一番星の子   作:孤独なバカ

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転生編
第1話


歌うことが好きだ。

趣味は色々あったが歌うことが何よりも好きだった。

カラオケには一人で行くことが多かった。

好きな曲を歌い、ヒットソングだけではなくアニソン、ボカロなど自分の好きな曲を歌っていくことができた。音楽は得意ではなかったが、それでも歌うことは生涯通してずっと続けてきたことだ。

生涯も一人だったが、何よりも不自由なく平凡な人生を送って来た。まぁ交通事故で亡くなったのが唯一の災いだったが……

そんな一生を終え、静かに召されると思っていたんだが……

 

「待ってまた、Nステ始まってるじゃん!!どうして起こしてくれなかったの!!」

 

近くにいる赤ん坊が声を上げている。一応転生したのだけど、何で赤ん坊が声を出せてるんだよ!!早すぎるだろ!!とツッコミたいんだけど、この元になった漫画とアニメは見てたんだよなぁ。

 

「生放送はリアタイにこそ意味があるっていうのにどうして起こしてくれなかったの?」

「俺は何回か起こしたぞ。」

「ルビー、アクアが起こしてたのは事実だぞ。」

「……えっ?マジ?キング」

「ルビー。……てか俺とアクアって……」

「言うな。分かってるから。」

 

星野の三兄弟。いわゆる原作漫画『推しの子』の星野アイの末っ子として生誕した俺こと星野皇帝……これでキングってところが星野アイらしい。髪色も母さんに似て紫がかった黒の綺麗な髪だし。

 

「でも、キングもいいと思うでしょ?」

「母さんのこと?」

「そう!!」

「ん〜。正直よく分からない。」

 

一応二人についてはこちらの都合を話している。というよりも一人でこの世界にない歌を鼻歌で歌っていたらルビーが食いついてしまった。

そう。この世界ではほぼ歌が変わっている。だからもともとすでに繋がっていた二人に苦笑してしまった。そんな早い時期にレスバしてたらしい。生後半年くらいだぞ。なお、俺も1年くらいでバレたから余り言われないが。

 

「正直な話、アニメとかドラマをよく見てるからアイドルがそこまで好きではないんだよなぁ。曲は好きな曲があったけど」

「……え〜。」

「つーかいいのか?えっと……斎藤さんにもバレてるんだろ?」

「…う、うん。でもいいの?自由に動けるのに赤ん坊のままで。」

「普通赤ん坊が話したら駄目だろ。何ならあの人かなり普通の人だろ?ただでさえ二人に振り回されているんだから」

「「うっ!」」

 

転生してから読んだ漫画やアニメを見て思っていたけど…

まぁ、大人の雰囲気が混じってるからいずれはバレるとは思うが。流石にこれが漫画やアニメの世界っていうのは知らないだろうしなぁ。母さんも普通に愛してくれてるしなぁ。兄弟仲も悪くないとは思う。

現代知識がどれだけ役に立つのか分からないけど……せめてこの幸せだけは守りたいと思った。

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