に返す
  • 擬人化してナヒーダの傍に(男)
  • 擬人化してナヒーダの傍に(女)
  • 擬人化してナヒーダの傍に(無性別)
  • 犠牲となったのだ⋯⋯
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