#1 初めの行先
外に出て少し歩き振り返ると建物が消えていた。
オセ「マジか…。」
イース「ああ、マジだ。」
オセ「そっかー。」
特に意味のない会話をしつつ進む。
オセ「そういえば、なんて呼べばいい?」
イース「お姉ちゃん、で頼む。」
オセ「そ、そっか。」
即答。若干引きつつ流す。
オセ(次回からお姉ちゃんって呼んでやろう。)
少し進むと先が砂漠になっていた。
オセ「マジか…。」
イース「ああ、マジだ。」
オセ「このやり取りさっきやったな。」
オセ(ここ数時間砂漠を歩いているが体調に特に変化がない。これが「作られた生徒」ってやつの身体か…。)
こんなところを生身で歩く奴なんてまさしくバカだろうと笑えた。
無心で歩き続けると遠くに都市が見えた。
オセ(砂漠の隣にビル街がある…。すげえ絵面。)
イース「とりあえず今日はあそこまで行こうか。」
オセ(なんだかんだお姉ちゃんはやってくれるんだ。)
オセ「そっすね」
軽く返し歩き続ける。それから数時間後、ビル街に着いた。周りを見渡すと様々な人種が歩いていた。
オセ(生徒も数人いる、神秘の効果は見てるだけでいいのか?)
数人をジーっと見た後、ジェントルが準備したセーフハウスへと向かった。
オセ(外部にこっち系のつてがあるのか…、底が掴めないなあの男。)
イース「私は周囲を偵察してくる。オセはどうする?」
オセ「私は、一旦寝ていようかな。」
イース「分かった。部屋に侵入者があれば戦わずすぐに私のところまで来い。外出してもいいがトラブルは起こすなよ。」
オセ(心配性…。)
イースが出て行った後、ベットに仰向けで寝て目を閉じた。
オセ(ジェントル、神秘、キヴォトス、考えることが多すぎる。行先も目的地もわからない。どうなるのかな。)
沈黙の中、今後の不安が襲ってくる。直後、爆発音が思考を遮った。飛び起きて時計を見るがまだ十分も経っていない。
オセ(イースが絡んでないよな…。)
銃を手に取り外に出ると2本隣の道で煙が上がっていた。現場に向かって走ると野次馬の集まりが見えた。野次馬をかき分けて中を見ると、そこには倒れている複数人の黒い制服のいわゆるスケバン。そしてその中心にスケバンの内の一人の胸倉を掴んでいるイースが立っていた。
オセ(お前がトラブル起こすのかよ!)
心の中で叫びつつ表面では冷静にイースへと駆け寄る。
オセ「なーにやってんスかお姉さん?」
イース「ん?何って、ただの喧嘩だこっちが売っていたんでな、買った結果こうなったのだが。問題はあるか?」
オセ(問題しかねえよ?何当たり前みてえな顔してんだよ?)
胸の言葉を飲み込んでこの騒ぎをどうすべきかと周囲を見回すとどこからかドローンが飛んできた。
『騒動の中心に一名と複数の負傷者を確認。戦闘は沈静化している模様。』
ドローンに向けて銃を構えようとしたイースを止めつつ見ていると野次馬をかき分けて銀髪のケモミミ少女が現場に来た。
シロコ「ん…。砂狼シロコ現着、対処にあたる。」