どんな女がタイプだ?   作:ブラザー

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ヒエッ……また伸びてる!?
三日連続1位ありがとうございます! ☆のバーが青や緑になるのは見たことあるけど、オレンジや黄色になるのなんて初めて見たよぉ……! 怖いッピ……!
※ふと調べたら出席番号普通にズレてたので修正しました。ひとつ繰り上がるため、原作と違い鉄哲→12番。13番東堂。14番取蔭。




個性把握テスト

 

 

翌日、ブラドが前日に予告していた通り、A組がやっていたという個性把握テストの実施となった。

男女両方とも体操着に着替えてグラウンドへ集合する。

 

「君たちには昨日も言った通り、個性把握テストを受けてもらう。これは中学でもやったような体力測定同様のもので、中学と違う点は個性を使って行うというものだ。テストといっても今後の参考にするだけで成績には影響しないから気楽に受けてくれ」

 

中学では個性を使ってのテストなど存在しないため、浮き立っているのが分かる。

出席番号順にやるようで、50m走だ。

A組では3.04秒が最速記録らしい。

そのうち、小森はキノコをバネにすることで3秒台でゴールしていた。

他には角の生えた女の人が角を自分に使うことで3秒台でゴールしていたが、ちょうどいい位置にいたので呼び止めるべく口を開く。

 

「角の生えた人、そこで待っていてもらっていいか?」

「what? ワタシデスか?」

 

ブロンドのロングヘアーと二本の大きな角を持つ女生徒。英語混じりなことからアメリカ人だとは思う。

彼女は自分だと示すように指を差していたので、俺は頷いた。

出席番号のため、俺の個性を使うなら俺より前にゴールした人に待ってもらう必要がある。他の人にわざわざ向かってもらう訳にはいかない。

もちろん、別に身体能力でやってもいいがあくまで個性を使ったテストだ。

それならば個性を扱える競技のうちにやらねばならん。

せっかくだ。その3秒をぶっちぎってやろう。

 

「ココでダイジョブ?」

「頼む」

「東堂だっけ? よろしくね」

「ああ、よろしく頼む。だがすまん、俺の個性があまりに有利だ」

 

俺と共に競走する相手は爬虫類を思わせる外見の人。

しかし今回ばかりは勝負にならないことに申し訳なさを感じるが、個性を使うテストである以上は致し方がないことだ。

ひとまず。

 

「角の人、驚くと思うがすまんな」

 

『スタート!』

 

利用することになってしまうため、先に謝罪しておく。

そしてスタートの掛け声と共に、拍手の音だけが周囲に響いた。

瞬間、俺の景色が切り替わる。

 

『0秒01!』

 

「消えたかと思ったらゴールしてる!?」

「WOW! さっきまでGOALにイタノニ、いつの間にかSTART POINTにイマース!?」

「入れ替わったのか!」

「すげぇな!!」

「へえ、あれが東堂の個性か。不義遊戯……名前だけじゃ分からなかったけど、入れ替える力、かな?」

「……やっぱり東堂って自前のパワーなのか?」

「うん、葵が巨大ロボを倒したのは葵自身の力ノコ」

「ん」*1

「ありゃ、そういうことかぁ」

 

 

 

 

 

次の握力は呪力による強化無しでやったため、獣の個性を持つ男が1位だった。

呪力強化すれば測れる記録を超えられただろうが、そこまでやる必要はないしむしろ機材を壊してしまう。

200kgwを超えただけで十分か。*2

拳藤は中々いい記録を出していた。小森は体格からも分かる通り平均より低いレベルでそこまでだったが。

ちなみにA組は540kgwとそれ以上を出してる者も居たようだ。

 

「筋肉あるだけあって半端ねーな……」

「握力でも負けるかと思いましたぞ」

 

記録としては2位だが、流石に呪力なしで異形型に勝つことなど出来ん。

 

立ち幅跳び。

個性を使えるものではないため、改めて俺自身の個性はこういう系には向かないのだと感じる。

こうなることが分かっていたからこそ、兄弟(ブラザー)は俺に体や技を磨くように幼少の頃から伝えていたのだろう。

ちなみに体を分解する人や茨を生やす人、角の人、小森が立ち幅跳びで無限の記録を出していた。

俺はせいぜい建物を越えるレベルでしかないため、端まで跳べる程度だ。

こちらは無限を出したB組の方が高く、A組には居なかったようだ。

 

反復横跳びは殆どの人が普通の記録で、やはり獣の個性を持つ人物がかなり高い記録を出していた。

あと、これも小森だな。

 

「風圧半端なかったんだけど……」

「あれ素の身体能力?」

「うん。あれはそう」

「……首席は伊達じゃないってことかな。A組を押さえてトップを取るだけある、さすがだよ東堂」

 

何故か物間からの評価が上がったような気がしたが、まあいいだろう。

次はボール投げ。

試したかったので呪力をボールと俺の腕の両方に乗せて投げる。

 

『809.0m』

 

――やはりまだまだ呪力操作はいまいちらしい。

黒閃を1度キメなければこれ以上は成長しないかもしれんな。

なおA組は無限が居たらしい。

 

あとの競技は持久走、上体起こし、長座前屈だったがこれらもまあ、結局個性が使えないためフィジカルのみで挑戦することになってしまった。

 

長座前屈に関してはあの体を分解する人、無限をまた出している。計測の板を五指全部触れている状態が前提となるため、手だけ射出すれば実質無限なのもあるから無限になったのだ。

だが今までの記録から戦闘能力は低いため、索敵向きだが戦闘能力を鍛えなければ厳しそうだな。

 

「全種目は以上だ! 結果はこうなる!」

 

端末からそれぞれの名前と順位が表示される。

記録としては全体的に高かったのもあってなんとか1位を獲ることが出来たが、小森は2位だった。3位はあの獣の個性を持つ、宍田獣郎太という男。4位は体を分解していた人だ。無限の記録が2つあったからだろう。

 

 

「見なよ、私の葵を……」

 

「なんで希乃子が自慢げなのさ……?」

 

胸を張る小森に問いかける拳藤。

その彼女も比較的上の方におり、小大は中間辺りだったが、物間は上位だ。

個人的にはあの角の生えたアメリカ人とのハーフっぽい子が見た目に反して怪力を発揮していたのは流石の俺も驚いたものだが。

彼女は5位に位置している。

やはり海外の人間は強いのだろうか。助っ人外国人もそうだったらしいしな。

 

「東堂と小森は実技において1位と2位だっただけあるな。だが、皆それぞれ得意なものと不得意なものを知ることが出来ただろう。今回のテストで上手く成績が伸ばせなかった者は、自分の強みを活かしクラスメイトに勝つ方法を常に意識するようにすれば次のステップにいけることは間違いない! まだ入学して二日目だ! 焦る必要はない。無理をせず着実に成長してくれると俺は信じているぞ!」

 

実際に強力な個性を持つ者たちは多かったが、フィジカル面が必要な場合が多いこのテストにおいてはそれほど良い記録を出せてない者も多かった。

それをちゃんと理解することは大切なことだ。

考えられているな、と俺は思った。

何が出来て何が出来ないか、それを知ることで次のステップへと向かうことが出来る。

特に雄英に入学出来たからこそ、天狗になっていた者に現状を知らせることが出来るのも大きいだろう。

といっても、B組にはそんな生徒は居なかった。

そんなことを考えてると物間が手を挙げながら近づいてくる。

更衣室に向かい、着替えねばならないからこそ歩きながら話すようにする。

 

「東堂。首席なだけあってすごいな」

「そういうお前こそ、トップ10に入ってるだろう?」

「まぁね、でも僕だけの力じゃない。このクラス、いい人ばかりだ。皆嫌がらずに笑顔で力を貸してくれたよ。僕はこういう個性だから一人じゃ何もできないって馬鹿にされることもあったけど、ここじゃあそんな心配いらなさそうだ」

「……物間。お前は――」

 

開こうとした口を閉じた。

物間の個性は『コピー』だ。触れた相手の個性を5分間使える。

しかし俺はその能力を、その力の強さを誰よりも知っている。いいやこの世界で()()()()()()を知るのは俺だけかもしれん。

“乙骨憂太”。

特級過呪怨霊・祈本里香と異なる『リカ』を使役する“特級”呪術師。

特級呪術師とは一人で国家を転覆するほどの力を秘めた存在であり、この世界にとってのオールマイトとも言える。

他にも五条悟、夏油傑、九十九由基と合計で4人居るため、オールマイトが4人存在してると考えてもらった方が早いか。

九十九由基に関しては記憶の東堂葵の根本を作った女性で、高田ちゃんを好きになったのは彼女との出会いが人格の形成に影響を与えたからだろう。

俺の場合は直接出会ってないのと記憶が入ってきたのが小学生3年生の頃というのもあって大きな影響は受けなかったが。

 

話を戻そう。

リカというのは折本里香と似た呪霊・式神のような存在であり、正確には成仏した里香が遺した外付けの術式にして呪力の備蓄。だが顕現可能時間は5分。その5分もあれば、十分すぎるほどの強さを発揮出来る。

そして乙骨憂太本来の術式は、『術式の模倣(コピー)』。正確には『里香』とも呼べるが、今はいいだろう。

無条件の術式模倣を可能としていたものの、解呪後は模倣対象の肉体の一部をリカに摂取させるという条件の元で発揮出来る力だ。しかしそれも5分間。

つまり、物間はある意味乙骨の上位互換とも言える力を秘めている。

無論、乙骨には俺や、五条悟すらも上回る莫大な呪力量を所持していたため、全体的に見れば特級呪術師となってるだけあって乙骨が上だ。

しかしコピーと模倣(コピー)に関しては物間に軍配が上がるだろう。

なぜなら物間は触れるだけで5分どころか5分以上も他者の力を使えるのだ。

だが乙骨はリカという存在が必要。しかし物間と違って手に入れた能力はずっと使うことが出来る。

であるならば、何か似たような存在をコピー出来れば物間もその領域に踏み込めるのではないだろうか。

式神か、もしくは呪霊に近い存在を。

そうすればコピーした個性を預け、触れることで引き出す……など出来るかもしれん。呪力がこの世界にない以上は呪霊は存在しないが、リカに似た類の個性はあるだろう。

それとも“覚醒”の領域へと達すれば、今までコピーした個性を使えるようになるか。

 

だがまだ出会って間もない俺は物間自身をよく分かっていない。

物間自身は昨日の言い淀みから察するなら自分のコピーに思うところがあるのだろう。

今は何も言わない方がいい、か。

俺の予想では触れた相手の個性因子へと自身の因子を変化させてると思われる。

つまり物間には()()()()()になり得る器があるかもしれない、ということだ。

そうなればこいつは、特級の世界へと足を踏み入れるだろう。

それは――退屈しないな。

 

「どうしたんだい?」

「……いや、お前はお前が思ってるより強い。もっと自信を持つといい。お前はいずれ立派なヒーローになれるだろう」

「――」

 

まだ高校生だ。

これからの成長は期待出来る。知識がある俺だけでも、物間は乙骨のような存在になれると思ってやるべきだろう。

そう思って口にしたことに、物間は驚いたように表情を変えてすぐ表情を取り繕っていた。

 

「ハハ……励ましてくれてるのか? けどまあ……東堂に強いと言われるのは悪くないね。自信になりそうだ」

「それはいいが、慢心すれば足元を掬われる。常に相手を観察し、油断しないようにするといい」

「それもそうだね。その警告は忘れないでおくよ」

 

もっと相手を知らねばならん。

確かにクラスメイトたちに比べて前には居るかもしれないが、俺もまだまだ弱い。所詮俺の実力は未だ四人の特級には及ばないのだ。

それこそ、東堂葵が認めた超親友(ブラザー)である虎杖悠仁のような存在でも居ない限り、な。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

個性把握テストでは同じ順位にはなれないけど、葵の下の2位は確保出来た。誰にも譲れない。隣は無理でも下だけは確保しなきゃ。その想いだけで獲った。

葵なら1位になるって信じてたから。

今は着替えるために更衣室に居た。

葵は男の子で私は女の子だから更衣室は別。

 

「やっぱ希乃子はすごいな」

「ね」

「素晴らしい光景でした」

「そんなことないノコ」

 

更衣室で着替えてると、一佳ちゃんがそう声を掛けてきた。

私が名前呼びしてるからか、同じように名前呼びになっている。友達として大切にしたいから、私から呼んでそうなったけど。

 

一佳ちゃんだけじゃなくて、B組の人たちはいい人たちばかりで、私のことも受け入れてくれていた。

長いこと酷いことばかり言われてきたから、嘘か本当かの区別はちょっとくらいならわかる。

特に仕草とかで。

でも葵は渡さないからね、友達でも。

 

「小森サン、東堂クンとお知り合いデスか?」

「仲良し」

「確かにずっと居たよねぇ。彼ピ?」

「ううん、幼馴染」

 

まだ付き合ってないから勝手に彼氏と話を広げる訳にはいかないため、ちゃんと否定するところは否定する。

そこは履き違えちゃダメ。

葵の隣は私の居場所だけど、それこれとはまた別。

 

「東堂クンと言えば、大っきくて、PhysiqueがStrongなだけジャーナク、Mysteriousな感じがスルデスネー。ナンダカ、Good smellデシタ!」

 

角取ポニーちゃん。

カートゥーン調の子だけど、私も葵も見た目からは想像出来ないパワフルな様には驚いた。

何より警戒すべき子。

いい子だと思うけど、ハーフらしいからスキンシップとかすぐに取るような、距離感が近い子かもしれない。

警戒する理由はそれだけじゃなくて、葵の好み(タイプ)に一致してるノコ……!

発育がいい……。それに評価的に好印象……?

 

「あー分かる。私、後ろ……今は前になってるけど、凄くいい匂いするんだよね、なにあれ。どうなってんの?」

「なんでも身なりに気を使ってるらしいよ? 詳しいことは私も分かんないけどさ」

「それは大変、良いことでは?」

「見た目とのギャップ差は激しい」

 

葵の魅力がバレる……?

葵は強いだけじゃなくて優しい。

B組の人は偏見とか持ってないみたいだから想定外なことになるかも。

――やっぱり葵の傍には私が居ないと。

 

「ん」

「唯ちゃん」

 

ふと肩を叩かれて顔をあげると、唯ちゃんは私に背を合わせてサムズアップしていた。

 

「ありがとうノコ」

「ん!」

 

頑張って、というたったの一言。

私の気持ちにもう気づいてるみたいで、味方だと言ってくれた。完全に分かるわけじゃないけど、それっぽいことを言ってるのは表情を含めたら分かる。

昨日も思ったけど、優しい。

 

「ね」*3

「えへへ、唯ちゃんは綺麗ノコよ?」

「そう?」

 

あんまり自覚してないみたい。

私から見てもスタイルいいと思うし、綺麗だと思う。

葵が自分なりの好みを持ってなかったから一番警戒してたレベルで。

――そういえば、B組には居なかったけど、あの透明の人も受かってるかもしれない。と考えたらA組、かな?

あの子は危険。なんだか分からないけど、私の勘が葵にあまり近づけちゃダメと言ってる気がする。

 

 

 

 

*1
筋肉凄いもんね。

*2
※現実の人類最高記録は192kgwらしい。

*3
小森は可愛いから、大丈夫。





キノコのバネについては簡単に言えばマリオのトランポリンキノコですね、あれで50mと反復横跳び好記録出したり身体能力補ってる感じ。立ち幅跳びについては浮いて移動出来る人は多分無限になるんじゃないかな、ということでこうなってます。茨を伸ばすのはありなのかと思ったけど、爆破やレーザーで跳んでたし問題ないんじゃないかな。

こうやって見るとB組は特殊能力系多いの偏りすぎでは? 技のB組、力のA組みたいになってる……。
ポニーちゃんは角がかなりの速度出すのと人を抱えられるレベルで本人のフィジカルも強かったのと動き方から柔らかそうだったので全体的に見れば身体能力系が少ないB組では上位なんじゃないかという推測。

地形キノコの中ではトランポリンキノコが一番好きです(隙自語)
ほねコースターはステージの中で結構遊んだ記憶あるな。


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